2001年以前の中国情勢に関する報道

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標     題
要         旨
2001.11.06 共同通信
毎日新聞

インターネット

中国 新型弾道ミサイルを実験へ  5日のタス通信によると、中国政府はロシア政府に対し、今月前半に新型 ICBM の発射実験を行うと通告した。
 射程8,000km以上で米国西海岸まで届く「東風31」とみられ、実験発射場から約3,500km離れた新疆ウイグ ル自治区のタクラマカン砂漠に向け発射される。
 実験はミサイル防衛構想を主要議題に米ロ首脳会談が13日から開催されるのをにらみ、防衛構想に反対する中国が米国をけん制する のが目的とみられる。 タス通信は、同ミサイルが来年に正式配備される予定と伝えた。
2001.10.10 Jane's Defence Weekly China-Russia 'Mainstay' deal is revitalised  中国は来年初めに4機の A-50/A-50M/U Mainstay AWACS をロシアから受領する契約を、 数ヶ月前に締結していた。
 はじめ中国は Il-76 にイスラエル製の Elta Phalcon レーダを搭載して AWACS として使用しようと、既に1999年10月に Il-76機を イスラエルのベングリオン空港に送り込んだが、米国の強い反対で計画は宙に浮き、Il-76 は今もベングリオン空港にある。
 中国は A-50/A-50M/U と同時に4機の Il-78 空中給油機を Su-30 用に導入し、A-50/A-50M/U にも空中給 油用プローブを取り付ける。
 しかしながらロシアでは、A-50/A-50M/U のレドームと空中給油機のホースが干渉して空中給油が困難とし て、A-50/A-50M/U の給油プロープを取り外している。
2001.10 Jane's Missiles & Rockets PLA exercises use missiles in anti-carrier role  中国が最近、弾道弾及び巡航ミサイルを使った着上陸及び対空母演習を行った。 この演習は、8月17日に米軍が南 シナ海で空母2隻を参加させて実施した演習(1日間)への対抗処置と見られる。
 演習では3発の 'JL-21A' SLBM (潜水艦発射弾道弾) が5,000km離れた目標海域に向け発射され、 同時弾着の訓練が行われた。 香港の情報筋によると、JL-21A の CEP は 50mと言われている。
 中国は2隻の SLBM 潜水艦を保有している。 SLBM 潜水艦は、元々12発の JL-1 (CSS-N-3) SLBM を搭載していたが、より射程の長い JL-1A に換装された。 JL-1A は、陸上発射の DF-21A (CSS-5 Mod 5) と類似していると見られ ていることから、JL-21A は JL-1A が改称した可能性がある。
2001.09.26 Jane's Defence Weekly South China Sea patrols boosted  中国は慎重に南沙諸島を含む南シナ海の警備を強化しようとしている。
 このほど、3ヶ所の造船所で20〜24隻の Qui-M 級哨戒艇を建造した。 Qui-M 級哨戒艇は全長約100mで、 双連30mm砲を装備しているが、船体には税関と書かれ、乗組員もその制服を着用している。
2001.08.29 Jane's Defence Weekly China gets second batch of Su-30MKKs  ロシアから導入する Su-30MKK 複座多用途戦闘機10機が、8月21日に中国に引き渡される ことになった。
 これは中国がロシアから導入する Su-30MKK 38機の第2陣で、10機は2000年12月に引き渡されており、残 る18機は今年の12月に引き渡される。
 中国は更に40機の Su-30MKK 購入を希望しており、交渉は最終段階にある。
 Su-30MKK に搭載する以下の武器の引き渡しは既に1月に終わっている。
  ・Kh-59ME (AS-18) : TV 指令誘導 ASM
  ・Kh-29T (AS-14) : TV 誘導 ASM
  ・KAB-500Kr    : TV 誘導誘導爆弾
  ・Kh-31P (AS-17) : ARM
2001.06 Jane's Missiles & Rockets EP-3E incident confirms Chinese PL-9 is a Python 3 copy  4月に海南島近海で起きた EP-3E SIGINT 機と中国の J-8 U 戦闘機の接触事故の結果、J-8 U 戦闘機が搭載して いる PL-9 AAM がイスラエルの Python 3 AAM の全くのコピーであることが判明した。
 米国は1990年代から米国のミサイル技術がイスラエルを経由して中国に流出していることに憂慮していたが、イスラエルは Python の技術流出について否定していない。
2001.05.24 Inside the Pentagon Senator says Taiwan strait likely spot for ballistic missile conflict  米上院の Kyl 議員(共和党)は、今後10年間で最も弾道ミサイルを使用した紛争が生起する可能 性が高いのは台湾海峡であろうとし、ミサイル防衛システム構築は対中国を視野において開発すべきであると述べた。
2001.04.30 Aviation Week & ST US confirms Israeli missile used by China  DoD は、先日海軍の EP-3 と接触し、墜落した F-8U 戦闘機に搭載された 2発の空対空ミサイル PL-8 は、 イスラエルの Python 3 のコピーであることを確認した。
PL-8 は AIM-9L サイドワインダーとほぼ同様のミサイルで、DoD は米国は、イスラエルの不正技術供与 に関与していないとしている。
 イスラエルは又、この他にも中国に F-16 の技術と Patriot ミサイルの技術を渡しているとされている。
 中国の AAM にはこれ以外にも PL-5 (ロシア)、PL-7 (仏)、PL-9 (混合) に諸外国の技術が導入されている。
2001.04.23 Inside the Army Analyst warns of increasing foreign interest in cruise missiles  米国の民間研究所「Institude for Foreign Policy Analysis」の分析専門家は諸外国の巡航ミ サイルに関する現状について、対艦用から対地攻撃用への転換が進んでいるが、米国はこれに対し 全く無防備に近く、早急な対応が必要であると警告した。
 巡航ミサイルは現在、少なくとも 81ヶ国が75種類 80,000発を保有し、90% が対艦用であるが、近い将来 少なくともロシア、中国、インド及びイラクを含む 9〜10ヶ国が射程 100〜1,000km の対地攻撃用への変換 を行うと分析している。
2001.04.23 Defense News PLA struggles with Russian weapons  中国人民解放軍 (PLA) はロシアから輸入した兵器に関し、訓練、維持整備及び兵站とい ったあらゆる面で最新技術の導入と慣熟の困難性に直面している。
 中国軍当局者は最近、海軍と空軍が新装備に慣熟するには時間を要すると洩らしたが、西側の分析によるとロシアから Su-27戦闘機 、4隻の Kilo 級潜水艦、2隻の Sovremenny 駆逐艦、S-300 SAM システム等の装備は購入したものの、訓練及び兵站支援に関するノウ ハウに投資する意志はなく、今後ロシアの支援がないかぎり飾り物になる可能性を指摘している。
2001.03.14 Jane's Defence Weekly PRC spending continues to rise  先に開かれた中国全人代に提出された国家予算案で、国防費13年連続2ケタ増になっ たことについて、中国人民解放軍が、兵士の給与引き上げにつとめていることも要因になっている。
 軍は徴兵への依存からの脱却を目指しており、過去3年間で徴兵の占める割合を 82%から 65%に引き 下げている。
2001.03.06 インターネット
  毎日新聞
全人代に国家予算案提出

  国防費13年連続2ケタ増に

 中国政府は6日、全人代(=国会)に2001年の国家予算案を提出した。 国防費は同17.0%増 の1410億400万元(約2兆円)を計上、1989年以来13年連続で2ケタの伸びを記録した。
 国防費の伸び率は94年の前年当初比22%増が過去最高で、毎年10%以上の増加が続いてきたが、今年は昨年の15.1%増をさらに上回 った。
2001.02.28 Jane's Defence Weekly China to acquire anti-ship missiles  中国海軍はロシアとの間に、Kh-35 (AS-20) 長距離対艦ミサイルの購入契約を準備中である。
 Kh-35 は、最大射程130〜140kmで、145kgの HE弾頭を搭載し、300m/sで飛行する。 中国は Su-30MKK 戦闘機 に搭載を予定している。
 中国はこの他、JH-7 戦闘機に Kh-31 (AS-17) 中距離対艦ミサイル及び KH-31P ARM の搭載を公表している。
2001.01 Jane's Missiles & Rockets China agrees to curb missile-technology exports  中国は米国政府に対し、弾道ミサイルの開発に関するいかなる支援及び援助も他の諸国に行わないと通知した。
 中国は国際 MTCR (ミサイル関連技術輸出規制) に加盟していないが、米国の数ヶ月にわたる根気強い議 論と説明に理解を示した結果合意に至ったもの。◇
 = MTCR 適用区分 =
  ・カテゴリー T:弾頭500kg,距離300km以上のミサイル実弾、主要サブシス
            テム、製造工場
  ・カテゴリー U:ミサイルの構成品及び部品
2001.01.03 Jane's Defence Weekly Russian delivers Su-30s to China  ロシアの Komsomolisk-on-Amur 航空機製造は、Su-30MKK 複座戦 闘機最初の10機を、先月中国に引き渡した
 メーカによると今回の納入は40機の契約及びその追加発注分の第一次納入分である。 ある筋によると、第一次の契約分は30〜38 機で、追加契約分が40機である。
 一方で中国空軍は先月、28機の Su-27UBK 複座戦闘機購入の第一次分として 8機を受領 している。
2000.12.04 Aviation Week & ST China slips past U.S. AWACS ban  ロシアはこのほど2機の AWACS を中国に3年間貸与し、その後改善を加えて売却することで、11月にロシアの Kasyanov 首相が中国を訪問した際に協定を締結した。
 更に2005年には合計6機の改善型 AWACS (A-50E) の引き渡しを完了する模様。改善型 AWACS1機当たり $200M とみられる。
 これに先立ち、イスラエルは1機 $250M で中国に最新型 AWACS を輸出する寸前であったが、米国の強い反対で6月輸出を中止し ている。
2000.11.29 Jane's Defence Weekly China pledge to stop missile sales to Pakistan and Iran  中国は、ミサイル輸出管理レジーム(MTCR)の指針に従うと約束した。 MTCR では 射程 300km以上で 500kg以上の弾頭を運搬するミサイルとその構成部品の取引を禁止している。
2000.09.06 Jane's Defence Weekly New pictures released of C-701 anti-ship missile  空中発射型の C-701 対艦ミサイルは、射程 15kmで、30〜 50kgの破片榴弾弾頭を搭載している。
1998.08.19 Jane's Defence Weekly Russia and China tigten links on military projects  
1996.07.14 日経新聞 「スホイ27」中国が大幅増強  21世紀初め300機前後に
1996.06.04 読売新聞 中国、戦術核重視へ転換  
1996.03.07 日経新聞 中国国防費 11.3% 増  
1996.02.12 Aviation Week & ST China buys Su-27 rights from Russia  
1995.10.27 日経新聞 中国、ロシアから戦闘機
中距離ミサイルも
 中国はロシアから、スホイ27改良型24機の追加購入、及びAA-10中距離AAMを導入する。
1995.07.27 日経新聞 中国、各種兵器を動員、予想を上回る演習  中国は25日も台湾北方海域に1発のミサイルを撃ち込んだ。
 21日に始めた演習で中国が発射したミサイルは合計7発となる。
 最初の4発は、短距離ミサイルM9かM11、次の2発が中距離ミサイルの「東風21」と見られている。今回のミサイルは潜水艦発射 の「巨浪1型」の可能性がある。