2007年以前の米国の C-RAM に関する報道

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2007.11.07 Inside Missile Defense Panel mulls using Lasers against Rockets,Artillery and Motors <0723-110702>
 米陸軍は、開発をめざしている DE-SSL (Directed Enargy Solid State Laser) 構想の細部検討を兵器学会 の科学技術委員会に委託していたが、最近14ヶ月の研究が終了した。
 研究は RAM を迎撃するレーザシステムの SSL 装置、ビーム制御装置、システム設計等に関するもので、現 在秘密に指定された作業を行っており、細部は明らかにされていない。
2007.11 International Defence Review Raytheon moves to pitch LPWS to NATO <0722-110004>
 Raytheon社が Centurion LPWS (Land-based Phalanx Weapon System) を、イラクやアフガンの基地防護用 として NATO に売り込んでいる。 LPWS は艦載用の Phalanx 1B CIWS の陸上型で、M61A1 20mm Gatling砲で M246 又は M940 自爆榴 弾を4,500rpmの発射速度で発射する。 現在英米軍がそれぞれ5基と22基をイラクとアフガ ンで使用しており、米陸軍は2005年の展開以来、約50交戦に成功している。
 現在中東で使用されている LPWS は24tであるが、Raytheon社は HEMTT 車に搭載した軽量 型(右図)の計画も明らかにしている。
2007.10.01 Defense News US may more C-RAM <0722-100101>
 米陸軍は前線基地に2006年から部隊に装備している C-RAM (Counter Rocket, Artillery and Mortor) シス テムを追加発注する計画である。
 陸軍は今年1月に Northrop Grumman社に C-RAM システムを総額$71Mで発注しているが、数量は公表していない。
2007.08 Jane's Missiles & Rockets Raytheon tests Vigilant Eagle microwave defence system against MANPADS missile <0717-080025a>
 Raytheon社が対 MANPADS HPM 兵器である Vigilant Eagle の技術立証試験を行った。 試験では離陸直後の輸送機を模擬して丘の中腹に置かれたジェットエンジンに対し MANPADS を発 射し、これに対して HPM を照射した。 これにより MANPADS は制御を失い異常飛翔した。
<0717-080025b>
 Phalanx 20mm CIWS の地上型である Centurion 米陸軍から22基を受注した。  陸軍は28基を要求している。 その他に米空軍が6基英国軍が5基を発注してい る。 Centurion には6ヶ国から引き合いがあり、同社は2010年までに100基を売り上げ るとしている。
 2006年6月に Raytheon社は、民生品のファイバレーザを用いた60mm迫撃砲弾の破壊 に成功した。 ただしこの試験は地上に固定された弾に対する照射であった。
2007.07 International Defence Review Defending the stockade: C-RAM solutions come forward to reinforce the ramparts <0715-070010>
= C-RAM に関する5頁にわたる特集記事 =
@ センサ
 ・TPQ-36/37/46A Firefinder
 ・TPQ-48 LCMR (Light Weight Counter Mortar Radar)
 ・MPQ-64 Sentinel
 ・Saab GFR
 ・HALO Mk U
 ・SMAD 064PC acoustic weapon-location system
A 武 器
 ・LPWS (Land-based Phalanx Weapon System
 ・AHEAD / Skyshield  (関連記事 IDR 2007.06)
 ・THEL
 ・IMI Magic Shield   (関連記事 IDR 2006.12)
 ・Abraham(右図)     (関連記事 IDR 2007.02)
B その他
 ・IMI CARF roof protection shield
2007.05.30 Jane's Defence Weekly UK deploys Phalanx C-RAM system to protect forces in Iraq <0712-053003>
 英空軍参謀総長が5月17日に、イラク南部の英軍を防護するため LPWS (Land-Based Phalanx Weapon System) C-RAM (Counter-Rocket Artillery and Motar) システムを装備することを明らかにした。
 M61A1 20mm Gatling 砲を使用する LPWS C-RAM は、二次被害を低減するため M940 自爆弾 を使用している。
2007.05 International Defence Review Netherlands, UK opt for US counter-mortar radar <0711-050006>
 オランダ及び英国が、海外展開部隊用に AN/TPQ-48 LCMR (Light Counter-Motar Radar ) を調達中である。 LCMR は本来、米陸軍及び海兵隊の特殊部隊用に開発されたが、今では C-RAM (Counter-Rocket, Artillery and Mortar) 用に使用されている。
 2002年に配備された TPQ-48(V1) は捜索距離5kmで標定精度100mであるが、現在開発中の (V3) は捜索距離及び標定精度を倍にしようとしている。 (V2) は C-RAM 用に使用されている。
2007.02.07 Jane's Defence Weekly US considers C-RAM units <0705-020707>
 米国では陸軍を中心に C-RAM (Counter-Rocket, -Artillery and -Motar) に関する公式な検討が開始され ている。 現在 Phalanx CIWS をトレーラに搭載したシステムがイラクで C-RAM にあたっており成果を上げているが、これらは暫定シ ステムによる付加的任務で、システムには機動性がない。
 陸軍は C-RAM 中隊を将来の部隊編制に取り込む考えで、陸軍野戦砲兵学校と防空砲兵学校が合併した砲兵 学校 ( Fires Center of Excellence ) は、その編制装備の検討に入っている。
 現在考えられているのは DEW と kinetic-energy 兵器の組み合わせで、レーダとしては対空捜索、対砲迫、 空域統制能力を兼ね備えた多用途レーダが考えられている。
2006.08.23 Jane's Defence Weekly Raytheon to push Phalanx internationlly <0618-082311>
 Raytheon社が LPWS (Land-based Phalanx Weapon System) を売り込んでいる。 同社幹部によると Bahrain 及びカナダ政府と交渉を進めているほか、イスラエルが国境配備用に、ギリシャが島嶼配備 用に、メキシコが石油施設配備用に検討している。
 LPWS は、米陸軍が2005年6月から C-RAM (Counter-Rocket, Artillery and Motar) システムの構成品として 、イラク最大の Camp Anaconda に6基配備しているのをはじめ、海兵隊もイラクとアフガンに配備しており、今 までに6回の戦果を挙げている。
 LPWS は発射速度4,500rpmの M61A1 20mm Gatling砲、Ku-band レーダからなる24tのシステムで、操作ステー ション、発電機、冷却装置などと共に平床トレーラに乗せられている。
(関連記事 IDR 2005.10)
2006.08.23 Jane's Defence Weekly Mobility and cost concerns put couter-rocket system in doubt <0618-082305>
 Phalanx CIWS をトレーラに乗せた C-RAM (Counter-Rocket Artillery and Motars) システムは、 イラクで一定の成果を上げているが、殆ど機動性がなく、維持経費のかかるシステムを米陸軍は もてあましている。
(関連記事 IDR 2005.10)
2005.10.03 Inside the Navy Dragon Fire Motor to be tested for role in Counter-Motor System <0522-100304>
 米海兵隊は Dragon Fire U 120mm迫撃砲の発射試験を来月予定しており、対迫撃砲戦の効果が確認されれば 陸軍の CRAM (Counter Rocket and Mortor) 計画に組み込まれ、速やかにイラクで運用 される。
 Dragon Fire U は重量3,000-lb、敵の迫撃砲弾発射から41秒以内に反撃することが要求され、V-22 Osprey 搭載用に開発された ITV (Internally Transportable Vehicle) 又は RSTV (Reconnaissance, Surveillance and Targeting Vehicle) で牽引する。
 基地防護が主である CRAM の構成品はレーダと大型トレーラ搭載 Phalanx であるが、Dragon Fire を加えることにより機動能力が加わ ることとなる。
2005.10 International Defense Review Land-based Phalanx takes aim at rockets, artillery and mortars <0521-100003>
 米陸軍が陸上型 Phalanx Block 1B である LPWS (Land-Based Weapon System) を公 表した。 LPWS は艦載の Phalanx Block 1B を発電機と共に低床トレーラに乗せたもので(右図)、C-RAM (Counter-Rockets, Artillery and Motar) として使用される。
 2004年末に Yuma 演習場で60mm、81mm、120mm迫撃砲弾に対する迎撃試験を行い80%近い標的を撃破した。  その後2005年5月に最初の2基がイラクに送られている。
2005.09.14 Jane's Defence Weekly Skyshield takes on tube artillery <0519-091407>
 Oerlikon Contraves社製 Skyshield 35mm回転弾倉砲システムによる RAM (Rocket、Artillery and Motar) 弾の迎撃試験が、米独両国でほぼ同時に行われている。
 Skyshield 35mm回転弾倉砲システムは、3.3gのタングステンロッドを152本充填した AHEAD (Advanced Efficiency And Destruction) 弾を発射する。
 試験は発射速度を1,000〜200発/分に変化させ効果を検討するなど、引き続き行われている。
2003.11.05 Jane's Defence Weekly US Army eyes defence against a mix of threats  米陸軍が検討中の防空構想では、交戦空域を3分割している。
MEADS 空域
 特に弾道弾対処
EAADS Outer Tier (40km以内)
 EAADS Block 1 の Outer Tier は、SLAMRAAM に決定。
EAADS Inner Tier (10km以内)
 主として RAM 脅威(Rockets, Artillery and Mortar)に対処するもので、DEW が万能ではないため、 ガン、安価ミサイル、DEW を併用する。