2003年の中国情勢に関する報道

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2003.12.22 Aviation Week & ST Dragon trainer  中国の航空機企業2社が空軍のジェット訓練機開発を競っており、そのうちの1社は EADS社との提携を狙っている。
 中国 AVIC-I's (Aviation Industry Corp.I's)社は MiG-21の機体を用いた現有の JJ-7 訓練機を改善した FTC-2000/JL-9 を試作し、 先週初飛行を行っている。
 一方、AVIC-U社は全く新しい訓練機 L-15/JL-15 の設計と製造を EADS社と共同で行う意向で、最近大筋で合意したものとみられるが、 EADS社は言明を避けている。
 L-15 は2基のターボジェットを搭載し、デジタル fly-by-wire 制御、多機能ヘッドアップデスプレイを装備する模様で、2007年の装備 化を狙っている。 空軍がどちらを選定するかは現在のところ不明。
2003.12.15 Defense News Israel,China to revive ties  イスラエルと中国は2000年7月以来中断していた戦略的協力関係を再開することで合意した。
 両国は今後、政府高官の相互訪問、各種情報交換、国際テロ対策協力及び兵器輸出等を実施することとなる。
 中国は2008年のオリンピック開催に向けテロ対策にイスラエルの実績を反映する意向であるが、兵器輸出に関しては米国のアジア戦略 にからみイスラエル側が慎重な姿勢をとるものとみられる。
2003.12 世界の艦船 注目の中国新型駆逐艦2タイプ
= 中国新型駆逐艦 052B型と 052C型の紹介 =
052B
 一番艦の建造は1985年に開始され9年間もかかった。 排水量6,500t、全長155mで、ロシアのソブレメンヌイ級駆逐艦を参考にした艦 である。 特にレーダなどの電子装備は同艦のものを大幅に取り入れている。
052C
 中国の Aegis 艦と呼ばれる 052C は、環境構造物の壁面に4面のフェーズドアレーアンテナを配し、前甲板に6基程度の VLS を装備し ている。
 船体と推進システムは 052B と共通であり、本格的に装備する駆逐艦と言うより、新装備の実験艦的なものではないかとの見方もある 。
2003.11.24 Aviation Week & ST Chinese fireworks   中国は10月15日から11月3日までに3回にわたり宇宙衛星を打ち上げ、積極的に技術開発を進めている。
 10月15日に打ち上げたのは軍事用と思われる2.3tの通信衛星で、21日には中国初の有人衛 星を打ち上げ回収に成功した。 更に11月3日には FSW-18 軍用画像衛星を打ち上げている。
 また、宇宙開発の共同推進に向けて韓国、バングラデッシュ、タイ、マレーシア及びフィリピンと APSCO (Asia-Pacific Space Cooperation Organization) を今月設立した。 なお、日本はこれに参加していない。
2003.11.05 Jane's Defence Weekly China launched second guided-missile destroyer  中国の Type 052C 型駆逐艦の2番艦(船体番号171)が10月29日に上海で進水した。 1番艦 (船体番号170:Lanzhou)は4月に進水している。
 Type 052C 型駆逐艦は排水量6,000tで、4面固定アンテナを持ち HQ-9 SAM を発射する VLS を 装備することから、中国版 Aegis と呼ばれている。
 同じく上海で9月11日には Type 054 型フリゲート艦(右図)の1番艦が進水した。 Type 054 は、現在20隻 保有する艦齢30年になる Jianghu 級フリゲート艦の後継となる3,400tの艦で、相当数が建造される模様である。
2003.11 Jane's Missiles & Rockets SD-10 could re-arm Pakistan's fighter force  パキスタン空軍は BVRAAM の装備を急いでいるため米、欧のメーカと交渉しているが、旨く行かず、中国の SD-10 を導入することに なる模様である。
 SD-10 は当初 AMRAAM と良く似た AAM と見られていたが、後翼操舵の別方式ミサイルの模様で、射 程は80kmと公表されている。
 SD-10 は中国軍の装備する PL-12 の輸出名と見られていたが、CATIC (China National Aerotechnology Import-Export Corporation) によると、SD-10 は PL-12 とは別で、セミアクティブホーミング方式の PL-11 や PL-12 と換装される。
 SD-10 のシーカには。ロシア AGAT社製で R-77 (AA-12) にも使用されている 9B-1348 が使用されている。
2003.10.08 Jane's Defnce Weekly Chinese Su-27 upgrade funds Russian project  ロシアの保有する初期型の Su-27 を Su-30MK と同等の能力にする Su-27SM 計画は、ロシ ア空軍の最優先課題であるのにかかわらず頓挫している。
 しかしながら中国は、保有する Su-27SK、及びライセンス生産された J-11 を Su-27SM に 改造するキットを100セット輸入している。
 Su-27SM への主な改造点は、多機能表示を含むコックピットの改良、搭載レーダ、航法装置及び搭載コンピュータの能力強化である。
2003.10.01 Jane's Defence Weekly China promotes improved FBC-1M fighter  中国の AVICI が、FBC-1 の改良を進めている。 FBC-1 は B-7 (JH-7) の輸出型で、改良型は FBC-1M となる。
 主な改良点は
・多機能ディスプレーの採用等、コックピットの改良
・パイロンを2ヶ所増設して11ヶ所とし、搭載量を6,000kgから9,000kgに増強
YJ シリーズ対艦ミサイル、KAB-500爆弾、Kh-31P などの搭載 能力付与
・FCS の改良
などである。
2003.10.01 Jane's Defence Weekly China close to clinching order for airlifters  中国が、現有の18〜20機の Il-76MD を増強するため、20機の Il-76 輸送機(右図)の取得をロシアと交渉中である。
 中国は台湾作戦用に、第15空挺軍内に3個師団規模の空挺軍団を編成中で、Il-76 は そのために使用される。 因みに中国の1個空挺師団の輸送には70機の Il-76 が必要と見られている。
2003.09.26 ロイター

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兵器輸入国、中国が引き続き1位  米議会調査局の報告書によると、昨年も引き続き中国が世界最大の兵器輸入国となった。
 昨年の中国の通常兵器の輸入額は36億ドル2位は韓国で19億ドル、次いで、インド の14億ドル、オマーンの13億ドルとなっている。
 一方、兵器輸出国では米国が全体の48.6%を占める86億ドルでトップ、次いでロシアが同28.3%の50億ドルで2 位となっている。
2003.09.10 Jane's Defence Weekly More details disclosed on China's Su-30MKK2  Sukhoi社が中国向けに開発中の Su-30MKK2 をモスクワ航空ショーに展示した。
 Su-30MKK2 は精密攻撃能力と C4ISTAR 能力の向上が図られており、機体中央に下げられた M400 ポッドには 、捕捉距離100km、解像度2mの SLAR、捕捉距離70km、解像度30cmの TV/IR 装置、解像度40cmの LOROP (Long-Range Oblique Photography) が搭載され、中国が既に保有している Kh-59 長距離 ASM(▽註:右図の 右翼下、Kh-59 は射程40kmの AS-13、Kh-59M は射程115kmの AS-18)や Yakhont の射撃管制に有効であ る。 また Su-30MKK2 は Sapsan-E レーザ照射機(右図の左翼下)も搭載できる。
 中国は既に2回にわたり38ずつの Su-30MKK を受領しており、昨年には28機の Su-30MKK2 を発注している。 この契約は40機に変更さ れる可能性があるが、追加分が Su-30MKK2 なのか、計画中の Su-30MKK3 なのかは明らかでない。 Su-30MKK3 の完成にはあと数年かかる模様である。
2003.09.10 Jane's Defence Weekly China and Pakistan toast flight success  8月25日に、中国がパキスタンと共同開発中の JF-17 Thunder (従来 FC-1 と呼ばれていた)が初飛行した。 公式初飛行は9月2日に行われた。
 一方ロシアの Phazotron レーダ設計局が、JF-17 用に Kopyo レーダの改良型である Kopyo-F を売り込んでいて、中国は試作機用に2 級購入している。
 Kopyo-F は Kopyo の後方捕捉距離を短縮 (35km→30km) して、前方捕捉距離を延長 (57km→75km) している。
  75kg の Kopyo-F は MTBF 200時間で、対地/艦捕捉距離は以下の通りと報じられている。
 ・駆 逐 艦: 200km
 ・ミサイル艇: 100km
 ・鉄道橋梁 :  80km
 ・機甲車両群:  20km
2003.09.05 時事通信

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中国の新型戦闘機 FC-1、イランやミャンマーに輸出へ  2日に初飛行を行った中国の新型戦闘機 FC-1 に ついて、中国紙・環球時報は5日、開発に協力したパキスタンのほか、イラン、ミャンマー、バングラデシュ、エジプトなどが主な輸出先 になると報じた。
 パキスタン空軍は初飛行の式典に大規模な代表団を派遣したほか、式典にはイランの外交官やバングラデシュの軍事専門家も出席した。
 (註:FC-1 は1997年に初飛行し2002年に量産が始まっているので、今回の初飛行とは量産型の初飛行のことか?)
2003.09.03 毎日新聞

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中国軍、削減対象の8割以上が後方勤務部門  中国が発表した軍の20万人削減計画対象の8割以上が、文芸や衛生など後方勤務部門であることが分かった。 各部隊 ごとにあった病院や歌舞団などが大幅に統合される。
2003.09.01 Aviation Week & ST First flight for Chinese FC-1 fighter  中国が開発した FC-1 戦闘機の初飛行が8月25 日に行われた。
 FC-1 は J-7 の後継を目標に開発した戦闘機で、技術的な問題と要求変更によりこの数年 繰り返し計画が遅れていた。
 開発にはパキスタンも資金参加しており、同国空軍は150機以上を導入する意向を示している。 中国の導入機数はそれほど多くない模 様。
2003.09.01 ロイター

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中国、05年までに兵力を20万人追加削減する計画  人民日報によると、中国は2005年までに人民解放軍の兵力を追加で20万人 削減する計画である。
 中国は90年代半ばに300万人強の兵力を50万人削減することを開始していた。
2003.08.20 Jane's Defence Weekly China boosts electronic warfare capability  中国が少なくとも6件の航空機搭載電子戦装備の開発を並行して進めている。 そのうち4件 は Y-8 輸送機(右図上)搭載、5件目は A-50 搭載、6件目は Il-76 輸送 機(右図下)搭載システムである。
 Y-8 搭載システム4件の内訳は以下の通りである。
Project No.1:
 ELINT機で、2種類ある。 既に南東海岸に配備され運用されている。
Project No.2:
 Y-8C を用いた早期警戒機。
Project No.3:
 ECM機で10機の生産を計画中。 L-,C-,S-bandの同時妨害が可能。
Project No.4:
 指揮統制機。

 Project No.1 以外の各型はまだ開発中であるが、2004年には部隊配備/運用が可能になる。

2003.08.20 Jane's Defence Weekly Full steam ahead for Chinese frigate  主機の問題により遅延していた上海で建造中の中国海軍 Type 054級フリゲート艦は、問題が解決し建造が再開されて いる。
 主機の候補にはロシアのガスタービンエンジン AL-31ST を再設計した QD168 (16,800kW) があがっていた。
2003.08.04 Aviation Week & ST Bulking up  このほど公表された DoD による中国の軍事力分析によると、最新型戦闘機と弾道ミサイルの増強に加え、人民軍は情 報/偵察監視能力の強化と UAV、UCAV の開発に着手しており、東アジアの軍事バランスが大きく変化しつつある。
戦闘機
 保有戦闘機の数量は昨年の3,400機から3,200機に減少したものの、これは近代化に伴う旧型 機の廃棄によるものとみられ、ロシアから最近購入した Su-27 や Su-30 を含め 第4世代戦闘機は150機と昨年より50%増加している。
 また、独自開発した J-10 (F-10) は既に少数機が就航し、数年後には運 用が開始されるとみられる。
弾道ミサイル
 台湾に指向する SRBM の数量は昨年の350発から450発に増加沖縄が射程に入る CSS-6 SRBM の改善も進められているとみられる。
 また、潜水艦発射の JL-1 が今年中に配備されるとみられるが、ICBM DF-31 は開発が遅れ配備は5年後以降と見積もられている。
宇 宙
 対衛星システムの開発をすすめ、2005年から2010年に配備されるとみられる。 偵察監視衛星に関しては2007 年を目標に25t級の Low-Earth 衛星と16t級の静止衛星の打ち上げを計画している。
 中国はまた、米軍のアフガンとイラクでの作戦運用を戦訓とし、特殊部隊の増強、戦闘車両による作戦及び UAV、UCAV の使用を積極的 に進める検討を行っているとみられる。
2003.07.31 読売新聞

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台湾海峡沿いに中国ミサイル増強、450基に  米国防総省は30日、連邦議会に提出した「中国の軍事力に関する年次報告書」で、中国が台湾海峡沿いに当初の見通 しを上回るペースで短距離ミサイルの配備を進めていることを明らかにした。
 報告書によると、台湾対岸に配備されている短距離ミサイルは450基に達し、昨年より100基増となった。 昨 年の報告書は毎年50基ずつ増強されると分析していたが、今回は今後数年間に年間75基以上のペースで増えると の見通しを示している。
 また、昨年に続き、沖縄を射程に入れた短距離ミサイル M-9 (CSS6) の 改良が進められていると警告した。
2003.07.31 ロイター

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米国防総省、中国の台湾攻撃リスクの高まりを指摘  国防総省は30日、議会に中国の軍事力に関する年次報告を提出し、その中で、軍事予算を拡大し弾道ミサイルの配備 を強化している中国が、米国に介入のすきを与えることなく台湾を支配下におくための戦いを台湾海峡で行うこ とを視野に置いた戦略をとっている、と指摘した。
2003.07.30 Jane's Defence Weekly New details emerge on Chinese guided-missile destroyer  サンクトベテルスブルグの Severnaye Verf造船所で建造中の中国の駆逐艦 Project 956EM 2隻の詳細が明らかになっ た。
 Project 956EM は、2000年2月と2001年2月に中国に引き渡された Project 856E の改良型で、対空、対艦能力が強化 されている。
 Project 856E では艦尾にあった AK-130 双連130mm砲が撤去され、代わりに Kashtan 近接防空システムが両 舷に配置された。
 Kashtan は旋回砲塔に CSh-30K 30mm砲2門と、各砲身上に4発ずつの 9M311 短射程ミサイル を配置し、Ku-band 追随レーダと EO システムを装備したシステムで、9M311 ミサイルの射程は1.5〜8km、CSh-30K砲は500〜 4,000mの有効射程を持つ。
 対艦ミサイルとしては 3M80E (SS-N-22) 射程を200kmに延伸した改良型で ある 3M80MBE を装備する。
2003.07.12 時事通信

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台湾対岸にミサイル450基=「中国の軍事力」、近く公表  近く発表される「中国の軍事力」と題した米国防総省の年次報告の中で、台湾の対岸への短距離ミ サイル配備が予想を上回るペースで進み、少なくとも450基に達することが明らかにされる。
2003.07 Jane's Missiles & Rockets Taiwan afraid of US deal with China  台湾は、中国が台湾に向けた TBM の増強を凍結する代償に、米国が台湾への武器売却を停止するとの取引を行おうと していることに危機感を募らせている。
 中国は現在台湾に向け100発 Dong Feng-11 (M-11) と、 300発 Dong Feng-15 (M-9) を配置している。 これに対して台 湾は PAC-3 と EWR を米国から導入する計画でいる。
 もし米中間の取引が行われると、台湾は Tien Kung SAM 派生型の SRBM や、Hsiung Feng 対艦ミサイル改良 型の HF-2E 巡航ミサイルの開発を継続する計画である。
2003.05.29 Inside the Pentagon Report: U.S. nuclear,missile capabilities to remain superior to China's  CFR (Counsil on Foreign Relation) の報告によると、中国は弾道ミサイルと巡航ミサイルの近代 化と備蓄を進め、輸出を行っているが、軍の近代化と技術力は米国に比べ少なくとも20年は遅れている。
しかしながら中国は米国の NMD に対処するため今後 10〜20年間に ICBM 核弾頭の小型化や多弾頭、デ コイの搭載を図ると共に保有数の増強を図るとみられる。
 現在、中国は410〜440発の核兵器を保有しているとみられ、そのうち約140発が中長射程の 弾道/巡航ミサイル弾頭に、150発が爆撃機搭載爆弾に、残りが戦術核砲弾と見積もられており、2015年までに米国に指向する核ミ サイルを現在の10発から75〜100発に増加するものとみている。
 報告では更に、台湾に指向している400発の通常弾頭 SRBM を2010年までに600発以上に増強 し、状況悪化時には航空戦力とともに一挙に政経中枢を破壊するとしている。
2003.05.28 Jane's Defence Wekkly China looks to Crechs for new SIGINT system  チェコの ERA社が、中国と VERA-E SIGINT システムの輸出に関する交渉を、数ヶ月にわた って行っている。
 VERA-E は ERA社が1996年から製造している高度な SIGINT システムで、チェコ陸軍も1999年に固定設置型数基を購入している。
 VERA-E は 2-D イメージ取得には3台、3-D イメージ取得には4台の受信機を使用し、陸、海、空目標の捕捉標 定を行う。
2002.05.25 読売新聞

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中国が測位衛星打ち上げに成功、GPS に対抗  新華社電によると、中国が25日午前零時34分、四川省の西昌衛星発射センターから、測位衛星「北 斗1号」を載せたロケット長征3号が発射され、同衛星は20分後に予定された軌道に乗り打ち上げは成功した。
 中国で測位衛星の打ち上げは2000年10月、同12月に続いて3基目で、今回の打ちあげで中国の 測位システムが完成したとしている。
2003.04.30 Jane's Defence Weekly Chinese destroyers may have Shtil air-defence system  昨年上海で進水した中国の2隻の Type 052B級駆逐艦の艤装中の写真が公開された。
 それによると、同艦は shtil-1 システムの 9M317 セミアクティブレーダホーミング SAM 用のイルミネータである MR-90 Oreh FCS レ ーダ2級艦橋上の両舷に搭載している。 MR-90 FCS レーダは1999〜20001年にかけて就役したロシア製 Sovremenny級駆逐艦には6基ずつ 搭載されていることから、Type 052B級駆逐艦は MR-90 FCS レーダの他に、SPY-1D の様な4面固定型のフェーズドアレ イレーダを搭載する可能性がある。
2003.02.08 読売新聞

インターネット

中国、多弾頭ミサイル成功  中国は昨年12月、射程約1,800kmの中距離ミサイル「東風21」の多弾頭化実験に成功した。  中国が多弾頭ミサイルの発射実験に成功したのは初めてと見られる。
 発射実験は、同月中旬ごろ、山西省の人民解放軍戦略ミサイル部隊(第2砲兵)基地で行われ、多弾頭化方式では、 MIRV(各個誘導多核弾頭)技術が用いられたと見られている。
 一方、関係筋によると、昨年までに3回の発射実験を行った新型 ICBM「東風31」(射程約8,000km)は、早け れば今年夏ごろにも実戦配備が始まると見られている。 
 (註:「東風21」は DF-21 (CSS-5: 右図)、「東風31」は DF-31 のこと。)
2003.02.05 Jane's Defence Weekly Beijing signs new 'Flanker' figter deal  中国がロシアから 24機の Su-30MKK を購入する契 約を行ったことが確認された。 これにより中国海軍の航空戦力が大幅に向上する。
 Su-30MKK には以下のミサイル等が搭載できる。
  R-27 (AA-10)   AAM    Kh-31A (AS-17)  ASM
  R-73 (AA-11)   AAM    Kh-31P (AS-17)  ARM
  Kh-29T/L (AS-14) ASM    KAB-500/1500   GB
  Kh-59ME (AS-13) ASM    Kh-59MK (AS-13) ASM

 Sukhoi社は新型の Su-30MK-2 と Su-30MK-3 の開発を行っている。
 Su-30MK-2 は外観は Su-30MK と同じであるが、Tikhomirov NIIP FCS レーダを搭載し、新型精密誘導武器の使用を可 能にしている。
 Su-30MK-3 は現在搭載レーダを NIP の新型にするか、Phazotron NIIR Zhuk-MSE にするかの検討が行われている。
2003.01.22 Jane's Defence Weekly An ear to the ground
= 米国が極東地域に配置した SIGINT 網に関する記事 =
 米国は日本で、普天間、平安座、嘉手納、上瀬谷、三沢、横須賀の、少なくとも6ヶ所の SIGINT 基地を運用している。
 台北の北に位置する Yangmingshan山に設置された Pingtun Lee SIGINT 基地は、350〜400発の D-11 (M-11), DF-15 (M-9) TBM を展開 している中国の第2砲兵の活動を監視している。
 中国はこれらの TBM を使って多方向に対する波状飽和攻撃を行おうとしている。
2003.01.22 Jane's Defence Weekly China launches FC-1 fighter production  中国とパキスタン用に開発された FC-1 戦闘機は、成都第132工場で生産 されることになった。
 FC-1 プロトタイプ機の初飛行は来月に予定されていたが、2003年中頃に延期された。 パキスタンは最初の12機を 2004年に受領したいとしている。
 FC-1 はロシア製のターボファンエンジン RD-93 を搭載し、イスラエル製のレーダ EL/M-2032 を装備するが 、パキスタン型はイタリア製の FIAR Grifo S-7 レーダを装備する。
 AAM は中国製の SD-10 (PL-12) を装備し、対地攻撃モードでは中国製のレーザ照射器ポッドと、ロシアの技 術を入れたレーザ誘導爆弾を装備する。
 中国社によると FC-1 は Su-30MKI と互角に戦える。
2003.01.15 Jane's Defence Weekly China ready to sign next contract for Su-30s  Sukhoi社は中国に24〜28機の Su-30MKK を輸出す る商談を進めている。
 Su-30MKK は1999年に38機、2001年に38機中国に輸出されており、今回が3回目の輸出 になる。
 Sukhoi社は、年間60機以上の戦闘機を輸出しており、2002年における世界の戦闘機輸出シェアの40%を占めて いる。