年 月 日 出 典 標 題 要 旨 2016.11.30 Jane's Defence Weekly Russia deploys Bal and Bastion-P missile systems to Kuri Islands <1701-113003> ロシア太平洋艦隊の機関誌が、艦隊がK300P Bastion-P (SSC-5)の中隊を択捉島、3K60 Bal (SSC-6)中隊を国後島に配備したと報じた。 ショイグ国防相は3月に、移動式沿岸防備システムを千島列島に配備すると予告していた。 Bastion-Pから発射されるP-800 Oniks超音速ASCMは高度50,000ftで750m/s、高度10~20mで 680m/sで飛翔する。 射程はlow-high-lowの飛行プロファイルで300km、low-low-lowでは120kmである。 一方Balは巡航速度270m/sの亜音速で、射程は120kmである。 2016.11.23 Jane's Defence Weekly Russia reveals Bastion-P deployment in Syria <1701-112302> ロシア国防省が11月15日、シリアに配備されたK-300P Bastion-P (SSC-5)沿岸防備システムが、シリアの 陸上目標に対し攻撃を行ったことを明らかにし、P-800 Onyx (SS-N-26)ミサイルに対攻撃能力があることを実証した。 発射されたのは少なくとも2発で、海岸が30km内陸のTartus地方Baniyasのある別々の発射機から発射された。 ラムジェット推進のP-800弾は200kgの準徹甲弾頭を搭載し300kmの射程を有するとされているが、ロシア国防相は Bastion-Pに搭載するP-800弾の射程は300kmを遙かに超えるとしており、メーカは射程について15日にTVで、海上で350km、陸上で400kmと述べ ている。 【註】 ① Bastion-Pはわが国の北方領土にも配備されていると報じられており、対地攻撃能力を持ち射程が400kmであれば、国後島の西端に配置すれば札幌、室蘭も射程圏内 に入る。 【関連記事:1612-112202 (朝日新聞 2016.11.22)】 ② 対空能力を殆ど持たないと思われるシリアの反政府勢力に対する攻撃に、ラムジェット推進によりMach 2.0~2.5で飛行するP-800弾は全く不要であることから、ロ シアはシリアを新兵器の実験場に使っているとしか思えない。 2016.11.23 NHKニュース ロシアの哨戒ヘリコプター 尖閣諸島沖の上空を飛行 <1612-112301> 防衛省によると、ロシア海軍のKa-27哨戒ヘリ1機が、22日午後に尖閣諸島の大正島と久 場島の付近を数時間にわたって飛行したのが確認された。 Ka-27は大正島と久場島の間を南下していた露海軍駆逐艦から発 進したということで、付近で警戒していた海上自衛隊が確認し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進した。 領空侵犯はなかったが、Ka-27は一時領空から10kmを飛 行したという。 ロシア軍のこの哨戒ヘリが尖閣諸島付近で確認されるのは初めてで、防衛省は今回の飛行の目的を分析している。 2016.11.23 NHKニュース ロシアの哨戒ヘリコプター 尖閣諸島沖の上空を飛行 <1612-112301> 防衛省によると、ロシア海軍のKa-27哨戒ヘリ1機が、22日午後に尖閣諸島の大正島と久 場島の付近を数時間にわたって飛行したのが確認された。 Ka-27は大正島と久場島の間を南下していた露海軍駆逐艦から発 進したということで、付近で警戒していた海上自衛隊が確認し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進した。 領空侵犯はなかったが、Ka-27は一時領空から10kmを飛 行したという。 ロシア軍のこの哨戒ヘリが尖閣諸島付近で確認されるのは初めてで、防衛省は今回の飛行の目的を分析している。 2016.11.22 Yahoo 朝日新聞記事 「ロシア、国後・択捉にミサイル配備 軍事拠点化進める」 <1612-112202> Interfax通信がロシア太平洋艦隊機関紙の報道とし22日、ロシアが国後島と択捉島で、超音速 ASCM BastionとASCM Balの配備を完了したと報じた。 ロシアは日本との平和条約交渉とは関係なく、国後、択捉の軍事拠点化を進める構えである。 【註】 3K60 BalはKh-35 (SS-N-25 Switchblade)の地上発射型で、主要諸元は以下の通りである。 ・全 長: 4.4m ・重 量: 670kg ・射 程: 260km ・速 度: Mach 0.8 ・巡航高度: 10~15m ・突入高度: 4m 2016.10.06 産経新聞インターネット 爆撃機が日本周辺で哨戒へ ロシアが航空師団創設と報道 <1611-100605> ロシアのイズベスチヤ紙が6日、ロシア国防省が極東に数十機の爆撃機から成る 航空師団を創設し、日本とハワイ、グアムに囲まれた太平洋の海域を対象に哨戒活動を行うと報じた。 アジア太平洋地域を重視していること を米国などに示すのが狙いだとの専門家の見方も紹介した。 同紙によると、この師団はイルクーツク州ベラヤ基地とアムール州ウクラインカ基地に配置され、Tu-95MSやTu-22M3 を装備する。 国防省筋が、新師団はほぼ編成を完結していると述べたという。 2016.09.28 Jane's Defence Weekly Sino-Russian naval exercises conclude with 'siland seizing' operaiton <1611-092801> 中露海軍が水上艦、潜水艦、航空機及び海兵隊を動員して、9月12日から8日間にわたって行った合同演習'Joint Sea 2016' は、島嶼奪還のための上陸演習をもっ終了した。 上陸演習は中国南海艦隊の本拠地である湛江東海域で行わ れ、揚陸艦1隻及び小型の揚陸艦艇2隻から発進したヘリ、水陸両用IFV、ボートが上陸戦闘を行った。 今回の演習にロシアからはUdaloy級駆逐艦2隻、Ropucha級揚陸艦1隻、Dubna級補助艦1隻、ヘリ2機、海兵隊員96名及び水陸両用IFVが参加し、 中国からはType 071揚陸艦1隻、Type 071A揚陸艦1隻、Type 051B/C駆逐艦各1隻、Type 054Aフリゲート艦2隻、Type 904B補給艦1隻及び固定翼機11機、ヘリ8機、海兵隊員160名が参加した。 2016.09.21 Jane's Defence Weekly Russian MoD places USD2 billion in orders, with focus on shipbuilding <1611-092109> ロシア国防省が17件、RUB130B ($2B)にのぼる調達契約を行った。 主たるものは艦船建造 である。 艦船では、既に5隻が納入され、カスピ海小艦隊に3隻、黒海艦隊に2隻が配備されているProject 21631 Buyan-M級コルベット艦3隻が追加建造 される。 またProject 636.3 Varshavynka級(改Kilo級)潜水艦6隻も太平洋艦隊用に建造 され、2019~2021年に納入される。 2016.09.12 Stars & Stripes China-Russia launch South China Sea naval wargames <1610-091208> 中露海軍が12日、8日間の合同演習"Joint Sea-2016"を南シナ海で開始した。 演習には水上艦、潜水艦のほか、艦載ヘリや固定翼機も参加し、対潜訓練のほか両国海兵隊による島嶼奪還を想定した訓練も行われる。 2016.09.12 Yahoo 産経新聞記事 「南シナ海 中国&ロシア両海軍が19日まで合同演習 島嶼上陸訓練も」 <1610-091204> ロシアの報道機関が12日午前、中国とロシアの海軍が12日に広東省沖の南シナ海北西部で合同演 習を開始したことをを確認した。 演習は19日まで実施されるという。 中国国防省によると、演習は中露海軍の中将が総指揮をとり、防空や対潜水艦作戦のほか、海軍陸戦隊などによる島嶼上陸・防衛訓練も実施 する。 中露海軍は2012年以降、合同演習を毎年実施しているが南シナ海での演習は初めてである。 2016.08.31 Jane's Defence Weekly Russia looks to bolster Far Eastern presence <1610-083108> ショイグ露国防相が8月23日、極東から北極海にわたるチュクチ作戦軸での国防力強化に力 を入れると述べた。 計画では2018年に千島列島の松輪島(Matua Island)と幌筵島(Paramushir Islnd)に施設を建設し 沿岸防備師団を新設する。 松輪島は小島ではあるが居住可能な島で、それより大きな幌筵島はカムチャッカ半島の近くにある。 いずれの島も艦船の停泊が可能であるという。 2016.08.31 産経新聞インターネット 露、北方領土周辺で軍事力強化 返還交渉の障害に <1609-083104> ロシア国防省が23日、千島列島での新たな海軍基地建設に向けて4~6月に実施された現 地調査で、すでに報じられた中部の松輪島に加え、北部のパラムシル島でも調査が行われ、両島への軍配備が検討さ れていることを明らかにした。 また2018年までに東シベリアのチュクチ半島で、湾岸防衛のため新師団が編成され る計画も表明した。 ロシアがこの海域の軍事力を強化するのは、北極海やオホーツク海の海洋・地下資源、将来的な通商路として期待する北極海航路の維持防衛が目的であると言える。 2016.07.22 産経新聞インターネット 露太平洋艦隊がミサイル「バスチオン」試射に成功 北方領土含め配備 <1608-072204> インタファクス通信などが、ロシア太平洋艦隊が22日に極東沿海地方の演習場での超音速 ASCM Bastionの発射試験に成功したと発表したと報じ た。 軍によると、試射では200kmの飛行に成功した。 Bastionは8月に実配備される計画である。 【註】 K-300P Bastionは射程300kmのラムジェット推進ASCM/LACMである3M55 Yakhont (SS-N-26)の陸上発射型で、ベトナム、シリアなどが既に装備している。 2016.07.06 Jane's Defence Weekly Russia mulling Pacific Fleet base in Kurils <1608-070612> ロシア国防相が千島列島に沿岸防御ミサイルや新型UAVを配備すると述べた2~3ヶ月後、TASS通信が、ロシアが千島列島の 松輪島に太平洋艦隊の基地を建設すると報じた。 ロシアは2015年にTor-M2U (SA-15) SAMを千島に配備している。 2016.06.09 Yahoo ロイタ通信記事 「中国軍艦が初めて日本の接続水域に、同時間帯にロシア艦も」 <1607-060902> 防衛省によると、9日午前0時50分ごろに尖閣諸島周辺の接続水域に中国艦1隻が入ったが、同時間帯に ロシアの駆逐艦など3隻が同じ海域を航行するのも確認されており、同省は関連を分析している。 防衛省幹部によると、ロシア軍艦が接続水域を航行するのは初めてではないものの、中国軍艦の動きと重なったことから注視している。 2016.05.28 産経新聞インターネット ロシア軍基地建設で北方領土外す? 建設候補地は千島列島中部の松輪島、択捉・国後では駐屯地建設 <1606-052801> ロシアのショイグ国防相が3月末に北方領土の国後、択捉を含む「大クリール諸島」での海軍基地 建設計画を表明した問題で、露東部軍管区のスロビキン陸軍大将が27日、建設候補地に千島列島中部のマトゥア島(松 輪島)が挙げられていると明らかにしたとロシア国営テレビが報じた。 松輪島には旧日本軍が使用した滑走路なども残存しているといい、ロシア側は復旧の可能性を調べているもようで、北極圏を重視する方針を打 ち出しているロシアは、新基地建設は北極圏と北東アジアを結ぶシーレーン防衛の一環とするとみられている。 一方でロシアは、国後、択捉に3,500名規模の部隊を駐留させ、新たな駐屯地建設も進めている。 2016.05.03 Yahoo 産経新聞記事 「ロシアが択捉島でレアメタル生産 今夏にも稼働、領土交渉に逆風 ミサイルなど活用の『レニウム』」 <1606-050302> 国営ロシア新聞によると、択捉島の茂世路岳で噴出するガスからレアメタルの レニウムを抽出する施設の運用が7~9月ごろに始まる。 レニウムはチリや米国など少数の国でしか生産されておらず、世界の埋蔵量は推定13,000tで、茂世路岳からは年間20tが大気中に噴き出している。 融点は3,000゚C以上と 高く、ミサイルや航空機のジェットエンジン製造などで素材として活用されている。 2016.03.25 Defense News Russia to deploy missile systems on Kuril Islands, defense minister says <1604-032506> ショイグ露国防相が25日、北方領土を含む千島列島に沿岸防衛ミサイルシステムを配備することを明らかにした。 同 相は既に今年開かれたに国防省の会議で、Bal及びBastionシステムとEleron-3次世代UAVを配備 すると表明している。 この会議で同相は、北極圏と千島列島でのインフラ整備に力を入れると述べている。 また露太平洋艦隊は来月から3ヶ月間調査団を送り、この地域に艦隊の基地を新設できないか調査する。 2016.03.25 Yahoo 毎日新聞記事 「露国防相 千島列島に基地設立か 遠征調査隊派遣へ」 <1604-032503> ショイグ露国防相が25日に軍幹部を集めた会議で、北方領土を含む千島列島に露太平洋艦隊の基地を新たに建設する可 能性を探るため、4月から3ヵ月間の遠征調査隊を派遣することを明らかにした。 どの島への基地設立を想定しているのかは言及しなかったが、国後、択捉の両島では昨年から軍事基地の整備が始まっており、関連した動きとみられる。 2016.03.25 Yahoo ロイタ通信記事 「ロシア、千島列島にミサイル防衛システム配備へ=ショイグ国防相」 <1604-032502> ショイグ露国防相が25日に国営テレビで、年内に千島列島へ最新のミサイル防衛システムや小型UAVを配備することを 明らかにした。 Bastion(註:ラムジェット推進超音速ASCM K310 Yakhontの陸上発射型)は射程 300kmのASCM 2発を搭載した機動防衛システムで、クリミア半島にも配備されている。 同国防相は国防省での会議で、沿岸ミサイルシステムBalならびにBastionと、Eleron-3 UAV を今年配備するだろうと述べた。 Balの射程はBastionと同程度である。 【註】 この記事が言う「ミサイル防衛システム」とは「ミサイルによる防衛システム」の様で、他の報道からしても「BMDシステム」と言う意味ではないと思われる。
「ロシア、国後・択捉にミサイル配備 軍事拠点化進める」
インターネット
「南シナ海 中国&ロシア両海軍が19日まで合同演習 島嶼上陸訓練も」
「中国軍艦が初めて日本の接続水域に、同時間帯にロシア艦も」
「ロシアが択捉島でレアメタル生産 今夏にも稼働、領土交渉に逆風 ミサイルなど活用の『レニウム』」
「露国防相 千島列島に基地設立か 遠征調査隊派遣へ」
「ロシア、千島列島にミサイル防衛システム配備へ=ショイグ国防相」