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要             旨
2025.05.23
 12:51
BBC News

(Yahoo)

チャゴス諸島の主権移譲で合意、イギリスとモーリシャス 出身者が異議申し立てるも棄却 <2506-052313>
 スターマー英首相が22日、インド洋のチャゴス諸島の主権をモーリシャス共和国に移譲し、同諸島内の軍事基地を年間£101M(190億円)でリースバックする内容の合意に署名した。
 スターマー首相はこの合意について、「基地の長期的な維持のためには唯一の方法であり英国の国家安全保障を強化するものだ」と述べた。
 合意によると、英国はチャゴス諸島の主権をモーリシャス共和国に譲渡する一方、ディエゴ・ガルシア島にある軍事基地については、英米が引き続き使用することが認められ、99年間の「当初期間」が設定された。
 これに対し、最大野党・保守党は「国家に対する自傷行為だ」と強く批判し、「モーリシャスとの関係を通じて中国への脆弱性が高まった」と懸念を示した。
 合意の直前には、チャゴス諸島出身者2人による異議申し立てがあったことが明らかになっている。 最終的にこの異議は退けられ、合意は成立した。
 チャゴス諸島は1968年、英国が£3M(現在の価値で数十億円相当)で購入したとされているが、モーリシャス政府は、独立を得るために同諸島の譲渡を強制されたと主張してきた。
 その後、米英が同諸島を軍事基地として整備するため、現地住民を強制的に移住させた。 多くのチャゴス諸島出身者はモーリシャスやセーシェルに移住し、一部は英政府の招きでイングランド南部のウェストサセックス州クロウリーなどに定住した。
 今回の合意に基づき、英政府はモーリシャスに対し、今後99年間にわたり年間平均£101M(190億円)を支払うとしている。 スターマー首相は、この支出はインフレなどの要因を考慮した「純コスト」として、総額£3.4Bに相当すると説明している。