2009.11
Jane's Missiles & Rockets
Israeli Iron Dome completes testing
<0912-110003>
Iron Dome ロケット弾迎撃システムの最終試験に成功し、開発が完了した。 最初の
装備は年内に納入され、2010年中頃に運用が開始される。
Iron Dome の1個隊は20発搭載発射機を6基まで装備できる。 発射機は80゚の固定射角で発射する。
ガザから発射される Qassam や Grad は精度が悪く、2008年12月〜2009年1月のガザ侵攻作戦時には、人口密集地に着弾したのは3%以下であっ
た。 このためシステムは掩護地域に着弾しないと予想される目標は無視する。
2009.09.02
Jane's Defence Weekly
Israel prepares for Iron Dome deployment
<0911-090201>
イスラエルは、Iron Dome が7月に Grad級ロケット弾3発の迎撃に成功したのを受け、10ヶ月以内に最初の中隊
をガザに近い Sderot 市郊外に配置する。 中隊は既にシミュレータによる訓練を行っており、9月には器材を受領する。 当初中隊には
20発搭載発射機は3基配備される。 イスラエルはガザ及びレバノン国境の防備に13個中隊が必要と見ている。
Iron Dome はパレスチナの Qassam ロケットからシリア製の B302 302mmロケット弾、イラン製の Fadjr-5 333mmロケットまで、射程70kmまでのロケット弾から
150kuを掩護できる。
2009.09
Jane's Missiles & Rockets
Israel's Iron Dome downs three Grad-type rockets
<0910-090016>
イスラエルが7月15〜16日に、Grad級ロケット弾3発を標的とした Iron Dome の迎撃試験を行い成功した。 Grad 1発
に対する試験は3月に成功しているが、今回の試験は Rafael社製 Tamir 迎撃弾、発射機、EL/M-2084 レーダ、戦闘指揮
装置の全システムを使用した試験であった。 この結果 Iron Dome は2010年前半に IOC を
達成できそうである。
最初の部隊は2010年5月にガザ境界に展開し、その後レバノン国境にも配置される。
2009.08
Jane's Missiles & Rockets
Israel adopts low-cost approach to missile defence
<0909-080019>
David's Sling 及び Iron Dome の開発でイスラエルは、従来とは違うアプローチ
を求められている。 いずれも低価格と至短期間での開発が求められていることから、Mil-spec ではない
民生部品を可能な限り使用している。 この結果 Iron Dome は MANPADS 以下の単価になる代わり、
保管可能期間はわずか15年になった。 Rafael社は、計画はタイトであるが、期限内に達成できる自信があるとしている。
2010年末か2011年初頭に誘導飛翔試験が行われる David's Sling 用のミサイル Stunner(右図)は、価格が$4Mである PAC-3
弾の1/6以下になる。 Stunner は Rafael社と Raytheon社の共同開発で、Raytheon社が誘導部と ATK社製ブースタ、Rafael社が三パルス
式の主ロケットと二波 IIR シーカを担当する。
2009.07.22
Jane's Defence Weekly
Iron Dome test takes out three Grad rockets
<0911-072205>
イスラエルが7月15〜16日に Iron Dome の迎撃試験を行い、Grad タイプの標的3発を撃墜した。 試験
には Elta社製 EL/M-2084 レーダと Trest社製の BMC が使用され、レーダは標的弾を発射数秒後に捕捉した。 Iron
Dome の迎撃弾 Tamir にはロケット弾や155mm砲弾を破壊できる弾頭が搭載されている。
IAI社は既に最初の大隊用装備を組み立て中で、最初の中隊は2010年5月にガザ地区周辺に配備される。
2009.07.13
Aviation Week & ST
Slings and Arrows
<0908-071314>
イスラエル国有の Rafael社は Iron Dome や Stunner の開発を行っているが、次世代航空機搭載ミ
サイルの開発も続けている。
・Iron Dome
Iron Dome の開発は、ロケットモータの問題や発射機の振動の問題などで若干遅れてはいるが、予定通り2010年
中頃に完了する。
Rafael社は Iron Dome を従来型空投武器の至近距離迎撃にも使用することを検討している。
・David's Sling
Arrow は現在、1目標に向け2発を発射する方式であるが、David's Sling の装備化後は1目
標に1発として、2回目の交戦は David's Sling に委ねる。 Rafael社によると迎撃弾の Stunner は PAC-3 より射程が長い。
Stunner は IR/レーダの複合シーカを搭載し、主ロケットは三パルス方式で燃焼する。 このほかに主ロケットより
胴径の太いブースタも取り付けられている。
2009.07
Jane's Missiles & Rockets
Effective rocket defence of Israel requires three tiers, IAF commander says
<0908-070020>
イスラエル空軍司令官が、Iron Dome を装備する最初の部隊が2010年に運用を開始するが、多層防護
態勢が整うにはあと4年かかることを明らかにした。
イスラエルのミサイル及びロケット弾に対する多層防衛は、David's Sling 迎撃弾を用いる Iron Dome システム、
Stunner 迎撃弾を用いる Magic Wand システム、及び Arrow 3 からなる。
2009.06
Jane's Missiles & Rockets
Israel declares Phalanx as weapon of choice to counter Hamas rockets
<0907-060005>
バラクイスラエル国防省が4月21日、ガザ地区からのロケット弾攻撃に対処するため Centurion C-RAM を導入
すると発表した。
Centurion C-RAM のユニット価格は$25Mで、最初のユニットは年内に引き渡される。
【註】
イスラエル軍は、米国はイラクに12基の Phalanx を配備しているが可動なのは3基だけなどを理由に、Phalanx 導入に消極的であると伝えられていた。
2009.06
Jane's Missiles & Rockets
Israel prepares SAM battalion to operate Iron Dome
<0907-060003>
イスラエル空軍が、Iron Dome を装備する大隊の編成準備を進めており、大隊は今年中頃に訓練を開始して年内に運用可能状態になり、
2010年に編成完結式典を行う。 最初の部隊はガザ周辺、続く部隊は同国北部に配置される。
この大隊は2012〜2013年に完成する Stunner ミサイルを使用した Magic Wand システムも装備することになる。
2009.04.15
Jane's Defence Weekly
Israel poised to deploy Elta MMR
<0906-041511>
イスラエルは Elta社製 EL/M-2084 MMR レーダの試験運用を、2008年12月〜2009年1月にガザ地区で行ったが、結
果が良かったことから最初の5基を7月に配備する。
EL/M-2084 は砲弾を100kmで捕捉し、50kmで CEP-125mの精度で算定するアクティブフェーズドアレイレーダで、Rafael社が開発中の
Iron Dome でも使用される。 また航空機やミサイルの捕捉も可能で、350kmの捕捉距離と200目標/分の処理能力を持つ。
2009.04
International Defence Review
Rafael expects that Iron Dome will be ready to field by 2010
<0907-040004>
2010年までに IOC になる Iron Dome は、今まで Hamas の Qassam ロケット弾対抗と報じられてきたが、Rafael社の担当責任者によると
Qassam 対抗ではなく、同国北部に対する Hizbullah による Grad 122mmロケット弾などに対抗するものである。 北
部の都市 Haifa を例に取ると Iron Dome は発射機1基で防護可能であるが、実際には防護効果を高めるため
4〜6基が配備されることになる。
右図は Iron Dome 中隊の模型で、EL/M-2084 MMR(右図右)、指揮統制装置(右図中)、20発
搭載発射機(右図左)からなる。 ミサイルの全長は約3mで直撃を原則とし、初期単価は$30,000〜$40,000であ
る。
2009.03.30
Aviation Week & ST
Fighting under fire
<0905-033006>
Iron Dome は4ヶ月間の試験ののち、2010年に運用が開始される。 中隊は6個の
FU からなる。
発射される Tamir ミサイルは直撃が原則であるが、弾頭と近接信管も持ち、もし直撃に失敗
しても相手を無力化させる。 終末誘導は RF シーカを使用し中間誘導は地上からの指令で行う。 シーカは迎撃2秒
前に目を開く。 最終段階の相対速度は800〜1,000m/sである。
ロケット弾
発射 5秒 5秒 10秒 約30秒
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発見 追随 発射 シーカ 迎撃
ON
2009.03.27
Yahoo
CNN 記事
「ロケット弾迎撃のミサイル・システム開発、成功と、イスラエル」<0904-032702>
イスラエル国防省は27日、レバノンやガザから撃ち込まれるロケット弾や砲弾を阻止する Iron Dome の開発に成功したと述べた。
Iron Dome はロケット弾を使った実験にも成功したとしている。
2009.03.18
Jane's Defence Weekly
The case for short-range missile defence grows
<0905-031813>
2009.03
Jane's Missiles & Rockets
Israel sticks with Iron Dome plan despite increased rocket attacks
<0904-030003>
イスラエルの Iron Dome の開発は順調に進んでおり、数ヶ月以内に最初の迎撃試験を実施し、2010年
初期に配備される。
これと共にパッシブ防護システムである Color Red システムの改良も進み、従来8〜9kmであった弾着予想点の精度が3km
になってきた。