2000年のNMDに関する報道

年 月 日
出   典
標     題
要         旨
2000.12.18 Defence News NMD deployment delay opens window for Sea-based option  クリントン大統領が NMD の配備は時期早尚として2005年の展開計画が遅れる のに伴ない、次期大統領の就任を前にして代替案としての Sea-based オプション論議が再燃している。
 NMD 当局は地上型の推進が最適としているが、議会はやや共和党よりで海上型も有力案とする議員 も多い。新大統領の方針いかんでは地上型、海上型2つの同時アプローチもありうると業界関係者は みている。
2000.12.18 Inside the Army Army missions, transformation tied to NMD, service officials say  陸軍は NMD の配備に先立ち、その任務、部隊編制、要員の転換教育、人員の差し 出し等について検討を始めている。
 TRADOC(Training and Doctrine Command) は NMD 旅団の人員を軍人、シビリアン合計 514人とし、 NMD の計画に合わせた5年計画の教育を行う予定であるが、要員は陸軍の他、National Guard から充当 する。計画では当初 247名、運用展開時に275名、最終的には303名を計画している。
2000.12.14 Inside the Pentagon Pentagon adjusts NMD test plan  国防総省の NMD 当局は BMDO が開発中の NMD 計画に関し、脅威対応能力が不充分 であり、更に充実した試験計画が必要であるとして、計画の各ブロック毎の改善を行う。テストプログ ラムには様々な交戦シナリオと多様な脅威が設定されている。
2000.12.13 Inside Missile Defense NMD could aggravate threats, shake foundations of arms control  米国の自由主義団体‘Council for Livable World's Education Fand ’は、11月に発表した報告書のなかで NMD が重大な脅威となり、中国やロシア をはじめ国際間の緊張を高め、順調に進んでいる兵器制限交渉を根元から揺さぶるものとして、 計画の中止を呼びかけている。
2000.12.13 Inside Missile Defense NMD advocates discuss options for incoming president  米国の保守的シンクタンク団体‘Heritage Foundation’は次期大統領への提言として、長距離弾道ミサイルによ る本土への核、化学、生物兵器攻撃の脅威と中国のミサイル開発状況等を述べ NMD の早期配備、及び海上型 NMD の必要性を強調し た。
2000.12.11 Inside the Army NMD program office seeks more input on capabilitites,testing  NMD 計画当局は開発要領変更の一環として、システム設計に資するデータ蓄積の 拡張を図る。
 これは今迄の該当時期での脅威に対応するシステム構築の改善を行うのではなく、一連のブロック (NMD では計画は 5ブロックに分かれている)毎に活用できる技術能力を結集する新しい方法で、これ までを「threat-based design」とすると「capability-based design」と呼ばれている。
2000.12.11 Inside the Army Pentagon adjusts NMD program due to capability, testing concerns  国防総省の BMDO は NMD 計画のブロック改善方式への変更を決定した。
 このブロック改善方式への変更により、技術者は早期に改善能力の結集を図ることができ、 開発設計を可能とし、多様な交戦シナリオや脅威を想定できる。
 計画の変更は FY-01 予算及び開発時程に影響はなく、計画されているブースターの最初の発射試験 は予定どおり2001年3月に行われる。
2000.12 Jane's Missiles & Rockets NMD radar tracks Minuteman RVs  Minuiteman Vを用いた複合目標に対する GBR-P の捕捉識別試験が 9月に実施され成功を収めた。
 目標となったのは、Minuiteman Vから放出された2発の Mk 12 RV、小型固形擬似目標、RCS を RV と同じにした複数の球体、電 波を反射する透明のバルーン、使用済みのブースタ及び第3段ブースタ、デブリスなどであった。
2000.12 Jane's Missiles & Rockets NMD wargame shows importance of humman operators  80名以上が参加した 'Battle Planning Exercise 00-4' が、BMDO の JNTF (Joint National Test Facility) で実施された。
 演習の目的は2つあり、第1の目的は BM システム等のベンチマークの確認であり、第2の目的は BM システムの訓練及び評価で あった。
 この演習には、操作員として US Spaceb Command, NORAD, US Army Space Command, Army National Guard, DoD 等から24名が参加 したが、操作員の果たす役割の重要さが確認された。
2000.12.04 Inside the Army NMD officials gear up for big command and control exercise  NMD の指揮統制演習 (C2Sim-2000) が12月中旬 Schriver 空軍基地のJoint National Test Facility で行われる。
 演習は年1回実施され、SPACECOM、STATCOM、NAADC(北米防空司令部)等から約350名が参加し各級指揮官及び運用要員に NMD の運用 概念、教義、戦術、実施手順等をシミュレ−ションシナリオにより演練する。
2000.12.04 Inside the Navy Admiral: sea-based NMD would require additional resources  海軍当局者は、仮に次期大統領が海上型 NMD を推進すると政策担当者は強力な理論構成により任務遂行に必要な 追加財源、特に専用の艦船の建造を要求する必要があると述べた。
海軍はシステムは勿論、ABM 制限条約を含め、陸上型システム配備前に数多くの技術的、政策的障害を乗り越えなければならない。
2000.11.30 Inside the Pentagon DoD eyes enhanced missile defence cooperation with Enargy Dept  国防総省の BMDO は、エネルギー省 (DOE: Dept of Enargy) の国家兵器研究所とミサイル防衛に関する共同研究 の実施を検討している。
 BMDO は DOE の宇宙での核爆発に関する分析能力を高く評価しており、共同研究に年間 $40〜45M の経費を予定している。 DOE は BPI (Boost phase intercept) 等の各種試験、評価、システムエンジニアリング、モデル化、シミユレーション等を支援する。
2000.11.29 Inside Missile Defence Pentagon mulls creation of special countermesures program  BMDO は NMD システムの対妨害対策を確実にする特別計画の作成に着手している。
 計画草案によると、BMDO は CMMP(Countermeasure Mitigation Program:妨害緩和計画) を確立し、試験やコンピュータソフトによる NMD に影響を及ぼす妨害(デコイ)装置の開発と弁別アルゴリズ ムの適用による弾頭とデコイの分離識別を可能にするとしている。
2000.11.29 Defense News Pentagon weighs radarr replacement for NMD  米国防総省は NMD のレーダの換装を検討している。
 BMDO は、最近 Boeing社にNMD の地上型早期警戒レーダの換装に関する研究を要請した。 この研究はNMD システムの能力向上を 図るため、現有の早期警戒レーダを類似で「非常に高い周波数のレーダ」に換装し、小型軽量化と高出力化 を追求するもので、NMD 用の X-band レーダも、(送信?)効率と反復処理の学習機能の改善を行う。
 「非常に高い周波数のレーダ」と X-band レーダは、協力して目標の追随を行いこれを撃破する。
 概念研究は約10週間で終了する模様。
2000.11.20 Defense News Program costs for SBIRS High could reach nearly $4.2 billion  空軍当局の見積もりでは SBIRS High プログラムの経費が当初の額から $1B 増加し、$2.9B となる。
 これは調達方針の変更と2年間の計画延長によるもので、 DoD の説明資料によると最終的にはプログラムの最終経費は $4.2B ま で増加するものと見積もられ、対応に苦慮している。
2000.11.15 Inside Missile Defense Pentagon eyes blockupgrade approach in NMD restructure  DoD は NMD 計画の見直しにあたり5ブロックからなる現計画のブロック毎に内容の向上 を図ることを検討している。
 これは9月クリントン大統領の NMD 装備化不承認を受けて開発・試験要領の効率化と充実を図るもので、初期能力発揮は NMD 装備 化決定から5〜6年、システムの全能力発揮には状況により更に2〜5年を要するものとみられる。
2000.11.13 Defense News BMDO, Boeing discuss NMD contract renewal  BMDO は Boeing社との間で、1998年 4月に取り交わした LSI (Lead System Integrator) の契約の更新交渉を 行っている。
2000.11 Jane's Missiles & Rockets Minuteman launches povide NMD test targets  開発中の NMD システム関連の RRF(Risk Reduction Flights) 試験が Vandenberg 空軍基地 から発射した2発の MinutemanV を目標に 9月28日にKwajaleinミサイルテスト射場で行われ、充分な成果を得た。
 このデータは次回のNMDフライトテストに反映される。 実施項目は要撃テストを除き、GBR-P(地上レーダ試作機) による 20目標の分別と要撃テストに使用する 6基の RV のテスト。
2000.11.06 Defense News Make commitment to NMD  クリントン大統領の NMD レーダのアラスカ配置不承認に対する、早期装備化を主張する Orman Associates Inc 社 首脳の意見。
 大統領は次の4点を明らかにすることを求めているが何れも対応は可能としている。
   ・脅威の程度を明確にすること
   ・技術的実行の可能性
   ・国際的武器統制の効果
   ・装備化量産経費     
2000.11.06 Defense News Sensor may lengthen life of missile-warning satellites  米空軍は、ミサイル警戒用衛星の重量及びコストを軽減し寿命を延伸できる新しい赤外線センサーの開発に着手 する。
 この IR センサーは 2004年に打ち上げられる SBIRS に搭載する従来のセンサーの後継として期待されており、より高い温度での 作動が可能なことから Hotstar (High Operating Temperature Staring Arrays) プログラムの名称で 2002年から $1.3M の予算で DRS Infrared Technologies 社が契約し研究を開始する。
2000.11.02 Space & Missile Defense Report SBIRS Low moves a head to design phase  TRW / Raytheon の共同研究チームは、SBIRS (Space Based Infrared System) Low プロ グラムに関する検討を終了し、製造技術、目標分別、ソフトウェア開発、システム統合技術等のプログラムリスクの低減に関わる主要 な技術課題を明らかにして SBIRS Low 運用システムの要求事項とデザインを明確にした。
 これにより、SBIRS Low は一歩前進し、設計段階に移行した。
2000.11.02 Inside the Pentagon Lawmarker introduce legislation to replace 'mad'strategic doctorine  共和党のD.Vitter議員はこのほど、新しい国防政策としてNMD のオプション案を検討するにあったっての M.A.D ドクトリンの
変更に関する法案を提出した。
M.A.D は冷戦下のソ連が対象で、現状にはそぐわないため、立法化によりNMD システムの展開に関し、合衆国ミサイル防衛ドクトリン'S.A.N.E'
(Security Against Nuclear Enemies)として明確にされるとしている。
Vitter議員はワインバーガ元国防長官らと共に、海上型NMD システムを速やかに展開すべきとの意向を示している。
2000.10 Jane's Missile & Rockets US delays go-ahead for National Missile Deffence  クリントン大統領は先ほど行われた演説のなかで、NMD システムの装備化を、未解決の課題が多く残されておりシ ステム全体として時期早尚であるとして容認しなかった。 更に、大統領は問題解決のため、開発・試験を 継続し、決定を次期大統領に委ねるとしている。
 この結果、NMD システムの装備化は遅延し、2006年から2007年にずれこむ模様。
2000.10.30 Aviation Week & ST 'Excess optimism' assailed in Seaborne Missile Defense  大統領選挙遊説中のブッシュ氏の発言で、NMD 計画の推進について地上発射型に替えて、海上発射型の NMD を 是認したことに非難が渦巻いている。
 非難の内容は装備化、配置に至る経費、期間、容易性のいずれも、陸上発射型が優れているというもので、BMDO は海上発射型の 方が、経費で10倍、期間で20年以上劣っていると見積もっている。 
2000.10.26 Inside the Pentagon Top DoD tester exploring ‘parallel testing' approach with NMD office  DoD の主任開発試験官は FY-02 予算案を議会提出するにあたり BMDO と NMD フライトテスト計画の見直しをお こなっている。 これは 現状の‘fly-through-failure’では装備化が2015年まで延びる危険があり、2006〜2007年に装備化を予定す るならば併行試験‘parallel testing' が必要であるとしている。
2000.10.19 Space & Missile Defense Report Navy NMD's an option, but raises questions, official says  次期大統領の海軍 NMD オプション検討指示を予測して、DoD 当局は困難な問題に直面している。
 陸上システムの装備化は予定では2005年であるが、海上システムを開発するには最小限 2010〜2012年の装備化が見積もられる。 海軍の Navy Theater Wide System を拡張するシステムで4年間の遅延と $3B のコストアップが見積もられ、フルシステムを開発する と DoD の試算で $19B のコストアップと2020年の装備化となり、対応に苦慮している。 
2000.10.18 Inside Missile Defense BMDO wants to wind up boost-phase intercept technology study this fall  BMDO は 6月に開始され 10月下旬から 11月上旬に終了するboost-phase intercept に関わる“summer study ”の成果を期待している。研究作業はこれまで行ってきた BPI システム関連の 技術の現状を再確認・評価し、 システムに必要な技術のギャップを埋めることにある。 
2000.10.16 Inside the Army Raytheon: prototype NMD rader worked well during september tests  9月28日に行われた NMD システムの X バンド レーダ プロトタイプ(GBR-P) の試験は、目標の追随・識別に成功した。
 中部太平洋クエゼリン射場に配置した GBR-P は、カリフォルニアバンデンバーグ空軍基地から発射された2発のミニットマンV を追随し、弾頭とデコイの分別に成功した。次回の試験 (RRF-10) は2001年 2月以降行われる.
2000.10.11 Jane's Defence Weekly NMD radar test appears successful  9月下旬に NMD レーダのプロトタイプによる目標識別試験が実施され、模擬目標とデコイの識別に成功した。
 今回の試験はインタセプタを発射せず、ミニットマンVの定期試験発射に模擬目標とデコイを搭載して行われた。
2000.10.09 Defense News Double standard on missile defense leaves US vulnerable  ボーレン国務次官補は9月8日議会で、NMD は、2005年までに 20基、2007年までに 100基を配備する計画である が、配備決定が次期大統領となれば、初配備は2007年となり、本土防衛に影響を及ぼすことになると述べた。
2000.10.05 Inside the Pentagon Pentagon committed to current NMD booster design,official say  BMDO は、Boeing 社が行っている NMD の最新ブースター設計の行方を注目している。
 この設計作業は、現在行われている第2段ブースターの開発とは別に、 NMD ブースター全体の技術的問題点解決策として期待さ れている。ブースター設計は3回の‘Booster verification test’(BVs) の後、2002年第2四半期に予定している FT-8 に反映さ れる予定。
2000.10.04 Inside the Pentagon NMD rader prototype performed well test, officials say  9月28日に中部太平洋クウェゼリン射場で行われた、NMD システム GBR-P ( X バンドレーダ)のリスク低減試験は 目標の追随・分別に成功した。
 GBR-P は約 4,200マイル 離れたカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から発射したミニットマンVを追随し、射出された RCT-2 (radar-credible target 2) の識別・分別に成功した。
 RCT-2 の構成:
  ・SRLR (疑似弾頭)    :1
  ・SRLR と同じ RCS の球体:6
  ・デコイバルーン(φ0.6m ):3
  ・バルーン(φ0.9m)   :3
  ・traffic debris pack (金属製ホッケーパック): 6
 次回のテストは、2001年2 2以降 NMD オペレータの訓練を兼ねて行われる。又、アラスカのコジャック射場での試験は2001年 5月 に予定されている。
2000.09 National Defense Missile defenses "are in our future," says US Arms Control Official  米国務省の担当者は、NMD の対象はロシアや中国ではなく、北鮮やイラン、イラクであると述べた。 潜在的脅 威として、2005年までにこれらの国が ICBM を保有する可能性がある。
2000.09 International Defense Review Raising thr ballistic shield
【 BMD に関する最新情報の紹介】
・米国の NMD 及び TMD の開発状況
・イスラエルの ARROW の状況
・NATO の TMD
  米国との共同開発、MEADS、SAMP/Tの状況
・英国の NMD 導入予定
・ロシアの次期 SAM への TMD 能力付与
・中国の ATBM 保有方針の決定
2000.09 Jane's Missiles & Rockets NMD go-ahead decision slips several weeks  コーエン国防長官が、NMD 配備決定幾つかの問題点を究明する必要から、数週間延びると発表した。
 主な問題点は以下の通りである。
  ・ブースタ開発の遅れ
  ・次回の IFT の遅れ(多分)
  ・開発完了まで行う発射試験回数の見直し
2000.09 Jane's Missiles & Rockets US cannot assume UK support on NMD  英国外務省は米国の NMD の支持をできないとの方向で固まってきた。クック外相が、北鮮が英国を核ミサイルで 攻撃するとは考えられない、と発言している。
2000.09.28 Inside the Pentagon Two National Missile Defense Risk-Reduction exercises set for today  BMDO は、9月28日、空軍のミニットマンV年次発射試験を利用して、NMD システムの X-band レーダプロトタイ プの20項目にわたる性能評価試験を行う。
 今回の成果は2001年 2月以降に行われる NMD の要撃試験に反映される。
 アラスカ州 Kodiak 島でのレーダ及びセンサの評価試験は、2001年3/四期に計画されている。
2000.9.20 Inside Missile Defence GOP Lawmakers rebuke Clinton National Missile Defence statement  9月 1日、クリントン大統領がジョージタウン大学で演説した際、アラスカに NMD システムのXバンドレーダ建 設開始を在任間には許可しないと発言した事に、共和党の2議員が相次いでこれを激しく非難した。
 両議員は 、大統領の発言は開発システムの状況について明らかに偏った認識で行われた不誠実なもので、北鮮や中東の増大する脅 威に速やかに対処するには計画を予定通り進めるべきであり、その技術は確立していると反論した。
 更に、アラスカのレーダ建設の遅れは必要なテストを実施できず、経費的にも2年以上の遅延は $1B 以上の増加につながるとして いる。
2000.9.20 Inside the Pentagon BMDO plans next NMD integrated ground test in early 2001  BMDO は2001年 2月にハンツビル Army Space & Missile Defence Command の Advanced Reseach Center で、 NMD システムの総合試験、IGT-6 (integrated ground test-2) を数週間にわたり計画している。
 IGT は NMD の弾頭とデコイの分別能力を証明するために、総合的な交戦計画及び単一脅威目標に対する能力等を検証するもので、 13の交戦シナリオについてリアルタイムでテストする。交戦シナリオにはリビア、中東及び北鮮からの限定攻撃が想定されている 模様。
IGT-6 は、1999年10月に行われた IGT-5 以来の大規模な総合試験で、 9月 1日のクリントン大統領のアラスカへのXバンドレーダ 建設開始不承認の影響もあり、BMDO は計画の完全実施とその成果を重視している。
2000.09.20 Inside Missile Defence BMDO eyes improved NMD test links, mobile data station  BMDO は今後予定している WBII (Wide bandwidth information infrastructure) プログラムフェーズの一環として 改善 NMD テストリンクに車載型 data station (試作車1台 $1.5M 程度を見積) の導入を来年度 以降選定作業に入るべく検討している。
2000.09.18 Defense New Support falters for SBIRS low  空軍長官が、 DoD が SBIRS (Space Based InfraRed System) Low 計画中止の可能性と 、代替案の検討を示唆したと発言した。
 DoD のなかには、現計画の必要性と技術的な可能性に疑問を持ち、計画の全面見直しを主張している者もいる。
 SBIRS は NMD 用に24個の衛星を低軌道に打ち上げる計画である。
2000.09.18 Aviation Week & ST Experts clash over NMD test realism  BMDO が NMD について、7月の発射試験に失敗したが地上装置は予期したとおりの成果を収めたとしているのに 対し、批判的な専門家は極めて初歩的なデコイに対してでも50%の確率での識別でしかないと批判している。
2000.09.18 Aviation Week & ST Next President faces missile defnse knot  NMD の配備時期は2005年から2010年頃に遅れそうである。
2000.09.11 Inside the Army Senior Pentagon official calls for 'parallel testing' in NMD program  DoD 当局者が先週議会で NMD 配備について、現状のままでは2011年まで遅れ、経費も $4B増加することになるの で、前回の要撃不成功の原因追及は継続しつつ、並行して次の段階に進むべきであると発言した。
2000.09.11 Defense News Clinton defers decision on NMD to successor  9月1日、クリントン大統領が NMD 配備決定について、システムはまだ技術的に保証されておらず、更に試験を 追加する必要があると発言し、配備決定を後任者に委ねることを明らかにした。
2000.09.11 Aviation Week & ST Bush urged to reverse Clinton's NMD delay  共和党の上院議員達が、NMD の2005年配備について、クリントン政権の延長では実現できるかどうか危ないが、 ブッシュ大統領が実現すればやり遂げるとアピールしている。
2000.09.07 Space & Missile Boeng's missile-defence cost probrems worsen  DoD によると悪化している Boeng 社の NMD 開発経費超過は更に増加して6月30日には予定の $2.17B を14% オ ーバーして $2.48B になった。経費超過の理由は明らかにされていないが、一連のテストの遅延と技術的な問題に起因するものと推 測される。
2000.09.07 Space & Missile Clintin halts NMD deployment  9月1日、クリントン米大統領はジョージタウン大学で演説した際、NMD の配備決定について、時期早尚であるとして、配備 決定の可否を次期大統領に委ねることを明らかにした。
2000.09.06 Inside Missile Defence White house decision may sea-based NMD into spotlight  クリントン大統領の一連の発言により NMD システムの装備化が 2006年〜2007年にずれこむ公算が強まったこと で、sea-based NMD 開発の論議が再び活発化している。
 海軍には NMD に関する任務は与えられていないが、関係者のなかには開発中の Aegis air defencenetwork や NavyTheaterWide system を拡張したシステムとして充分開発能力は備わっており、容易かつ安価に開発できると主張する者 もいる。
 非公式発言ではあるが、ホワイトハウスは陸上、海上単一のシステムを装備するのではなく、両方を持つほうがより効果的との意 向を持っている。
2000.09.06 Inside Missile Defence Army may revive SDIO'S 'Delph'laser-electron beam concept  陸軍の SMDC (Space and Missile Defence Command) は1990年代早期に SDIO が行っていた 'DELPH' laser- electron beam concept を再検討して、弾頭特に核弾頭とデコイの分別能力の向上を図り、将来のミサイル防衛システムへ活用する ことを検討している。SMDC は2001年に $数M 程度の研究予算計上を検討している。
2000.09.06 Inside Missile Defence Air force devising boost-phase intercept test bed at Eglin  米空軍は Eglin AFB の Kinetic Vehicle Hardware-in-the-Loop Simulation (KHILS) 施設でシミュレーション 能力と地上器材の拡張による BPI (boost-phase intercept) 技術試験能力向上を図っている。
 これは、大気圏外での要撃ミサイルの開発に必要なシーカアルゴリズムやミサイル推進システム等 BPI 技術の試験施設で、背景に は BMDO が国家ミサイル防衛の不可欠要素として捉えている地上型 BPI システムの構築を 2020年頃を目途 に検討していることがある。
2000.09.06 Inside Missile Defence Clinton defers NMD deployment to successor; technology at issue  クリントン大統領が NMD システムの配備に関し、技術的理由からその決定を次期大統領に委ねるとの発言に、共 和党のブッシュ候補は、選出されれば直ちに基地の建設と配備に取り掛かると言明した。
 対立候補の民主党ゴア副大統領は、クリントン大統領の方針を引き継ぎ、充分な技術的確認を先ず行うべきであると述べた。
 NMD 開発経費は現在までに $5.7B を費やしており、計画では 2005年までに更に $10.4B を予定していた。
2000.09 軍事研究 全米ミサイル防衛構想  NMDの最大の問題点は「銃弾で銃弾を撃ち落とす」困難さではなく、「ICBMの核弾頭と 一緒に放出される囮の識別」である。
 識別を地上レーダで行うのであれば、大気圏外に微少ながら存在する空気による抵抗による速度差か、レーダシグニチャの違いで 識別することになろうが、囮が今回の実験のような風船ではなく、劣化ウラン等の重金属を使って弾頭と同寸、同 重量の囮を作られると識別困難である。
2000.08 Jane's Missiles & Rockets Third NMD warhead interception test fails  7月に行われた NMD の IFT-5 が失敗したのは次の2つの原因による。
1.EKV の切り離し失敗
  1段目ロケットの切り離し後2段目が回転を始め、2段目燃焼完了の信号が
 出なかったため EKV の切り離しが行われなかった。
2.デコイバルーンの拡張失敗
  今回の試験で使用された唯一のデコイである1980年代の試験に使用した
 余りのバルーンが拡張しなかった。
2000.08.30 Jane's Defence Weekly Clinton to decide soon on NMD system  米政府筋が先週語ったと頃によると、 NMD 配備に関する大統領の決定は、数週以内に行われる。
2000.08.28 Defense News Israeli team defends NMD capabilities  イスラエルの技術者や防衛政策担当者のグループが、米国の NMD 計画を支持すると共に、UCS (Union of Concerned Scientists) が出した NMD を批判する報告書に反論した。
 それによると、UCS の報告書は敵に都合の良い先入観に基づくとしている。UCS の言う問題点とそれに対する反論は以下の3点である。
1.子弾
  UCS: 単一核弾頭の代わりに多数の化学弾頭を装備されれば対処困難
  反論:核の代わりに化学子弾になれば、十分な抑止効果
2.デコイ
  UCS: RV をバルーンの中に隠されてしまえば対処困難
  反論:RV を内蔵したバルーンはデコイバルーンと形状が異なり識別可能
3.冷却皮膜
  UCS: RV を液体窒素で覆えば IR による発見困難
  反論:IR での発見ができなくてもレーダや可視光での発見可能
2000.08.28 Aviation Weeks & ST NMD flight testing slows; boost-phase intercept bolstered  次回の NMD 発射試験は10月か11月に予定されていたが、 IFT-5 の失敗により来年以降に延期 されそうである。また、次回のテストは失敗した過去2回の実験と同じシナリオで行われることになろう。
 NMD 関係者は、今回の試験(IFT-5)は失敗したが、X-band レーダが目標とデコイなどの分別に成功したと 主張している。
 一方 BMDO は陸上発射型の Boost-phase Interceptor を真剣に検討し始めている。例えば空軍は地上発 射の大気圏外要撃機構想を打ち出している。地上又は海上発射の Boost-phase Interceptor は、十分な予算が付けば2015年頃には 実用化可能である。
2000.08.21 Defense News Specious NMD arguments stress Trans-Atlantic relations  NMD はまだ青写真の段階であり、何らの政治的な決断が行われたわけではないのに、レーガン大統領の提唱した SDI の時と同じような議論が大西洋を挟んで行われ、NATO の結束にひびが入る恐れがある。
2000.08.21 Defense News Interst grows in Sea-Based Missile Defense ---
- Pentagon eyes Naval Development of NMD radar
 DoD は、議論を呼んでいる英国に NMD 用のレーダを設置する問題を、避ける方策を検討している。
 その一案として、NMD 用の陸上設置型 UEWRS を、民間のコンテナ運搬船に乗せ、洋上に設置する案が浮上している。
2000.08.16 Jane's Defence Weekly More delays expected as NMD problem mount  DoD のスポークスマンによると、最近行われた NMD の試験失敗と、ブースター開発の問題点は、開発経費の増大 を招くと共に、2005年配備も難しくなりそうである。経費の増大は 数千億円にのぼるものと見られる。
2000.08.14 Aviation Week & ST NMD booster woes prompt options search  NMDのブースタ開発が急に大きな技術課題になってきた。NMDのブースターは民生品の活用を企図したが、これが 簡単ではなかった。初段ロケットにロールとヨーの制御を付加しなければならないが、これがうまくいっていない。またTVCにも欠 陥が見つかっている。このため、ここ数ヶ月間で開発経費が、政府見積の$14Bから$20Bに跳ね上がりそうになっている。
 この様なわけで、ブースターの担当会社をBoeing社からLockheed Martin社にしては、との論議が始まるかもしれない。
2000.08.14 Defense News Rogue state debate offers little rationale for NMD  米国が Rogue state と指定しているのが、イラン、イラク、リビア、北朝鮮の4ヶ国、それにテロ支援国家とし ているのが、キューバ、スーダン、シリアの3ヶ国である。
 これら7ヶ国の内イスラム教国が5ヶ国、アラブの国が4ヶ国である。
2000.08.10 Inside the Pentagon Release of NMD studies awaits presidential deployment decision  今年初めに議会から要求された NMD の配備に関する3種類の報告書(内2種類は配備の是非に関するもの、もう 1種類は法的・政治的障害の対策に関するもの)は既に作成を終わっているものと見られる。
2000.08.10 Inside the Pentagon NMD booster program suffering from additional delays, says DoD  DoD 筋によると、NMD のブースター開発の遅れは今まで言われていた8ヶ月より更に長くなりそうである。
 この遅れにより NMD 計画全体に遅れが生じ、2005年に配備するという政府の計画達成を危ぶむ声もある。
2000.08.07 Inside the Army Eyeing cruise missile defense, science broad studying X-band radars  軍事科学会議は X-band のレーダについて、航空機搭載レーダを地上の防空用に使用することを検討している。
 特に、これらの分野と巡航ミサイルに対する国土防空とが重複することを強調している。
2000.08.09 Inside Missile Defense Moboile van could improve near-tern cruise missile defense  空軍では巡航ミサイル防衛のため、ACMD (Area Cruise Missile Defense) という新 しい構想を考えている。
 この構想は JBECC (Joint Expenditionary Connectivity/Control Center) と呼ばれる移動式のバン を展開し、海軍の CEC や、陸空軍の Link-16 と連接して異種センサの情報を集め一元化するもので、1基の JBECC で 海岸線から400mile (640km) の範囲の空域をカバーしようとするものである。
2000.08.07 Defense News Deadline may postpone NMD  DoDは NMD の配備を行うか否かの決定について、大統領に対し明確な勧告ができそうにもない。
2000.08.02 Jane's Defence Weekly Putin steps up NMD pressure  プーチン大統領は、中国、北朝鮮訪問を通じて、NMDに反対する外交攻勢を強めている。
 中国は近年ロシアにとって通常兵器の最大の得意先になっている。現在Su-30MKK、Su-27B、SA-15等の購入を勧めているが、今後 は更に高度なOscar級SSGN、Akula-1級SSN、TU-22M3爆撃機、Mig-31などの導入を検討している様である。
2000.07 National Defense Anti-missile systems should not be rushed
(NMD開発の問題点に関する解説)

 NMD の EKV は1970年代からの HOE (Homing Overlay Experiment) や ERIS (Exo-atmospheric Reentry Intercept System) の技術 を継承したものである。

2000.07 Jane's Missiles & Rockets Rewiring delays next US ABM trial  6月26日に予定されていたNMDのIFT-5が7月上旬に延期された理由は、EKVに不具合が見つかりRaytheon社へ送 り返されたことによる。
 NMDの難しさはRVをデコイ等から分別することにあるが、DoDは以下の3点によりこの問題を解決したとして、自信を持っている。
  ・センサの質の向上
  ・装置の小型化
  ・コンピュータの活用
2000.07 Jane's Missiles & Rockets US remains cool to Russian boost-phase ABM proposal  ロシアの提案する、NMD に代わるブースト段階での要撃システムについて、コーエン国防長官はセルゲーエフ国 防大臣との合同記者会見において慎重な姿勢を示した。
2000.07.27 Inside the Pentagon Leading lawmaker calls on Clinton to defer NMD fielding decision  上院軍事委員会の民主党議員が大統領に対し、NMD 配備決定を次期政権へ申し送ることを申し入れた。その方針 を "3D" 政策と呼んでいる。"3D" とは、
  develop : 限定的な開発の継続
  discuss : ABM制限条約改定についての話し合い継続
  defer  : 配備決定の延期
の3点である。
2000.07.27 読売新聞 NMD配備決定、米次期政権に先送り  コーエン国防長官が26日の記者会見で、8月から9月上旬に行われる大統領の決定はアラスカ 州に建設されるレーダ設備の基礎工事契約の履行を認めるかどうかだけになると述べた。
 配備決定が先送りされる理由は
@7月8日の迎撃実験に失敗した。
Aウェルチ・パネルが2005年配備は非現実的と指摘した。
Bシステム開発の一部が半年から1年遅れている。
である。
2000.07.24 Defense News DoD weighs Navy interceptor options  米海軍は将来NMDの一環として考えられる海上発射型について、少なくとも3ケースについての第1段階検討を 終了した。この方式が唯一ICBMをブーストフェーズで撃破する能力を有する。
第1のケース (Enhanced Navy Theater Wide)
 NTWの能力向上型で、現有のVLS発射機に8-packを搭載する。インタセプタの速度は 4.5km/secである。
第2のケース (Improved 8-pack)
 5.5km/sec
第3のケース (New 6-pack)
 KVには、陸上発射型NMDのKVを使用する。インタセプタの速度は 6.5km/secである
2000.07.24 Inside the Army Air and missile defense faces financial, production challenges  AMD (Air and Missile Defense) の副責任者は、目標とデコイ等との識別に自信を持っており、識別には アクティブな手段とパッシブな手段の組み合わせで行われ、AI (Artificial Intelligence) 技術 が使われることになろうと発言した。
2000.07.24 Defense News U.S. Missile Defense system pushes President a step back  NMDでは、目標発見からインタセプタ発射までの時間の余裕がないため、発射が開戦を意味することがあっても、 可否について大統領の判断を仰ぐ余裕がない。発射の判断は軍人が行うことになる。
2000.07.20 Inside the Pentagon Officials says NMD not alter US-China strategic relationship  米国務省顧問の Holum 氏が NMD について、中国を相手にしたものでないし、又その能力もないと言っている。
 米国としては少なくとも現政権下では、核戦争防止の考え方に立った中国との関係を変えるつもりはないとしている。
2000.07.19 Jane's Defence Weekly USA may proceed with NMD radar despite test failure  7月8日に行われたNMDの試験は失敗したが、DoD は大統領に対しアラスカ州での X-band レー ダの建設は予定通り来年はじめに開始するよう勧告する見込みである。
 司法関係者は、これがABM制限条約に違反するかどうかの検討を行っている。
2000.07.17 Inside the Army Army issues request for X-band radar facility construction bids  米陸軍工兵隊は7月11日、NMD 用 X-band レーダサイト建設の RFP を発簡した。
 NMD を2005年の期限内に IOC とするためには、遅くとも来夏までには着工しなければならない。
2000.07.12 Inside Missile Defense Initial US-Russian talks on boost-phase missile defense falter  ロシアのプーチン大統領が先月上旬に行われた米露首脳会議で提案した、BPI (Boost Phase Interceptor) を検 討する専門家の会議が行われたが、ロシア側には何も具体案が無く、検討は進まないまま米国政府関係者は帰国した。
2000.07.12 Inside Missile Defense Cruise Missilee Defense document moves to final approval milestone  NORAD (North American Aerospace Defense Command) は、今年末までに DoD が巡航ミサイル防衛 (CMD) の書類 を承認するものと見ている。
2000.07.10 Defense News NMD schedule too tight for ample tests, critics say  NMDに批判的な人々は、その開発スケジュールに余裕がなさすぎることと、ブーストフェーズでの要撃の方が効果 的であることを指摘している。
 ロシアのプーチン大統領が、米国のNMD計画の対案としてブーストフェーズ要撃システムを提案したが、これに対しコーエン国防長 官は6月13日に、そのようなシステムは2005年に間に合わないとして否定した。
2000.07.10 Defense News National missile defense threatens stability in South Asaia  米国のNMDに対抗して、中国が核戦力を質量共に強化すると見られる。中国の核強化はインドを刺激し、更にパ キスタンの核戦力化を招くことになる危険がある。
2000.07.10 Defense News U.S. missile defense trial to feature new GPS gear  7月7日に予定されているNMDの発射試験では、地上のレーダに代わってGPSが位置評定を行う。
 試験では目標、要撃機の双方に新しいGPS受信機を搭載する。
2000.07.10 Defense News U.S. NMD effort fueling Russia's new missile plan  ロシアは米国がABM制限条約を破棄するのに対抗して、ヨーロッパを目標としたと見られるIRBM 近代化の青写真を準備した。
 この他にもICBM SS-20の改良の準備も完了している模様である。
2000.07.09 読売新聞 米迎撃実験また失敗  迎撃ミサイル発射後2分37秒後に設定されていたブースターとインタセプタの切り離しに失敗した。
 中国国内にはNMDが真に対象としているのは中国のミサイルとの疑念もある。
2000.07.05 Jane's Defence Weekly US DoD assails NMD critics  DoDの取得責任者が上院軍事委員会で証言し、NMDの批判家はNMDが技術的に実現不可能であると決めつけるに 足る情報を持っていないと指摘した。
2000.07.03 Defense News Lawmakers demand fraud inquiry into NMD  50名以上の国会議員がFBIに対し、NMDの疑惑とペンタゴンによる揉み消しについての捜査を要求した。
2000.07.02 読売新聞 NMD導入決定、次期政権に先送り  クリントン政権はNMDの配備決定について、シュミア島のレーダ基地建設発注は認めるものの、 実際の着工は来年1月に発足する次期政権に委ねることになる模様。
 国防総省は2005年には北朝鮮が米本土に届く弾道ミサイルを配備するとして、NMDは2005年までの配備を目標としている。
2000.06 Jane's Missiles & Rockets US studies a two-site NMD system  米議会予算局によると、政府が目指しているNMDは、予算上及び技術上、2010年末に配備可能な Capability 2及び、その後の Capability 3を暗示している
2000.06.29 Inside The Pentagon Welch says he's satisfied with difficulty of upcomming NMD tests  NMD独立検討グループ長のウェルチ退役大将が議会で、今後行われる9回の発射試験に課せられる技術課題の程度 について満足していると発言した。
 これは、NMDに批判的に人々の間で標的機に仕掛けられた対抗手段等の設定が、現実とかけ離れているとの批判に対するもので、ウ ェルチ大将は、システムが機能することの確認が先で、その後より複雑な目標や対抗手段に対する試験を行うべきだと指摘した。
2000.06.28 Jaane's Defence Weekly Korean situation will not affect NMD plans  空軍参謀総長のライアン大将が、最近南北朝鮮首脳が関係改善に合意したことがNMDの配備計画に影響を及ぼ すことはない、と発言した。ライアン大将は米国にとっての弾道弾脅威は1国のみによるものではないと指摘している。
2000.06.26 Aviation Week & ST Tide surges against Clinton's NMD plan  NMDの配備について各種反対論が出ている。
・NMDのセンサはデコイ等を識別できない。
・配備の位置と数から米50州の防備だけで、同盟国の防衛に役立たない。
・敵の対抗策に対応する試験ができない。
・ABM制限条約に違反する。
2000.06.26 Aviation Week & ST More NMD testing, decoy work urged  元空軍参謀長のウェルチ大将を長とする国防総省の独立レビューチーム(ウェルチ・パネル)はNMDについて更 なる試験が必要であるとしているが、基本的にはNMD計画に欠陥はないとしている。
 但しNMDのコストは配備が遅れれば遅れるほど増大する。もし、ウェルチ・パネルが要求するように配備を1年 遅らせれば、コストは$1.5B増大すると見られる。
 NMDに批判的な人が問題にしている「デコイの識別困難」についてウェルチ・パネルは、C1 (cinfiguration 1)程度の脅威であれ ば可能であるとしている。
 国防総省のNMD取得責任者によると、X-bandレーダでデコイの識別ができるとしている。
 それによると、レーダで目標の回転周期や重量が分かるとともに、材質やその密度も 分かるためデコイの識別ができる。
2000.06.22 Inside The Pentagon NMD booster schedule delayed; first flight may be pushed to mid-2001  NMD打ち上げに実際に使用するブースタの開発が遅れており、IFT-7から使用する予定が「IFT-8が目下の目標」 となっている。
 もし、IFT-8にも間に合わないことになると、2001年後半に予定されている DAB ( Defense Acquisition Board ) の決定を先延 ばしせざるを得なくなると見られる。DAB は実ブースタでの発射試験をしていない段階で、量産型の是非を決定できない。
 そもそもNMDのブースタは民生品の活用であるため、最もリスクが少ないと思われていたが、ベンダからの部品納入の遅れや、 第1段ロケットのTVCの改造や、主契約社であるBoeing社の組み立て工場の立ち上がりの遅れなどが原因して開発が遅れている。
2000.06.22 Inside The Pentagon Panel says technical capability for limited NMD system 'is available'  ウェルチパネルはNMDの2005年IOCを、リスクが高いとしながらも現時点で計画を変更しなければならない理由は ないとする報告をコーエン国防長官へ提出した。
2000.06.22 Space & Missile Defense Report BMDO schedules next NMD test  BMDOのNMD JPOは、次回の発射試験を7月7日に決めた。単一模擬弾頭と単一デコイを搭載したミニットマンU が発射されてから約20分後にNMDが発射される。その約10分後に要撃が行われ、その際の相対速度は12,000mile /s以上になる。
2000.06.22 読売新聞 NMD実験来月7日  バンデンバーグ空軍基地から発射されたミニットマンを迎撃する実験を7月7日に実施する。
2000.06.21 Jane's Defence Weekly Scientists speak out against US NMD project  米国の科学者グループがNMDについて「いかに金をつぎ込もうがシステムは使い物にならない」と批判してい る。
 科学者によると、いかなる国でも弾道弾にアルミをコーティングしたバルーンをデコイとして付ける 能力はある。弾頭を識別するためには両者からのレーダ反射信号のパターンに違いがあることが必要 であるが、今までに公開されているテストデータにそのような差は認められない
2000.06.07 Jane's Defence Weekly Boost for US sea-based missile shield  NTWは2つの理由で計画が加速されている。
 1つの理由は下院により追加予算が上積みされたこと、2つ目の理由はDoDのかつての高官たちがNTWを推奨していることによる。
 かつての高官達がNTWを推奨するのは、政治的、技術的理由によるが、特に再突入弾頭を要撃するよりも、ブーストフェーズの ミサイルを撃破する方が容易であるとの技術的理由である。
2000.06.07 Jane's Defence Weekly Clinton offers ABM technology to Europe  クリントン大統領が滞在中のポルトガルで、アメリカがNMDを配備した場合にはヨーロッパとの技術共有を 行う用意があると発言した。
2000.06.05 Defense News National Missile Defense: U.S. may face fallout  6月4〜5日に行われたプーチン、クリントン会談で、クリントンはNMDレーダ建設はABMの配備には当たらない と主張した模様である。
2000.05 Jane's Missiles & Rockets One 'kill' could give go-ahead for NMD system  BMDO司令官のKadish中将が、NMD推進の決定は過去に成し遂げられた1回の要撃成功実績で行えると発言した。
2000.05.31 Inside Missile Defense DoD calls sea-based national technically possible  DoD 高官が上両院議員に、海軍が NMD に参加することに何ら技術的な問題はないとする、先の検討結果を確認 したと伝えた。
2000.05.31 Inside Missile Defense BMDO doubts ability to shorten NMD radar construction cycle  アリューシャン諸島シュミア島における NMD の X-band レーダ建設は、遠隔地であることと過酷な気象条件から 完成まで5年かかるとされているが、BMDO はこの工期を短縮できる可能性がありそうだと見ている。
2000.05.31 Inside Missile Defense NMD office plans to incorporate 'fused' DSP data into intercept tests  NMD PEO (Program Executive Office) は、来年初めまでに NMD システムに DSP (Defense Support Program) 衛星のデータを取り込めるようにしたいとしている。
 また、ゆくゆくは NMD システムに組み込まれる DSP の施設を暫定的にコロラド州に設置し、NMD で使用する複数の DSP を追随 する。
 DSP データの取込について POE によると、次回7月に予定されている IFT-5 には間に合わないが、2000年末か2001年初めに予定 されている IFT-7 では行う予定である。
2000.05.29 Defense News Study points to benefits of new U.S. missile defense radar  BMDOは6月を目途にレーダのフォローアップスタディを実施している。スタディの焦点はX-bandレーダを使用す るNMD、THAAD、MEADSであるが、海軍のレーダも対象になる。
 BMDOはこのままではFY-01〜FY-05でレーダに$3.6Bを支出することになる。
2000.05.29 Defense News NMD test data postponed again  6月26日に予定されていたNMDの要撃試験は7月上旬に再延期された。
2000.05.22 Defense News U.S. rocket places Missile-Warning Satelite in orbit  米空軍はタイタン4Bを使ってDSP-20 Defense support Program衛星を、静止軌道に打ち上げた。
2000.05.19 Inside Missile Defense BMDO begining 'orderly phaseout' of backup NMD vehicle  1998年12月にNMDのEKVはRaytheon社製が採用になったが、開発リスクが大きいことからBoeing社製のEKVもバッ クアップとして並行開発してきた。しかしながらBMDOはバックアップEKVのこれ以上の継続を行わないことになった。
2000.05.17 Inside Missile Defense House lawmakers want BMDO to address intermediate-range threats  下院軍事委員会は、NMDを射程1,500〜2,500mile ( 2,400〜4,000km ) の中距離弾道弾に対処するシステムに改造すべきであるとした。
 この中で現在開発中のTMDは射程2,000kmの弾道弾にしか対処できないとされている。
2000.05.17 Inside Missile Defense Lawmakers want BMDO to do in-depth study of competing NMD C2 radar  上下両院の防衛関係議員がBMDOに対し、NMDのXBRについて第2世代に入る前に、競争契約を行うべきかどうか 慎重に検討するように求めた。また下院は、もし競争契約をしない場合には、契約の30日以前に決定理由の詳細について、議会 国防委員会に報告するように求めた。
2000.05.17 Inside Missile Defense BMDO says 'shoot-look-shoot' capability is no more effective  NMD開発の担当者が、NMDによる目標要撃は shoot-look-shoot で射撃しても、salvo で射撃しても効果は代わ らないとして、今のところ我々の運用コンセプトは斉射による要撃であると発言した。
2000.05.15 Inside the Army National Guard preparing troops for National Missile Defense roles  NMDは常勤の州兵 (full-time active-duty National Guard ) により運営される計画である。このためARNG では陸軍 SMDC (Space and Missile Defense Command)と協力して、訓練、兵站、運用等の準備を実施中である。
 NMDを装備する旅団の司令部はコロラドスプリングに設置されることになる。旅団長はシャイアン山にある宇宙作戦センタに派遣 され勤務することになる。
 これとは別にインタセプタが配備されるアラスカ州ファートグレーリーにも旅団司令部が設置され、旅団長はアンカレッジの アラスカ地区NORAD司令部と協同してシュミア島のXBRについても責任を持つ。  NMDは米本土防衛というNational Guard本来の任務にふさわしい。
2000.05.15 Defense News U.S. to gauge reaction to NMD deployment  米国はNMDの配備に伴う諸外国の反応について分析を始めている。分析結果は6月上旬に公表される。
2000.05.09 読売新聞 NMD網開発計画、「迎撃率100%」難航  2005年までにNMD配備が可能かどうかを決める基準は
@敵弾頭を一つも逃さない
A機械でなく、常に人間がコントロール
B敵のミサイル発射に即時反応する。
Cハワイ、アラスカを含む50州を守る
2000.05.08 Aviation Week & ST Review of NMD fallout underway  米国情報関係機関は、7月に行われるNMDのDRR (Doployment Readiness Review)を前に、NMDの配備に対する国 際的な反響について分析している。
 もし、中露の反対を押し切ってNMD配備を決めた場合には、中露が自国の開発したNMDに対する対抗手段を輸出する危惧がある。
 また、中国がNMDに対抗するためICBMの能力向上を図ることも考えられ、その結果これに対抗するためインドがICBMの能力向上 を行い、結果的にパキスタンの弾道ミサイル強化を招くおそれがある。
2000.05.08 Defense News Delay in satellite deployment could hobble NMD  NMDの装備化を2005年としているが、システムの重要な情報収集手段である SBIRS-High 衛星 (Space Based IR System-High) が運用開始されるのが2006年であることが分かり、その間の補完策が検討されている。
 これについてBMDOのスポークスマンは、当面現有の DSP 衛星 (Defense Support Program) を活用するとしている。
2000.05.08 Defense News Higher NMD cost estimate further polarizes debate  NMDのトータルコストについて、DoD の見積が $25.6B であるのに対し、先週出され た議会予算局による見積が $29.5B と開きがあるため、新たな議論を呼んでいる。
2000.05.08 Indide the Army U.S. considers impact of contruction schedule on NMD decision  ABM制限条約では、条約脱退は通告の半年後としているが、通告は基礎工事開始の半年前までにすべきとする意 見と、もっと自由度があるとする意見とがあるが、2005年運用開始のためには来春にはXBR (X-band Radar)の建設 を開始しなければならない。
 アリューシャン列島シュミア島のXBR建設は、2001年4月上旬に大型バージで資材を搬入し、2001年中 に基礎工事を終え、2002年にレーダ建屋を建造、2003年にレドームを完成させる計画になっている。
 一方、アラスカ州フォート・グレーリーに配備が予定されている、インターセプタ (2005年時点で20発、2007年までに100発)の工事は2003年までに開始されればよい。
2000.05.03 Inside Missile Defense NMD office plans NMD risk-reduction mission as part of target demo  NMD Program Officeはこの春末に行われる新しい標的機の試験を活用して、6月末か7月初めに計画されて いる次回のNMD要撃試験(IFT-5)に備えたシステムの訓練を実施する。
 RRF-8 (Risk-Reduction Flight-8) に利用されるのはOrbital Suborbital Program Target Launch Vehicle で、年末に行われ るIFT-6で使用が予定されているMulti-Service Launch Systemの後継機である。
2000.05.01 Defense News Coyle argues for thorough review of NMD test results  DoDの兵器評価責任者は、6月26日に予定されているIFT-5結果の解析を、DRRが予定されている7月末までの30日 間に終わらせるのは無理であるとしている。
 過去に行われた IFT-1A、-2、-3 の結果解析には、それぞれ10W、18W、18Wかかっている。1月18日に行われたIFT-4の結果がで たのも3月16日であった。
2000.04 Jane's Missiles & Rockets Boeing receives upgrade to NMD contract  Boeing社は$63.8MでNMD LSIの能力向上を目指した改良契約を結んだ。納期は2001.09.29である。
2000.04 Jane's Missiles & Rockets Russia considers possible responses to NMD  クリントン政権は議会共和党タカ派の強い圧力を受け、NMDの配備決定を行うことになりそうである。
 これは、中露の強い反対や同盟国の不安がありそうにないことによる。
2000.04 Jane's Missiles & Rockets Missile-defence programmes in US face technological risk  米国議会の運用試験評価の責任者が、NMD開発には技術的なリスクが大きすぎると言っている。
 それによると、本来10〜12年かけるべき開発を8年あるいはそれ以下の期間で実施しようとしている。その結果設計と試験評価を 並行して実施せざるを得なくなっている。
2000.04.24 Defense News U.S., Canadian officials meet to review NMD  NMDに関しての、カナダと米国の軍当局者による交渉が、4月19日に行われる予定である。
2000.04.17 Aviation Week & ST Debate surrounding NMD intensifies  米政府は、ABM協定とNMDについてのロシアとの協議は、当初は1個サイト(アラスカ)の設置についてのみ合意 を求め、その後に2個目のサイト設置の合意と段階的に拡大していこうと考えている。
 このやり方に対しNMD推進派は反対している。
2000.04.13 Space & Missile Defense Report SMDC works the operational details on NMD  陸軍SMDC (Sapce and Missile Dedense Command) はNMD運用の詳細について検討中である。
 検討の中には以下の内容が含まれている。
・要員の選定及び教育訓練の要領、内容
・BMDの警報に関する事項
・Space Commandと現地戦域司令官の連携要領
・北朝鮮がICBMを発射した場合の在韓米軍の対応
2000.04.05 Inside Missile Defense Study team says common components can cut BMDO radar costs  BMDOの内部チームが、カディッシュ司令官に、各種レーダのハードウェアを共有化することによりコストの低減 がはかれるとの報告をした。
 対象となるのはNMD、THAAD及びMEADSである。この中にはXBR ADAをオブジェクト指向のC++に変換すると 共に、THAAD、XBR、HPDをC++に移植すべきとの忠告が含まれている。
2000.04.10 Defense News Prospects grow that Clinton will postpone NMD decision  NMD配備についての大統領による決定は、延期されそうと言うのが大方の見方である。
 多分、大統領選挙(11月)以前に決定が行われることはないであろう。
2000.04.05 Inside Missile Defense Cruise misille defense attaining a higher profile within the pentagon  米国防省はCM対処もNMDの一部として本格的に取り組み始めた。
 ペンタゴンは先月、5年間かけての在来システムの有効性評価を開始した。
2000.04.05 Inside Missile Defense Favorable winds, seas called crucial to NMD construction process  NMDの2005年配備完了に間に合わせるためには、アラスカ州シェーミヤ島に設置するX-bandレーダの工事を、遅 くとも2001年4月初めには開始しなければならない。
 NMD計画を期限に間に合わせるためにはX-bandレーダの設置工事がクリティカルパスとなる。
2000.04.05 Inside Missile Defense BMDO plans only one production decision on NMD interceptor BMDOはNMDの装備化について、通常の手順をバイパスして1回の決定だけで行おうとしている。
2000.04.05 Inside Missile Defense GOP lawmaker eyes possible floor date later this year for TMD bill  THAADとNTWに対し、3段推進のテポドンミサイルを想定した目標に対する要撃試験を行えとする法案を、ビター 下院議員が提出した。
 法案では更にTHAADとNTWの速度を3km/sec上げると共に、外部センサからのキューイングが可能になるよう改造することを求めて いる。
2000.04.05 Jane's Defence Weekly NMD role for NORAD must get Canada's support  NORADにおけるNMDの取り扱いは、カナダの同意なしにはできない。現在の北米防空協定は2001年5月に更新期限を 迎える。
 カナダ外務大臣はNMDについて、脅威認識や国際的なarms-controlの体制の観点から疑問が多いとしている。
2000.04.03 Aviation Week & ST Powerful X-ray facility readied for BMD tests  米国防省は、宇宙空間における核爆発で発生するX-rayが、ミサイルの航法装置などに与える影響を評価する試験 施設DTRF(Decade Radiation Test Facility)を、$100Mかけて作った。
 DTRFは、10本のX-ray発生装置を束ねたもので、合計10テラワットのX-rayを45秒間発生できる。これにより2,225cm2に、平均 16kradのX-rayを照射できる。
2000.03 Military Technology US & Ballistic Missile Defense  NMD段階配備の当初の配備先はアラスカ州である。
XBRはCapability-1 (C 1)では1カ所、C 2では4カ所、 C 3では9カ所が計画されている。
2000.03 Jane's Missiles & Rockets Second NMD test misses the target  1月18日に行われたNMDのIFT-4は、センサーの冷却系の故障で失敗に終わったが、今回の試験の主たる目的は BMC3システムの機能確認であった。
 GBRPは予想したより早くから目標を捕捉し、BMC3を経由してミサイルに対しIFTU (In-Flight Target Update) 信号を送った。
2000.03.30 Inside the Pentagon Missile defense advocates call on Bush to embrace sea-based NMD  ワインバーガー元国防長官など、レーガン政権を支えたメンバーが、海上発射NMD実現のためブッシュテキサ ス州知事を支援している。
2000.03.29 Jane's Defense Weekly US DoD decides to delay crucial third test of NMD system
(IFT-5延期について既報と同じ)

 2ヶ月の延期はEKV IRセンサの冷却装置の改修に必要な期間である。
 大統領によるNMD配備の決定は、年末になる模様。
2000.03.27 Aviation Week & ST Squeeze play called on NMD  NMDの次回発射試験(IFT-5)は、前回試験失敗の原因となった不具合箇所処置の遅れか ら2ヶ月遅れ、6月26日に実施される。Deployment Readiness Reviewは今のところ7月に行われる予定で ある。
 この延期により計画のリスクが増大したと見られている。
2000.03.23 Inside the Pentagon White House wants modified ABM Treaty, START III agreement  ホワイトハウス高官によると、アメリカはNMD配備のため年内にもロシアとの間で、ABM協定とSTART IIIの同 意を取り付けたいとしている。
2000.03.22 Inside Missile Defense NMD radar prototype tracks targets during air force missile test  3月8日、マーシャル諸島クウェゼリン島に設置したGBR-P (Ground Based Radar Prototype) が、空軍のPeacekeeper ICBMの捕捉追随に成功した。
 Peacekeeper は空軍の作戦準備評価の一環として発射されたもので、10個の弾頭搭載能力を利用して、8個の模 擬弾頭を搭載し、実験ではこれらの模擬弾頭を個別に捕捉できた。実験に使用されたGBR-PはNMDで計画されている XBR (X-Band Radar)の原型で、XBR よりやや小型である。
2000.03.16 Space & missile Defense Report Senators say NMD is about when, not if  共和党上院議員によると、『NMDの配備決定については「するか、しないか」ではなく「いつ、何を配備するか」で ある。配備の是非については既に1999年のNMD法で決定している。』とのことである。
2000.03.08 Inside the Missile Defense Inaugural NMD booster evaluation flight slips from April to July  最初のNMD用ブースターの発射試験であるBVT-1 (Booster Verification Test-1) は7月14日に延期になった。
 BVT-1は2001年はじめに行われるNMD要撃試験前に行われる3回のブースター発射試験の第1回目である。
2000.03.08 Jane's Defence Weekly NMD: the hard sell  アメリカはヨーロッパにNMDを売り込もうとしているが、各国はこれに対し懐疑的である。
 特にアメリカのTBM脅威増大論各国は賛同していない。
2000.03.02 Inside the Pentagon BMDO says extra $1 Billion would reduce risk, speed missile purchases  BMDOは先週議会に対し、BMDに関する$1Bの追加予算について、2001年度はNMDのリスク低減とLower-tier TMDの 装備化時期の繰り上げに執行すると報告した。報告書によると更に、陸上型Upper-tier TMDの装備化時期繰り上げの可能性も留保 している。
・NMD
 2回のRisk Reduction Flight Testを追加
・PAC-3
 8発のミサイル追加生産による円滑なFull-Rate Production移行
・NAD
 9発のSM-2 Block4A追加生産による円滑な生産移行
・THAAD
 初期型の装備化時期を2007年から2006年へ1年繰り上げの検討
・NTW
 システムのハード、ソフト両面の抗堪性強化

(MEADSについては全く何も無し)
2000.02 Jane's Missiles & Rockets NMD kill vehicle modified to increase sensor coverage  NMDの次回の発射試験では、EKV (Exoatmospheric Kill Vehicle)に99/10に成功したIFT-3で使用したと同じ物を 使用するが、次回ではIRシーカのサイズを2倍にして、前回の試験での問題点を解決する。
 EKVは2個の星を観測して自己位置を割り出すが、99/10のテストではこれが旨く機能していなかった。しかしながらEKVの位置 精度が良かったため、EKVのシーカの視野内に目標を捕らえることができ、幸運にも要撃に成功した。
2000.02 International Defense Review US NMD nears deployment readiness decision  NMDのIFT-5では、標的機が発射後4.5分でデコイ(直径2mのバルーン)を切り離し た。EKVはRV(直径約1m、全長約2m)とブースター及びこのデコイを識別した。
 要撃時点の相対速度は7km/s以上であった。
2000.02.24 Inside the Pentagon White House releases remaining FY-99 emergency missile defense funds  米政府は近く、1998年暮れに議会が$1Bの増額を決めたBMD関連予算の内、少なくとも$230Mの執行を決定する。
 この追加支出はNMD、PAC-3及びTHAADに振り当てられる。
・$117M : NMD
・$ 75M : PAC-3
・$ 38M : THAAD
2000.02.23 Inside the Missile Defense Testing chief: Pentagon must take "Through" look at IFT-5 data  国防総省の先任試験官が行った議会報告で、DRR (Deployment Readiness Review) には、次回の発射試験(IFT-5) の結果を分析する十分な時間が必要であるとしている。
2000.02.23 Inside the Missile Defense BMDO director says NMD system prepared for countermeasures  BMDO司令官は先週議会に対し、NMDは北朝鮮やイランがNMDシステムを突破して長距離ミサイルを撃ち込むため にデコイ等の対抗手段を講じても、これに対応して能力向上をして行くことが可能と保証した。
2000.02.21 Defense News Boeing software delay may affect decision on NMD  NMDを採用するか否かの決定は、Boeing社のシミュレーションプログラム作成の遅れから、結局延期され そうである。
 このプログラムはLead Systems Integrator Distributed Simulation (LIDS)というもので、 これが出来上がらないとレビューができない。
 Boeing社は遅れの原因についてはコメントしていない。
2000.02.21 Defense News NMD could get $2.2Billion windfall in 2001  FY-01予算でNMDは$2.2Bの追加支出が要求されている。
2000.02.17 Inside the Pentagon Seven Democratic senators want president to delay NMD decision  民主党の上院議員7名が大統領を訪問し、NMD配備の決定を延期するよう申し入れた。
2000.02.14 Inside the Army NMD officials: short of intercept, system did well in recent test (IFT-4結果の評価及びIFT-5の予定について既報と同じ内容)
2000.04 航空情報 米国 NMD 迎撃実験失敗の背景  目標弾頭の再突入速度は7km/sと推定されている。
 中国はTMDに対抗するため多弾頭化を推進することを暗示している。
2000.02.09 読売新聞 NMD迎撃実験失敗、赤外線センサーの冷却ガス漏れ原因  1月18日のNMD迎撃実験失敗は、冷却用窒素ガスの配管が破裂し、冷却ガスが漏 れたのが原因と結論づけた。
 再発防止策のため5月後半に予定されていた次回実験を最低数週間遅らせることになる。又夏 に予定していたNMD配備の是非決定もずれ込む可能性がある。
2000.02.09 Inside the Missile Defense DoD still plans next NMD mission as integrated system test  NMDのIFT-5は予定通り4月下旬か5月上旬に行われ、DSP (Defense Support Program)衛星、UEWR (Upgraded Early Warning Radar)、GBR-P (Ground-Based Radar Prototype)、及びBM/C4を連接して行われる。
2000.02.03 Inside the Pentagon Next NMD ground test unlikely before deployment review  NMDについて、配備決定レビューの前に追加試験を行わない。
 レビューは予定通り6月に行われ、その結果を持って大統領がこの夏の終わりには、2005年までに配備するか否かの決定を行う。
2000.02.03 Inside the Pentagon DoD still plans next NMD mission as integrated system test  NMD次回発射試験IFT-5では、新しいアイテムであるIFICS(In-Flight Communications System)が加入する。
 IFT-4は失敗したが、原因がIRシーカのトラブルだけであったことから、JPOは自信を深めており、DSP衛星,UEWR,GBR-p, BM/C4に加えて、新しいアイテムを加えることにした。
 IFT-5は今のところ予定通り4月下旬か5月上旬に行われる。実用型のブースターはFY-01第2四半 期に予定されているIFT-7以降で登場する。
2000.01.31 Defense News British mull U.S. request for missile defense site  米国はイギリスに対し、FylingdalesにNMD早期警戒レーダを設置すること求めている。
 Fylingdalesの施設はICBMの早期警戒レーダとして1962年に設置され、そのデータは英国防省でも活用していた。
 今回は、このレーダを改修しNMDのmidcourse追随用とするもので、NMDの早期警戒レーダはFylingdalesを含め5カ所( Fylingdales,Greedland,Massachusetts,Alaska,California)に設置される計画である。
2000.01.31 Defense News Defense experts urge slower approach to NMD program  科学、軍事の専門家はNMD開発が拙速であるとし、発射試験の前に地上において十分なシミュレーションを すべきだと指摘している。
2000.01.26 Jane's Defence Weekly US NMD lacks approval from Canada, NORAD deputy says  NORADの副司令官であるカナダ空軍のマクドナルド中将が、カナダはABM制限条約の修正なしにNMDを推進する ことに同意しておらず、カナダはNORADから離脱することもあり得ると警告した。
2000.01.26 Inside the Missile Defense NMD office maintaining delivery dete for next kill vehicle  次回の試験に使用するKVは、前回の試験で同型のものが失敗したが、予定通り30日以内に納入させる。
2000.01.26 Inside the Missile Defense Next NMD ground test not likely befor upcoming deployment review  年後半に予定されているDeployment Review前に、追加の地上試験を実施する予定はない。
2000.01.24 Aviation Weeks & ST Cryo cooler suspect in NMD test failure  2個のIRセンサの内片方は当初若干作動したと見られるが、誘導の最終段階の6秒間、いずれのIRセンサも 作動しなかった。原因は調査中であるが、センサの冷却系統の不具合を起こした可能性が一番高い。
 現在のところ4〜5月に予定されている次回の試験日程に変更はない。
 政府はGBI(Ground Based Interceptor)をアラスカに配置しようとしているが、2005年までに配備するため には、遅くとも今年の9月には着工しなければならない。
 1月18日の試験経過は以下の通りである。
(1) 東部時間21:19、ミニットマン発射
(2) 発射後3.5分で第3段切り離し
(3) 標的発射21分後Interceptor発射
(4) 2.5分後EKV切り離し
(5) EKVは星を標定すべく姿勢変更
(6) 数分後、2個目の星標定で異常発生、
  次の段階に入ったところで星を捕捉
2000.01.21 BMD Monitor Boeing to receive option for more NMD work  BMDOはNMD-LSI(Lead System Integrator)契約の変更を計画中である。
 変更にはInterceptorの追加、GBRへのコンポーネントの追加、EWRの能力向上が含まれる。
2000.01.21 BMD Monitor Early suspicion falls on sensors for failed NMD test  1月18日の失敗は、EKVに取り付けられた2個のIRセンサが、要撃直前の6秒間故障したことによると見ら れている。
 IRセンサは最終追尾段階で作動するようにプログラムされている。この時点における目標との相対速度は 15,000mphで、高度は120miles以上である。
 今のところ次回4月に予定されているIFT-5のスケジュールに変更はない。IFT-5は6月に予定 されているDeployment Readiness Reviewまでの唯一の試験になった。
2000.01.20 Inside the Pentagon Pentagon says infrared sensors likely culprit in NMD test failure  第2回目のNMDの失敗はIntercepterに取り付けられた2個のIRセンサの故障により起こったものと見られる。
(1) 1月18日21:19、標的のミニットマンはヴアンデンバーグ空軍基地
  から発射された。
(2) その20分後、Interceptorがマーシャル諸島から発射された。
(3) 早期警戒衛星からの目標情報はBMC3システムに徐々に取り入れられ、
  ハワイに置かれたレーダに送られた。
(4) GBR-Pは地平線から昇る目標を捕捉し、BMC3システムに目標情報を
  送った。
(5) 更新目標情報はInterceptorに送られEKVがミサイルから切り離さ
  れた。
(6) 自己位置評定のため1番目の星を捕捉したが、2番目の星を捕捉でき
  なかった。目標要撃の3〜4分前のことであった
2000.01.19 Jane's Defence Weekly NMD timescale is too tight for comfort  NMDの2005年配備は政治的、技術的問題から、少なくとも1年は遅れる模様である。
 DoD筋は「この計画は一切のトラブル発生がないと仮定してのものである」としている。
 現時点において米国は、限定的なNMDシステムを、1サイトあたりミサイル20発、$10.5Bで整備する計画である。
2000.01.19 Jane's Defence Weekly NMD timescale is too tight for comfort  NMDはまだ開発の初期の段階にあり、実用型となる前段階の試作品が試験されようとしている状態で、今後予 期しない技術的問題の発生が当然予想される。このため2005配備という計画は、少なくとも1年以上遅れることが予想される。
2000.01.17 Defense News BMDO to release study on joint radar options  BMDOは2月上旬に、レーダ取得構想についての4ヶ月間の検討にはいる。
 検討チームはNMD,THAAD,NTW,MEADSのレーダについて検討し、10月までにレーダのハード・ソフトの最大限の共有化につ いて結論を出す。
2000.01.17 Defense News DoD budget paper increases BMDO controls  (BMD開発の統制権に関する記事。既報と同趣旨の内容)
 これに対し陸、海軍は不満の意を示している。
 2001年度国防予算のもう一つの大きな特色は、NMDの予算が増加されることにある。従来のNMDシステム構成であるC1 configurationは、Intercepterの数を20から100発に増やした C1 Prime configuration に変わる。その結果NMDのシステ ム構成は以下のようになる。
・ Intercepter            : 100 発
・ Early warning radar        :  5 基
・ X-band GBR             :  1 基
・ Battle managenect and C3 system :  1 式
2000.01.12 Inside Missile Defense BMDO plans specialized risk deduction mission for NMD radar  BMDOはプロトタイプレーダの性能を分析するため、今年の後半に特別Risk-Reduction Missionを実施する。
 この試験は9月13日に予定され、中部太平洋において空軍のロケットを飛行させて、Raytheon社製GBRの目標分別能力を確認 する。
 ミニットマンVは、今まで使用されていたRCT-1(radar credible target-1)より、より複雑なRCT-2を打ち上げ、GBR-Pの目標 分別能力を確認する。RCT-1は1個のRV、2個の小型物体と1個のチャフパックで構成されていたのに対し、RCT-2は16〜20個の 目標体で構成される。
2000.01.12 Inside Missile Defense Army handling user-related tasks for upcoming NMD deployment review  陸軍はNMD部隊の編成、訓練の準備に入っている。
2000.01.12 Inside Missile Defense NMD manager says program "on track" for June development review  NMDを配備するか否かのレビューは、予定通り2000年6月に開始する。
 来週行われる次回のテスト(IFT-4)ではUEWR(Upgraded Early Warning Radar)とともに、DSP及びGBR-Pも参加する。又、4月下 旬に行われるIFT-5では、全システムを連接して実施する予定である。