2007年のイラン情勢に関する資料

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2007.12.27 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア、イランに対空ミサ・・・」

<0801-122701>
 ロシアが S-300 をイランに売却することで合意したと、ファルス通信が イランのナッジャル国防軍需相の発言として伝えた。
 ナッジャル国防軍需相は、既にロシアと契約を結んだ S-300 システムがイランに引き渡されると語ったが詳細は述べなかった。
2007.12.04 Yahoo ロイタ通信記事

「米国家情報評価、イランは・・・」

<0724-120401>
 イランに関する米国家情報評価が3日に発表され、イランが2003年に核兵器開発計画を停止 し、現在も停止状態が続いているとの分析結果が示された。
 ただ最新の国家情報評価では、イランが爆弾製造に使用可能な技術の開発を続けているとしたほか、2010〜2015年 の間に核兵器開発に十分な濃縮ウランを作る能力を持つだろうとしている。
2007.11.28 Jane's Defence Weekly Iran adds Ashura to missile line-up <0801-112801>
 イランが射程2,000〜2,500kmの新型固体燃料弾道弾 Ashura の発射試験を準備している。 Ashura は胴経1.25mで Shahab 3 と同じであるため、Shahab の発射機等を使用できる。
 液体燃料の Shahab が北朝鮮の技術によっていたのに対し、Ashura は国内技術で開発され、開発を担当した のも Shahab が SHIG (Shahid Hemet Industrial Group) であるのに対し SBIG (Shahid Bagheri IG) と異なっている。
2007.11 International Defence Review Iran's new MRBM <0722-110007>
 イランの新型 MRBM で1,800kmの射程といわれる Ghadr-1 が9月22日に行われたパレードで公表されたが、 専門家は新型であることに懐疑的で、射程2,000kmの Shahb 3 の一種と見ている。
2007.10.31 Jane's Defence Weekly Possible J-10 sale to Tehran raise red flags <0722-103101>
 10月23日付けのロシアの業界紙が、中国がイランに J-10 を輸出する ことで、中国、イラン、ロシアの三ヶ国が合意したと伝えた。 輸出されるのは2個飛行隊分の24機で2008年 〜2010年に引き渡される。 中国は過去に同数の J-7 をイランに輸出していることから、J-10 は J-7 の後継 になる模様である。 J-10 は防空用として使われ、中国製の SD-10 アクティブレーダ誘導 AAM を装備する 模様である。
 イランは当初 Su-30MK の導入を考えていたが、価格の点で J-10 の採用に切り替えられた。 J-10 にはロシア製の AL-31FN エン ジンが搭載される。 この報道について中国は強く否定している。
2007.10.29 Defense News Is China sellimg J-10 to Iran ? <0723-102908>
 ロシアの報道によると、中国が24機の J-10 を総額$1Bでイランに売却 し、2008年〜2010年に納入する模様である。 イラン、中国とも報道を否定しているが、事実であれば航続距離2,940kmの戦闘機は イスラエルを攻撃することが可能となり、極めて脅威となる。 中国はイランに、これまでに25機の F-7M、 18機の F-6、8機のY-12 多用途ヘリを売却している。
 J-10 はイスラエルが1980年代〜90年代に Lavi 戦闘機をベースに開発を支援しており、結果的に敵を利することになる。 米国の中 国情勢に詳しい専門家は、米国が台湾に F-16 を売却するのを牽制するため、中国が意図的に流した噂の可能 性があるとみている。
2007.10.23 Yahoo 時事通信記事

「イラン核兵器開発に3〜8年・・・」

<0721-102302>
 IAEA のエルバダライ事務局長が、仮にイランが核兵器保有の意思を持っているとしても開発にあと3年ないし8年はかかると述べ、 国際社会が拙速な対応を取らないよう訴えた。
2007.10.22 Yahoo 時事通信記事

「イランに「深刻な結果」警告・・・」

<0721-102201>
 チェイニー米副大統領が21日、イランが二度にわたる国連安保理決議を無視してウラン濃縮による核開発を 継続しているなどと強く非難し、同国が今の方針を続ければ深刻な結果を招くと警告した。
 ブッシュ大統領は17日の記者会見で、イランが核兵器を保有すれば、第三次世界大戦が起きかねないと指摘 しており、ブッシュ政権首脳が相次いでイランの核開発阻止に向けた決意を強調した形だ。
2007.10.20 Yahoo 時事通信記事

「核問題責任者が辞任、交渉・・・」

<0721-102001>
 イラン政府報道官が20日に、ラリジャニ最高安全保障委員会事務局長が辞表を提出し、アハマディネジャド 大統領がこれを受理したと発表した。 同事務局長はイランの核開発問題で IAEA や EU との交渉責任者であ り、その辞任が同問題の行方に影響を及ぼすこともあり得る。
 同報道官によれば、ラリジャニ氏はこれまでも何度か辞表を提出し、今回初めて受理された。
2007.10.03 Jane's Defence Weekly Iran presents Ghadr - a 'new' ballistic missile <0721-100306>
 9月22日にテヘランで行われた軍事パレードで、射程1,800kmの Ghadr-1 新型 MRBM と称するミサイル(右 図下)が公開された。 しかしながら専門家は、Shahab 3 と同寸であり新型ではないと見ている。 また別 の専門家は写真から、射程1,300kmの旧型 Shahab に哺乳瓶型の弾頭を付けることにより燃料を15%増加し、 射程を1,450km程度に延ばしたものではないかと見ている。 Shahab 3 の射程は2,000kmである。
 このパレードでは射程250kmで500kgの弾頭を搭載する Fateh-110(右図上)も公 開された。 Fateh-110 は既にシリアでも量産され数百発が配備されている。
2007.10 Jane's Missiles & Rockets Iran declare its Qassed 2,000 lb 'smart' bomb ready for production <0721-100017>
 イランが2,000-lb誘導爆弾である GBU-78/A Qassed の量産を行っている。  Qassed はイランの F-4 及び F-5 に装備される。
 公開された映像によると Qassed は米国が1982年に装備化した GBU-15(V)-1/B と同じ方式と見られる。  GBU-15 には AGM-65B Maveric の DSU-27A/B TV シーカを使用した GBU-15(V)-1/B と、AGM-65D の IIR シーカを用いた GBU-15(V)-2/B があるが、Qassed のシーカは先端窓にある赤い環状の塗装や、'Do not touch window' の表示から DSU-27A/B であ る。 イランは1979年以前の帝政時代に多数の Maveric を購入していた。
2007.09.22 Yahoo 時事通信記事

「新型ミサイルを公開、イラン・・・」

<0719-092201>

 テヘランで行われた軍事パレードで公開された、射程1800kmとされる新型の弾道弾「ガドル 」。

 ガドルは「力」を意味し、Shahab-3 の改良型とみられる。

2007.09.03 Yahoo ロイタ通信記事

「イラン、3000基以上の遠心・・・」

<0718-090301>
 イランのアハマディネジャド大統領が2日、同国ではすでにウラン濃縮用遠心分離機3,000 基以上が稼動しており、そのほかに毎週新たな分離機が設置されていると述べた。
 西側の専門家は、3,000基の分離機が長期間超音速で順調に稼動すれば、約1年以内に核爆弾1発分のウラン が濃縮でき、核燃料の工業規模での生産基盤が整うとみている。
2007.09 Jane's Missiles & Rockets Iran, Syria equip Tir-class craft with ASCMs <0719-090016>

JDW 2007.04.25 と同文の記事)
2007.08.22 Jane's Defence Weekly Iran returns upgraded Tomcats to service <0718-082202>
 イラン革命防衛隊空軍がイラン航空機製造社に3機の F-14A を改良させ、4ヶ月以内に戦 列復帰させる。 当初は20機をオーバーホールする計画であったが、その後2000年代初めに57機を国内企業が改良するように計 画変更された。 イランが保有する使用可能な F-14 の機数は明らかでなく35〜70機と見られている。
 オーバーホールの内容は老朽化した部品の交換で、AN/AWG-9 も実質的に交換され、新たに冷却装置が付加さ れている。
【註:】
 イランは王政時代の1974年に80機の F-14 を発注し、一番機が1976年に納入された。 その後1979年にイスラム革命が勃発したため F-14 の輸出は停止されたが、既に79機が引き渡されており、1機だけが Grumman社に残った。
(ウェブサイト記事による)
2007.07.25 Jane's Defence Weekly Iran and Syria equip Tir-class fasr attack craft with ASCMs <0717-072510a>
 イラン革命防衛隊海軍 (IRGCNF) 及びシリア海軍が、現有の Tir 級沿岸警備艇Noor ASCM を装備している。 Noor は中国の C-802 をイランで生産した ASCM で、Toloo 4 ターボジェットで推進し120kmの射程を持つ。
 Tir は全長21mで、IRGCNF は10隻を保有する。 最初の2隻は2002年12月に北朝鮮から 輸入され、残りはイランで生産された。 シリア海軍も3隻のイラン製 Tir を保有している。
<0717-072510b>
 ロシアとシリアはシリアの Tartus 港に S-300 (SA-10) を配備する話し合いを行っている。 これ は Tartus 港に展開しているロシア黒海艦隊を防護するためと見られる。
 シリアは2006年中頃から、ロシアの技術、資金援助を受け、Tartus 及び Lattakia 港の整備を行っている。
2007.06 Jane's Missiles & Rockets Iran unveils air-defence milles system <0713-060005>
 イランがロシアから購入した Tor-M1 (SA-15) による迎撃試験に2月に成功し、運用開始を宣言した。 システムは4月9日に公表され た。
2007.05.18 Yahoo 読売新聞記事

「遠心分離器1600個稼働、イ・・・」

<0711-051801>
 イラン高官が17日、現時点で1,600個の遠心分離器が稼働していると述べ、イランが遠心分離器1,300個を 使い濃縮規模を大幅に拡大させているとする14日のニューヨークタイムズ報道を事実上認めた。
2007.05.16 韓国聯合ニュース

インターネット

北朝鮮の新型ミサイル、イラン・・・ <0711-051602>
 米韓の軍情報当局は、先月25日に公開された新型 IRBM の発射実験がイランで行われたとの情報を入手し、 事実確認に努めている。
 米議会調査局 (CRS) は昨年11月、北朝鮮とイランミサイル技術において 緊密な協調体制を維持しているという報告書を出している。 また、イスラエルの情報責任者の発言として、 北朝鮮が射程2,700km以上の BM-25 18基をイランに輸出したと言及している。
(関連記事 JDW 2006.05.31)
2007.04.19 Yahoo ロイタ通信記事

「イラン、地下ウラン濃縮施設・・・」

<0709-041902>
 イランはナタンツの地下ウラン濃縮施設で核燃料の製造を開始したことが、IAEA 高官がイランの担当大使 に宛てた機密文書で明らかになった。 商業規模の濃縮活動の基盤を築くため、同施設で遠心分離機1,300基から成る 8台のカスケードを稼動させたとしている。
 イランは9日にウラン濃縮活動が商業段階に入ったと発表したが、外交関係者は真偽を確かめるため IAEA の報告を待っている状態だ った。
2007.04 Jane's Missiles & Rockets Iran conducts air-defence exercises <0710-040013>
 イラン革命防衛隊が2月7日に防空演習を実施し、1月にロシアが29基購入した Tor-M1 (SA-15) が実射を実 施した。 この演習にはまた SSN4 Raad 地対艦ミサイルも参加した。
 SSN4 Raad は中国製の FL-10 を改良したミサイルで、500kgの弾頭を搭載して350kmの射程 を有する。
( Raad 関連記事 AW&ST 2004.02.02)
2007.03.29 Yahoo 時事通信記事

「米軍、対イラン軍事作戦準・・・」

<0707-032902>
 ロシア軍情報当局者が、イラン国境付近で米軍の活動が極めて活発になっているとの情報を現地から得てお り、米軍がイランに対する陸空両面による軍事作戦の準備を進めているとの見方を示したとロシア通信が伝え た。
 同当局者は、ペルシャ湾に展開されている米軍兵力が2003年のイラク開戦時以来の規模に達しているとして いる。
2007.03.28 Yahoo 時事通信記事

「米空母2隻が演習開始、イラ・・・」

<0707-032802>
 米国防総省によると、中東海域に展開していた空母『ジョン・C・ステニス』を主力とする空母戦闘群が27日にペルシャ湾に入り、同 湾に既に展開していた『ドワイト・D・アイゼンハワー』空母戦闘群と合流して、空母戦闘群2個の連携による演習 が始まった。
 ペルシャ湾に空母2隻が配備されたのは2003年春のイラク戦争開戦時以来となる。
2007.03.28 Yahoo ロイタ通信記事

「米海軍、イラン軍がペルシャ・・・」

<0707-032801>
 米海軍は27日、イラン軍がペルシャ湾で米海軍艦艇に発砲したとの市場のうわさを立証する情報はないと発 表した。 海軍当局者は、現在、その情報を実証するものは何もないと述べた。
 米国家安全保障会議 (NSC) の報道官も、現時点で事件が起きたことを示す情報は持っていないと述べた。
2007.03.25 Yahoo 産経新聞記事

「イラン『艦艇侵犯』、革命防・・・」

<0707-032501>
 イラン外務省は23日、英海軍のボートが領海を侵犯したとして乗っていた英海軍兵士15人を拘束したと発表 した。 しかし英国防省はイラク側の水域で通常の密輸取り締まりの監視活動を行っていたとしており、双方の言い分は食い違っている。
 国連安全保障理事会では24日に核開発問題をめぐる対イラン追加制裁決議案の採択が確実視されており、英 兵拘束が事態をさらに複雑化させるとの懸念も強まっている。
2007.03.19 Defense News India, Iran form joint group to deepen defense ties <0708-031907>
 インドとイランは今月初め、共同防衛策のロードマップ作成に必要な作業部会の 設置に合意した。
 これは、イラン海軍司令官のインド訪問時に決まったもので、インドはイラン軍の教育訓練、補給整備及び近代化について支援する。
2007.03.05 Aviation Week & ST Voltile mix <0707-030502>
 イランは北鮮と中長距離弾道ミサイルの共同開発を推進すると共に、MIRV 弾頭の 開発及び衛星打ち上げに見せかけた ASAT 技術の実用化をねらっている。
 2月25日にイランが発射した Shahab は、衛星打ち上げではなく高度90哩まで上昇したのち落下した。 試験用のロケットモータは基 本型より大型であったことが確認され、IRBM とICBM の開発2015年頃の実用化をめ ざして行われていることを示唆している。
 右図は開発中の固体ロケットを用いた Ghadr 級弾道弾の構想図で、二段推進の Ghadr-110 は射程1,324哩とされる。
2007.02.26 朝日新聞

インターネット

イランが宇宙ロケットと誤報騒・・・ <0705-022601>
 イランが大気観測用の小型ロケットを発射したと同国の国営テレビが報道したのを外国メディアが至急電で 報じ、イランが初の宇宙ロケット発射成功との記事が世界を駆け回る騒ぎになった。
 しかしイラン航空宇宙研究センターの副所長が、ロケットは最大でも地上150kmまでしか上昇しない教育研 究目的のものと述べ、宇宙ロケットの報道を否定した。
2007.02.25 Yahoo 毎日新聞記事

「イラン、宇宙ロケット打ち上げ・・・」

<0705-022501>
 イラン国営テレビは25日、初の宇宙ロケットの打ち上げに成功したと伝えた。 イランは2005年にロシアと 人工衛星『シナ1』を共同開発し、ロシア製のロケットで初の打ち上げに成功している。 同通信は、イランは2010年 までに四基の衛星の打ち上げを目指していると報じた。
 イランは1998年に No Dong を原型とする Shahab 3 の発射実験に成功し、敵対するイスラエルが射程内に入った。 今回のロケット は Shahab 3 を改良したものとみられる。
2007.02.19 Defense News China, Iran top USAF's threat list <0707-021901>
 米空軍参謀長は2月9日、装備導入の基礎となる脅威リストでは上位3ヶ国に中国、イラン、ベネゼェラがあがっていることを明らかに した。
 中国は軍の近代化、特に J-10 の装備化と ASAT、イランは核開発及びロシアからの Tor-M1 の 購入、ベネゼラは極端な反米政策に基づく Su-35 及び対空システムの購入が理由で、戦争計画の準備 立案にはこれらに優越する兵器装備の充実を図る必要性があると強調した。
2007.02.14 Jane's Defence Weekly Teheran fiers Tor-M1 <0706-021413>
 イラン革命防衛隊が2月7日から2日間の防空演習を行い、Tor-M1 (SA-15) 及び SSN4 Raad 地対艦ミサイルの発射を行った。 $700Mでロシアから購入した29基の Tor-M1 は1月に納入が完了し ている。
 Tor-M1 は40kmの目標捕捉距離と12km以上の射程を有し、48目標の同時処理と2目標への同 時射撃が可能である。 また TBM を終末段階で撃墜する能力も有する。
 SSN4 Raad は500kgの弾頭を有し、今回は沖合300kmの標的に命中した。 Raad は中国製の FL-10 改良型で、イランは2001年に 中国から FL-1 (CSS-N-1 Mod 2) を沿岸防備用に輸入している。
( Raad 関連記事 AW&ST 2004.02.02)
2007.02.07 Jane's Defence Weekly Iran eyes long-range air strike capability <0705-020705>
 イランが長距離航空攻撃能力の整備にかなりの力をさいており、Su-24 を空中給油可能な Su-24MK(右図) に改造している。 ただ、Su-24MK の搭載武器についてはよく分かっていない。
 イランは1970年代に米国から 707/747 空中給油機を購入している。
2007.02.06 Yahoo ロイタ通信記事

「イラン、ウラン濃縮に向け・・・」

<0704-020601>
 複数の欧州外交筋が5日、イランが地下施設遠心分離機164基からなるウラン濃縮 カスケードを2列設置したことを明らかにした。 イランは近く UF6 を入れない状態での実験を行い、成功す れば UF6 の注入を開始するという。 今回の合計328基は、今後数ヶ月をメドに計画している3,000基の設置に向けた第一歩となる。
 ある EU 外交筋によると、イランは春までに6列前後のカスケード(1,000基)の設置を目指しており、残り の2,000基は6月頃までに設置する計画である。 最終的にはナタンツに合計5,400基 を設置する計画という。
2007.02.04 Yahoo 読売新聞記事

「イラン、核兵器製造まで最低・・・」

<0704-020401>
 ニューヨークタイムズが4日にイランの核開発について、技術的問題が多く米情報当局は 核兵器製造まで最低4年はかかると推定していると伝えた。
 現時点で多くの核専門家は、イランがウラン濃縮用の遠心分離器3,000基の設置準備を進めている中部ナタンツでの活動も 政治的演出の要素が強いとみているという。 国内でアフマディネジャド大統領への批判 が高まるなか、核問題での米国との対決を保身の手段に考えているかもしれないとの見方もある。
2007.02 Jane's Missiles & Rockets Iran gives details of latest Shahab 3 missile <0708-020016>
 イラン革命防衛隊のミサイル部隊司令官で強硬派の筆頭である Safavi 少将が、Shahab 3 は1,400個の散布子弾 を搭載し、その致死範囲は数平方kmに及ぶことを公表した。 また誘導精度は元となった No Dong が100mであ るのに対して CEP=数mであるという。
 これについて、過去最も精度の高かった弾道弾は CEP≦50mという米国の Pershing U CEP=数十mとされる光学誘導型の Scud で、1,000kmを超える弾道弾で CEP=数mというのは GPS P(Y) コードを使っても無理である。
 また弾頭重量1,200kgで1,400発による子弾の致死範囲が数平方kmに及ぶというのも、子弾を950発搭載する560kgの弾頭をもつ MGM-140A Block 1 ATACMS 有効範囲が0.033kuであることからもあり 得ない。
2007.01.29 Aviation Week & ST Iran's Sputnik <0704-012902>
 イランは人工衛星打ち上げ用の20〜30t級ロケットを完成させ、旧ソ連のスプートニク程度 の衛星をまもなく打ち上げる方針を明らかにした。 ロケットは液体燃料の Shahab-3 又は固体燃料の Ghadar 110 を改修した ものと推測され、開発には北朝鮮が支援しており、Taepo Dong-1 の技術が採用されているとみられる。  イランは2005年に2基の衛星を、2010年までに全部で5基の衛星を打ち上げる計画を明らかにしたが遅れていた。
 イランの衛星打ち上げ技術の発展は、ICBM 開発の精度を高め、独自の偵察衛星の保有を可能とすることから、欧米諸国、特に米国と イスラエルに懸念を与えている。
2007.01.24 Jane's Defence Weekly Iran receives final Tor-M1 deliveries <0704-012410>
 ロシアがイランに対する Tor-M1 29基の納入を完了した。 これは2005年末に結ばれた$700Mの契約に基づく ものである。
 米国などの抗議に対してロシアは、2006年に国連安保理が採択したイランに対する各関連技術輸出を禁ずる第1737号決議は、既に結ば れている契約に基づく輸出には適用されないとしている。
2007.01.24 Yahoo 読売新聞記事

「イラン地下核実験準備、北・・・」

<0703-012402>
 英紙デイリーテレグラフが24日に欧州防衛当局者の話として、北朝鮮がイランの地下核実験の準備を支援し ていると伝えた。 両国の協力関係は昨年11月以降に強まっており、イランの地下核実験が今年中に行われる 可能性もあるという。
 同紙によると、北朝鮮は、昨年10月の核実験で得たデータや情報をイラン側と共有することに同意し、イランの科学者チームを招待 した。 イランの軍事顧問は北朝鮮のミサイル実験に参加するため、定期的に北朝鮮を訪れており、両国の科学者の相互訪問も増加し ているという。
2007.01.22 Defense News Iran gets air defense systems <0704-012210>
 ロシアは短距離防空システムである Tor-M1 29基を総額$700Mでイランに納入した。
 契約は2005年12月に行われ、米とイスラエルは制裁違反であるとして厳しく非難したが、ロシアは防衛用兵器の輸出は対象外として 今後も続ける意向である。
2007.01.17 Yahoo ロイタ通信記事

「ロシア、イランに地対空ミサ・・・」

<0703-011701>
 ロシアのイワノフ国防相が16日、イランに Tor-M1 を納入したと表明、今後もイランから防衛用兵器の供給 要請があれば検討する考えを示した。 西側諸国はイランへの武器供給を批判している。
 ロシア国防は国防相の発言後、納入はまだ完了していないと述べた。
2007.01.16 Yahoo ロイタ通信記事

「イラン、「近いうちに」ウラン・・・」

<0703-011601>
 イランのアハマディネジャド大統領ず15日、ナタンツにあるウラン濃縮施設の拡張に近いうちに少しずつ着 手する方針を示した。
 これより先にイラン政府はナタンツの施設に遠心分離機3,000基を設置し、産業レベルの核燃料生産を可能に する計画を明らかにしていた。
2007.01.10 Jane's Defence Weekly Israel's arms sales soar to hit record in 2006 <0703-011010>
 2006年におけるイスラエルの武器輸出額は$4.5Bと世界市場の10%を超え、米露英仏に次ぐ 世界で五番目の武器輸出国になった。
 その中でインドへの輸出が$1.5Bとトップで、中には Barak 8 の開発$400Mなどが含まれている。
2007.01.07 Yahoo ロイタ通信記事

「イスラエル軍、イランの核・・・」

<0702-010701>
 イスラエルは、イランのウラン濃縮施設に対する戦術核兵器を使った攻撃を計画していると、英紙サンデー タイムズが複数のイスラエル軍関係者の話として報じた。
 それによると、イスラエル空軍はナタンツにあるウラン濃縮施設を爆撃する訓練を行っており、またアラークの重水プラントとイ スファハンのウラン転換施設も攻撃対象になっているという。