2018年のインドネシア情勢に関する資料

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2018.12.21 産経新聞 インドネシア、ナトゥナ諸島に軍事基地 南シナ海、中国に対抗 <1901-122107>
 インドネシアが18日に南シナ海南端のナトゥナ諸島に建設した軍事基地の開所式を行った。 現地メディアなどによると、基地は同諸島の本島、大ナトゥナ島に建設され、SAMや軍港、飛行機格納庫、病院などの軍用施設が整備され、人員は数百名以上とみられる。
ナトゥナ諸島の位置 (Google Map)】
 同諸島北側海域は、インドネシアの排他的経済水域 (EEZ) 内だが、中国が南シナ海の大部分を管轄していると主張する根拠の境界線九段線と一部が重複し、違法操業を続ける中国漁船の拿捕などをめぐり、両国は対立してきた。
2018.11.21 Jane's Defence Weekly KAI wins Indonesian air force deals <1901-112110>
 インドネシアが韓国KAI社にT-50i高等練習機へのレーダと砲の搭載KT-1B 3機をKRW100B ($89M) で発注したことが11月8日に明らかになった。
 インドネシアはこのほかに、2003年以降KT-1B 19機を購入している。
2018.11.14 Jane's Defence Weekly Turky and Indonesia inch toward Anka collaboration <1901-111407>
 インドネシアのPTDT社が11月7日に同国防衛博で、Anka MALE UAVのサポートでトルコのTAI社と提携すると発表した。
2018.11.14 Jane's Defence Weekly Locally developed air surveillance radar unveilled by Insonesian firm PT Len <1901-111406>
 インドネシア国営のPT Len社が同国国防博で、国内開発したソリッドステート対空監視レーダを公表した。 最初の試験は10月31日に完了したという。
 このレーダは捕捉距離が200kmS-bandで、アンテナを6/10/12/20rmpで回転させる。 
IFFは軍用でMode 1~4、民間用でMode A/Cをサポートしている。
2018.11.14 Jane's Defence Weekly Insonesia's Su-35 buy faces CAATSA hurdle <1901-111405>
 米国が敵対者に対する制裁措置法 (
CAATSA) を成立させた数ヶ月後の今年2月に、インドネシアはロシアからSu-35 11機を購入する契約を行った。 この結果同国空軍はCAASTAによる制裁を受ける可能性がある。
 米国はSu-35ではなくF-16Vの購入を働きかけていた。
2018.11.08 Jane's 360 Indo Defence 2018: Indonesia acquires follow-on batch of Skyshield air-defence system <1812-110805>
 Rheinmetall社が8日、インドネシアが発注しているSkyshieldの二次分納入が2019年に開始されることを明らかにした。 一次分は2017年中頃に納入されているが、使用可能になったのは2018年になってからである。
 Skyshieldは
AHEAD弾を発射する回転弾倉式35mm砲で、捜索追随レーダと遠隔操作する指揮装置で構成されている。
2018.10.31 Jane's Defence Weekly Indonesia to renegotiate KFX/IFX fighter involvement <11812-103113>
 インドネシアの政治法務治安担当調整省が10月19日、現下の経済情勢から韓国と共同で進めているKFX/IFX計画について見直す必要があるとの見解を明らかにした。
2018.10.22 朝鮮日報

(Yahoo)

インドネシア、韓国との戦闘機共同開発投資を削減へ <1811-102202>
 韓国と次世代戦闘機 (KF-X) の共同開発を進めてきたインドネシアが、新興国の金融不安などによる財政的負担を理由に再交渉に乗り出すことを決めた。 インドネシアは韓国のKF-X開発費8兆5,000億ウォン(8,500億円)のうち20%に当たる1兆7,000億ウォン(1,700億円)を負担することになっており、2026年までの開発計画に支障が懸念される。
 KF-Xの開発が遅れれば、開発にあたっているKAI社などの防衛産業への打撃はもちろん、F-4、F-5など古い戦闘機の退役に伴う戦力の空白もあり得る。
【註】
 インドネシアのK-FX計画からの撤退は4月に「撤退」を表明した (1806-042506) のち5月に「再交渉」を求めている (1807-050905) と報じられていた。
2018.07.12 Jane's 360 Indonesia enacts law to boost collaboration with South Korea <1808-071207>
 インドネシア国会が10日、韓国との防衛技術協力や軍事生産の協力を推進する法案を可決した。
 両国は今までもKFX/IFXの共同開発やType 209/1400潜水艦の生産などでの協力をはじめ、KT-1 練習機、Black Fox装甲車、T-50高等練習機などを輸出しているが、韓国は艦船の追加受注野戦砲Surionヘリなどの輸出を狙っている。
2018.07.12 NHK 海保の巡視船 インドネシアで合同訓練 中国の海洋進出を念頭に <1808-071202>
 インドネシアで日本とインドネシアの巡視船が参加した合同訓練が2日間にわたって行われ、11日には函館海上保安部の 巡視船つがるも参加した。
 合同訓練は日本は南シナ海などで海洋進出を強める中国を念頭に、日米が提唱している「自由で開かれたインド太平洋戦略」への協力を各国に呼びかけ ているもので、こうした合同訓練を通じて連携を深め理解を得たい考えである。
2018.07.11 Jane's Defence Weekly Indonesian Navy launches tank landing ship <1809-071111>
 インドネシアのDRU社が6月28日、全長117mのLSTを進水させた。 このLSTは40mm砲2門のほか12.7mm機銃を随所に配置 できる。
 BMP-3F
IFV 15両と飛行甲板に10t級ヘリを搭載でき、速力16kt、13kt巡航時の航続距離6,240nmの性能を持つ。
2018.05.30 朝日新聞 インドとインドネシアが防衛協力 対中国で思惑一致 <1806-053002>
 インドのモディ首相とインドネシアのジョコ大統領が30日にジャカルタで首脳会談を開き、 インド洋での防衛協力に合意した。 モディ首相は中国の一帯一路構想に対抗し、東南アジア諸国との関係を強化する "Act East" 政策を進めており、南シナ海の海洋権益をめぐって中国と対立するインドネシアと思惑が一致した。 会談後、陸海空軍の 定期的な情報交換共同訓練の実施に両国は合意したと発表された。
 共同会見に臨んだ両首脳は互いに「戦略的パートナー」と呼び合い、インドネシアのサバン島とインドのアンダマン諸島でのインフラ共同整備も表明した。 モディ首相 は、地政学上のインド洋は危機にあり、我々は海上航路の安全を守らねばならないと強調した。
2018.05.09 Jane's Defence Weekly Indonesia wants to renegotiate KFX fighter agreement <1807-050905>
 インドネシア国防相報道官が5月1日、KFX/IFX開発について韓国に対し再交渉を求めて いることを公式に認めた。 また関連技術の移転について米政府が輸出規制をしている事にも憂慮を示した。
 KFX/IFXの共同開発は2015年に両国で合意し、$8Bと見積もられる開発費については、韓国政府が60%、インドネシアが20%、KAI社が20%負担することになっていた。
2018.05.07 産経新聞

(Yahoo)

防衛協力で囲い込み 中国の南シナ海拠点化 装備品移転協定拡大中 <1806-050702>
 日本政府が4月18日、東南アジアではフィリピンに続き2ヵ国目となるマレーシア防衛装備品技術移 転協定に署名した。 インドネシアとも同協定の締結に向けて交渉中で、ベトナムとの協議も視野に入れている。  哨戒機の供与などを通じて沿岸国の海上監視能力を強化し、対中包囲網を敷きたい考えである。
 日本が防衛装備品の移転に関する協定を締結したのは、全体を通じてマレーシアで9ヵ国目で、武器輸出を事実上禁止してきた「武器輸出三原則」 に代わり、政府は2014年4月に「防衛装備移転三原則」を閣議決定したのち、米欧の主要国に加えてアジアの関係国とも協定の締結が広がった。
2018.05.02 Jane's Defence Weekly Indonesia receives second Nagapasa-class submarine <1806-050217>
 韓国
DSMEインドネシアから4隻受注したType 209/1400級潜水艦二番艦がインドネシアに引き渡された。
 Type 209は水中排水量1,400tで、水中速力21.5kt、水上速力11ktの性能を持ち、533mm魚雷発射管8門を装備している。
2018.04.25 Jane's Defence Weekly Indonesia considers pulling out of KFX/IFX programme <1806-042506>
 インドネシアがDSA2018で、韓国と進めているKFX/IFX計画から撤退することを明らかにした。  撤退は財政上の理由やインドネシアにとっての技術戦略上の利益などであるが、インドネシアの国防当局者は最大の理由は経済的なものではなく 技術的な利益や地政学上の問題であると述べている。
2018.04.22 Jane's 360 Indonesia, Singapore enhance bilateral naval drills amid increased terrorism threats <1805-042203>
 インドネシア海軍とシンガポール海軍が19~27日に、テロ対策共同演習をインドネシアスラバヤ港を中心にして実施し た。
 この演習は両国艦で年次演習として実施するもので、今回が1回目である。
2018.04.21 中央日報

(Yahoo)

韓国大宇造船、インドネシアに潜水艦1隻引き渡しへ <1805-042103>
 大宇造船海洋は2011年12月にインドネシアから潜水艦3隻を受注し、昨年8月に1隻を引き渡し たのに続き、25日に2隻目を引き渡す。
 大韓民国最初の輸出仕様となる1,400t級潜水艦は10,000mの航続性能を持ち、特に潜航能力が優れているという。
2018.03.12 Aviation Week & ST After ordering 11 Su-35s, Indonesia probably wants more <1805-031205>
 インドネシアが2月14日にロシアにSu-35 11機を発注したが、同国空軍は16機で飛行隊を構成していることから今後5年 以内に更に5機を発注すると見られている。 今回の11基は10月最初の2機が、その6ヶ月後に6機、更に5ヶ月後に3機が納入されることになっている。
 一方空軍はTyphoon、F-16V、Rafale、Gripenなどの西側機にも関心を示しており、16機以上の発注が見込まれている。
2018.02.21 Jane's Defense Weekly Indonesia finalises contract to procure Su-35 fighter <1804-022101>
 インドネシア国防省が2月14日、ロシアからSu-35を購入する契約に署名した。 国防省は公 式な発表をしていないが、購入額は$1.1B、機数は11機で、最初の2機は2018年10月までに納入されるという。
2018.02.14 Jane's Defense Weekly Indonesia studies option for AEW&C aircraft <1804-021404>
 インドネシア空軍が老朽化した3機のBoeing 737-2x9哨戒機に替えて
AEW&C4機を装備 する検討に入った。
 737-2x9は1982年に就役し、19980年代初期にIFFを更新すると共にMotorola社製AN/APS-135 SLAMMRや Thomson-CSF社製Ocean Masterを装備している。
2018.01.29 Aviation Week & ST Indonesian participation in KF-X doubt <1803-012906>
 インドネシア財政上の理由から韓国とのKF-X共同開発から撤退しそう な情勢にある。 もし撤退しなくても、役割は縮小されることになる。
2018.01.31 Jane's Defence Weekly Insonesia, US to boost defence trade ties <1803-013111>
 1月23日にジャカルタを訪問したマティス米国防長官がインドネシア国防相と両国の防衛協力の拡大と 米国製装備の売却で合意した。
 今回売却の対象になっているのはF-16 48機の追加購入で、インドネシアは2017年12月に、2012年に$670Mの
FMS で購入したBlock 25をBlock 52に改修した米空軍が使用したF-16C/D 24機を受領している。 インドネシアは2015年に AH-64E 8機を$300MのFMSで購入している。
 このほかに今回対象になっていると見られるのはCH-47F 4~10機と見られる。
2018.01.23 Yahoo 時事通信記事

「南シナ海で認識に差=米インドネシア国防相会談」

<1802-012304>
 東南アジア歴訪中のマティス米国防長官が23日、最初のインドネシアでリャミザルド国防相と会談し、両国間の防衛協力 強化や、イスラム過激派などによるテロへの対策での協力を確認した。
 マティス長官は今回、インドネシアとベトナムを訪れ、南シナ海への中国の進出を念頭に両国との 防衛関係を強化することを目指しているが、会談後の記者発表でマティス氏が、南シナ海の安全保障への支援を強調したのに対し、リャミザルド国防相は中国 との対話促進により南シナ海の安保上の問題は減少していると述べるにとどまっり、南シナ海での防衛協力については、両者の認識に差もみ られた。
2018.01.08 Jane's 360 Thailand to receive first T-50 jet trainers <1802-010805>
 タイが韓国に12機発注T-50THの一次生産分4機の内の最初の 2機がバンコクに向けソウルを出発した。 KAI社に発注されたのは二次生産分の8機を含め12機であるがタイ空軍は16機のT-50TH を要求しており、最終的には18機になると見られる。
 T-50シリーズはこのほか既に12機のFA-50がフィリピンへ納入され、16機のT-50もインドネシアに納入されて いる。 更にイラクからは24機発注されたFA-50のうち6機が引き渡し中である。