2015年のロシア情勢に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2015.12.25 NHKニュース ロシア「IS がトルコに石油密輸」 対策求める <1601-122501>
 ロシア軍参謀本部が25日にシリア情勢について、ロシア軍はこれまでに合わせて5,240出撃し、
ISIL の資金源である石油運搬車両2,000両を破壊したと述べた。
 その一方で、ISIL はロシアの空爆を避けるため新たにシリア東部のデリゾールから国境を越えて、イラク北部のモスル経由でトルコへ石油を密輸 していると主張し、有志連合に対して、ロシア軍の情報を考慮してテロリストの施設を破壊する措置を取ることを望むと述べ、対策を求めた。
2015.12.24 Yahoo 産経新聞記事

「露印首脳が会談、ロシア最新対空ミサイル輸出で合意も 伝統的友好国アピール」

<1601-122402>
 ロシアのプーチン大統領が24日、訪露したインドのモディ首相とモスクワで会談し、両首脳は軍事や原子力分野での協力 強化で合意する見通しである。
 露メディアによると、ロシアは S-400 の輸出でインド側と合意する可能性がある。 実現すれば S-400 の輸出 は昨年合意した中国に次いで2ヵ国目となる。
2015.12.17 Stars & Stries NATO looks to boost ties between its special forces, Ukraine military <1601-121708>
 ロシアウクライナ東部への軍の展開を否定し続けていたが、プーチン大統領が17日に初めて これを認めた
 プーチン大統領の発言から数時間後に、ウクライナのポロシェンコ大統領と NATO のストルテンベルグ事務総長が NATO 本部で会談し、NATO の特殊部隊とウクライナ軍の連携強化で合意した。
 NATO は非加盟国であるウクライナに対し、指揮統制、兵站、衛生、サイバ防衛などの分野で資金面含む協力を行う。
2015.12.17 Defense News India clears purchase of S-400 AD system for $4.5 billion <1601-121706>
 インド政府が17日、ロシアから S-400 5個
FU を$4.5Bで購入する決 定をした。
 ただ、12月24~25日のモディ首相モスクワ訪問時に契約署名に至るか否かは明らかでない。
2015.12.16 Jane's Defence Weekly Russian submarine fires cruise missiles into Syria <1602-121606>
 ロシア国防省が12月8日、初めての
SLCM攻撃を行ったと発表した。 SLCMを発射したのはKilo改級 通常動力潜水艦で、Kalibr (3M-14)が発射された。 同級艦は533mm魚雷発射管6本 を装備している。 Kalibr500kgの弾頭を搭載し、射程2,000kmCEP数㍍ の性能を持つという。
 ロシアは10月にカスピ海から3M-14T艦載CM、11月にKh-555及びKh-101 ALCMを発射している。
2015.12.16 Jane's Defence Weekly Russia deploys additional Su-34s to Syria <1602-121605>
 12月7日に撮影されたAirbus社の衛星画像によると、ロシアがラタキア県のHumaymim航空基地に
Su-34 4機を増強した模様である。
 12月1日の画像ではSu-34 8機Su-24M 11機Su-35 12機Su-30SM 4機 、Il-20M ELINT機1機が確認されていた。 Su-24が11機というのは1機が撃墜されたためである。
 また11月26日にはS-400の5P85SM発射機2基が確認され、12月1日には更に発射機2基が 搬入されたのが確認された。 この時点で92N6レーダは確認されなかったが、12月6日にはレーダも確認されている。
2015.12.15 産経新聞

インターネット

世界の軍事企業、売上低迷もロシア増大 韓国がアジアで突出した伸び (1/2) <1601-121501>
 ストックホルム国際平和研究所 (
SIPRI) が14日、2014年の中国を除く軍事企業の売上高上位100社を発表した。  100社の総売上高は$401Bと4年連続で減少したが、北米と西欧の軍事企業の売り上げが減ったのが主な理由で、 ロシアなど他の地域がえた。 米企業の売り上げは前年比で4.1%減少 したものの、総売上高の54.4%は米国企業が占めた。 ドイツやスイスはそれぞれ9.4%、11.2%と売り上げを伸ばしたが、西欧全体では7.4%減った。
 一方、ロシアの軍事企業は売り上げが増え、上位100社にランクインした企業が9社から11社に増え、シェアは10.2%になった。 またアジアの15社の売り上げがほぼ横ばいし たなかで、韓国の企業だけが10.5%も伸ばした
産経新聞

インターネット

世界の軍事企業、売上低迷もロシア増大 韓国がアジアで突出した伸び (2/2)
2015.12.13 Militarry Times Russian destroyer wards off Turkish fishing ship in Aegean <1601-121302>
 ロシア国防省が、トルコの漁船が13日にエーゲ海のギリシャ領リムノス島から22kmの洋上で、ロシア海軍の駆逐艦 Smetivy進路を妨害する行為をしたため、小火器による威嚇射撃を行い追い払ったことを明らかにした。 当時 、無線による交信はできなかったという。
 これについてロシア国防省は駐露トルコ駐在武官を呼び抗議したのに対し、トルコ外務相はトル コ漁船側の立場にあるとしつつも、これ以上の緊張拡大は臨まないとの態度を示した。
2015.12.08 Defense News Russian submarine hits targets in Syria <1601-120806>
 AFP通信がロシアメディアの報道を引用して、露国防相が8日、地中海にいる潜水艦 Rostov-on-Don がラッカ近郊 のテロリスト拠点2ヶ所に対し、Kalibr CM を発射したことを明らかにしたと報じた。 3M-14T Kalibr は10月7日にカスピ海から26発が発射され、 11月20日にも発射されているが、潜水艦発射型は初めて報じられた。
 潜水艦 Rostov-on-Don は Kilo級の改良型 Project 636 Vashavyanke級の二番艦で、今年初めに就役し黒海艦隊に配属された模様である。
2015.12.08 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア、巡航ミサイル装備の潜水艦をシリア沖に派遣=インタファクス」

<1601-120804>
 Inter Fax が関係筋の話として8日、ロシア海軍が CM を装備した潜水艦をシリア沖の地中海に派遣 したと伝えた。
 関係筋によると、潜水艦に装備されている CM は、ロシアのカスピ海小艦隊が
ISIL への攻撃に使用したものと同じだという。
【註】
 カスピ海小艦隊が10月7日に発射したのは、超音速 Klub と見られている。
【関連記事:1511-100703 (Defense News 2015.10.07)】
2015.12.08 Yahoo 時事通信記事

「ロシア軍艦挑発で大使に抗議=トルコ」

<1601-120801>
 トルコ外務省が7日、ボスポラス海峡をロシア艦が通過する際に挑発的な行為をしたとして、ロ シア大使を呼び抗議した。 チャブシオール外相は必要な対応を取ると宣言している。
 トルコのメディアは6日、ロシア艦の甲板にいた兵士がロケットランチャーを肩に構えていた写真を掲載していた。
2015.12.07 Aviation Week & ST Unwelcome complication <1602-120701>
 トルコがロシアのSu-24を撃墜したのを受け、ロシアが11月26日にS-400 Triumfをラタキアに近い Hmeymim空軍基地に空輸した。
 S-400は射程400kmの40N6弾のほか250kmの48N6DM弾も装備するが、250kmでも米空軍が基地を置く Incirik航空基地はもとより、キプロスまでが射程圏内になる。
 またシステムのレーダは600kmの捕捉能力がある。
【註】
 射程400kmのS-400を持ってきても、地球が丸いため400km遠方でレーダが捕捉できる高度は、レーダを高度100mに設置しても約8,000m、レーダが海面高度であれば10,000m 以上となってしまう。
 因みに戦闘機が高度3,000ftで飛行したとすると、レーダの捕捉距離はレーダ高度が100mで160km、海面高度で120kmになり、その距離で目標を発見しても撃墜できる距離 (射程)は80~120kmにしかならない。
2015.12.03 Defense News Russia equips central Syria airport as new base for raids <1601-120303>
 軍筋及び観測筋が3日、ロシアがシリアで航空基地をシリア中部へ拡大し、パルミラ近郊のシリア政府軍を支援しようとしていることを明らかにし た。
 新たな基地は Shaayrat で、準備が進められているという。
2015.12.02 Jane's Defence Weekly Russian Su-24 comms equipment may have contributed to shootdown <1601-120210>
 トルコの F-16 が11月23日にロシアの Su-24M を撃墜した事件についてロシアの消息筋は、ロシア軍機がトルコ軍機の 通信を受信できなかったのが原因と見ている。 トルコはロシア機に対し5分間にわたり10回の警告を発したという。
 Su-24M が搭載している R-862 通信機に詳しいロシアの専門家は、R-862 の通信機の周波数は 121.5MHz の UHF と、243MHz の VHF のに 二波に固定されていると述べている。
2015.12.02 Jane's Defence Weekly Russia deploys S-400s to Syria in response to downing of Su-24 <1601-120209>
 トルコの F-16 が11月24日にロシアの Su-24M を撃墜したのを受け、ロシアが S-400
TEL である 5P85SM 2両を、 26日に An-124 で Hmeymim に送り込んだ。
 ロシアはまた撃墜事件以来、シリアのトルコ系反政府勢力に対する空爆を大幅に強化している。
2015.12.01 Defensee News New Russian surface-to-air missiles in Syria, DoD confirms <1601-120104>
 米情報当局が、ロシアがシリアに S-400 を搬入したことを確認したと述べた。 S-400 の射程は400kmと見られており、 シリア上空で行動する米軍機にとって大きな脅威になった。
2015.12.01 Yahoo 時事通信記事

「ロシア側の領空侵犯『証拠ある』=トルコ軍による撃墜で―米」

<1601-120101>
 米国務省報道部長が30日の記者会見で、トルコ軍によるロシア軍機撃墜について、トルコ側とわれわれ自身の情報に基づくロシ ア軍機がトルコ領空を侵犯したという証拠があると述べた。 ただ、領空侵犯の場所や日時などの詳細は明らかにしなかった。
 一方、ローズ副補佐官は30日、ロシア
ISIL に対する攻撃を強めながらも、シリア反体制派への 攻撃を継続していると指摘している。
2015.11.30 日経新聞

インターネット

ロシア・パイプライン巡り独と東欧が対立 <1512-113001>
 ウクライナや東欧の EU 加盟国を経由しないロシアのガス輸送パイプラインを巡り、ポーランドとスロバキアを中心とす る9ヶ国は、EU の最も有力な加盟国がエネルギー安全保障より自らの経済的な必要性を優先しているとして、パイプライン建設の中止を求めていて、東欧諸 国がドイツと対決姿勢を強めている。
 東欧諸国は、バルト海の海底を経由して独ロを結ぶ2本目のパイプライン Nordo Stream 2 の新設で、ロシアの独占企業 である国営ガスプロムに対する欧州の依存が高まると危惧している。
2015.11.26 NHKニュース ウクライナ ロシア機の領空通過を禁止 <1512-112604>
 ウクライナのヤツェニューク首相が25日、ロシアの航空機がウクライナの領空を通過することを 禁止する決定を行ったと発表した。 これについてロシアの航空当局は、ウクライナ側からこの決定の通知を受けたとしたうえで、26日午前0時から すべてのロシア航空会社がウクライナの領空を利用できなくなったことを明らかにした。 今回の決定により、ロシアとヨーロッパを結ぶ路線を運航するロシアの航空会社が 影響を受けることになる。
 既に両国は10月25日に、互いの航空会社機の乗り入れを禁止している。
2015.11.26 Yahoo 時事通信記事

「撃墜機、ロシア軍機と知らず=武官に直接説明―トルコ軍」

<1512-112602>
 アナトリア通信などが、トルコ軍は25日にロシア大使館武官らを招いて撃墜時の状況を説明し、シリア国境付近で撃墜し た軍用機がロシア軍機だったとは知らなかったと明らかにしたと伝えた。
2015.11.26 Yahoo 時事通信記事

「撃墜直前の録音公表=南への進路変更要求―トルコ軍」

<1512-112601>
 トルコ軍が25日、ロシア軍機を撃墜する直前、相手機に警告したとされる際の 録音記録を公表した。 国籍不明機に対し英語で進路変更を命じている。
 トルコのアナトリア通信が公開した音声記録によると、南東部ディヤルバクルの空軍司令部が、「こちらはトルコ空軍だ。 トルコ領空に接近している。 直ちに南へ進路 を変更せよ」と繰り返し警告している。
2015.11.25 Jane's Defence Weekly Moscow reveals forward deployment in Syria <1601-112502>
 露国防省が11月17日に行った TV 番組で意図せずにシリアに露軍が展開していることを認めた
 番組では露軍の配備状況を示した Sadad、Mahin、Homs県地図を写し、そこには Al-Shayrat 航空基地に Mi-24 4機Mi-8 1機 が示されていた。 また第120砲兵旅団の 2A65 Msta-B 牽引152mm砲6門がシリア陸軍の基地に配置されていることも示されていた。
2015.11.25 Jane's Defence Weekly Russia launches long-range air sorties into Syria <1601-112501>
 ロシア国防省が11月17日、シリアで CM による大規模攻撃を行ったと発表した。 第一波は4,510km離れた北オセチア (註:ロシア領)から飛来した Tu-22M3 が Raqqa と Deir-ez-Zor に対し OFAB-250-270 通常爆弾を投下し、第二波では 6,566km離れた Saratov から飛来した Tu-95MSTu-160 が、それぞれ Kh-555 (AS-15) と Kh-101 ALCM を合わせて34発を14目標に対し発射した。
 この日は現地にいる部隊も加わり、206目標に対し127ソティーの攻撃が行われた。 ロシアはシリア介入以来の48日間に、4,111目標に対して 2,289ソティーの攻撃を行っている。
2015.11.25 Defense News Air Force commander: Russian S-400 missiles 'complicate' Syria airstrikes <1512-112510>
 米中央軍空軍司令官が25日、ロシアがラタキアへ S-400 を配備すると、米国及び有志国連合の作戦に影響を及ぼすが、対
ISIL 作戦は引き続き実施すると述べた。
 ロシアは現在ラタキアの Khmeimim空軍基地に、Su-27SMSu-30Su-34Su-24 などを数個飛行隊を配置している。
2015.11.25 Military Times Putin sends air defense missiles to Syria to deter Turkey <1512-112508>
 プーチン大統領がトルコ軍機による露軍機撃墜を受け25日、最新鋭 SAM をシリアの露軍基地に配備 するよう命じた。
 
S-400 が配備されるラタキア県の Hemeimeem 空軍基地はトルコ国境から50kmしかなく 、もしトルコ軍機がロシアにより撃墜されれば、NATO が介入する事態も考えられる。
2015.11.25 Military Times DoD: Unclear whether Russian jet violated Turkish airspace <1512-112507>
 米国防総省報道官が24日、トルコに撃墜された露軍機がトルコの領空を侵犯したか否かについ ては、明らかでないと述べた。
2015.11.25 Yahoo 時事通信記事

「シリア北部を猛爆撃=ロシア軍」

<1512-112505>
 在英のシリア人権監視団ず25日、ロシア軍が24日夜からシリア北部を猛爆撃していると訴えた。
 撃墜後のロシア軍機の乗員捜索中のヘリコプタが攻撃された一帯が、25日朝から特に集中的に空爆されているという。
2015.11.25 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア、トルコ国境近くのシリアで IS 向け空爆継続=大統領府」

<1512-112504>
 ロシア大統領府報道官が25日、トルコ国境に近いシリアで
ISIL の拠点に対する空爆を継続する方 針を示した。
 同報道官は、テロリストや武装組織はトルコ国境に近いシリア領内に拠点を構える傾向があるとし、ロシアの作戦は間違いなく続くことになると語 った。
2015.11.25 Yahoo ロイタ通信記事

「トルコ、政府指導部がイスラム化促している=ロシア大統領」

<1512-112503>
 タス通信によると、プーチン大統領が25日にトルコ軍によるロシア軍機撃墜について、現在のトルコ指導部は何年にもわ たり、同国のイスラム化を支援する政策を実行しているとしたうえで、問題は露軍機撃墜ではなくはるかに根深いと述べた。
2015.11.25 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア機、トルコ侵犯後シリア領空で撃墜=米政府当局者」

<1512-112502>
 政府当局者が匿名で、米政府はトルコによるロシア機の撃墜について、トルコ領空を短時間侵犯 したのち、シリア領空で攻撃されたと判断していることを明らかにした。
 戦闘機の熱による航路解析によるものであるという。
【註】
 トルコが示した航跡図によると、ロシア機が領空侵犯したと言うトルコ領空は幅が2~3kmしかなく、亜音速で飛行する Su-24 がトルコ領空を飛行した時間は5~10秒間しか なかったはずである。
2015.11.25 東京新聞

インターネット

パイロット1人死亡確認 ロ、シリア沖に巡洋艦 <1512-112501>
 ロシア軍参謀本部が24日、トルコ軍に撃墜された露戦闘機のパイロット2人のうち1人の死亡を確認した。 パラシュートで脱出し降下中に銃撃されたという。 もう1人の 情報は明らかにしていない。
 シリアの露軍機を支援するため、ミサイル巡洋艦 Moskva をラタキア沖に派遣したことも発表した。 空爆を続 ける米国主導の有志国をけん制する狙いもあるとみられる。
2015.11.24 Defense Update Russian Su-24 'Fencer' shot down over Syrian-Turkish border <1512-112410>
 トルコに撃墜されたロシアの Su-24 についてロシア軍筋は、当該2機は
ISIL に対する空爆の任務 を終え、Hmeymin にある基地へ帰還する途中で、高度6,000mを飛行していたと述べた。
2015.11.24 Stars & Stripes Turkey downs Russian jet it says violated its territory <1512-112409>
 トルコ空軍の F-16 が、領空侵犯したロシアの Su-24 1機を撃墜した。 ここ半世紀で NATO軍機露軍機を撃墜したのはめてである。
 トルコが国連安保理と事務総長へ送った書簡によると、Su-24 2機がトルコ領空の1.36×1.15哩の空域に17秒間にわたり侵入 した。 トルコ軍機は数回にわたり警告したが、1機は退去したがもう1機は退去しなかったため 撃墜したという。
2015.11.24 Yahoo ロイタ通信記事

トルコがロシア軍機撃墜、プーチン氏『重大な影響』警告

<1512-112405>
 トルコが24日、度重なる警告にもかかわらず領空を侵犯したとして、シリア国境付近でロシア軍機を撃 墜した。 トルコ側は領空を侵犯した機体2機に対し、5分間に10回警告を発したとしている。 事件を受けて NATO は緊急理事会を開催し、ストルテ ンベルグ事務総長はロシア機撃墜はトルコ領内で起こったとするトルコの立場を支持した。
 これに対しプーチン大統領はトルコを強く非難し両国関係に重大な影響をもたらすとの認識を示した。 プーチン大統領によると、ロシア機がトル コ国境から1km離れたシリア領空を高度6,000mで飛行中、F-16 が発射した AAM により、国境から4km離れたシリア領内に墜落したとしている。 更にラブロフ外相は25日に予 定していたトルコ訪問を中止し、ロシア国防省は撃墜されたのは Su-24 としたうえで対抗措置を講じる考えを示した。
【露軍機国境侵犯関連記事:1511-101410 (JDW 2015.10.14)】
【露軍機国境侵犯関連記事:1511-100601 (日経新聞 2015.10.06)】
2015.11.24 Yahoo 中央日報記事

射程距離5000キロのステルスミサイル、ロシアが IS に34発爆撃

<1512-112402>
 ロシアが17日に
ISIL の根拠地ラッカを空爆する際に最高の武器を動員した事実が明らかになった。  Tu-160 5機Tu-95M 6機Tu-22M3 14機など戦略爆撃機25機を動員し、 Kh-101 CM 34発を発射した。 Tu-160 と Kh-101 の実戦使用は初めてである。
 Kh-101 は射程5,000kmの最新型ステルス CM で、CEP は9.1mにすぎず超精密打撃が可能である。
2015.11.24 東京新聞

インターネット

ロシア、イランに50億ドル支援 プーチン氏“同盟国”待遇 <1512-112401>
 プーチン大統領が23日にテヘランでイランのロウハニ大統領と会談後、イランに対して発電所や港湾整備など35の事業で $5Bの融資を行うと表明した。
 この融資は、ウクライナで親ロシア政権を支えるための融資額を上回り、同国を事実上の同盟国とみなす姿勢を示すものとみられる。
2015.11.21 Yahoo 産経新聞記事

「プーチン露大統領、シリア空爆は『不十分』」

<1512-112104>
 InterFax が、プーチン大統領が20日に国防省幹部とビデオ会議を行い、シリアでの空爆作戦について、これまでの目標は 達成したが、ロシアをテロ攻撃の脅威から守るにはまだ不十分だと述べ、一層の強化が必要との認識を示したと伝えた。
2015.11.21 日経新聞

インターネット

ロシア、巡航ミサイル100発以上発射 シリアで <1512-112101>
 ロシアのショイグ国防相が20日、カスピ海と地中海に展開する艦船から CM を発射し、シリア の目標を攻撃したとプーチン大統領に報告した。
 タス通信などカスピ海と地中海の艦船計10隻を作戦に参加させ、爆撃機は69機に倍増し、過去4日間に 100発以上の CM を発射したと伝えた。
2015.11.20 Defense News Russia-China Su-35 deal raises reverse engineering issue <1512-112003>
 ロシアの日刊 Kommersant紙とTASS通信が19日、ロシアが中国に Su-35 24機を$2Bで売却すると報じたが、購入機数がわ ずか24機であることから、一部の専門家は技術のパクリを懸念している。 特に Su-35 のほか T-50 も搭載している Satyrn AL-117S エンジンを J-20 用に狙っていると懸念されている。
 中国は1995年に Su-27SK 200機を$2.5Bで J-11A として購入する契約をしていながら、95機の段階でこれを破棄して、この技術を元に J-11B を開発している。
2015.11.18 Jane's Defence Weekly Russian TV reveals torpedo-based nuclear system <1512-111814>
 ロシアの TV が、大統領、国防相出席の下でソチで開いた会議を写した動画で、核魚雷について記した文書を写した。
 この文書は多目的海洋兵器 Status-6 と題され、核魚雷は放射性物質を搭載して敵の沿岸地域の利用を不可能に使用とす るもので、小型原子炉で推進し射程は6,000nm以上、速力60mph、最大潜行深度 3,000mとされている。
2015.11.18 Yahoo 毎日新聞記事

「ロシア 戦略爆撃機130回出撃 IS 報復作戦を開始」

<1512-111807>
 ロシア軍シリア空爆戦略爆撃機を初めて投入した。 露軍は17日に Tu-160 などで130回出撃し、初めて実戦で爆撃機搭載の ALCM を使用して、
ISIL が首都と位置づけるシリア北部ラッカなどの拠点140ヵ所を空爆した。
 同日、フランス軍もラッカを空爆した。
2015.11.18 Yahoo Record China 記事

「中国の2014年軍事支出は世界2位、ロシアの2倍に―露メディア」

<1512-111806>
 ロシア世界武器貿易分析センタが、2014年のロシアの軍事支出は前年より順位を下げ英国に次ぐ 5位だったと明らかにした。 中国は米国に次ぐ2位で、ロシアの二倍だった。  ルーブルの対米ドルレートが暴落したことによるところが大きいという。
 $654.2Bと他国を大きく引き離している米国は国防予算を大幅に減少させているものの、2009年には$757.4Bにも達し、全世界の軍事費の約半分を占めていた。
2015.11.18 産経新聞

インターネット

「イスラム国」空爆、露が仏空母と共同作戦 プーチン氏、フランスを「同盟国」と表現 <1512-111801>
 プーチン大統領が17日、
ISIL 攻撃のため地中海に展開するロシア海軍に、空母を 主力とするフランス海軍と合流し共同作戦を実施することを明らかにした。
 大統領はフランス軍をテロとの戦いを進める同盟国と呼んだ
2015.11.17 Military Times Putin: Russian ship to cooperate with France in Syria <1512-111704>
 プーチン大統領が17日、地中海にいる巡洋艦 Moskva対し、シリアでの作戦で仏軍 と共同せよと命じた。 また国防相は、ロシア艦が
ISIL の拠点である Aleppo と、Nusra 戦線の拠 点である Idib に対し CM 攻撃を行ったと述べた。
 その数時間前にロシアは、10月31日の旅客機墜落は、テロリストが仕掛けた爆発物に よることを認めた
2015.11.12 Military Times Kremlin-controlled TV airs 'secret' plans for nuclear weapon <1512-111208>
 ロシアの国営 TV である NTV と Channel One が、プーチン大統領の参加した会議で将軍の肩越しに撮影した潜水艦発 射核魚雷の詳細を記した文書を報じたが、これは故意のリークではと見る専門家もいる。
 その文書では、放射性物質を充填した魚雷型の UUV原潜から敵の 沿岸地域に多数発射し、この地域の軍による使用を阻止するとしている。
2015.11.11 Jane's Defence Weekly Russia to deploy artillery, helicopters to Syria fronts <1512-111108>
 ロシアがシリアに、9月末の二倍となる4,000名の部隊を派遣すると共に、装備を増強している。  米国防当局者が、ロシアは
MRL や長距離砲を戦闘に使用しているという。
 長距離砲の種類は明らかにしなかったが、10月に撮影された衛星画像には、D-30 122mm榴弾砲12門が写っている。 また MRL は サーモバリック弾頭搭載のロケット弾を24発発射する TOS-1A と見られる。
2015.11.09 Aviation Week & ST Changing dynamics <1512-110908>
 ロシア軍シリアへの進出を強めており、イラン軍や一部の報道ではキュー バを撤退した中国軍も加わっているという。
 また、カスピ海から発射した 3M-14 Kalibr CM はイランとイラクの上空を通過しており、最近は Mil-28 攻撃ヘリを空輸して夜間攻撃能力を高めているという。
2015.11.09 Military Times Russia finalizes air defense missile contract with Iran <1512-110905>
 ロシア国営武器輸出企業が9日、イラン
S-300輸出することで 最終決定したことを明らかにした。
 ただ、2007年に輸出契約がなされた際の S-300 は既に生産されていないため、輸出されるのはその改良型になるという。
【関連記事:1508-070112 (JDW 2015.07.01)】
2015.11.06 Stars & Stripes F-15s arrive in Turkey on air defense mission <1512-110602>
 ロシア軍機が活動している空域の空対空任務に当たるため、米空軍 F-15C の第一陣6機 が6日、英空軍基地からトルコに到着した。
 オバマ政権は先週、F-15 12機をトルコに派遣すると発表しているが、残りの6機は対地攻撃を主とする F-15E になると見られる。
2015.11.04 Jane's Defence Weekly Russia lays down first of two new Artic support ships <1512-110409>
 ロシア海軍が10月27日、ウラジオストックの造船所で北極海で使用する多目的艦2隻の建造を開始した。
 この艦は全長80m、排水量3,500tで、北極海で活動するロシア艦艇に対し、給油をはじめとする補給 のほか、他艦を曳航する能力を持っている。
2015.11.04 Jane's Defence Weekly Russia's new Project 22160 corvettes to be armed with Kalibr-NK missiles <1512-110408>
 ロシア海軍の Project 22160 哨戒艦Kalibr-NK(註:
3M-54 Klub LACM を装備する。 このミサイルは10月7日にカスピ海の艦船からシリアに向けて発射されている。
 排水量1,500~1,800tの Project 22160 は6隻が黒海艦隊に配備され、更に2隻が建造中である。
2015.11.01 Defense News Russia seeks to energize Asian presence <1512-110104>
 ロシアは軍需産業が西側から閉ざされたため、アジア地域への進出に力を入れようとしている。 
SIPRI が今年初めに出した報告によると、この地域への武器輸出は既にロシア全体の60%を超えている。 特にインドと中国への輸出が突出して おり、2010~2014年にはインドが39%中国が11%を占めている。
 更にロシアは、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ミャンマ、バングラディッシュ、パキスタンへの輸出も行おうとしている。
2015.10.28 Jane's Defence Weekly US, Russia sign Syrian airspace MoU <1512-102802>
 ロシア軍機シリアでの活動を開始したのを受け、米露両国が10月20日、 航空安全に関する
MoU を締結した。
 米国防総省は MoU の中身について、ロシア側の希望として明らかにしていないが、シリア上空に於ける交戦の危険を回避する内容とだけ 述べている。
2015.10.28 Jane's Defence Weekly Russia surges logistic operations to support Syrian offensive <1512-102801>
 民間の航空機運航状況監視 web site によると、ロシアの Tu-154 旅客機2機が先月、テヘランからシリアでロ シアが使用している Latakia 航空基地へ飛行したが、Tu-154 はロシアから直接 Latakia へ飛行できる航続能力があることから、 イラン軍部隊のシリアへの輸送に使用されたと見られている。 シリアでは数百名のイラン革命 防衛隊 (
IRGC)員が活動していると見られている。 また10月にはイラン Mahan Air社の Avro RJ85 旅客機が少なくとも2回Latakia へ飛行している。 更に9月には イランの B747シリアの Il-76 輸送機が両国間を飛行している。
 一方、10月の最初の3週間でロシアは、ボスポラス海峡9隻の揚陸艦や輸送艦を通過させている。 ロシア軍が シリアに進駐した9月には12隻であった。 更にロシアは、海上輸送力強化のためトルコから使用中の 輸送船2隻を購入している。
2015.10.24 Inside Defense Russia may link sale of S-400 to India with fighter development <1511-102402>
 インド空軍が国防省に対し、ロシアからの S-400 Triumf 導入を要求しているが、ロシ ア外交筋によると
FGFA共同開発が決まるまでロシアは S-400 の売却に同意しないという。
 T-50 PakFa を元に FGFA を共同開発することは2010年に合意しているが、$10Bと言われる経費のワークシェアが決まらず、未だに最終合意 に至っていない。
2015.10.22 Military Times Russia to station military unit in the Arctic by 2018 <1511-102201>
 ロシア国防相が22日、ロシア軍2018年までに北極への常駐を確立すると述べた。
 それによると2018年までに、6ヶ所あるソ連時代の航空基地を改修すると共に、新たに数ヶ所で基地を新設するという。
2015.10.22 読売新聞

朝 刊
ガスパイプライン トルコルート 欧州熱視線 <1511-102201>
 EU がエネルギーのロシア依存を下げようとするなか、中央アジア産の天然ガスを欧州へ送るパイプライン
TANAP の 建設がトルコで進められている。 TANAP は完成すれば、ジョージア国境からギリシャ国境までの、全長1,850kmのパイプラ インになる トルコはこれを EU 加盟への切り札にしようとしている。
 トルコはガス供給のほぼ全てを、4本のパイプライによる輸入に頼っており、その6割をロシアからの2本に依存している。
 昨年末にロシアは、ウクライナを避けて黒海経由で東欧の南部にガスを送る計画 South Stream の建設を断念したため、トルコ経由で欧州を結ぶ Turkey Stream を打ち出したが、TANAP と競合するとしてトルコは慎重である。
2015.10.21 Yahoo 毎日新聞記事

「シリア ロシア人戦闘員3人が死亡か 西部ラタキア」

<1511-102101>
 ロイタ通信が20日、シリア西部ラタキア県で、アサド政権側のロシア人戦闘員3人が反体制派の砲撃で死 亡したと報じた。 砲撃は19日夜にあり、政府軍と共に戦うロシア人戦闘員にも死傷者が出たという。 ロシア軍が9月にシリアで空爆を開始して以降、政権側で戦うロ シア人の死亡情報が明らかになるのは初めてである。
 露軍は地上部隊の派遣は否定しているが、軍事顧問らが政府軍を支援しているとみられている。
2015.10.20 Defense News US, Russia sign memorandum on flights over Syria <1511-102005>
 米国防総省報道官が20日、シリア空爆に於ける危険を回避するため、米露両国間で
MoU を締結したと発表した。
 この合意は世界に衝撃を与えると見られる。
2015.10.14 Jane's Defence Weekly Turkey protests second Russian air incursion in as many days <1511-101411>
 トルコが10月5日、ロシア機が再び領空を侵犯したと抗議した。 一回目の領空侵犯についてロシアは、悪天候による事故 であったと弁解している。
 ロシア国防省が公開した Latakia に駐機した Su-30SM の写真で同機は、R-27 (AA-10) 及び R-73 (AA-11) AAM を搭載していた。
2015.10.14 Jane's Defence Weekly Russian airpower settles in for Syrian campaign <1511-10110>
 Airbus社の衛星画像から、ロシアがシリアの Latakia に配置した部隊の規模は9月21日以来変わ っておらず、配備は完了した模様である。
 Airbus社の衛星は、10月2日と5日に、それぞれ4機と3機の Su-34 を撮影したいるが、ロシア国防省は10月1日に機数は明らかにしていないものの Su-34 の配備も認めている。
2015.10.14 Jane's Defence Weekly Russian build-up in Syria 'goes beyond force protection <1511-101409>
 米国の NATO 大使が10月7日、ロシアが Latakia に派遣している陸上部隊について、勢力は大隊規模中距離ロケット砲防空システムまで配備しており、自衛の枠を出ていると懸念を表明した。
2015.10.13 毎日新聞

インターネット

シリア空爆:IS 軍事施設など86ヵ所 最大規模の攻撃 <1511-101303>
 ロシア国防省が13日、シリアで12~13日に
ISIL の施設など86ヵ所を爆撃 したと発表した。 9月30日の空爆開始以降で最大規模の攻撃とみられる。 13日の空爆対象は ISIL が首都と位置付ける北部ラッカのほか、中部ハマ、北西部のイド リブ、ラタキア、北部アレッポの各地域としている。
 一方、イラク軍はロシア主導で設立された情報センタの支援を受けた空爆 を開始した。 情報センタはロシアとイラン、シリア、イラクの4ヵ国がバグダッドに設置している。
2015.10.08 Stars & Stripes Russia's intervention in Syria compels Obama to act or yield <1511-100805>
 ロシアがシリアでの軍事行動を拡大するなか、オバマ政権は重大な決断を迫られている。
 多くの専門家ばかりか政権内部の一部でも、今米国がロシアの戦闘機が活動しているトルコとの国境である シリア北西部決定的な行動を取らなければ、米国の外交方針や対テロの姿勢、及び風評に致命的な悪影響が出ると懸念している。
2015.10.08 Defense News NATO Secretary General ready to send troops to Turkey <1511-100804>
 ストルテンベルグ NATO 事務総長が8日、NATO はトルコを守るためトルコ領内のいかなる場所にも、最大40,000名規模の 地上軍 NATO Response Force を派遣する準備があると述べた。
 この決定は既に、加盟28ヶ国了承を得ているという。
2015.10.07 Jane's Defence Weekly Russia begins airstrikes in Syria <1511-100707>
 ロシアが9月30日にシリアでの空爆を開始した。
 衛星画像によるとロシアは、シリアの地中海沿岸 Latakia県にある航空基地に、Su-30SM 4機Su-24 12機 Su-25 12機、ヘリ20機程度を配置しており、ロシアは Su-34 も配置していることを認めている。
2015.10.07 Defense News US: coalition aircraft re-routed to avoid Russians in Syria <1511-100706>
 米国防総省報道官が7日、シリアで空爆を実施している多国籍軍機が、ロシア軍機との接触を避ける ため航路を変更した例が少なくとも1件あったことを明らかにした。
 この際はシリア上空で F-16 2機が、ロシア機との安全距離を保つため飛行経路を修正したという。
2015.10.07 Defense News Turkey PM says 'only two' Russia strikes aimed at IS <1511-100705>
 トルコ首相が7日、ロシアがシリアで実施した57波の空爆で、
ISIL を目標にしたのは2波に過ぎなかったと、ロシアに対する警戒感を表明した。
2015.10.07 Defense News Experts: Russian navy missile strikes were 'bravado' <1511-100703>
 ロシアが7日にカスピ海から発射した CM の種類について、専門家は空母キラーとも呼ばれてい る超音速 Klub と見ている。
【註】
 今まで、Klub には超音速対艦型の 3M-54E (Klub-N) と、亜音速で対艦型の 3M-54E1 (Klub-S) 及び対地型の 3M-14 があると言われてきた が、いずれも射程は200~300kmと見られていた。 超音速の 3M-54E はジェットエンジンを用いて接近し、目標から60kmになるとロケット推進の第三段が切り離されて超音速 で突入すると見られていた。
 今回の CM が1,000哩飛翔した超音速 Klub となると、3M-54E1 が対地攻撃に使用できることと、射程が1,000哩もあることで、二重に驚きである。
2015.10.07 Stars & Stripes Russia fires cruise missiles into Syria, engages in 1st ground battle <1511-100702>
 ロシア艦が7日、カスピ海から CM 26発をイラク東部に向け発射した。  CM はコーカサス山脈を越え、イラン、イラクを 経て1,000哩飛翔した。 これはロシアにとって近年で最長の攻撃距離になる。 CM を発射したのはフリゲート艦 Gepard と、コルベット艦 Buyan と見られる。
 ロシアがこのような長距離精密打撃を行ったことに、米国は衝撃を受けている。
2015.10.07

ロシアが地上部隊を増強、米国防総省が確認 戦車、地対空ミサイル <1511-100701>
 ストルテンベルグ NATO事務総長が6日、ロシア軍がシリア領内で地上部隊を増強しているとして懸念を示したことに関し、米国防総省の報道担当者 が同日、ロシアがシリア北西部ラタキア周辺に戦車
APCSAM を配 備していることを認め、地上部隊の増強を裏付けた。
 この担当者によると、ロシアは9月初旬からラタキアの空港周辺に兵員や装備を展開しており、戦闘機や攻撃機、ヘリコプタが配備されていることも確認した。
2015.10.06 Yahoo 毎日新聞記事

「ロシア シリア地上戦参加論…『義勇兵』派遣の主張も」

<1511-100602>
 シリアへの空爆を始めたロシアで、地上戦への参加を訴える議論が出始めている。 プーチン政権は地上部隊派遣を否定 するが、ロシア下院国防委員長は5日、ウクライナ東部で親ロシア派武装勢力と共に戦うロシアの義勇兵をシリアに派遣すべき だとしている。
 ウクライナ東部の紛争では、チェチェン人義勇兵らが入り親露派と共にウクライナ軍と戦っているとされる。 同委員長は、実戦経験を積んでいるこうした義勇兵をシリア に派遣するよう訴えている。
2015.10.06 日経新聞

インターネット

ロシア、トルコ領空を再び侵犯 シリア空爆を継続 <1511-100601>
 ロイタ通信などが、トルコ外務省が5日、シリア内戦に介入してるロシア軍機、3日に続き4日にも2回目 となる領空侵犯をしたことを明らかにしたと報じた。
 ロシアは3日の領空侵犯について天候不順による誤侵入と説明し、再発防止を約束しているが、2日連続の領空侵犯は NATO への挑 発が狙いであった可能性もある。 ストルテンベルグ NATO事務総長は6日の記者会見で、2日連続の領空侵犯は事故ではなさ そうだと指摘し、ロシアに空爆を停止するよう求めるとの立場を明らかにした。
 ロシア軍は6日もシリア国内で空爆を継続している。
2015.10.04 Stars & Stripes Russia's military is unlikely to turn the tide in Syria's war <1511-100401>
 Washington Post紙が、ロシアが以下の艦船をシリアへ派遣していると報じた。
  巡 洋 艦 × 1
  駆 逐 艦 × 1
  フリゲート艦× 2
 また米政府当局者は、以下のロシア軍機がシリアに配備されているとしている。
  Su-34    × 4
  Su-24    ×12
  Su-25    ×12
  Su-30    × 4
  Mi-24    ×12
 この他に SAM の配備も確認されているという。
2015.10.03 Defense News Baltic states develop military coms, radar capabilities amid Russia EW fear <1511-100303>
 ロシアがウクライナ東部で高度な
ECM を用いてレーダや通信の妨害を行っているのを受け、 バルト諸国がその対策を急いでいる。
 リトアニアはベラルーシとの国境に配備していたロシア製の P-18 及び P-37 レーダを新型の3基と換装する。
 ラトビアは ThalesRaytheon社から複数の AN/MPQ-64F1 Sentinel レーダを$22.7Mの FMS で 購入した。
 エストニアは2007年に大規模なサイバ攻撃を受けて以来、サイバ攻撃対策を強化している。
【エストニアへのサイバ攻撃関連記事:0711-052101 (産経新聞 2007.05.21)】
2015.10.03 Yahoo 時事通信記事

「『イスラム国』標的は20分の1=ロシアの空爆非難―英国防相」

<1511-100302>
 英 Sun紙が、ファロン英国防相ロシアシリアで実施している空爆 について3日、
ISIL を標的としたのは1/20にすぎず、大半はアサド政権と戦う 反体制派を狙ったものだと主張した。
2015.10.03 Yahoo 時事通信記事

「ロシアにシリア空爆再検討要請へ=『犠牲見ぬふり』と非難―トルコ大統領」

<1511-100301>
 トルコのエルドアン大統領がロシアのシリア空爆について、2日放送されたアルジャジーラ TV でプーチン大統領に再検討 を要請する考えを示した。
 また、何十人ものシリア市民が犠牲になったとの情報があると述べ、ロシアは市民殺害を見て見ぬふりをしていると非難した。
2015.10.01 東京新聞

インターネット

ロシア、山地の指揮拠点を破壊 市民36人犠牲と反体制派 <1511-100101>
 ロシア国防省が9月30日、ロシア軍シリア領で開始した
ISIL への空爆 で、山岳地帯にある戦闘指揮拠点を破壊したと発表した。 ロシア通信が伝えたロシア国防省の発表によると、8目標に対し 20回の空爆を実施し、弾薬や兵器の集積所、燃料貯蔵施設を破壊したという。 山岳地帯の戦闘指揮拠点は完全に壊滅させたとしている。
 これに対して反体制派は、空爆で市民36人が死亡したと主張しているほか、米政府空爆目標について ISIL はいない地域だったとの見方を示し、ロシア側発表の信憑性に疑義を示した。
2015.09.30 Jane's Defence Weekly Russia deploys poerful strike group to Syria <1511-093009>
 ロシア空軍が Su-24 12機Su-25 12機を、それぞれ9月21日と20日からシリアの Latakia に配備している。 また9月15日からは Su-30SM 4機をアサド国際空港に併設された空軍基地に配備している。 Su-30SM は基本的に制空戦 闘機で、対地攻撃には Su-25 と Su-24 で十分なことから、Su-30SM の役割は防空と見られる。
 また Mil-24 4機Mi-8 3機Ka-52 7機と、回転翼機14機も配備している。
 更に T-72 あるいはそれと同寸の T-90
MBT 6両 D-30 SPH 12両も確認されている。
2015.09.30 Military Times U.S. defense chief: Russia airstrikes targeted non-IS areas <1510-093003>
 カーター米国防長官が9月30日、ロシアがシリアで行った空爆目標は
ISIL ではなかったと述べた。
 またケリー国務長官は国連安保理で、ロシアはアサド政権を支援すべきではないと、ロシアの行動を非難した。
2015.09.30 Military Times U.S. rebukes first Russian airstrike in Syria <1510-093002>
 国連総会に出席したオバマ大統領とプーチン大統領が、シリアにおけるロシアの軍備増強について議論した翌日の9月30日に、ロシアがシリアで初めての空 爆を実施した。
 これについてカーター米国防長官は、無謀で失敗が懸念されるとロシアを非難した。
2015.09.30 Stars & Stripes Russia launches airstrikes in Syria, says it’s targeting Islamic State <1510-093001>
 ロシアが9月30日に、シリアで初めて
ISIL の拠点に対する空爆を 実施したと発表した。 シリア国営 TV は軍当局者の話として、目標となったのは Homs県の Rastan 及び Talbiseh(註: Homs市北側)一帯、及び Hama県の Salamiyeh市近郊であるという。
 これについて米政府当局者は、ISIL は Homs県の一部は勢力下に入れているものの、Homs市より西には進出しておらず、空爆の目標は ISIL ではなく反アサ ド勢力であったのは明らかであると見ている。
2015.09.28 産経新聞

インターネット

スホイ30、T90 戦車…新鋭兵器続々投入するロシア、衛星で分析 プーチン氏の国連演説とも連動? <1510-092804>
 衛星画像に基づく分析によれば、ロシア軍がシリア北西部ラタキア周辺に9月初旬から装備や兵員を集結 させ、ラタキア周辺の基地2ヵ所には、
MBTSAM も配備している。
 更に、Financial Times紙によれば、露軍は現在2,000名の兵員を派遣中で、西部タルトゥースにあるロシアの海軍基地も増強 している最中だという。
 ラタキアはアサド政権と関係が深く、シーア派の一派とされるアラウィ派の一大拠点である。
2015.09.23 Yahoo 産経新聞記事

「仏、ミストラル級強襲揚陸艦2隻をエジプトに売却」

<1510-092305>
 フランス大統領府が23日、Mistral級強襲揚陸艦2隻エジプトに売却すると発表した。
 エジプトは、内戦が続くイエメン情勢を踏まえ、地中海と紅海に1隻ずつ配備するという。
2015.09.23 Yahoo ロイタ通信記事

「米が独に新型核爆弾配備なら相応の対抗措置とる=ロシア大統領府」

<1510-092304>
 ロシア大統領府報道官が23日、米国ドイツの空軍基地に核爆弾を配備するとの報道が真実であ れば、相応の対抗措置を取ると表明した。
 独 ZDF TV が、米国は年内にも独ビューヒェル航空基地に新型の核爆弾 B61-12 20発を配備する意向であると報じている。
【註】
 B61-12 延命計画 (LEP) 弾は米国が7月に初めて F-15E からの投下試験を行った核爆弾で、今後 B61-3/-4/-7/-10 と換装される。
 報じられる B61-12 20発とは、B61 旧型弾との換装か、新規配備かはこの記事だけでは分からない。
2015.09.23 日経新聞

インターネット

ロシア、シリア軍に戦闘機供与か <1510-092301>
 フランス公共ラジオによると、シリアのアサド政権軍高官が22日、ロシアから新たに戦闘機と偵察機を供 与されたと語った。 この高官は、ロシアから戦闘機少なくとも5機と、偵察機が届いたと述べた。  さらに
ISIL と戦うための精密誘導ミサイルなど高性能兵器も供与されたという。
2015.09.22 Yahoo 時事通信記事

「シリアで無人機の運用開始=ジェット機28機配備―ロシア」

<1510-092201>
 ロイター通信などが21日、シリア領内ロシアUAV による監視活動を開始したと報じた。
 ロシアは既に、シリア西部のラタキア空港に戦闘機4機を派遣したとされていたが、新たに Su-24 12機 Su-25 12機を新たに空港に配備した模様で、今回判明した分を合わせると、配備済みのロシア軍ジェット機は28機になった。 ロシアは攻撃、 輸送用ヘリ14機も空港に派遣しているという。
2015.09.21 Defense News US officials: Russia deploys 28 combat planes in Syria <1510-092101>
 米政府当局者が21日、ロシア軍の戦闘機と爆撃機併せて28機シリア西部 Latakia県の航空基地に 展開していると述べた。
 また、別の政府当局者も、ロシア軍の戦闘航空機、輸送機、ヘリ、併せて約20機が追加配備されたと述べた。
2015.09.19 Military Times Putin moves to establish Russian military base in Belarus <1510-091902>
 プーチン大統領が国防省と外務省に対し、ベラルーシに対してロシアの空軍基地を設置する 交渉を行うよう命じた。
 ベラルーシはロシア軍基地の設置を望んでいない模様であるが、同国は安全保障とエネルギーでロシアに大きく依存している。
2015.09.16 Military Times Syria's UN diplomat supports idea of Russian airstrikes <1510-091601>
 シリアの国連大使が16日、ロシアシリア国内の
ISIL に対する空爆 を行うことができると述べた。 その上で、ISIL に対する空爆は米国に許可され、ロシアには許可されない理由はないとした。
 このコメントは、ロシアがシリアの Latakia に戦車をはじめとする装備を搬入したことに対し、米国が警告したのに対応して行われた。
2015.09.15 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア、シリア飛行場に戦車配備 米国防総省『基地設置の動き』」

<1510-091501>
 米当局者が14日、シリア内戦への関与を強めるロシアの動きに関連して、シリアのラタキア近郊の飛行場で ロシア軍の戦車7両が確認されたと明らかにした。 当局者によると、戦車のほかにミサイル発射機も配備されており、同飛行場に派遣された ロシア軍兵士を防衛するためとみられるという。
 国防総省報道部長は会見で、ラタキア近郊にロシア軍が人員などを派遣していることが確認されており、前方作戦基地を設 置する計画を示唆していると述べた。
2015.09.13 Military Times Syria group: Russia expanding major Syrian airport <1510-091303>
 著名なシリア監視団体が13日、アサド政権が拠点としている地中海岸の Latakia県で、ロシアが滑走路の舗装を行っている と述べた。
 工事を行っているのは Latakia市南方20kmにある Jableh市で、既に2,800mの滑走路があり、ここには軍の基地が置かれて いることが分かっている。
 アサド政権はこの Hemeimeem 空港をダマスカス空港に次ぐ重要空港と位置づけている。
【註】
 ラタキアの南にはロシア海軍が地中海に持つ唯一の拠点であるタルトゥスがあり、僅か100kmだけ地中海に面するシリア西部は、ロシアにとって手放すことのできない重要地 域と見られる。
2015.09.11 Defense News Russia calls on other nations to help arm Syrian government <1510-091107>
 ロシアのラブロフ外相が11日、
ISIL と戦うシリアのアサド政権を支援するよう、 世界に呼びかけた。
 シリアにおけるロシアの活動が活発化している背景には、シリアとの長い同盟関係が危機に瀕しているとの焦りがあると見られる。
2015.09.10 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア軍、シリアで戦闘に参加 アサド政権支援=関係筋」

<1510-091004>
 事情に詳しいレバノンの関係筋3人が、ロシア軍がシリアでアサド政権軍を支援するため、戦闘に加わっ ていることを明らかにした。 ただ、レバノンの関係筋によると、戦闘に参加しているロシア軍兵士は、今のところ少人数だという。 ロシ ア軍のシリア内戦への関与拡大は米国が懸念する事態である。
 複数の米当局者は、ロシアが最近シリアに LST 2隻や輸送機などを派遣し、少数の海軍歩兵部隊も派遣されたと述べた。  ロシア側の意図は不明だという。
【註】
 ロシア軍のシリア内戦への直接介入について、何故今頃になっての感は否めないが、このままではロシア海軍が地中海に持つ唯一の拠点であるシリア西部タルトゥスの確保が 難しくなるとの判断があった可能性も考えられる。
2015.09.10 東京新聞

インターネット

ロ軍、シリアで戦闘参加か 「少人数で」と報道 <1510-091001>
 ロイタ通信が複数のレバノン筋の情報として9日、シリアでアサド政権軍を支援するため、少数のロシア軍部隊が 戦闘に参加し始めたと報じた。 それによるとレバノン筋は、ロシアはもはやただの顧問ではないと指摘したが、戦闘への参加は少人数で大部隊はま だ加わっていないと述べた。
 ロシア政府は同日、軍事顧問をシリアに派遣したことは認めたが、供与した兵器の使用方法を教えるためだと説明していた。
2015.09.09 Military Times Russia reportedly gets Iran's clearance for Syria flights <1510-090906>
 ロシアの通信社が9日、シリアへ向かうロシア機上空通過イランが同意したと報じた。 こ れはブルガリアがメシア機の上空通過を拒否したことに伴うものである。
 ロシアは、もし着陸か墜落した際に搭載している軍事物資が露呈するの嫌い、トルコへの上空通過許可は求めていない
2015.09.09 毎日新聞

インターネット

ロシア:シリア・アサド政権支援で軍人派遣 <1510-090904>
 ロシア外務省が9日、ロシア軍要員がアサド政権を支援する目的でシリア入りしていることを明 らかにした。 ロシアが提供する武器などの使用法を訓練するのが目的だという。
 また、
ISIL や反体制派武装勢力などのテロ集団と戦うため、アサド政権と追加的な協力を検討する可能性があるとも述べた。
2015.09.09 毎日新聞

インターネット

ブルガリア:ロシア機領空通過を拒否 シリア政権支援疑い <1510-090903>
 ロイタ通信が、ブルガリア外務省が8日、シリアに向かうロシア軍輸送機の領空通過を拒否したことを明らかにしたと伝え た。 貨物について懸念すべき十分な情報があるためという。
 シリアのアサド政権に対するロシアの支援強化を懸念する米国の要請を受けた措置とみられる。
2015.09.09 NHKニュース 国連「ウクライナ東部停戦合意守られていない」 <1510-090902>
 国連人権高等弁務官事務所が8日、ウクライナ東部の人権を巡る最新状況を発表し、政府軍と親露派の戦闘が始まった昨年4月半ば以降、これまで 7,962人が死亡し、17,000人以上がけがをしたことを明らかにした。 このうち、8月15日までの3ヵ月間の死傷者は400人を超え、その前の3ヵ月間より二倍以上に増えたことか ら、ことし2月の停戦合意以降、ウクライナ東部の状況はむしろ悪化しているとしている。
 国連人権高等弁務官事務所の担当者は、ウクライナ東部では、ロシアの支援外国人の戦闘員や武器の流入が続き、 国際法に違反していると、改めてロシア政府の関与を指摘したうえで、停戦合意が守られていないと強い懸念を示した。
2015.09.07 Defense News Greece examining US request to deny Russian flights to Syria <1510-090707>
 ギリシャ外務省筋が7日、シリアへ向かうロシア機上空通過を拒否するよう求めている 米国の要求を検討中であることを明らかにした。 米国の要請は5日に行われた。
【関連記事:1510-090504 (Stars & Stripes 2015.09.05】
2015.09.06 東京新聞

インターネット

ロシア軍のシリア展開に懸念 内戦悪化の恐れと米長官 <1510-090602>
 ケリー米国務長官が5日、ロシアのラブロフ外相と電話協議し、シリアでロシアが軍備を拡張し ようとしているとの情報があるとして懸念を伝達した。
 New York Times紙は5日、ロシアが軍の先遣隊をシリアに派遣するなどアサド政権に対する軍事支援を強化する兆候があると報道している。
2015.09.05 Stars & Stripes Russia may be escalating military role in Syria <1510-090504>
 米政府当局者によると、ロシアシリア内戦に軍事的関与を強めようとしている 証拠を、米情報機関がつかんでいるという。
 衛星画像によると、シリアの Latakia県にある空港の近くに兵舎と見られる建物の建設が進められているほか、ロシアがシリアに隣接する国に対し 、シリアへ向かう軍用機の上空通過許可を求めている。 この当局者は当該国名を明らかにしなかったが、ロシアとシリアの間には トルコがある。
2015.09.05 毎日新聞

インターネット

露軍:「反政変」演習 「同胞」2国とウクライナ国境近く <1510-090502>
 ロシア軍が、ウクライナ国境に近いロシア南部ノボロシースク近郊で、ベラルーシセルビアとの共同演習「スラブの同胞 2015」を実施している。 仮想国で反政府勢力が住民を扇 動して国政を混乱に陥れたとのシナリオで、空挺部隊や特殊部隊による鎮圧作戦を展開している。 タス通信などによると 、演習は2~5日の日程で、3ヵ国から700名の兵士のほか、ロシア航空宇宙防衛部隊のヘリや軍用機20機が参加し、演習の共通言語はロシア語だと言う。
【註】
 セルビアは NATO や EU の加盟国ではないものの、2009年12月には EU に加盟を申請し、EU からはコソボとの関係改善が加盟条件とされた。
 近年その機が熟しつつある状況になっていたが、今回の演習参加で EU 加盟は難しくなるのではないか。
2015.09.03 Defense News UAE confirms interest in Mistral ship <1510-090305>
 UAE の某政府高官が Defense News紙に対し、ロシアへの売却が取り消された Mistral級強襲揚陸艦2隻の購入に関心を持 っていることを認めた。
 2日にはロシア紙が露軍筋の話として、ロシアがフランスに対しエジプトと UAE への売却に同意したと報じている。
【註】
 Mistral についてはエジプトand/or UAE に一旦売却したのちにロシアへ転売する合意ができている可能性がある。
 理由は、対露輸出契約破棄に際してフランスはロシアからの前払い金の返還と、ロシアで生産された部分の代金を支払っただけで、所謂違約金を払わないことで合意してい ること、陸軍3,250名、海軍2,500名の UAE軍にとって、揚陸部隊450名、装甲車両60両、揚陸艇4隻、ヘリ16機搭載の強襲揚陸艦は、あまりに不似合いである。
 更に、ロシアへ輸出されるはずであった Mistral級はロシア機の搭載に合わせて天井高を変更するなど、ロシア仕様に特化されていることなどである。
2015.09.02 Defense News US sanctions Rosoboronexport, other Russian firms <1510-090205>
 米国務省が2日の連邦官報で、イラン、北朝鮮、シリアへの武器輸出禁止法 (
INKSNA) に 違反したとして、ロシア、中国、トルコ、UAE の企業23社に制裁を科すと発表した。
 この中にはロシア国有の武器輸出企業 Rosoboronexport社や、MiG社を含む武器製造企業も含まれている。
2015.08.26 Jane's Defence Weekly Russia restructures land forces in western district <1510-082606>
 ロシア地上軍が12月1日をもって、西部軍管区第20混成親衛軍廃止し、代わって再び編成され た第1戦車軍が任務に就く改編を行う。
 廃止される第20軍の隷下部隊の多くは、新偏された第1軍に配属になる。
2015.08.24 Defense News Russia launches military drills in Arctic <1509-082406>
 ロシア北極圏の北部シベリアで24日、兵員1,000名以上と航空機14機からなる 34個特殊部隊の演習を開始した。
 ロシアは5月にも同様の演習を行っている。
2015.08.17 Aviation Week & ST A return to the Arctic <1510-081704>
 ロシアが北極圏の天然資源と航路を確保するため、2年前から北極圏回帰を進めており、7月に発表した 新海軍ドクトリンでも大西洋と北極海の重視を打ち出している。
 ロシア北方艦隊は4月に Su-33(註:艦載戦闘機)を投入した演習を実施している。
2015.08.17 Aviation Week & ST Slow going <1510-081703>
 ロシア経済の後退が、ロシアの軍備増強計画に大きな影響を及ぼしている。 ロシアは2011~2020 年にRUB20T ($311B) を投入する軍備増強計画を進めており、政府は計画に変更はないとしているが、遅れることは必至の情勢にある。 ロシアは2015 年の軍事費を33%増の$52.29Bとしていたが、ルーブルの価値は半分にまで低下している。
 ボリゾフ国防次官は7月、
T-50 PAK FA調達計画見直しを明らかにしている。 最初の飛行隊を2016~2017年に 発足させる計画に変更はないものの、その後の調達機数は削減するとしている。 また第四++世代戦闘機とされる Su-35S についても現有36機のほか年内に納入される12で配備を終わると言う。
 次世代爆撃機 PAK DA も遅れるうえ、その繋ぎとして2021年に装備する Tu-160 の最新型 Tu-160M2 も2023年に 延期される模様である。
2015.08.12 Jane's Defence Weekly France, Russia agree Mistral cancellation <1509-081212>
 ロシアとフランスが8月5日、Mistral級強襲揚陸艦の契約破棄で合意したとの声明を発表した。
 この契約破棄で、フランスはロシアが既に支払った代金の返還と、ロシアが納入した一部船体の代金をロシア側へ支払うことになった。
2015.08.07 読売新聞

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「露ハッカー攻撃」米統合参謀本部システム停止 <1509-080703>
 米メディアが6日に一斉に、米統合参謀本部の電子メールが、ロシアのハッカによる高度な攻撃 を受け、国防総省は調査のためシステムを7月25日から停止していると報じた。 NBC TV は、攻撃の規模から国家による仕業であることは明らかだと、米当局者が語ったと報 じた。
 ロシアのハッカによる攻撃を巡っては、昨年10月にもホワイトハウスの非機密扱いの情報をやり取りするコンピューターシステムへの侵入が発覚している。
2015.08.06 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシアへの揚陸艦売却中止、賠償金は12億ユーロ未満=仏国防相」

<1509-080604>
 ルドリアン仏国防相が6日、ロシアへの Mistral級強襲揚陸艦2隻の売却契約を破棄したことに伴う賠償 金は、当初の売却予定価格のEUR1.2B以内になる見通しを明らかにした。 2隻にはロシアの技術も利用されているが 、これで完全にフランスの管理下に置かれることになる。
 同国防相によると、仏海軍はすでに3隻を保有しているため、今後別の売却先を探すことになるが、カナダシンガポールなど多くの国が関心を示しているもようである。
2015.08.06 読売新聞

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露仏、揚陸艦の契約解除…ウクライナ問題波及 <1509-080602>
 プーチン大統領が5日、オランド仏大統領との電話協議で、Mistral級強襲揚陸艦の輸入契約を解除 することで合意した。
 ロシア大統領府の発表によると、フランス側はロシアが前払いしていた建造費をすでに返還して いる。
2015.08.04 Military Times Russia bids for vast Arctic territories at UN <1509-080409>
 ロシア外務省が4日、沿岸から350nm以上離れた海域を含む、1,200万平方キロにわたる 北極海海域の領有宣言文書を国連に提出した。
 この文書提出は2002年にも行われていたが、この際には国連は根拠が欠落しているとして受理していな い
2015.08.04 Yahoo ロイタ通信記事

「対ロシア制裁、GDO 9%押し下げの可能性=IMF 調査」

<1509-080402>
 IMF が3日、ロシアの GDP が対ロシア制裁の影響9%低下する可能性があるとの調査結果を発表 した。 IMF は、制裁対抗措置の短期的な影響として、GDP を1~1.5%押し下げると試算し、今後数年間では9%に達すると警告した。
 ロシア経済は、西側諸国の経済制裁とロシアの対抗措置で悪化したのち、安定化の兆候も見られる。
2015.08.04 東京新聞

インターネット

ロシア、航空宇宙軍を編成 空軍と宇宙部隊を統合 <1509-080401>
 ロシアのショイグ国防相が3日、空軍と宇宙部隊を統合した新たに航空宇宙軍が1日に発足したと 発表した。
 ショイグ氏は統合の理由について、空域から宇宙にかけての重要性が高まっていると語り、空軍と宇宙部隊の傘下にある防空、ミサイル防衛部隊を一つの指揮系統に入れて 防衛力を高めたいと狙いを説明した。
2015.07.31 Yahoo 産経新聞記事

「ウクライナ情勢 露のウクライナ介入で追加制裁 米財務省」

<1508-073107>
 米財務省が30日、ロシアによるウクライナ介入に圧力をかけるため、ロシア大統領やウクライナ前大統領らに関係する個人や団体の計26件を資産 凍結などの制裁対象に追加指定した。 また制裁逃れに加担した者も対象にし、現行制裁の実効性を高める。
 財務省は今回の措置を、ロシアに圧力をかけ続けるためと説明している。
2015.07.29 Jane's Defence Weekly Russia's PAK DA bomber to be delayed Tu-160M2 production <1509-072905>
 ロシアのボリゾフ国防次官が7月17日、次世代爆撃機 PAK DA 計画は、Tu-160 の最新型である Tu-160M2 の量産2023年に開始されることから、2023年以降にずれ込むとの見通しを明らかにした。
2015.07.26 Defense News Russia revises navy doctrine <1508-072604>
 クレムリンの website が26日、ロシア海軍新ドクトリンを掲載した。 西側との関係変化をうけ軍事ドクトリンが改訂 されてから半年後の海軍ドクトリンの改訂である。
 新ドクトリンでは大西洋と地中海でのプレゼンス拡大を視野に、黒海艦隊の充実が挙げられている。 このためクリミア におけるインフラ整備が重視されている。
2015.07.23 Yahoo 産経新聞記事

「サウジ、露に100億ドル投資へ 米の中東外交不満で接近」

<1508-072302>
 米国の同盟国であるサウジアラビアが、資本流出にあえぐロシアに$10Bの投資を表明するなど、にわかに 歩み寄る動きを見せている。
 サウジがロシアに接近する背景には、2013年にアサド政権への空爆を断念し、イラン核問題の解決に動いた米オバマ政権への不快感がある。
2015.07.15 Jane's Defence Weekly Russia working on new Project 22800 corvette class <1508-071508>
 ロシアが年内にも Project 22800 新型コルベット艦の船台起工する。 Project 22800 はウクライナ製 の主機を使用しているため第二次生産を中止した Admiral Grigirivich級 (Type 11356) に替わる艦で、 18隻以上の建造が計画されている。
 露海軍はこの他に、Udaloy Ⅰ級 (Project 1155) 駆逐艦に Calibre (SS-N-26) と Onyx (SS-N-26) 対艦ミサイルの搭載を計画しているほか、2020年までに Borey級 (Project 955) SSBN の追加建造も計画している。
2015.07.09 Defense News OSCE resolution vote condemns Russia's actions in Ukraine <1508-070905>
 ヘルシンキで開かれた欧州安全保障協力機構 (
OSCE) の首脳会議で9日、ウクライナとクリミアにおける ロシアの侵略を非難する決議が可決された。 この決議はカナダの提案によるもので、採決の結果は賛成96、棄権32、反対7 であった。
 この会議ではロシアの代表団6名が EU の入国禁止リストにあったことから、フィンランドがビザを発給しなかったため、 ロシアは欠席した。
【註】
 OSCE は北米,欧州,中央アジアの57ヵ国が加盟する世界最大の地域安全保障機構で、ロシアも1973年に加盟している。 また日本をはじめ、中東2ヶ国、北アフリカ4ヶ国、 アジア4ヶ国、オセアニア1ヶ国の計11ヶ国が協力国になっている。
2015.07.09 Yahoo Focus Asia 記事

「フランス国防相、ロシアへのミストラル級強襲揚陸艦引き渡しを拒否、『中国に武器供給しない』―台湾紙」

<1508-070904>
 台湾の自由時報紙が9日、ドリアン仏国防相が6日に Misral級強襲揚陸艦のロシアへの引き渡しを拒否し、 中国に売却することもないと発言したと報じた。
 フランスは5月に Mistral級強襲揚陸艦1隻を中国に派遣し、人民解放軍と合同軍事演習を行ったことから国際社会の憶測を招いていたが、同相はこれについても、中国との 武器取引を禁止する EU の規定を厳守し、いかなる武器も中国に売却することはないと述べた。
2015.07.07 Defense News Russia checks combat readiness of troops in Armenia <1508-070702>
 ロシアが7日、アルメニア駐留ロシア軍に対し緊急の即応能力評価実施を命じた。
 ウクライナ危機以降ロシアは、北極圏や極東で、部隊に対して緊急の即応能力評価を実施している。 また3月には、アルメニア クリミア及びジョージア(グルジア)から奪取した南オセチアアブハジアで、地上軍8,000名 以上を動員した演習を行っている。
2015.07.05 東京新聞

インターネット

東部はウクライナ残留を ロシア安保会議書記 <1508-070501>
 プーチン大統領の側近であるロシア安全保障会議のパトルシェフ書記が4日、プーチン大統領が主 催した安保会議後に、親露派組織が一部を支配するウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州について、われわれは ウクライナに留まるべきだと考えていると述べたとタス通信が伝えた。
 同氏は、昨年2月のウクライナ政変は米国が主導したクーデターとの見方を繰り返し、親露派の武装蜂起はこれに対抗するため起きたとの認識を強調した。
2015.06.24 Jane's Defence Weekly Russia trims 2015 defence spend <1508-062406>
 ロシア2015年国防予算5.3%下方修正しRUB3,220.2B ($57B) とした。 それでも2014年に比 べて25.6%増になる。 2014年12月に2015年国防費を、32.2%増のRUB3,274Bとしていた。
 今後2016年はRUB3,113.2B、2017年には4.0%増のRUB2,237.8Bとする。
2015.06.22 Yahoo 時事通信記事
「地中海での軍事作戦決定=密航取り締まり強化―ロシア制裁延長・EU 外相理」
<1507-062201>
 EU 外相理事会が22日にルクセンブルクで開かれ、ロシアに対する経済制裁を来年1月末まで6ヵ月間延長 することを正式決定した。
 EU は17日の大使級会合で制裁延長に基本合意していた。
2015.06.20 Yahoo ロイタ通信記事

「 EU、クリミア制裁を1年間延長」

<1507-062001>
 EU が19日、クリミアに対する制裁を来年6月23日まで1年間延長すると発表した。 制裁は、ウ クライナのクリミア地域をロシアが併合したことを受けて昨年3月に開始した。 22日の外相会合で承認され正式に決まる。
 EU はロシアに対する制裁についても、来年1月末まで半年間延長することで、17日に大使級会合で合意している。
2015.06.19 Stars & Stripes US official: Russian bombers threaten commercial air safety <1507-061902>
 米空軍 Global Strike Command 司令官が19日、バルト海及びスカンジナビア上空空域における露軍機の挑発的な飛行が、 錯綜するこの空域での民間航空危険を及ぼしていると述べた。
 同司令官によると、この空域を飛行する米軍機は、地上管制官と連絡を取りつつ飛行計画通り飛行しているが、長距離爆撃機などの露軍機はそれを行っていないと述べた。
2015.06.18 Yahoo ロイタ通信記事

「 EU、対ロシア制裁の6ヵ月延長で合意」

<1507-061801>
 EU が加盟28ヵ国が出席した大使級会合で17日、対露経済制裁を2016年1月末まで 半年間延長することで合意した。 22日の外相会合で承認され正式に決まる。 EU ロシアがウクライナ東部の分離主義者を支援しているとも主張している。
 対ロシア経済制裁は、ロシアがクリミアを編入したことに対する最も強硬な対応処置として、当初1年間の計画でエネルギー、防衛、金融部門に対して2014年7月に開始され た。
2015.06.17 Jane's Defence Weekly Russia re-establishes 1st Tank Army <1508-061709>
 ロシアが、1992年のドイツからの撤退に伴い1999年に廃止した第1戦車軍を2014年11月13日に復活させた。 第1戦車軍は Kalininets(註:モスクワの郊外)に駐屯する第2 Taman 自動車化狙撃師団のほか、第4 Kantemir 戦車師団、第27自動車化狙撃旅団、第6戦車旅団で構成される。
 これは西部軍管区第20混成軍の部隊がウクライナ国境に派遣されたことに伴う処置である。
2015.06.17 Jane's Defence Weekly Russia's bomber production plans 'not feasible' <1508-061703>
 ロシアの国防次官が6月4日に Tu-160M2 として Tu-160 の生産を再開すると発表したことに対し、専門 家は疑問視している。 ロシアの航空機航空機工業は複数の大規模な生産を並行して進めるには、熟練技術者が足りないというのがその理由 である。
 ロシアは MiG-31 130機を MiG-31BM に改良するほか、Su-30MK、Su-35、T-50/PFI、MiG-35 などの生産計画も進めている。
2015.06.17 Jane's Defence Weekly Russian ships shadow NATO's Baltic Sea exercise <1508-061702>
 バルト海で米軍主導で行われている演習に参加している艦船ロシアの艦船が追尾している。  Baltic Operations (BALTOPS) 2015 に参加する NATO 17ヶ国の艦船49隻は、6月8日にポーラン ドの Gdynia を出港したが、その日のうちに Su-24 2機が接近し、ロシア海軍のコルベット艦2隻が、NATO の艦船に まとわりついた
2015.06.17 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア、年内に ICBM を40基追加=プーチン大統領」

<1507-061701>
 ロシアのプーチン大統領が16日、
BMDS突破できる能力を持つ ICBM 40基 以上を、年内に配備すると述べた。 配備する ICBM の詳細は述べなかった。 プーチン大統領はさらに、2020年までに70%の武器を最新で最 高性能のものに置き換わると述べた。
 ロシア軍幹部は15日、米国が NATO 諸国に戦車や重火器の配備を計画していることに対し、冷戦終結以降で最も攻撃的な一歩だと反発していた。
【註】
 米国では新 ICBM の開発構想はあるが、 Minuteman Ⅲ 意向新規の ICBM の開発がないのに対し、ロシアは RS-12 TopolRS-24 YarsSarmatRS-26 などの ICBM が続々と開発されているこ とから、「年内に40基以上を配備」とは規定方針で、新規性はない。
 配備する ICBM は述べられていないと言うが、ロシアはかねてから Yars を40基配備する計画で、2014年に配備が開始されると報じられていた。。 移動型 Yars 15基の配 備は2014年に完了している。
【 Yars を40基配備関連記事:1402-010801 (JDW 2014.01.08)】
2015.06.15 Defense News Russia to receive new fghters by early 2017 <1507-061502>
 ロシア
UAC の首脳が15日、Sukhoi T-50一次生産分は、2016年 末か2017年早々に露空軍へ納入されると述べた。
 また、中国への Su-35 24機の輸出契約は、年内に行われることも明らかにした。
2015.06.14 Defense News Swedish air chief denounces Russian provocations <1507-061406>
 スウェーデン空軍司令官が14日、バルト地域におけるロシア空軍の挑発的行為が過去2年間に 50%増加したとして、これを強く非難した。
 同司令官によると、2014年3月にコペンハーゲンを離陸したスカンジナビア航空機にロシアの Il-20 が300ftまで異常接近 したが、これと似た事故は12月にも起こっているという。
2015.06.12 Defense Nws Pentagon: Russian fighter flies dangerously close to US plane <1507-061202>
 米国防総省が12日に、5月30日に黒海上空で哨戒飛行を行っていた米空軍の RC-135 に対しロシアの Su-27 が異常接近したと発表した。 Su-27 は RC-135 の後方から接近し、機体下を通り抜けて右手に抜けたという。 CNN によると接近距離は10ft であった。
 ロシアの Su-27 は、4月7日にもポーランド北部のバルト海上空米偵察機に異常接近しており、先月は Su-24黒海で、米海軍の駆逐艦 Ross に異常接近している。
2015.06.08 Yahoo ロイタ通信記事

「G7 サミット、対ロシア制裁の継続を確認」

<1507-060801>
 7日から始まった主要7ヵ国 (G7) 首脳会議(サミット)で、各国首脳はウクライナ問題を協議し、ロシアが2月の 和平合意を履行しない限り、同国への制裁を解除しない方針を確認した。
2015.06.07 Searchina 「F-22」戦闘機は敗れたり!・・・ロシア「T-50」に高度な技術=中国メディア <1507-060701>
 新浪網が3日、米軍専門家が発言としてロシアの
T-50多くの面で F-22 より優 れているとする記事を配信した。 記事は米軍情報部門の元高官が T-50 について、高度な技術が多く使用されており、F-22 と優劣をつけがたく、さらに優秀な部分もある と述べたと紹介している。
 別の専門家は、推力偏向エンジン、尾翼設計、空力設計などの優秀さを挙げ、機動性は F-35 よりも上で F-22 にも匹敵しているのは確実だと述べ たという。 アフターバーナを用いずに超音速飛行ができることを重視する報道もある。
 一方 T-50 については、機内弾庫の容量やステルス性について疑問が残り、開発が相当に遅れ ているとの見方もある。
【註】
 第五世代と呼ばれる戦闘機は一般に以下の性能機能を持つとされているが、これを全て具備しているのは現在 F-22 だけである。
 ・高いステルス性能 (-30~-40dB)
 ・高い運動性能(連続した9G旋回が可能)
 ・スーパークルーズ能力(アフタバーナ無しでの超音速巡航可能)
 ・AESA レーダの搭載
2015.06.04 Stars & Stripes US might deploy missiles in Europe to counter Russia <1507-060409>
 米国務省が昨年7月に、ロシアが
INF 禁止条約に違反してミサイルの発射試験を行っている ことを明らかにしたが、オバマ政権はこれに対抗して欧州に地上配備型ミサイルを配備することを検討している。 ある国防総省高官は12月に、配 備されるのは地上発射型 CM (GLCM) になる可能性を示唆した。 また、ロシアの武器を破壊するための 先制攻撃も検討対象になっている。
 1987年に締結された INF 禁止条約では、核/非核を問わず、射程500~5,500kmのミサイルについて、実験と配備を禁止している。
2015.06.03 Jane's Defence Weekly Russia to build more 'Blackjack' bombers <1508-060302>
 ロシア空軍司令官が5月28日、現在16機保有している Tu-160 Blackjack50機三倍以上に増強し、2023年就役が計画されている次世代爆撃機 PAK-DA までのつなぎとすることを 明らかにした。
2015.05.25 Defense News Russian official: 'tanks don't need visas' <1506-052508>
 西側諸国が、北極圏におけるロシアの独善的行為に対し懸念を示していることに対し、タカ派として知られるロシアの ロゴツィン副首相が、「戦車が国境を越えるのにビザはいらない」と威嚇的な発言をした。
2015.05.20 Jane's Defence Weekly Russian destroyer design revealed <1507-052005>
 ロシアの KRSC社が、5月1~5日にサンクトペテルブルグで行われる国際海軍博で、Prohect 23560E 又は Shkvalm と呼ば れる次世代駆逐艦を公表する。
 Shkval は排水量15,000t~18,000t、全長200m、全幅23mで、速力32ktのガスタービン艦になる。 搭載武器は130mm主砲の ほか、60~70発
ASCM/LACM128発の SAM、16~24発の対潜ミ サイルと言う。
2015.05.20 Jane's Defence Weekly Russia developing Shtorm supercarrier <1507-052004>
 ロシアの KRSC社が、5月1~5日にサンクトペテルブルグで行われる国際海軍博に、Prohect 23000E 又は Shtorm と呼ばれ る多目的空母の模型を出品する準備を進めている。
 Shtorm は排水量90,000~100,000t、全長300m、全幅11m、4,100~5,000名の乗組員と80~90機の航空機を搭載するという。
【関連記事:1505-040810 (JDW 2015.04.08)】
2015.05.20 毎日新聞

インターネット

ロシア:南オセチア統合、条約法案提出 クリミアに続き <1506-052004>
 プーチン大統領が19日、ジョージア(グルジア)領内の南オセチアをロシアに統合する条約の批准法案をロシア下院に提 出した。 条約は議会で批准される見通しで、昨年3月のウクライナ南部クリミア半島に続き、ロシアが他国領を支配下に置くことになる。
 20日に下院が公表した批准法案は、南オセチア治安部隊のロシア軍への編入や関税システムのロシアへの統合、人の行き来の自由化を規定し、さ らに南オセチア住民のロシア国籍取得の簡素化や年金、教育の提供を盛り込んでいる。 統合期間は25年だが延長可能としている。 一方、行政や 議会の統合についての規定はない。
2015.05.19 Yahoo 毎日新聞記事

「ウクライナ 政府軍『ロシア軍大尉と軍曹を拘束』と発表」

<1506-051901>
 ウクライナ軍参謀本部が18日、政府軍が16日にルガンスク郊外で、大尉と軍曹のロシア軍人2人を拘束 したと発表、ロシアが軍をウクライナに投入している明らかな証拠だと主張した。 ウクライナ内務省は、軍曹とされる男性はロシア軍情報機関に 所属し、監視活動を目的に14人のチームで現地入りしていた。
 こうした情報についてロシア大統領報道官は18日、ウクライナ東部にロシア軍はいないと従来の主張を繰り返したが、ロシア国防省報道官は同日、2人がロシアの退役軍人 であることを認めた。
2015.05.16 Yahoo ロイタ通信記事
「ロシア第1四半期はマイナス成長、制裁や原油安響く」
<1506-051601>
 ロシア国家統計局が発表した統計によると、1/四半期 GDP 速報値の伸び率は前年比1.9%減で 、前四半期の0.4%増から一転してマイナス成長を記録した。
2015.05.15 Defense News Report: France offers Russia €785M to ditch warship deal <1506-051509>
 ロシアがフランスへ€1.2Bで発注したが、ウクライナ情勢から引き渡しが保留されていた2隻の Mistral級強襲揚陸艦について、フランスが 契約破棄の交渉を行っていることが15日に報じられた。
 契約破棄に当たりフランスは€785Mの支払いを提案しているのに対し、ロシア側はこの2隻のために €1.16Bを支出していると主張し、結論が出ていない。 ロシアには2隻の発注はフランス造船所救済の狙いもあったと主張している。
2015.05.15 産経新聞

インターネット

フランス、ロシアへの強襲艦契約破棄提案か ウクライナ情勢受け <1506-051504>
 ロシアのコメルサント紙が15日、フランスがロシアへの納入を凍結した Mistral級強襲揚陸艦2隻について、フランス側が契約破 棄の条件をロシア側に提案したと報じた。 フランスは、ロシアが第三国への2隻の売却を認めることを条件に€784.6Mを返 還する条件を提示したがロシアはこれを拒否し、乗組員訓練費用や損失などを含めた€1.163Bを要求して、この額が支払われるまで文書は出 さないと回答したという。
 露国防省関連組織の幹部は15日、仏露の協議は続いており5月末に結論が出る可能性があると語った。
2015.05.13 Defense News NATO worried by Russia Crimea build-up <1506-051307>
 トルコのアンタルヤで2日間にわたり開かれた NATO の外相会議が13日、ロシアクリミアを含む広範な軍事力構築を行っているとの見解を示した。
2015.05.13 Military Times Romania turns hacking crisis into advantage, helping Ukraine <1506-051306>
 ウクライナに対するロシアのサイバ攻撃対策に、ルーマニアが貢献しようとしている。
 ルーマニアはチャウシェスクの時代に、インターネットを通じた反政府活動を抑えようと技術を高め、現在では欧州有数の技術水準にある。
2015.05.13 NHKニュース ウクライナへのロシア軍介入の証拠 野党が報告書 <1506-051305>
 ロシアの野党勢力が12日、ウクライナ東部で親露派を支援するためロシア軍が介入している 証拠をまとめたとする報告書を公表した。 報告書は遺族の話やロシアに運ばれた棺の数から、 ロシア軍兵士220名が死亡したとしている。
 また、自主的に親露派に加わって戦うロシアからの義勇兵には、政府系の基金から最高で月にで20万円 余りを受け取り、実質的にロシアの雇い兵となっていると指摘している。 さらに、ウクライナ東部で撮影されたとするロシア軍の戦車や SAM などの兵器の写真を掲載している。
2015.05.13 Yahoo 産経新聞記事

「ウクライナ東部、露軍に220人超の死者」

<1506-051301>
 ロシアの反政権派「ロシア共和党・人民自由党」が12日、ウクライナ東部の紛争で親露派武装勢力を支援したロシア軍に220名以 上の死者が出たとする報告書を発表した。 調査は、公開情報の分析や死亡した軍人の家族に対する聞き取りによって行われた。
 報告書によると、昨年夏に東部イロワイスク、今年1~2月にデバリツェボ付近の戦闘で最も多くの死者が出たとされる。
2015.05.12 Stars & Stripes Putin may have 10,000 troops in Ukraine, opposition says <1506-051204>
 殺害された(註:2月27日にクレムリン近くで暗殺)ロシアの反政府指導者ネムツォフ氏がまとめた報告書によると、 ウクライナに派遣されているロシア軍は、今年になって8,000~10,000名に増強されていると言う。
 また、反政府活動家のヤシン氏は12日にモスクワで、ウクライナで戦死したロシア兵150名の遺体が2014年中頃、更に70名の遺体 が今年の1月と2月に送還されたと語った。
2015.05.07 東京新聞

インターネット

親ロ派は「4万人以上」 ウクライナ大統領 <1506-050701>
 ウクライナのポロシェンコ大統領が6日に国家安全保障防衛会議で、政府軍との紛争を続ける東部の親露派武装組織は4万人以上 いると述べ、国防力を強める必要性があると強調した。 またロシア軍は国境地帯に、昨年7月の約1.5倍となる 5万人以上が集結し、親露派への武器、弾薬、燃料などの補給を続けていると語った。
 大統領は、将来的 NATO 加盟を目指す方針も重ねて表明した。
2015.05.01 NHKニュース 中ロ海軍 初の地中海演習へ <1506-050103>
 中国国防省30日、中露海軍が今月中旬に地中海で合同演習を行うと発表した。 演習には両軍合わせて 9隻の艦艇が参加し、民間船舶の護衛などの訓練を実際に武器も使用しながら行うという。  中国とロシアは海軍の大規模な合同演習を3年前から定例化し、これまでは両国の近海で実施してきたが地中海で行うのは初めてで、中国海軍の活動範囲の広がりを改めて 示すものとなる。 欧米を念頭に、両国の軍事面での協調関係を際立たせるねらいがあると見られる。
【関連記事:1412-112002 (Record China 2014.11.20)】
2015.05.01 産経新聞

インターネット

ロシア、新たな攻勢準備も 米軍幹部 <1506-050102>
 米欧州軍司令官のブリードラブ空軍大将が4月30日、ウクライナ東部をめぐる2月の停戦合意後、ロシア軍が 親露派武装組織への補給や訓練を行っているとして、新たな攻勢の準備を進めている可能性があるとの懸念を示した。
 同司令官は、ロシアが過去にも一時的な停戦状態の間に態勢を強化し、新たな攻勢に出たことが何回もあったと強調した。
2015.04.29 Jane's Defence Weekly Russias new armour breaks cover ahead of parade <1506-042906>
 ロシアが、5月9日に行われる戦勝記念日パレードに参加する各種新型装甲車両を公表した。 これら新型車両は全て、 洗練された外観をしている。
 ・T-14 Armata
MBT
 ・Coalion-SV 152mm SPG
 ・Kurganets-25 BMP
 ・Boomerang 8×8 IFV
2015.04.24 Yahoo 時事通信記事
「ロシアからサイバー攻撃=米国防総省『24時間で撃退』―カーター長官」
<1505-042401>
 カーター米国防長官が23日、ロシア人のハッカー集団が今年に入り、国防総省の秘密指定のないネット ワークに侵入したことを明らかにした。
 国防総省は直ちに侵入を探知し、24時間以内に侵入者を捕捉して排除したという。
2015.04.23 Yahoo 産経新聞記事

「ウクライナ情勢 『露が防空システムを前線配備』米が合意違反と非難、兵力は最大規模に」

<1505-042303>
 米国務省報道官代行が22日、ロシアがウクライナ東部の親露派武装勢力を支援するため、防空システムを追加配備してい るとし、2月の停戦合意に違反していると非難する声明を発表した。 またウクライナ国境付近のロシア軍の兵力は、昨年10月以来で 最大規模になったとした。
 声明は、ロシアと親露派勢力が合意で禁じられた地域で相当数の火砲や
MRL を配備し続けているしているとした上で、露軍 が防空システムの一部を前線近くに移動させたとの見方を示した。
2015.04.22 Jane's Defence Weekly Russia developing tracked Pantsyr for Artic region <1506-042204>
 ロシア KBP設計局が、極地仕様の装軌車搭載の 96K6 Pantsyr-S1 (SA-22) を開発する。
 これまで Pantsyr-S1 には装軌型と装輪型があった。
2015.04.22 Jane's Defence Weekly Iranian S-300 sale to go ahead <1506-042201>
 ロシアとイラン
S-300新たな売却契約を結んだ。 今回輸出されることになった のは、2007年に契約されその後破棄された S-300PMU1 ではなく S-300VM (Antey-2500) と見られる。
 ロシアは既に S-300P の生産を行っておらず、S-300VM はエジプト向けに生産中であると言うが、ロシアにはやはり契約破棄になったシリア向けの S-300PMU2 が保管され ているほか、ロシア軍が S-400 へ換装しているため、除籍された S-300P もあるはずである。
2015.04.19 毎日新聞

インターネット

ウクライナ:米軍到着に露反発 露大統領「東部独立」含み <1505-041901>
 ウクライナの内務省部隊に対する訓練を目的に、米第173空挺旅団の300名が17日、駐留先のイタリアからウクライナに到着したのに対し、 ロシア外務省のルカシェビッチ情報局長が同日、ウクライナ領内からの外国部隊、兵器、雇い兵の撤退を規定した2月の停戦合意に 完全に違反すると述べ、強く反発した。
 一方、プーチン大統領は18日に放送された国営 TV で、ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州の親露派支配地域の独立を承 認するかについて、今は何も話したくないと述べ、含みを持たせた
2015.04.18 Defense News Kiev lists Russian military units allegedly in Ukraine <1505-041801>
 ウクライナ陸軍参謀総長が18日、ウクライナに侵入しているロシア軍の一部ついて、以下のように初めてその部隊名を特 定した。
 ・第15機械化歩兵旅団
 ・第8機械化歩兵旅団
 ・第331空挺連隊
 ・第98空挺師団
2015.04.17 Yahoo 毎日新聞記事

「米国 露軍のウクライナ残留を批判…プーチン氏発言に反論」

<1505-041703>
 米国務省報道官代行が16日、4月初旬の時点でウクライナ東部ロシア軍活 動している証拠写真があると述べ、ウクライナに我々の軍はいないと発言したプーチン大統領に反論した。
 一方
S-300対イラン輸出解禁について、ウクライナを巡る欧米の制裁で経済状況を悪化させたロシアが、 資金を得るために輸出したのではないかとの見方を示した。
2015.04.16 Yahoo ロイタ通信記事

「ギリシャ、S300 向けミサイル購入でロシアと協議=RIA」

<1505-041603>
 ロシア通信 (RIA) が15日にカメノス国防相の話として、ギリシャがロシアから
S-300 用の ミサイルを購入することでロシアと協議していると伝えた。 RIA によると国防相は、ギリシャとロシアはシステムのメンテナンスのほか、ミサイルをギリシャが購 入することで協議を進めていると述べた。
 ギリシャは1990年代後半に S-300 を導入している。
【註】
 ギリシャの S-300PMU1 は1990年代にキプロスが導入したもので、その射程がトルコにかかるとのことでギリシャに移管され、クレタ島に配備されている。
【関連記事:1403-020007 (IDR 2014.02)】
2015.04.14 Yahoo 産経新聞記事

「露、イランにミサイル供給 大統領令署名 石油と食品取引開始」

<1505-041401>
 ロシア大統領府が13日、プーチン大統領
S-300イランへの供給契約を履行する 大統領令に署名したと発表した。
 また露外務次官は同日、イランから石油を輸入する代わりに工業製品や食品を供給するバーター取引を開始したことを明らかにした。
2015.04.12 Yahoo 産経新聞記事

「ガス急落、露に“反撃” ウクライナ『輸入停止も』」

<1505-041202>
 ロシアウクライナへの天然ガス輸出価格が、世界的なエネルギ資源の価格低下を背景に 急落していて、ウクライナに対してガスを政治的圧力として利用してきたロシアは、逆にウクライナに揺 さぶられる事態になっている。 更にウクライナは、ロシアなどから欧州に輸出されたガスをスロバキアからパイプライン経由で逆流させて輸入している。
 露紙によると、両国が合意した4~6月期のロシア産天然ガスの販売価格は1,000㎥当たり$247で、昨年7~9月期の同$485 の約半分だった。
2015.04.12 産経新聞

インターネット

米偵察機に緊急発進 バルト海上空で露戦闘機 <1505-041201>
 ロシア国防省が11日、バルト海の公海上空で7日、米軍の RC-135U 1機が領空に接近したため、Sukhoi 戦闘機が緊急発進したと発表した。 米軍機は針路を変えて飛び去り、領空侵犯はなかったという。 米軍機は周辺国との連絡に使う無線を切っていたという。
 バルト海の公海上空では3月に NATO 軍機が、ロシア軍機11機に緊急発進している。
2015.04.08 Jane's Defence Weekly Economic slump hits PAK-FA production <1505-040813>
 ロシア軍需省次官が3月23日、現在の経済状況
T-50 PAK-FA量 産に影響すると述べ、当面 PAK-FA を予備にして Su-35 や Su-30 を整備することを示唆した。
 露空軍は2020年までに PAK-FA を55機装備する計画であったが、当面1個飛行隊分12機を調達し、残り については今後検討するとしている。
2015.04.08 Jane's Defence Weekly Moscow looks to maintain 2014's USD15 billion in arm exports <1505-040812>
 ロシアの2014年における武器輸出額が$15.6Bに上った。 輸出先は一番目がインドで全輸出額 の28%、以下イラクが11%中国が9%、ベトナムが7%の順になっている。
2015.04.08 Jane's Defence Weekly Analysts cast doubt on Russian supercarrier plans <1505-040810>
 ロシア海軍司令官が3月23日、ロシアが航空機100機を搭載する85,000tの空母を建造すると発表 したが、専門家は疑問視している。
 ロシアが現在保有している空母は43,000tの Admiral Kuznetsov 1隻だけである。
2015.03.31 産経新聞

インターネット

ロシア軍、日本海に艦船20隻派遣 軍事演習を実施 <1504-033101>
 ロシア国防省が31日、ロシア軍が同日から南部や中部で演習を開始し、4月4日まで実施すると発表した。 ロシア 軍は3月に8万名を動員した大規模演習を、欧州隣接地域や極東など各地で実施したばかりである。
 国回の演習では、中部オレンブルク州で戦略ミサイル部隊3,500名が参加し、南部ウラジカフカスでは SAM 部隊の250 名以上が動員された。 日本海には対潜艦、掃海艇など艦船20隻を派遣し、魚雷や砲撃訓練を実施するという。
2015.03.29 Defense News Russia sets sights on high-speed development <1504-032902>
 ロシアの Russia Helicopter社が高速ヘリの開発を行っており、年内に概念設計を終え るという。
 ロシアの航空関係サイト ATO.ru によると400km/h (220kt) 以上を目指しているという。
2015.03.24 Stars & Stripes Sweden, NATO report Russian military planes over Baltic Sea <1504-032409>
 ロシア空軍Tu-22M3 2機 Su-27 2機が24日にバルト海上空をカリ ーニングラード方向に向かったため、リトアニアに派遣されていた NATO 軍の、デンマーク空軍機とイ タリア空軍機が、非 NATO のスウェーデン軍機と共に緊急発進した。
2015.03.24 Yahoo ロイタ通信記事

「ウクライナ、ロシア産ガス購入停止の意向」

<1504-032401>
 ウクライナのエネルギー相が23日、4月1日以降にロシア産天然ガスの購入を停止する意向を表明した。 同相は、現時点 でわれわれはロシアから天然ガスを買う必要がなく、単純に購入を停止する見通しだと述べた。
 21日には、EU からの天然ガス輸入拡大に伴い、ロシアはウクライナ向け天然ガス価格の値下げを余儀なくされるだろうと発言している。
2015.03.18 Jane's Defense Weekly Russia quite Conventional Forces in Europe Treaty <1504-031806>
 ロシアが3月10日、欧州の通常兵器 (
CFE) 制限条約から脱退すると発表した。
2015.03.18 Defense News NATO allies brace for Russia's 'Hybrid Warfare' <1504-031804>
 ロシアのハイブリッド戦に対し脆弱なバルト諸国防衛のため、NATO 加盟諸国が立ち上がっている。 ラトビアの国防相はプ ーチンブランドであるハイブリッド戦は、誤情報買収経済圧力に依存しているとしている。 ま たリトアニアの大統領は、同国は既に、ハイブリッド戦の第一段階である、情報戦宣伝戦サイバ攻撃 に晒されていると述べている。
トロイの木馬
メディアの武器化
ハイブリッド対応
 エストニアは既に、2007年にロシアのハッカによるサイバ攻撃を受けている。
【エストニアへのサイバ攻撃記事:0711-052101 (産経新聞 2007.05.21)】
【エストニアへのサイバ攻撃記事:0714-061815 (AW&ST 2007.06.18)】
2015.03.18 Defense News Putin signs treaty integrating South Ossetia into Russia <1504-031803>
 プーチン大統領が、1990年代にジョージア(ロシア名グルジア)から分離独立を宣言し、2008年にジョージアと戦争を起こ した南オセチアを、実質的に併合する条約に署名した。 今後、南オセチアは軍事と経済の両面でロシアの支配下に入ると共に、ロシアの市民権を容易 に得られるようになる。
 同様の条約は昨年、アブハジアとも交わしている。
2015.03.17 毎日新聞

インターネット

露と NATO:定期的な連絡が途絶 偶発的衝突の恐れも <1504-031701>
 ロシアによるウクライナへの介入を受け、NATO の最高軍事機関である軍事委員会とロシア軍のトップ同士の 定期的な電話連絡が昨年5月を最後に途絶えていることが分かった。
 ベルギー南部モンスにある NATO欧州連合軍最高司令部に常駐していたロシアの連絡官も昨年4月以降撤収 しており、NATO とロシア軍は事実上の断絶状態になっている。
2015.03.16 Military Times Russia launches massive Arctic military drills <1504-031608>
 ロシアが16日、北極圏とその他の地域で5日間の大規模演習を開始した。 ウクライナを巡る西側 の動きに圧力をかけるのが狙いと見られる。 この演習にはロシア北方艦隊とその他の部隊から、兵員38,000名、水上艦50隻 以上、航空機110機が参加する。
 更に樺太とカムチャッカ半島など極東からも3,000名が参加する。
2015.03.16 東京新聞

インターネット

ロ、ウクライナ政変で核使用準備 プーチン大統領が明かす <1504-031601>
 プーチン大統領が、国営 TV で15日に放映された特別番組「クリミア、祖国への道」のインタビューで、ウクライナで昨年 2月に親ロシアのヤヌコビッチ政権が崩壊し親欧米派が政権を掌握した際、核兵器使用の準備をするようロシア 軍に指示したことを明らかにした。
2015.03.13 Yahoo 産経新聞記事

「ロシアの巡航ミサイル、米国などを射程に 米軍司令官証言」

<1504-031302>
 米北方軍司令官のゴートニー海軍大将が12日に上院軍事委員会公聴会で証言し、ロシアが爆撃機や潜水艦への CM の配備 を進めており、米アラスカ州やカナダの重要施設を射程に入れているとして、強い懸念を表明した。
 また、ロシアの爆撃機が昨年、自国の空域外で活動した回数は東西冷戦終結後、最大だったと証言した。
2015.03.11 Jane's Defence Weekly Hybrid war in the near abroad <1504-031115>
= ロシアのハイブリッド戦に関する6頁の記事 =
ハイブリッド戦
 NATO はハイブリッド戦を「特殊部隊情報戦黒子の操りなど、非正規な各 種手段」(Unorthodox and varied techniques that involve a mixture of specaial forces, information campaigns, and backdoor proxies) と定義づけている。
ウクライナ紛争
モルドバの場合
NATO の対応
今後の展望
 NATO は、ロシアがウクライナのやり方をモルドババルト諸国でも行うことを警戒している。
2015.03.11 Jane's Defence Weekly Russia to expand long-range bomber patrols <1504-031108>
 ロシア国営 TASS 通信が3月2日、ウクライナ情勢を巡る西側との緊張を受け、ロシア空軍が長距離戦闘哨戒飛行を行っていると報じた。
2015.03.11 NHKニュース 米 ウクライナ東部でロシア軍兵士400人超死亡 <1504-031104>
 米政府でヨーロッパやロシアに関する政策を担当するヌーランド国務次官補が10日、議会上院外交委員会の公聴会でウクライ ナ情勢について証言し、ウクライナ東部での戦闘にロシア軍の兵士が送り込まれており、このうち400~500名が死亡 したという見方を示すとともに、ロシア政府が死亡した兵士の家族に対して騒ぎを起こさないよう圧力をかけていると非難した。
2015.03.11 Yahoo 産経新聞記事

「露、欧米との軍縮条約めぐる活動を『完全に停止』…冷戦終結の“象徴”も『無意味』と主張」

<1504-031102>
 ロシア外務省が10日、戦車や戦闘機などの保有数を制限した欧州通常戦力 (CFE) 条約に関する欧米との協議に今後は応じない とする声明を発表した。 同条約は東西冷戦終結の象徴とされる軍縮条約で、1990年に NATO とワルシャワ条約機構加盟国が調印している。
 ATO の東方拡大を脅威とみたロシアが、自国部隊の移動まで制限する条約の内容に強い不満を抱いており、NATO がバルト三国などと防衛協力 を強化することを非難していた。
2015.03.10 Yahoo 毎日新聞記事

「クリミア編入 ウクライナ政変直後決断…露大統領自ら暴露」

<1504-031004>
 9日夜に露国営 TV が放送した特別番組の予告編の中で、プーチン大統領が昨年2月22日から翌朝にかけて、政権を追われたウクライナの ヤヌコビッチ前大統領を自らの指揮でロシアへ脱出させたと告白した。 また脱出完了の直後、国防省や治安機関の首脳に、旧ロシア領の クリミアを取り返す作業を開始しなければならないと指示したと振り返った。
 大統領はこれまで、クリミア編入は、昨年3月に実施され9割超がロシア編入に賛成した住民投票の結果に基づくもので国際法に合致すると主張していたが、ロ シアが初めから編入をもくろんでいたことを自ら暴露した。
2015.03.06 東京新聞

インターネット

ロシア、クリミアで軍事演習 2千人規模、米欧けん制か <1504-030601>
 ロシア国防省が5日、ロシア軍がクリミア半島などロシア周辺各地で2,000名以上を動員して演習を開始 したと発表した。 4月10日まで行われる。
 また、グルジア国内で親露派が一方的に独立を主張しているアブハジア自治共和国と南オセチアで も行われる。 更に、カリーニングラードでも5日に、3月末までの演習を開始した。
2015.03.04 Yahoo Record China 記事

「ウクライナ外相、『停戦後も緊迫化、ロシアは正規軍も派遣』『国境完全封鎖が必要』=防衛兵器の早期提供を要望―東京で記者会見」

<1504-030402>
 ウクライナのクリムキン外相が3日、ロシアが同国東部の親ロシア派勢力を継続的に支援しており、兵器や資金の供与だけで なく、ウクライナ東部でロシア正規軍も派遣されていることを明らかにした。 同外相によると、政府側が維持しているマリウポリ でも、親露派武装勢力が近郊に軍を展開していると指摘した。 東部全般でも困難な情勢で、緊張状態が続いていると し、ロシアから越境してくる大量の兵員や最新鋭の兵器が不安定要因になっているとし、ロシアとの国境を完 全に閉鎖する必要があると述べた。
 その上で米国が検討している防衛目的の兵器や装備の提供に関し、通信機器や監視用無人機など非殺傷武器の早期提供を要望 した。
2015.02.27 産経新聞

インターネット

ロシア大統領府で1割減給 財政難、経費節減 <1503-022704>
 InterFax通信が、プーチン大統領が大統領府職員の給与を一割減らす決定をしたと、大統領報道官が27日に語ったと報じた。 ロシアの財政は 原油価格の低迷やウクライナ情勢をめぐる欧米の制裁などで歳入難に陥っており、経費節減の 一環とみられる。
 ロシアは本年度の歳出を、軍事予算を除く各分野で約一割削減している。
【註】
 ロシアは軍事費でも、当初計画していた2014年のRUB2.475.4Bを19.5%上回るRUB3,286.8B ($48.4B) からRUB2,958.1Bに10%低下させると報じられている。
【関連記事:1503-020407 (JDW 2015.02.04)】
2015.02.26 Yahoo 時事通信記事

「バルト3国、ロシアの標的に=モルドバでも『情報戦』―米高官」

<1503-022604>
 米国防当局と軍の高官が25日、ウクライナに介入したロシアが次の段階で、モルドバや NATO 加盟国である バルト三国の不安定化を図る恐れもあると警告した。 ウォーマス国防次官は下院軍事委員会の公聴会で、狙われる可 能性がある国としてモンテネグロとバルト三国を挙げ、ロシアが各国内で世論を扇動する攪乱工作に着手する危険があ ると指摘した。
 公聴会に同席した NATO 欧州連合軍最高司令官のブリードラブ米空軍大将も、西側への傾斜を強めているモルドバでロシアによる情報戦が始ま りつつあると警鐘を鳴らした。
2015.02.26 日経新聞

インターネット

EU、エネ戦略で脱ロシア ガス輸入先を多様化 <1503-022601>
 EU の執行機関である欧州委員会が25日、域内のエネルギ安全保障の強化に向けた取り組みを示す『エネルギ同盟』 の戦略案を発表した。 ウクライナ問題をめぐって対立しているロシアからの天然ガスや原油の輸入 依存を低下させることが主な狙いである。
 案では輸入先の多様化や電力融通や省エネの拡大などを掲げたが、効果が出るまでに時間がかかるうえ、実現に向けたハードルも多い。
 欧州委によると、EU のエネルギ自給率は50%弱で、輸入額は年間で約EUR400B(約54兆円)に及び、特に天然ガスではバルト 三国や東欧などの6ヶ国はロシアからの輸入に100%依存している。 EU はウクライナで親欧米政権への支援を強化する一方で、域内では エネルギ面で脱ロシアが急務との意見が強まっている。
2015.02.25 Jane's Defence Weekly New UAC chief bullish on fifth-gen fighter progress <1504-022505>
 ロシア
UAC社の新社長が、インドとの第五世代戦闘機 FGFA 共同開発 年内に契約できるとの自信を示した。
 新社長は両国がワークシェアで最終的な詰めを行っていると述べた。
2015.02.25 Jane's Defence Weekly Russia's hybrid war in Ukraine 'is working', conference concludes <1504-022501>
 ウクライナ東部情勢を協議する会議が2月14日に南部 Dnepropetrovdk で開かれた。 会議にはウクライナ南部軍司令官や、ドネツク州とルガンスク 州での戦闘関係者のほか、米国の Potomac基金のメンバや駐ウクライナ米大使、米駐在武官も出席した。
 この会議ではロシアの行っているハイブリッド戦の実態が明らかにされた。
2015.02.25 Defense News Russian paratroopers in drills on border with Estonia, Latvia <1503-022509>
 ロシア国防省報道官が AFP通信に対し、ロシア軍の空挺部隊2,000名が25日から、エストニアやラト ビアと国境を接する Pskov 地区西部で検閲演習を行っていると述べた。 演習は28日まで続けられ、敵の航空基地を想定した目標占領し 破壊するという。
 一方 NATO は25日に、エストニアのロシアとの国境近くで、同国独立記念日パレードに軍と装備を参加させている。
2015.02.23 Defense News Russia offers Iran new missiles despite sanctions <1503-022306>
 ロシア国営 Rostec社首脳が23日に RIA-Novosti ニュースに対し、イランに
Antey-2500 の 輸出を提唱していると述べた。 ただ、最終決定はまだなされていないという。
 ロシアはイランに対し、2007年に S-300 を$800Mで輸出する契約を行ったが、国連の制裁決議で契約を破棄している。 今回の Antey-2500 は S-300 の発展型で、同機 種は2013年にヴェネゼイラに輸出されている。
2015.02.21 NHK

インターネット

ロシア大統領 軍事力強調しウクライナ政府けん制 <1503-022103>
 ウクライナ東部で政府軍と親露派との停戦合意の発効から1週間となるのを前に、親露派の後ろ盾となっているロシアのプーチン大統領が20日、 誰もロシアを軍事面で上回ることはできず、いかなる圧力に対しても答えを出す用意があると述べ、ウクライナ政府や 欧米をけん制した。
 さらに、ロシア政府は20日、親ロシア派が制圧したデバリツェボに食料品などの人道支援物資を初めて送り、親ロシ ア派を後押しする姿勢を改めて示した。
2015.02.21 Yahoo 時事通信記事

「ムーディーズもロシア格下げ=投機的水準に」

<1503-022102>
 米格付け大手ムーディーズが20日、これまで投資適格水準にあったロシア国債の格付けについて、 投機的水準である Ba1 に一段階引き下げたと発表した。 格付け見通しは『弱含み』で、今後さらに格下げされる可能性がある。
 原油安や通貨ルーブル安、ウクライナ危機を受けた米欧による制裁の影響でロシア経済成長見通しが悪化したことなどが理由という。
2015.02.21 Yahoo ロイタ通信記事

「親ロ派への支援継続は国際秩序への脅威、米国がロシアに警告」

<1503-022101>
 米国務省報道官が21日、ウクライナ情勢をめぐり、停戦合意にもかかわらずロシアが親露派への支援を継続している ことは現代の国際秩序への直接的な脅威であり、新たな代償を伴う可能性があると警告した。
2015.02.20 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシアの戦車・ミサイルシステムが越境、ウクライナ政府軍主張」

<1503-022006>
 ウクライナ政府軍報道官が20日、ロシアの戦車20両以上、ミサイル10個システムと、 多数の兵士が国境を越え、親露派勢力の支配下にあるウクライナ南東部の町、ノボアゾフスクに向かったと述べた。
2015.02.15 Defense News Finland brushes off Russian overtures <1503-021501>
 2013年中頃にロシアはフィンランドに軍事協力を提案し、バルト海沿岸に NATO型機構を設立したり、戦闘機や SAM、 SSM などの提供を働きかけ、両国国防相は作業チーム設立に合意していた。
 しかしながらロシアのウクライナ侵攻を受けて状況が一変し、フィンランドは西側装備の採用に大きく傾いている。  芬空軍が保有する55機の F/A-18 は、2025~2030年に退役する。
2015.02.11 Jane's Defence Weekly The belligerent bear <1503-021120>
= ロシアの新軍事ドクトリンに関する3頁の記事 =

 
2015.02.09 Defense News Russia to receive 5th gen fighters this year <1503-020903>
 ロシア空軍年内に、
T-50 PAK FA一次生産機を受領 する。 量産型は今までの試作型とはいくつかの点で異なっている。 ロシアは2020年までに55機の PAK FA を装備する計画である。
 ロシア空軍は今年固定翼機126機ヘリ88機を取得する。
2015.02.04 Jane's Defence Weekly Russia cuts defence spending by 10% as economy takes battering <1503-020407>
 ロシアの2015年国防費の上昇が、当初計画していた2014年のRUB2.475.4Bを19.5%上回るRUB3,286.8B ($48.4B) からRUB2,958.1Bに 10%低下する見込みである。 ロシアは2014年12月に、国防費を2015~2017年に32.8%増額するとしていた。
 上昇率低下の原因は原油価格の低下で、2014年6月に1バーレル当たり$115であったものが、2015年1月には $50にまでなっている。
2015.02.03 Yahoo 中央日報記事

「ロシア、ウクライナとの合同宇宙事業を中断…韓国衛星打ち上げ“危機”」

<1503-020306>
 ロシアのメディアが2日、ロシア連邦宇宙庁がウクライナと共同推進してきた Dnieper
SLV による打ち上げを中断すると発表したと報じた。 Dnieper はソ連時代の ICBM RS-20 を海外の衛星打ち上げ用の SLV に改造したもので、ロシアとウクライナ、カザフスタンの共同企業体コスモトラスによって運営されていた。
 コスモトラスの次の計画は3月の韓国のアリラン-3A 打ち上げであったが、今回の計画中断により韓国の計画が暗礁に乗 り上げるおそれが出てきた。 また韓国がロシアと共同開発する SLV 計画にも支障が出るのは不可避となった。
2015.02.01 Aviation Week & ST Out of the shadows <1504-020106>
 ロシア軍の再構築計画が2014年に明らかになった。 最初のきっかけは2008年のジョージア(グルジア)との紛争で、より小型で即応性のある部隊 が求められた。 このため2008年10月に大胆な軍の小型化が行われ、それまでの四階層編成を三階層に改編した。 更に6個あった軍管区を、西部、 南部、中央、東部の4軍管区に統合した。
 軍事費も2007年のRU574Bから2013年にはRUB2.1Tへと6年間で四倍近くに増額し、2010年にはRUB2.4Tに達したと見られる。
2015.02 International Defence Review Makeyev working on heavy ICBM and possible new SLBM <1503-02008>
 ロシア Makeyev社が開発している、R-36M2 Voyevoda (SS-18 Mod 5) 後継の Sarmat 液体燃料重 ICBM のサイロは、 第13ミサイル師団と、第62ミサイル師団の2ヶ所に建設される。 Sarmat は目下、構成品の試験段階で、2017年に発射試験が開始される。
 一方同社は R-29SMU Sineva SLBM と共に装備される R-29RMU2 Layner の開発も行っており、2011年に最初の発射試験が行われ、2014年初期に Delta Ⅳ級原潜への配備が開始されている。 Layner の射程は、2006年10月に Sineva が出した SLBM の最長飛行距離 11,547kmを超えるとみられている。
2015.01.28 Jane's Defence Weekly Russian modernisation challenged by lost imports <1503-012804>
 ロシアが装備調達費を20%増額した2015年調達計画を作成した。 この計画では2015年に、
 ・装甲車両   700両
 ・その他車両 1,550両
 ・固定翼機   126機
 ・回転翼機    88機
 ・潜水艦     2隻
 ・水上艦     5隻

が調達される。
 しかしながら国防次官によると、ロシアの装備は8~10%を輸入に頼っており、今年だけで186種類の装備の構成品で700品目以 上が輸入品であるという。 これら輸入品について NATO 諸国やウクライナからの輸入が望めなくなったことから、露財務省はその対策費として、2015~2017年に $589Mを盛り込んでいる。
2015.01.27 毎日新聞

インターネット

NATO:緊急理事会 ウクライナ支援継続を確認 <1502-012704>
 ウクライナ東部の親露派武装勢力がドネツク州南部マリウポリの攻撃を続けていることを受け、NATO は26日に緊急の NATO ウ クライナ理事会を開き、ウクライナへの支援継続を確認した。 ストルテンベルグ事務総長は、ロシアが数百の最新兵器 を持ち込み、親露派への支援を強化していると非難した。 親露派武装勢力マリウポリ 攻撃に際し三方面から同時に攻撃できると述べており、大幅な軍事力強化が図られた模様である。
 マリウポリは、ドネツク州の中心部とクリミア半島をつなぐ要衝に位置し、ロシアがクリミア半島の実効支配の強化を狙っている恐れも指摘されている。
【註】
 マリウポリはロシア本土とクリミア半島に挟まれたアゾフ海に面する要衝で、クリミア併合以来ロシアはここを狙い続けている。
1410-090701 (東京新聞 2014.09.07)】
1410-090504 (産経新聞 2014.09.05)】
1410-090102 (読売新聞 2014.09.01)】
1409-082602 (産経新聞 2014.08.26)】
1409-082502 (ロイタ通信 2014.08.25)】
2015.01.27 Yahoo 時事通信記事

「ロシアを『投機的』に格下げ=格付け大手で初―S&P 」

<1502-012703>
 米格付け大手 Standard & Poor's (S&P) が26日、ロシアの国債格付けを『BBB-』から投機的等級 の『BB+』に一段階引き下げたと発表した。
 大手各社はロシアの格付けを見直しているが、投機的にしたのは初めてで、格付け見通しは『ネガティブ』とした。
2015.01.27 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア制裁強化を欧米が示唆、ウクライナ東部の戦闘激化で」

<1502-012702>
 欧米諸国が26日、ウクライナ東部で政府軍と親露派勢力との戦闘が激化していることを受け、 情勢次第でロシアへの制裁を強化する可能性を示唆した。
 米国のルー財務長官は、必要が生じればロシアに対する圧力強化へ利用可能な追加手段があると警告した。 ドイツのシュタインマイヤー外相は、親露派勢力が攻勢を強 めれば、EU として対応する必要があるとの認識を表明した。 制裁強化の可能性について同相は、多くが今後3日間程度の情勢次第だとした。 EU 各国の外相は29日にウク ライナ情勢を討議する。
2015.01.25 Yahoo 時事通信記事

「ウクライナ情勢に憂慮表明=対ロ圧力を強化へ―米大統領」

<1502-012504>
 オバマ米大統領が25日、ウクライナ東部で停戦が崩壊状態になっていることについて 深く憂慮していると述べた。
 オバマ大統領はウクライナ東部の住宅地を砲撃した親露派について、ロシアの支援を受けロシアから兵器を提供され ロシアの訓練を受けていると指摘し、軍事行動以外の全ての選択肢を検討し、ロシアへの圧力を強めると表明した。
2015.01.22 東京新聞

インターネット

『ロシア軍9千人展開』と非難 ウクライナ大統領が発言 <1502-012202>
 ウクライナのポロシェンコ大統領が21日、同国内にロシア軍9,000名以上、 戦車500両以上が展開し親露派を支援していると非難し、ロシアに即時撤退を求めた。
 ウクライナではドネツクの国際空港の確保をめぐり、政府軍と親露派の争奪戦が激化している。
2015.01.14 Jane's Defence Weekly Russia to develop new defence plan by end of the year <1502-011407
 ロシア国防相が12月19日、2016~2020年の新たな国防計画を作成し、2015年12月までに大統領の承認を受けることを明ら かにした。 またこれと並行して、2016~2025年の装備計画 GPV も年内に作成する。 GPV では経費が、従来の RUB55T ($899B) からRUB30Tに引き下げられる。 GPV では2020年までの経費をRUB20Tとしているが、その80%は精密誘導兵器の調達に当てられる。
 (以下、ICBM、航空機、潜水艦の計画について記述)
2015.01.12 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシアの格付け、投機的等級に低下の恐れ」

<1502-011202>
 格付け大手フィッチ・レーティングスが9日、ロシアの長期発行債格付けを『BBB』から『BBBマイナス』に 一段階引き下げた。 『BBBマイナス』はデフォルトのリスクが低いとするものの、投機的(ジャンク)等級の 一段階上で、ロシアは2004年に投機的等級の格付けを脱している。
   格付け大手スタンダード・アンド・プアーズも、既にロシアを『BBBマイナス』に格下げし、見通しはネガティブと説明している。
2015.01.07 Jane's Defence Weekly RVSN to be re-armed with new ICBMs by 2020 <1502-010710>
 ロシア戦略ロケット軍 (RVSN) 司令官が第55回創立記念式典で、移動式及び固定式 ICBM の全て 2020年までに近代化すると述べた。
 ロシアは現在400基の ICBM を保有している。
2015.01.07 Jane's Defence Weekly Russia plans to receive 55 PAK-FAs by 2020 <1502-010708>
 ロシア
UAC の副社長が、ロシア空軍が Sukhoi PAK-FA (T-50) の1号機を2016年に受領し、 2020年までに55機装備すると述べた。 PAK-FA は5機が生産され、3機が製造中であるという。
 また同副社長は、2018年までに新型 UCAV が露国防省に納入されるとも述べた。
2015.01 International Defence Review Russia works up alternative to Ukraine-built cruise missile engins <1502-010013>
 ロシアはウクライナとの武器取引が停止したため、それまでウクライナの Motor Sich社が生産していた CM 用エンジン R-95 を、ロシアの Omsk社が製造することにした。
2015.01 International Defence Review Russia ponders its railway-based ICBM plans <1502-010008>
 ロシア戦略ロケット軍 (RVSN) が、列車発射式 ICBM の開発を検討している。
 旧ソ連は RT-23UTTH (SS-24) 列車発射式 ICBM を保有していたが、2007年に退役している。 RT-23UTTH は110tであったが、検討している列車 発射式 ICBM は重量47t、全長22.5mて、24m長の通常の貨車に搭載できる。