対 IED (C-IED) 戦に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2018.12.12 Jane's 360 Australia completes deliveries of Silvershield C-IED systems to Afghanistan <1901-121202>
 ペイン豪国防相が12月7日、アフガンに派遣している豪部隊に対するSilvershield
C-IED装置の配備を完了したと述べた。
 豪国防省は3月にブリスベンにあるL-3社の子会社L-3 Micreo社にAUD26.9M ($20.7M) でSilvershieldを発注していた。
2018.10.24 Jane's Defence Weekly Japan develops vehicle-mounted IED detector <1812-102413>
 防衛装備庁陸上装備研究所が10月6日、
IED高速で探知する車載システムを開発していると発表した。 展示されたシステムは自衛隊の高機動車に搭載されていた。 システムはマイクロ波レーダミリ波レーダ及びIRカメラからなり、市街地や準市街地の道路の路面上設置又は埋設されたIEDのデータを高速で3Dマップ化し探知する。
 装備庁は平成27~29年度にNECに7.1億円で試作を発注し、30年度に10億円で試験を行ってきた。 31年度概算要求では更なる試験に20億円を要求している。
 一方陸上装備研究所は、平成22~24年にレーザイメージングレーダLIDARを試作しており、IED探知用に車両搭載するよう提案している。
2018.10.24 Jane's Defence Weekly Spain to buy IED jammer <1812-102412>
 スペインが10月11日、海外派遣部隊特殊部隊の軍用車両に装備する
IED妨害装置を€85 ($98.5M) で発注する準備を進めていることを明らかにした。
 計画は二段階からなり、Phase 1では12種類の車両に搭載した試験を実施し、Phase 2では続けて発注をする。
2018.10.17 Jane's Defence Weekly DroneShield offers new C-UAV system <1812-101705>
 オーストラリアのDroneShield社が10月10日、ソフトキル方式の軽量
C-UAVシステムを発表した。
 システムは車載又は別置が可能なECM装置で、ハードキルシステムとの併用も可能という。
2016.06.16 Defense News Robot mounted GroundEye sensor set to combat hidden IEDs <1607-061605>
 Raytheon UK社とエストニアのMilrem社がEurosatory 2016展で、Raytheon社製GroundEye IED探知システムをMilrem社製THeMIS
UGVに搭載したC-IEDシステムを発表した。
 GroundEyeは、地表近くにアンテナを設置した地中貫通レーダ(GPR)をはじめ、複数種類のセンサ を組み合わせたC-IEDシステムズ、広範囲にわたる埋設IEDの探知、確認が可能なシステムである。
2012.09 International Defence Review JIEDDO seeks unmanned systems for bomb detection, damage mitigation <1210-090007>
 米国防総省の対 IED 戦本部 (JIEDDO) が、IED の発見、無力化を行う10-lb以下の超軽量 UGV 計画を進めており、iRobot社の FirstLook、MicroUSA社の Armadillo、QinetiQ社の DragonRunner などが候 補に挙がっている。
【関連記事:1207-060803 (DN 2012.06.08)】
2012.06.08 Defense News Small robot gets big capability boost <1207-060803>
 米国防総省の統合対 IED 本部 (JIEDDO) は、2011年までに以下の4社から各100台ずつ、計400台 の超小型 UGV を調達してアフガンに投入する。
 ・Armadillo (5.5-lb):MacroUSA社
 ・Dragon Runner 10 (10-lb 以上):QinetQ社
 ・FirstLook (5-lb):iRobot社
 ・Recon Scout (1.6-lb):Recon Robotics社
 このうち Recon Ssout (右図) は2011年に700台調達され、今年2月にも1,100台以上が調達された。  更に Recon Scout(公式には Throwbot と改称)は30ヶ国3,700台使用されている。
【註】
 Recon Scout(右図)の主要諸元は以下の通り。
 ・全  長:187mm
 ・本体胴径: 38mm
 ・車 輪 径: 76mm
 ・重  量:544g
Recon Robotics社 の HP
2012.05 International Defence Review JIEDDO targets multiple UGV capabilities <1207-050010>
 米国防総省の対 IED 本部 (JIEDDO) が5月にサンディエゴで開かれた会議で、C-IEDUGV を、携帯型、下車戦闘支援用、乗車戦闘支援用の三種類に区分して装備する構想を示した。
携帯型 (potable robot):半径200m以内の活動
下車戦闘支援用 (dismounted-support robot):高さ3ft、幅5ftを通り抜け可能
乗車戦闘支援用 (mounted-support robot):それ以上
2011.01 International Defence Review EDA looks to take IED fight to the field <1102-010025>
 欧州防衛機関 (EDA) が2010年4月26日の欧州国防相会議で設立を決めた、対 IED 研究機関 TEL(D) が2011年には成果を挙げはじめる。
2010.07 Jane's Missiles & Rockets Rafael develops anti-IED weapon <1010-070002>
 Rafael社が、IED 兵器 Pincher を開発している。 現在の試作機は四輪自走式で、 IED 探知用センサと射統装置、ミニロケット発射機を搭載している。
 ミニロケットは全長200mmの矢弾で30mの射程を有し、Pincher に数発が搭載される。
2010.06.14 Aviation Week & ST Stop and look <1007-061409>
 米陸軍が路側帯設置爆弾の監視にイラクで使用した RQ-16 T-Hawk MAV は有効であったためアフガンでも使用され ている。 米陸軍は既に100機をイラクで、50機をアフガンで使用していて、ガソリンエンジンを搭載していることから gMAV とも呼ばれている。
 MAV は EO 又は IR カメラなど20-lbを搭載して40分間の飛行ができ、Block 2 ではスタビラ イズ化されたジンバルにセンサを搭載し、7月に配備が開始される Block 3 は暗号化されたディジタルデータリンクを搭載する。
2010.05.26 Jane's Defence Weekly US counter-IED effort set to field suveillace airship <1007-052607>
 米統合参謀本部作戦部長が5月18日、IED 対策のため年内に偵察監視用飛行船 (PGSS) 31機をアフガンに配備することを明らかにした。
 PGSS は EO/IR センサのほかに音響センサも搭載している。
2010.05.24 Aviation Week & ST Cyber surge <1007-052407>
 米陸軍は電波制御 IEDRCIED)に対抗する電子戦 (CREW) 装備の開発を 既に進めているが、サイバ戦は2008年のグルジア戦のような小規模紛争でも使用されたことから、戦術的なディジタル電子戦システムを導入しよ うとしている。
 このシステムは電波の発信源を即座に標定して MLRS や Predator で破壊又は非破壊により制圧するものになると思わ れる。
2010.05.12 Jane's Defence Weekly Counter-IED training 'should be given to all NATO troops' <1006-051202>
 NATO 各国からアフガンなどに派遣される兵員は、全員が対 IED の訓練を受けることになった。
2010.05 International Defence Review Laser Avenger <1008-050011>
 Boeing社の Laser Avenger は2009年1月に小型 UAV の撃墜に成功したほか、レーザを照射して加熱し Stinger で射撃する 'super-designate' としても使うことができるが、2007年に自社開発を始めた当初の目的は対 IED 用であった。
 米陸軍が2009年9月22~24日に Redstone Arsenal で行った試験では、50個の IED を処理した。
【地雷原処理関連記事: (JDW 2002.09.04)】
【 UAV 撃墜関連記事:0903-020403 (JDW 2009.02.04)】
【 super-designate 関連記事:0907-050028 (IDR 2009.05)】
2010.04 International Defence Review IED attacks still on the rise in Afghanistan <1005-040025>
 米対 IED 戦本部 (JIEDDO) が2月25日に、アフガンでの IED 攻撃件数は引き続き増加 していると発表した。
2010.03 International Defence Review Gates calls for ISR asset boost to counter IEDs <1004-030029>
 米国防長官が対 IED 戦闘の方策の概要を明らかにした。 その中には ISAF が活動する地域や路上を長時間 にわたって監視する動画装置の導入や、継続監視を行う係留気球の大幅増強が挙げられている。
2010.02 Jane's Missiles & Rockets MQ-9 Reapers help prevent IED attacks <1003-020023>
 12月の第1週に MQ-9 Reaper がアフガンで、友軍の輸送路を監視中、二度にわたり路側を掘っている敵を発見し、いず れもミサイル1発でこれを撃破した。
2010.02 Jane's Missiles & Rockets Boeing Laser Avenger destoys improvised explosive devices <1003-020016>
 米陸軍と Boeing社が9月22~24日に、Laser Avenger を用いた IED の実戦場を模した環境での無力化試験を行い、 50発の IED を安全距離から破壊した。
 試験は大口径砲弾、小型爆弾、迫撃砲弾などに対し、各種距離及び方向から行われた。
2010.01 International Defence Review Nowhere to hide: new radar technology exposes the enemy's hidden secrets <1002-010016>
= 航空機搭載対 IED 用レーダに関する4頁にわたる特集記事 =
 今日の樹間捜索 (FOPEN) レーダや埋設物捜索 (GPR) レーダの対 IED 装備 としての有効性は、イラクやアフガンで実証されている。
PENRAD SAR
FORESTER
TRACER
CARABAS
2010.01 International Defence Review Laser system destroys IEDs <1002-010002>
 米陸軍と Boeing社が Redstone 兵器廠で、Avenger 防空システムに搭載したレーザにより IED 50個の破壊に成功した。
 破壊した IED には大口径砲弾、小型爆弾、迫撃砲弾なども含まれている。
【 Zeus 地雷処理レーザ装置関連記事:(JDW 2002.09.04)】
【 Lase Avenger 関連記事:0903-020403 (JDW 2009.02.04)】
2009.11.25 Jane's Defence Weekly India, Australia agree to boost security co-operation <1001-112509>
 インドとオーストラリアが11月12日、IED共同安全保障に関する共同声明に署名した。 防衛に関しては共同訓練の実施や 相互交流が述べられている。
【関連記事:0807-061002 (朝鮮日報 2008.06.10)】
2009.11.25 Jane's Defence Weekly Gates reforcuses counter-IED efforts <1001-112507>
 ゲーツ米国防長官が、国防総省内にIED を統括する task force を新設することを明らかにした。
 従来も Joint IED Defeat Organization や ISR task force、MRAP task force などがあったがあったが、CENTCOM は独自の戦法で対 IED 戦法行ってきた。 新しい task force はこれら全ての対 IED 戦を統括することになる。
2009.11.11 Jane's Defence Weekly US DoD looks to counter threats from lager IEDs <1001-111102>
 イランやアフガンで最近、1,000-lb級大型 IED が新たな脅威になってきた。 10月27日にはアフガン南部で、 Stryker が1,000-lb爆弾で攻撃されている。
2009.10.12 Aviation Week & ST Under the radar <0911-101206>
= 米陸軍の Task Force ODIN-Afgahnistan の紹介 =
 ODIN は Observe, Detect, Identify and Neutralize の略で、高度に秘匿された Task Force ODIN-Afgahnistan では Warrior Alpha UAV や C-12 King Air 350 などが使用されている。
2009.05.13 Jane's Defence Weekly ISAF strives to counter IED threat <0906-051308>
 アフガンで活動する ISAF に対する IED 攻撃の回数が、昨年倍増 していた。
 アフガンで使用されている IED の大半は手製の初歩的なものであるが、20%は遠隔操作型など高度なものになっている。
2009.02 International Defence Review Techology born of necessity: Israel's C-IED response <0903-020013>
 イスラエルは、急速に拡大している対 IED (C-IED) 技術の国際市場を大きく抑えている。 世界で IED という用 語が使われ始めるより遙か以前の1980年代初期にイスラエルは、南レバノンでの戦闘で多大な犠牲を払ったことから、この問題に着目していた。
 初期に効果を上げたのは Shalgon EJAB という Elisra社 (現 Elbit社) 製の車載 jammer で、これは今日でもイスラエル軍が使用している。 EJAB を発展させたのが Hunter で、米海兵隊が2005~2006年に数百基 を$120Mで購入している。 また Netline社は C-Guard VHP Cell+ という携帯電話妨害機を開発し、携帯電話を 用いた IED の起爆を防止しようとしている。
 IAI社と Elbit社の合弁である G-NIUS社は C-IED 用の Guardium UGV を開発し、数ヶ月以内にガザに投入する。
2009.02 International Defence Review Rising to the challenge: counter IED technology looks to the skies
= C-IED に関する6頁にわたる特集記事 =
1. Two technology trends
2. Co-ordination vs overlap
3. US counter-IED strategies
4. LIEDDO-funded jammers
5. Network focus
6. Human dimension
7. Detect and survive
2008.10 International Defence Review Desert Owl system trials aim to hone IED detection capabilites <0811-100030>
 米国防総省が、米空軍が Horned Owl に代わる新型の IED 探知レーダシステム Desert Owl を開発していることを明 らかにした。 Desert Owl は SRI社製 PENRAD 7 レーダを King Air 200T 機に搭載したもので、SRI社は従来から地中探知、森林内探知レーダ を製造している。
 Desert Owl は平均出力10W、尖頭出力10MWパルス幅5ns以下の、動作周波数200~400MHz SAR で、2kmの幅で走査する。 試験では5cm、15cm、31cmの深さに埋設した、長さ31cm、胴径20cmの物体を探知した。
【註】
 PENRAD 7 レーダの諸元はかなり特異なものである。
 尖頭出力10MW、平均出力10kWは、King Air 200 クラスの航空機に搭載するレーダとしては極めて高出力である。
 送信パルス幅5nsは距離分解能0.75mに相当し極めて短い。 この受信結果をディジタル処理するためには、極めて高速な処理装置が必要になる。
 周波数200~400MHzは、この種 SAR としては極めて低周波である。 UAV 搭載の SAR では X-band や Ku-band が使用されている。
2008.10 Jane's Missiles & Rockets Reaper takes out vehicle-borne IED <0811-100005>
 MQ-9 Reaper がイラクで、GBU-12 500-lb LGB を用いて、車両に搭載された IED を破壊した。 MQ-9 は 7月18日から MQ-1 Predator に代わりイラクに展開している。
2008.09.15 Aviation Week & ST Unblinking eye <0811-091510>
 市街地において車両爆弾が爆発した際に、UAV が取得したビデオを逆再生して車両に爆弾を搭載した 場所を突き止めようとするため、米軍では高々度から広域を同時に見られるセンサと長期滞空型 UAV の検討を進めている。 広域監視センサとしては DARPA が開発した非レンズセンサ LACOSTE を選定し、 Lockheed Martin社は 英 Qinteq社の33ヶ月間、$22Mの第二段階開発の契約を行った。 LACOSTE はレンズに代えてパターン化されたマスクを透して二次元のセンサに投影された陰 (coded Aperture Image) を、デジタル信号化して重ね合わせて画像化 (decoded image) するものである。
 長期滞空型 UAV としては、7月に83時間37分の滞空記録を樹立した Zephy があるが、LACOSTE 搭載 UAV は高度65,000ftに5年間滞空し、 500k㎡を監視する。
2008.07.23 Jane's Defence Weekly US general hails manned-unmanned teaming success <0809-072309>
 パイロットでもある米陸軍副参謀総長が AH-64D Block Ⅲ 初飛行の記念式典で、UAV と有人機の連携がイラクにおける対 IED 戦闘で絶大な成果を上げていることを明らかにした。 過去1年間に Apache ヘリと UAV の連携で発見し た IED は3,000個以上にのぼるという。
 副参謀総長が目撃した3時間の作戦で6機の Apache と Hunter 及び SkyWarrior UAV は40個以上の IED を捕捉した。
2008.03 International Defence Review US reviels airborne counter-IED work <0805-030001>
 イラクとアフガンで対 IED 任務に当たっている米陸軍航空部隊の詳細が明らかになった。 この部隊は TF-ODIN (Task Force Observe, Detect, Identify and Neutralise) と呼ばれ、2006年8月にテキサス州 Fort Hood で創設された。
 TF-ODIN は A, B 2個中隊からなり、A 中隊は Warrior Alpha(従来 I-GNAT ER と呼ばれた)を装備し、予備役部隊 である B 中隊は C-12 ARMS (Aerial Reconnaissance Multi Sensor) 、Highlighter、Constant Hawk などの固定翼機 を装備し、画像情報の取得や COMINT 任務に就いている。
2008.02.20 Jane's Defence Weekly JIEDDO highlights IED threat in Afghanistan <0804-022003>
 ここ数ヶ月イラクに於ける IED 攻撃件数は大幅に減少したが、米 JIEDO 司令官が2月13日に、アフガンにおいて IED 攻撃の件数が著しく増加していると発表した。
2007.12 International Defence Review UK claims IED success <0801-120002>
 ブラウン英国防相が、南部イラクでは7月以来 IED 攻撃が減少しているため駐留 英軍の削減が可能であるが、アフガンでは効果を上げるには更なる 兵力と時間が必要であると述べた。
2007.11.28 Jane's Defence Weekly US counter-IED agency funds new sensor packages <0801-112804>
 米国防総省の JIEDDO (Joint IED Defeat Organization) の起源は、2003年に陸軍が創設した対 IED 戦の調 整に当たる小さな部隊であるが、今や数千億円を動かす機関になっている。 その結果イラクに於ける IED 攻撃の回数は2006年9月のピ ーク時に比べ42%に減少している。
 JIEDDO が主として使用しているのは Sky Warrior ER/MP UAV の原型となる Warrior-A で、イラクで8機、アフガンで3機が使用されている。
( Sky Warrior 関連記事 JDW 2007.08.15)
 またこの他に Shorts 360-300 輸送機に監視用機材を搭載した Constant Hawk も使用している。
( Constant Hawk 関連記事 JDW 2007.05.23)
2007.11.14 Jane's Defence Weekly US commanders in Iraq cautions over fall in IED attacks <0724-111404>
 バクダッドの北に展開している米陸軍第1騎兵師団第1旅団戦闘団長が、同旅団管内における IED 攻撃の回数 がピーク時の毎週128件から10月には毎週7件に減少していると語った。 しかしながら2007年は米軍にとって 最悪の年であったことに変わりはない。
2007.10.29 Inside the Navy Service orders 1,250 more Jammers to counter IED theater in IRAQ <0723-102906>
 米海軍は先週、イラクで使用する IED 妨害装置 JCREW 2.1 (Joint Counter Radio-controlled IED Electronic Warfare) を1,250セット追加発注し、合計8,788セットを来年4月までに装備する。
 海軍は更に JCREW の地上設置型 (3.1) 及び車載型 (3.2) の RfP を5月に発簡しており、2008年初めまでに企業選定を行う。 
2007.10.29 Inside the Army Pentagon: JIEDDO funding cuts will hurt theater operations <0723-102903>
 DoD は議会が JIEDDO (Joint IED Defeat Organization) のFY-08要求から$380M以上削減して$120Mとしたことについて、イランやア フガンでの対 IED 装備の発注ができなくなるとして復活を求めている。
 議会はFY-07緊急補正予算に DoD が納得のいく計画を提出していないためとしているが、DoD は2008年4月を納入として、車載用の妨 害装置 CREW 2.1 (Counter Radio-controlled IED Electronic Warefare) 1,250セットなどを既に発注してい る。 
2007.10.03 Jane's Defence Weekly Threat of IR-triggered IEDs arrives in Afghanistan <0721-100302>
 イラクで使用されている IR で起爆する IED がアフガンに出現した。 とは言え、アフガンの IED の大部 分は、携帯電話を用いた RF 起爆式や、鋸の歯を使用した感圧式などの初歩的な方式である。
2007.09.24 Aviation Week & ST Aerojet is building two ・・・ <0720-092404>
 DoD の最新発注資料によると、EDO社はイラクで使用する JCREW(Joint Counter Radio-controled IED Elictric Warfare) 車載 IED 妨害装置2,250セットを$171.8Mで海軍から受注した。
 また、Raytheon社は総額$86.1Mで Predator 及び Reaper に搭載する多スペクトル目標捕捉システムを受注 した。 
2007.09.20 Inside the Pentagon JIEDDO faces cuts <0721-092004>
 上院は FY-08予算法案で、JIEDDO (Joint IED Defeat Organization) の要求額 $500Mから$380Mを削減し $120Mとした。 削減の理由は戦略的な全般構想が確立されず同機構の役割が不明確であることとしている。
 JIEDDO は陸軍の IED Task Force をベースに DoD が2005年に新たに創設した IED 対策機関である。
2007.09.17 Defense News What next for US Joint Anti-IED efforts? <0720-091709>
 JIEDDO (Joint IED Defeat Organization) は、イラクとアフガニスタンで多数の死傷者を出している IED に対処するため、2005年に創設され、FY-06に$3.6B、FY-07に$4.3Bを予算を充当、FY-08にも$4.5Bを要求しているが、決定的な対処策 と効果は未だ出ていない。
 JIEDDO は IED の早期発見と無効化に関する技術開発や通信ネットワークや携帯電話に対する妨害等を狙いに研究を進め、最近では 対 IED 作戦センタを北部バージニアに創設しているが、革新的な技術開発や効果はあがっていない。
2007.09.10 Defense News US expands counter-IED search <0720-091004>
 米海軍は、7月に企業各社と研究機関に要求していた IED 対策の技術提案について、400件以上の中から60件 の提案を採用し、総額$5Mを研究に充当することを決めた。 注目される技術提案には、現在の妨害装置より更に広域の マルチバンド妨害 (Channelizer)、地中の爆発物を探知可能なテラヘルツレーザ、及び負傷者の肝臓か らの出血を止める超音波装置等がある。
 米軍のイラクでの死傷者のうち約三分の二は IED によるもので、海軍は2005年から政府研究機関や主要大学 と研究を行っている。
2007.09.05 Jane's Defence Weekly Canada plans Afghanistan counter-IED system trials <0719-090503>
 カナダ軍が IED 対策用に超広帯域画像装置を開発している。 この装置は 可視光、IR、UV などの組み合わせにより隠れて布設された路側爆弾などを発見しようとするもので、固定翼 機、ヘリ、車両や塔上に設置できる大きさになっている。
 カナダ DRDC は年内に最初の試験を行ったのちにアフガンへ持ち込み、実戦環境での試験を行う計画である 。
2007.09 International Defence Review US report predicts threat from IEDs is set to increase in Afghanistan and Iraq <0719-090001>
 イラクにおける IED 攻撃の回数はますます増大すると共に攻撃 様相も高度化しており、2004年が5,607件、2005年が10,953件であるのに対し、2006年は前半だけで11,000件 を超えている。 また2006年12月における多国籍軍の犠牲者118名中、75名が IED 攻撃によるものであった。
 こうしたことから米国の Homeland Security 研究所が作成した報告書では、2008~2012年の対 IED 装備市場 は$23.2Bにのぼると見ている。
2007.08.08 Jane's Defence Weekly Eagle eyed <0717-080804>
= 対 IED の航空作戦に関する5頁にわたる特集記事 =
 対 IED の航空作戦は以下の三段階で構成される。
detection
 RC-135V/W Rivet Joint、EP-3E が SIGINT を実施
 E-8C JSTARS、AN/APY-8 Lynx 搭載機が IED 設置の監視
disruption
 EA-6B、EC-130H Compass Call が通信 ECM を実施
destruction
2007.08.01 Jane's Defence Weekly US forecasts rise in counter IED spending <0717-080114>
 IED が最早戦略的な問題になっていることから、IED 対策費 が2008~2012年に12%増加するとの予測がでている。
 イラクにおける IED 攻撃の件数は2004年に5,607件、2005年に10,953件であったものが、2006年は前半だけで11,000件を超えている。  2006年12月には118名の死傷者のうち75名が IED 攻撃によるものであった。
2007.07.30 Defense News EDO to make counter-IED gear <0718-073009>
 米 EDO社は、無線起爆方式の IED の作動を妨害する車載型電子妨害装置 CREW (Counter Radio-controlled-IED Electric Warfare) 3,000セットを$210Mで受注した。
 4月には米海軍から1,000セットを既に受注している。
2007.06.18 Aviation Week & ST Jam tomorrow <0714-061810>
 英政府と空軍は、イラクとアフガニスタンへの派兵による装備の UOR (Urgent Operational Requirement) に応じ最新型航空機ポッド、IED 対処装備等を逐次充足すると共に、戦闘機、ヘリを増強して展開しているが、撤収時期は依然不透明 であり、装備品の長期計画の具体化と予算見積が困難な状況になりつつある。
2007.05.28 Inside the Navy Navy issues RfP for IED-Jamming Electronic Warfare spiral systems <0713-052811>
 米海軍は IED に対する妨害装置 CREW (Counter Radio IED Electronic Wafare) スパイラル開発の RfP を発簡した。
 RfP は車載型の Spiral 3.2 及び可搬型の Spiral 3.1 の二種システムの設計試 作及び検証試験に関する提案を求めるもので、提出期限は7月10日、企業選定及び契約を2008年10月までに行う。
2007.05.28 Aviation Week & ST IEDs in US <0712-052803>
 米国土安全省は、アルカイダが米国内の主要都市で IED を用いたテロ活動を行う可能性を深く懸念しており 、防護策を最優先で検討している。
 イラクやアフガンと異なり、ワシントンその他大都市で妨害電波で携帯電話による爆破阻止を行うことは不可能であり、現在100ヤード 以内の IED を迅速に探知し安全に破壊する新たな装備の研究開発が進められている。
2007.05.23 Jane's Defence Weekly US takes 'offensive' in fight against IEDs <0712-052303>
 米国防総省の JIEDDO (Joint IED Defeat Organization) は、対 IED ジャマ爆発物処理 ロボットなどの購入を含め、IED 対策費を大幅に増額する。
 JIEDDO は既に、Shotrs 360-300 Sherpa 輸送機(右図)を改造した Constant Hawk を発注している。  Constant Hawk は監視地域の情報を記録し、IED 攻撃の様相を再生することができ る。
2007.05.07 Aviation Week & ST Aurora Flight Science has won ・・・ <0711-050703>
 Aurora Flight Science社が、米海軍の UAV に搭載可能な低価格な爆発物 (Taggant) 検知 追跡装置の開発を受注した。
 Taggant は爆発物に添加される物質で、化学薬品製造企業等が爆発物検知に使用する。 海軍は Taggant 検知装置を IED 捜索探知に使用するため、18~24ヶ月以内に UAV 搭載センサーシステムとして開発し、IED 製造地域から使用地域までの 広範囲にわたる迅速で正確な探知をめざす。
2007.04.30 Inside the Navy Pentagon,CentCom weigh roadside bomb threat for MRAP Fleet <0713-043001>
 DoD はイラクでの路側帯爆発物による被害が甚大なことを重視し、軍用車両の抗堪性を強化を最優先で行う方針である。 路側帯爆発 物には IED と成形爆薬爆弾の2種類があり、イランから流入しているとみられる成形爆薬爆弾は、現有装甲車 では耐弾効果が極めて低い。
2007.04.05 Inside the Pentagon Army hones electromagnetic spectrum capabilities <0710-040501>
 米陸軍はイランとアフガニスタンの戦訓から AWO (Asymmetric Warfare Office) を2006年4月に新設し、組織の一部として IED 対処 を主目的とする電子戦運用及び装備開発支援機能を持たせている。
 陸軍はイランとアフガニスタンで戦争が始まって以来、電子戦能力の不足を補うため、海軍から295名、空軍から26名の EW 専門将校 の支援を受けている。
2007.03.07 Jane's Defence Weekly US Army moves back into electronic attack mission <0708-030705>
 米陸軍が2月21日に、2008年3月以降に電子戦要員を選抜し、IED の遠隔操作を妨害する部隊の訓練を開始す ると発表した。
 陸軍は1970年代後半に ECM の分野から撤退し、妨害を海空軍の支援に依存する方針を決めたため、30年振り にこの分野に復帰することになる。
2007.02.26 Inside the Army Future Combat System excercise runs untethered robot <0707-022602>
 米陸軍が行った Experiment 1.1 FCS 実験演習で、無線誘導の SUGV による IED、Trap-wire、Booby-trap 等の探知と情報の送信に成功した。
 開発は iRobot社が約$50Mで受注、20010年の装備化を予定している。 同社は現在、イラクでの IED 捜索用として総額$16.58Mで PackBot 100基を受注し、2007年中頃に納入を開始する。
2007.02.26 Aviation Week & ST Tornado watch <0706-022613>
 カタールに展開している英空軍の Tornado GR4 は ISR が主任務であるが、最近はイラクでの IED 対処とロケットや迫撃砲による攻撃の索敵攻撃を任務に追加している。
 このため Tornado には DJRP (Digital Airborne Reconnaissance Pod) と Tiald (Thermal Imaging Airborne Laser Designator) の他、Enhanced Paveway Ⅱ 及び L3 Rover downlink を搭載し、航空団の月間飛行時間もこれま での660時間から730時間に増加している。
2007.02.21 Jane's Defence Weekly US moves to counter threat from more lethal roadside bombs <0707-022101>
 米陸軍は、路側設置型爆弾が高度化しているとして、その対応のため Humvee の扉を強化する Frag Kit 5 を現地に送っている。
 新型爆弾は EFP (Explosively Formed Penetrator) と呼ばれ、米軍はイランの技術と見ている。 EFP は 新しいものではなく2005年中頃に初めて出現し、2005年末には装甲車両に対する重大な脅威になっていた。
【註:】
 EFP (Explosively Formed Penetrator) 技術は、米国が CBU-97/CBU-105 SFW などに搭載している BLU-108/B スキート子弾が採用している。
 センサ(図中左側)が軸線上に目標を検知すると信管(図中上部)が作動し装薬に点火する。
 装薬には銅などでできた披帽(図中下面)が信管の反対側にあり、これが溶けて高速飛翔し、空気抵抗で形状を弾丸状に変えて目標を 侵撤する。
2007.02.14 Jane's Defence Weekly NAVSEA seeks solution to IED jammer problem <0706-021414>
 イラクやアフガンで、対 IED ジャマが相変わらず友軍の通信に支障をきたしてい るため、米海軍の NAVSEA (Naval Sea System Command) が友軍の通信への影響を低減する IED ジャマである CREW (Counter Radio Controlled IED Electronic Warfare) システムの開発を準備中で、1月に RfI を発簡している。 RfI では HF、VHF、UHF の通信だけでなく、BFT (Blue Force Tracking) システムや GPS 受信機へ の影響も視野に入れている。
 米軍は2004年から2006年に IED 対策に$6.1Bをかけており、FY-07でも$1.9Bを計 上している。
2007.02.12 Defense News Sensor finds, IDs sources of fire <0706-021205>
 米陸軍はイランやアフガンで効果を発揮している、RPG や IED の探知システムである Weapon Watch Shadow 200 FCS Class Ⅳ UAV に搭載する方針で、有人ヘリによる試 験が行われている。
 Weapon Watch は大きさが1立方呎弱、重量27-lbの IR センサ搭載の探知システムで、機関銃から RPG まで発射炎を 探知し、直ちに位置を特定する。
 開発は当初 STARE (Small Tactical Arms Recognition Equipment) の名称で2002年に開始され、車両用は現在イラクとアフガンで15 セットが運用中である。
2007.01.08 Defense News UK orders 80 robots <0704-010805>
 英国防省は IED 等の処理用に、1970年代から北アイルランドで運用している Wheelbarrow の後継として Northrop Grumman社の子会 社である Remote UK社から、最新型6輪ロボット80両を購入する。
 Qinetiq社は UGV の指揮制御システムを担当し、納入は2010年を予定している。
2006.12.20 Jane's Defence Weekly USMC seeks radar to detect IEDS <0702-122005>
 米海兵隊は地中透過レーダを Cougar 耐地雷車に搭載して、準埋設地雷や IED の探査 に使う計画で IfP を発簡した。
 このシステムはイラクに駐留する多国籍軍の経路啓開チームに装備され、地中46cmまでに埋設された準埋設地 雷や IED の探査に使用される。
2006.12.04 Defense News US scientists train bees ti sniff out explosives <0703-120404>
 Los Alamos 米国立研究所では、ミツバチの嗅覚を利用した TNT、C4、TATP (triacetone triperoxide) とい った爆発物検知の実験を DARPA の資金援助を受け行っている。
 実験は50匹のミツバチに砂糖水を吸わせた3秒後に爆発物の蒸気を嗅がせ、30分経過時点でハチを放すと確実 に嗅がせた物質を探し当てた。 これはパブロフの原理を応用した技術で、2時間の訓練で48時間程度の持続探知 が可能であり、防虫剤、ローション、モーターオイル等があっても特定の爆発物を嗅ぎ分けることがわかった。
 実験は今後野外で実戦環境下を模擬して進められる。 
2006.12.04 Inside the Navy Navy to hold discussions on unmanned vehicles for IED disarmament <0702-120406>
 米海軍 NAVSEA は IED 処理用の UGV の開発に関する企業説明会を来年1月に予定している。 AEODRS (Advanced Explosive Ordenance Disposal Robot System) と呼ぶ装置は UGV または UGV システムとして JEOD (Joint Explosive Ordnance Disposal) 要員が運用して IED の処理を行う。
 当局は2007年から2年間の技術開発、その後2~3年の SDD を経て2013年の装備化を目標とする。 
2006.11.13 Inside the Army Army Task Force utilizing manned,unmanned aircraft to detect IEDs <0624-111302>
 米陸軍は10月、ODIN (Observe, Detect, Identify, Neutraize) 特別委員会を新たに設置した。 DoD の JDIO の一部である委員会で は、IED 対策を強化するため、適用可能な最新の対 IED 技術を検討するが、IED 探 知、識別、破壊に使用する有無人機も検討の主対象となっている。 
2006.11 National Defense Bombs detector <0624-110001>

 イランとアフガニスタンに駐屯する海兵隊 EOD 部隊に IED 探知センサ搭載車両61台が送られる。(右図)
 車両にはジャイロ安定カメラと TS トリプルセンサが取り付けられており、これらの技術は陸軍でも使用されている。

2006.10.26 Inside the Pentagon Army office take up Electronic Warfare initiatives <0623-102603>
 米陸軍は、非対称戦を統括する AWO (Asymmetric Warfare Office) に、部隊を IED から防護するための電子戦 部局を新設した。
 非対称戦で頻繁に行われている IED、自爆攻撃、拉致等の攻撃を局限するため、電波発信源の標定と妨害の実施が検討が主要な対象 になる。
2006.10.23 Defense News US Navy orders Talon robots <0624-102306>
 米海軍が、イラク及びアフガニスタンで運用する IED 対処用Talon UGV 約80両 と修理部品を総額$42.8Mで Foster-Miller社に発注した。 
2006.10.19 Inside the Pentagon U.S.,Canadian officials sign agreement for counter-IED collaboration <0624-101901>
 米、加国防省は10月16日、共同で対 IED 方策を研究開発することで合意した。 カナダは DoD の新た な組織である JIEDO (Joint Improvised Explosive Device Defeat Organization) に将校3名を派遣する。
 カナダはアフガニスタンに約2,500名を派遣しているが、9月に10名、10月に入って2名が IEDで戦死している。
 JIEDO には既に英国とオーストラリアが要員を派遣しており、その他の諸国も参加する意向を示している。 
2006.10.18 Jane's Defence Weekly ECM strives for IED protection <0622-101815>
 Thales社が AUSA 2006 で、IED 対策用の ECM 装置である STORM-H を発表した。  装置は20~470MHz、出力1Wで、電波形式を軽易に変更でき、無線による IED の起爆を妨害する。
 STORM-H の仕様は MBITR (Multi-Band Intra-Team Radio) と同じで、ポケットに入れて使用できるが、MBITR 車に搭載すれば出力を20Wにまで増強可能である。
2006.10.04 Jane's Defence Weekly Weight watching <0621-100413>

= 戦闘車両の対 IED に関する5頁にわたる特集記事 =
 近年の戦闘経験から APS (active protection system) の開発が急がれているが、当面は装甲の厚さが解決策になっている。
 APS は開発が進められている FCS MGV に装着される。
2006.09.18 Inside the Army Navy planes to be upgraded,modified to hunt for roadside bombs <0621-091802>
 DoD は海軍の P-3 Orion を IED 捜索用に改善し、イラクで運用することを決め、$217.8Mを充当する。  改善の細部は明らかにされていないが、ビデオ、EO/IR システム、SAR 等が装備されるものとみられる。
 P-3 は改善により地上部隊の作戦を直接支援が新たに任務に加わる。
2006.09.11 Defense News US shifts forcus on IED problem <0620-091102>
 米軍はイラクでの IED 対策に多額の研究開発と装備を充当しているが、完璧な対処技術は未だ開発されていない。
 JIEDDO (Joint IED Defeat Organization) によると、米軍に対する8月の IED 攻撃は1,200回と、2004年に 比べ約4倍の頻度となっている。  多用されているのは250-lb爆弾や砲弾で、携帯電話等による遠隔操作が行 われるため、妨害装置の開発導入だけで2006年には$1.4Bが投入される。
 2005年頃からは、妨害困難なパッシブ IR を用いた成形爆薬がシーア派組織を主に使用されている。
2006.07 International Defence Review Tactical UAV use assumes growing importance in mission deployments <0614-070017>
 中東における戦場での UAV の活躍が目立っている。 米軍はアフガンで15個システムの Raven、 イラクで249個システムの I-Gnat、Hunter Shadowを運用しており、アフガンとイラクで80%の時間をカバーしている。
 2003年4月には Predator が Jessica Lynch の救出作戦で活躍し、2002年3月にアフガンで行われた 'Anaconda' 作戦で Predator が タリバンの撃破に貢献している。
 2006年3月には米陸軍が地上装置 (GCS) に Shadow からのビデオ画像を受信する改造を完了し、主補給路に対する IED 攻撃の監視を行っている。
2006.07 International Defence Review USAF identifies additional roles for its Sniper advanced targeting pods <0614-070013>
 米空軍がイラクで、AN/AAQ-33 Sniper ATP を F-15E 及び F-16C に搭載して、車両縦隊 経路の対 IED 警戒を行っている。 Sniper ATP はスタンドオフ偵察が可能なため、敵に気づかれずに偵察を行うことができる 。 また Lockheed Martin社は Sniper ATP にビデオダウンリンクを組み込む契約を、5月23日に$9Mで受注し ており、既に配備済みの100基を含む発注済み Sniper ATP 135基に組み込む計画である。 これにより地上部隊は Rocer Ⅲ 携帯型 ISR 端末で、コックピットと同じ表示を見ることができる様になる。
 Sniper ATP は640x512 3~5μ IR と、CCD TV カメラ、レーザ測距機を搭載し、A-10 や B-1B への装備も予定されている。
2006.06.21 Jane's Defence Weekly US soldiers back aerial fix for IEDs <0613-062107>
 IED 対策には上空からの監視が最も効果的であるが、車両縦隊の上空に UAV を飛ばして監視するのは見かけ 以上に困難である。 これは空中センサの視野が極めて狭いことによる。
2006.06.21 Jane's Defence Weekly Couter-IED effort faces evolving threat <0613-062106>
 米 DoD は今年初めに JIEDDO (Joint IED Defeat Organisation) を発足させて IED 対策 に取り組んでいるが、米軍が IED 対策を講じても、武装勢力がこれに迅速に対応しているため、効果を挙げて いない
2006.05.18 Inside the Pentagon Predators,Global Hawks could be tasked with anti-IED operations <0614-051803>
 DoD はテロとの戦いに特殊部隊の装備として新しいタイプの UAV を装備する検討 を進めている。 当局は、小型で滞空時間が長く、航空機から投下できる UAV で、センサと対地精密誘導兵器を同時 に搭載するのが望ましいとしている。
 また、Predator や Global Hawk にも IED 探知能力を付加する検討を行っている。
2006.05.15 Inside the Army Predators,Global Hawks could be tasked with anti-IED operations <0612-051503>
 米空軍 SOCOM は、イラクでの IED 監視に Predator や Global Hawk を運用する計画であり、FY-07要求で 2009年までに24機の Predator A を調達する。 AFSOCOM は現在395機の各種 UAV を運用中で、そのほとんど が短~中距離の機種である。
 DoD も特殊作戦部隊用への新型 UAV を導入する方針で、航空機等から発射可能な小型で安価な使い捨て型、長時間滞空可能、かつ高 性能な偵察監視機能を持つ機種の検討を進めている。
2006.05.08 Aviation Week & ST Explosive response <0611-050803>
 FY-07国防予算案を審議している下院軍事委員会は、委員会案を来週中に議会に提出する。 委員会案では IED 対策 に$200M以上を承認すると共に、DoD が中止を決めた JSF 代替エンジン F136 開発計画に$408Mを充当し ている。 また、V-22 とF-22 の多年度調達を承認している。
 ミサイル防衛等では、KEI が$100M、TSAT が$80M、MKV が$65M、GMDS が $55.8M、Space Radar が$30M、それぞれ削減されている。
2006.05 National Defense 'Eyes on the ground' <0614-050002>
 Stryker 旅団戦闘団、その他陸軍部隊の Shadow UAV 偵察小隊の訓練が、Fort Irwin の訓練センタで行われている。 訓練はイラク での過密な飛行空域を想定した操作訓練や、IED の捜索等をねらいとした極めて実戦的な想定に基づき行われ ている。
 陸軍は現在15個 Shadow 小隊をイラクに派遣中で、来年には更に8個小隊を増強す る計画である。 DoD によるとイラクでは1,500機以上の UAV に加え、数百機の手投 げ式小型 UAV が運用されている。
2006.03 Jane's Missiles & Rockets US forces step up PGM air strikes in Iraq <0608-030013>
 イラクではヘリが対空火力の犠牲になっている。 2003年5月以来損耗した46機のうち26機が対空火力、特に MANPADS SAM により撃墜されている。 イラクはフセイン統治時代に数千発の SA-7 や SA-16 を購入していた。
 固定翼機の損害も問題で2005年1月には英国特殊部隊の C-130 が撃墜されている。 公式報告では対空砲火に よるとされているが、軍事専門家は有線誘導の AT-3 Sagger によるものと見ている。
 またイラク武装勢力は「空中 IED 」を使用し始めている。 これは飛躍式の IED 弾で、砲弾から外した RF 近接信管を取り付けて15m位まで飛躍する。
 これに対して米軍は精密誘導兵器で対抗しているが、DoD によると10~15%の LGB/LGM が目標を外している。 米空軍は主として 500-lbの GBU-38 と2,000-lbの GBU-31 を使用しているが、最近の報告では500-lb GB の方が広範囲で使用され ているため、米中央軍は2006年中に装備される250-lb の GBU-39 SDB を3,000発を要求している。
2006.03 International Defense Review Armed forces drive advanced solutions to convoy protection <0607-030006>
= 車両縦隊の防護に関する8頁にわたる特集記事 =
・Oerlikon社製 RPS 縦隊指揮装置は主補給路 (MSR) に沿った偵察活動結果を表示可能。
・MSR 沿いの偵察には KZO(右図)や Skylark などの各種 UAV が有効。
・Elisra社製の EJAB は車載の IED 起爆妨害装置で、ポーランド軍がイラクやアフガンで使用中。
【以下車両防護、対抗火器等に関する記述(略)】
2006.02.20 Inside the Navy Navy seeks commercial IED detection equipment information <0607-022003>
 米海軍 EOD 技術部は郵便物、車両等を用いた各種 IED を検知する小型爆発物探知装置に関する技術情報を企 業等に広く求めている。
 イラクでは依然、IED による部隊の損害が増大しており、海軍はデスクトップ型探知装置の開発に必要な技術情報を4月30日を期限とし て求めている。
2006.02.06 Inside the Army Under DARPA program,moving vehicles would detect roadside bombs <0605-020602>
 DARPA が路側帯の IED を移動車両から探知する装備品の提案を、4月11日を期限に企業に求めている。
 RIEDAR (Recognized IED and Report) 計画は、化学反応を検知する技術を用いた小型高性能装置を約3年半か けて開発するもので、以下の性能が要求されている。
 ・最大探知距離: 400m
 ・検知時間  : 1秒以下
 ・捜索レート : 2,700㎡/sec
          時速60哩での走行間に100m幅の路側帯を捜索
 ・大きさ   : 1立方米以下 (電源を含まず)
2006.01.25 Jane's Defence Weekly Airborne surveillance emerges as key in flight against IEDs <0604-012501>
 アフガンやイラクで E-8C JSTARS が GMTI を用いて対 IED 戦で戦果を 挙げている。
 IED 攻撃があると JSTARS はその過去の航跡を解析し、出撃地点を特定できる。 これには JSTARS が行う "戦果解析"要領が応用されている。
2006.01.16 Defense News 'Aerial IEDs' target US copters <0603-011610>
 イラクの反政府過激派は最近、ヘリコプターをねっらた空中破裂型 IED を使用している。
 IED は旧イラク軍の砲迫弾に遠隔制御爆破装置を取り付けたもので、ヘリの接近航路付近に配置し 高度50呎付近で遠隔破裂させる。 被害の有無と効果については明らかにされていない。
 また、救難ヘリに対する攻撃が増加しており、パトロール隊員を攻撃し、殺害せずに救難ヘリの到着を待ち受け着陸地点に仕掛けた IED を爆破する。 この攻撃で数機が破壊されている。
2005.11.07 Aviation Week & ST Jamming jam-up <0523-110705>
 イラクでの電波環境は極めて無統制の状況にあり、米中央軍は電子戦調整組織 EWCC (EW Cordination Cell) の早急な設立を求めている。
 イラクで作戦する各軍は新型の妨害システムを次々と投入しているが、相互の調整を行わず使用するため友軍 の通信機やレーダ及び IED 除去の EOD 部隊装備に妨害をかけることが多く発生している。 また、妨害電波により IED が爆発した事例もある。
 地上機器以外の EC-130 や EA-6B による強力な妨害電波による影響も大であり、通信電波の氾濫等により Predator UAV の飛行範囲は 35哩までに制限されている。
2005.10.26 Jane's Defence Weekly US Navy to assume lead in IED jamming <0522-102605>
 米国では、対 IED 電子戦担当に海軍が指定された。 対 IED 電子戦は、無線で 遠隔操作される IED を妨害しようとするもので、既に若干数がイラクで使用され効果を挙げているが、見方無 線も妨害を受ける問題が起きている。
 対 IED 電子戦は主担当が海軍となっても各軍の対 IED 兵器開発は続行され、陸軍は Syracuse社と CREW-2 (Counter radui-controlled IED EW Increment-2) の契約を$550Mで行っている。
2005.10.17 Inside the Army Army seeks foreign counter-IED technology to protect Iraqi officials <0523-101701>
 イラク駐留の米中央軍は、路側での IED の爆発を妨害する外国製電子妨害装置の提 案を企業に求めている。
 イラクではこの数ヶ月要人に対するテロ攻撃が頻発しており、暫定政府の要請に基づき Windows ラップトップコンピュータを用いた、 米国製以外の爆発妨害システムを12セット、早急に調達したいとしている。
2005.09.12 Inside the Army DARPA seeking input for new Unmanned vehicle,IED Detection System <0521-091210>
 DARPA は UAV/UGV による IED 探知システムの開発を計画しており、9月6日に RfI を発簡し企業に広く提案を求めている。
 探知システムにはレーザ及び爆発物の化学反応検知等により 400m以上離隔して即時に爆発物を発見できるこ とが要求されているが、X 線、ガンマ線、中性子等の利用は人員に与える影響を考慮し、検討外としている。
 議会は IED 対策に本年度 $129.7Mの特別予算を承認、DoD は IED 特別対策委員会を設置して対応を急いでおり、$70M以上を投じて IED 対抗用の Warlock 妨害装置の緊急調達を行っている。
2005.08.29 Inside the Army Science Board's new Anti-IED Task Force schedules September meeting <0521-082901>
 米 DSB (Defense Science Board) の IED (Improvised Explosive Devices) 特別対策委員会は、9月中旬に部 内会議を予定している。
 現在、イラクとアフガニスタンでの IED による被害は甚大であり、委員会では IED の被害を極限するための短期的、長期的方策と技 術をあらゆる方向から検討している。
 米陸軍も独自に対策委員会と Asymmetric Warefare Group を設置して IED 防護策を検討しており、企業に各種提案を広く求めている。
2005.06.29 Jane's Defence Weekly US to buy dismounted jammers to counter IEDs <0514-062904>
 米国防長官が、IED 対抗用の Warlock Blue ECM 装置6,500基の緊急調達を5月30日 に承認した。 陸軍は追加3,500基の調達を計画している。
 Warlock Blue は海軍が開発した ECM 装置で、下車した兵士がベストのように着装し、路肩の爆弾を破裂させる無線 信号を妨害する。
 一方空軍は強力なマイクロ波で事前に IED を破裂させる Scorpio の開発を ATK 社 に発注しているが、同社はより小型で強力な Scorpion Ⅱ の開発を受注したと6月17日に発表した。
2005.06.20 Aviation Week & ST Attack on bombs <0513-062011>
 米空軍はイラクでの IED 攻撃に対処するシステムを開発し、5月上旬に運用を開始 した。
 詳細は明らかにされていないが、新システムは E-8C J-STARS の取得した情報を分析センタに送 り、IED 攻撃から移動経路を遡って過去の車両位置を追跡し、組織の拠点をつきとめるものである。
 システム開発は数年前から開始され、DoD で最近回覧された5分間の記録ビデオでは犯人の爆弾布置とその後の移動が捉えられていた。
 専門家の間では技術的に疑問視する声もあるが、アリゾナでの試験は良好な環境下で行われ、映像分析からほとんどを発見している。
2005.04.11 Inside the Navy Marine Corps War Lab to test UAV-mounted IED detection technology <0513-041101>
 米海兵隊は UAV 搭載 IED (Improvised Explosive Device) 探知システムである AVCDS (Airborne Volumetric Change System) の技術試験を来月から開始する。
 AVCDS は高解像度写真の比較により、道路や地上の状態変化を分析するシステムで 、映像がリアルタイムで伝送できるため至短時間での不審物発見を可能にする。
 海兵隊は昨年12月に Beamhit社と開発を契約、今月末に試作品の取得を予定している。
2005.01.24 Inside the Amy Army boosts contract to EDO for Warlock jammers by $56 million <0505-012401>
 米陸軍は、イラクで使用する IED (Improvised Electronic Device) 対処用の通信妨害装置 Warlock 1,440セ ットを$56Mで EDO に発注した。
 議会は昨年、Warlockを含む IED 対処装置の研究開発に$160Mを承認している。 Warlock の納入は5月以降と なる。