Navy TBMD に関する報道

   
年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2021.07.24 MDA HP MDA test intercepts target <2108-072403>
 米MDAが7月24日にハワイ北方洋上で海軍と、Aegis Weapon Systemの迎撃試験FTM-33を実施した。 FTM-33の目標は2発のSRBM標的4発のSM-6 Dual Ⅱで迎撃するものであった。
 SM-6 Dual ⅡはSRBM及びMRBMを終末段階で迎撃するミサイルで、初期の分析で1発目の標的を撃墜したことが確認されたが、2発目の迎撃は確認できていない
 試験は駆逐艦DDG 114 Ralph Johnsonで行われた。 Aegis艦が行うSM-6 Dual Ⅱによる迎撃試験は3回目になる。
【註】
 SM-6による複数標的迎撃試験は5月にも実施されているが迎撃に成功していなかった。
【関連記事:2106-052905 (MDA HP 2021.05.29)】
2021.05.29 MDA HP MDA test does not intercept target <2106-052905>
 米MDAが5月29日に海軍と共同で、SM-6 Dual Ⅱの2発斉射によるMRBM標的迎撃試験Flight Test Aegis Weapon System 31 Event 1を実施したが、迎撃に成功しなかった
2021.05.19 Inside Defense MDA looks to validate beefed up SM-6 for improved protection of U.S. combat flotillas <2106-051907>
 米MDA長官のヒル海軍中将が5月12日のMcAleeseコンファレンスで、国防総省が空母打撃群 (
CSG) などに対するBM攻撃に対処するため、SM-6 Block ⅠB 2発によるMRBMを模した標的の迎撃試験を計画していると述べた。
2021.03 International Defence Review Raytheon receives long lead cotract for SM-2 Foreign Military Sale buy <2105-030004>
 Raytheon社が1月11日、日本、デンマーク、韓国、スペイン、台湾に
FMSで売却されるSM-2のシーカと誘導部を$8.5Mの長期調達で受注した。
 契約額の半分はRaytheon社で、残りはThales蘭社が生産に当たる。
2020.04.08 Jane's Defence Weekly MDA awards Raytheon milti-year deal to produce SM-3 Block ⅠB interceptors <2005-040810>
 Raytheon社が3月30日に、米MDAからSM-3 Block ⅠBのFY19~FY23の多年度契約を$2.1Bで受注したと発表した。
 MDAはFY21でSM-3 Block ⅠBに34発分として$401Mを要求している。 MDA当局者によるとBlock ⅠBを174発調達する計画で、最終納入は2026年になる。
2020.03.12 Inside Defense DOD eyes SM-6 for counter-hypersonic mission, test against glide-vehicle target in FY-23 <2004-031206>
 科学技術を担当するグリフィン米国防次官が、米国防総省がSM-6を超高速兵器の迎撃に使用する検討を行っていることを明らかにした。
 SM-6の高運動能力は既に確認されており、FY23に迎撃試験を計画している。
2020.01 International Defence Review NAVSEA to solicit for SM-6 Block ⅠB rocket motor developmenr <2002-010007>
 米海軍がSM-6のロケットモータを改良して射程延伸と速度の向上を目指したSM-6 Block ⅠBを開発している。
 SM-6 Block Ⅰは213年11月に
IOCとなったが、Block ⅠBではロケットモータの胴径を21吋に大型化し、操舵翼の形状や操舵装置を改良する。
【関連記事:1912-111904 (Jane 2019.11.19)】
2019.11.19 Jane's 360 NAVSEA to solicit for SM-6 Block IB rocket motor development <1912-111904>
 米海軍が、SM-6の胴径を21吋に拡張高速長射程化するSM-6 Block ⅠBの開発をFY23の
IOCを目指し、新型ロケットモータの開発を進めている。
【註】
 SM-2にAMRAAMのアクティブシーカを付加したSM-6の胴径はSM-2と同じ13.5吋であるが、SM-3同様に胴径をブースタと同じ21吋にして推力の増大を目指している。
2019.05 International Defence Review US Navy reveals plan for extended range SM-6 missiles <1906-050007>
 米海軍がSM-6の射程を伸ばすSM-6 Block ⅠBの計画を公表した。 現在装備しているSM-6はBlock ⅠでBlock ⅠAは新たな脅威に対処するため誘導部を改良している。
 これに対し射程延伸を図るBlock ⅠBは径を21吋に太くした新型ブースタを採用すると共に翼の形状を変更する。 FY20ではBlock ⅠBに$116.7Mを要求している。
2017.08.29 MDA HP Aegis BMD System Intercepts Target Missile <1709-082908>
 米MDAと海軍が、SM-6による迎撃試験FT-27E2を実施し、
PMRFから発射されたMRBM標的の 迎撃に成功した。
【註】
 SM-2 Block ⅢにAMRAAMのシーカを取り付けたSM-6はOTH射撃が可能であると共に、SRBM攻撃に対する自艦防衛のような限定的BMD性 能も保有しているが、2016年12月にはMRBM標的の迎撃にも成功しており、今回の試験でMRBM標的の迎撃可能の確実性を示した意義は大きい。
2017.08 International Defence Review SM-2 production re-starts to meet international demand <1709-080005>
 Raytheon社が
FMS契約で輸出するためSM-2の生産を再開した。 生産されるのはSM-2 Block ⅢA/Bで契約額はFY17で$652.7Mにのぼる。
 このうち61%が日本向け、23%がオーストラリア向けで、残る7%がオランダ、6%が韓国向けである。
2017.06 International Defence Review US performs SM-6 tests ahead of FOC milestone <1708-060008>
 米海軍が2017年末
FOCを目指して4月にSM-6 Block Ⅰの発射試験を4回実 施した。 試験はハワイ沖で、Aegis Baseline 9.C1を装備したDDG 53 John Paul Jonesにより行われた。
 SM-2 Block ⅣにAIM-120C-7 AMRAAMのアクティブシーカを搭載したSM-6は、NIFC-CA対空戦用OTHネ ットワークと組み合わせることでOTH対空射撃ができる。
2017.04 International Defence Review Three missions, one missile: SM-6 changes the arithmetic <1707-040014>
= SM-6 に関する8頁の記事 =
 Raytheon社が1月に、FY15/16に受注したSM-6 Block Ⅰ/ⅠA契約変更を$235Mで受注したと発表した。
 SM-6は元々、長距離対空能力と低層BMD能力を有しているが、この契約変更で対水上能力も付与され、三能力保有弾 になる。
Extended envelope
Acquisition ans development
Terminal defence
Surface mode
Incremental growth
Productionline
Export release
SM-: active development
2016.12.13 Inside Defense MDA readying SM-6 interceptor test against ballistic missile target <1701-121305>
 米
MDAがハワイ沖で早ければ14日にも、SM-6 2発の斉射 MRBM標的大気圏内で迎撃する試験FTM-27を実施する。
2016.09 International Defence Review USN plans active seeker refit for SM-2 <04.pdf>1610-090004>
 米海軍がSM-2を2030年代まで引き続き使用するための陳腐化緩和計画で、既存のSM-2にアクティ ブレーダシーカを取り付けようとしている。 このためFY11に閉鎖したSM-2の生産ラインを
FMS調達用に再開しようとしている。
 アクティブシーカとしてはSM-6のシーカかESSM Block 2に採用されるシーカが候補になっている。
【註】
 SM-6はSM-2 Block ⅢにAIM-120 AMRAAMのシーカを取り付けたもので、ESSM Block 2もセミアクティブ方式であったESSMのシーカをAMRAAMのシーカと換装したものの はずである。
2015.09 International Defence Review SM-6 Dual Ⅰ demonstrates sea-based terminal and anti-air warfare capability <1510-090001>
 米
MDA と海軍が7月28日~8月1日に、新しいソフト Aegis Baseline 9.C1 (BMD 5.0) を使用 して SM-6 Dual Ⅰ による弾道弾迎撃試験を行い、SRBM 標的の迎撃に成功した。
 SM-6 は SM-2 Block Ⅳ の弾体に AIM-120C-7 AMRAAM の誘導装置を取りつけたミサイルであるが、射程は SM-2 Block ⅣA より長くなっている。
2015.08.12 Jane's Defence Weekly SM-6 intercepts first SRBM target <1509-081213>
 米
MDA と海軍が7月28日から8月1日にかけて DDG 53 John Paul Lones で行った試験で、初めて SM-6 による SRBM 標的の迎撃を行った。 SRBM 標的迎撃は、7月28日に SM-6 Dual Ⅰ、29日に SM-2 Block Ⅳ が行った。
 SM-6 Dual Ⅰ はまた、7月31日に AQM-37C、8月1日に空中発射の BQM-74E と、それぞれ CM を模した標的の迎撃も行った。
2015.08.03 MDA HP Aegis Ballistic Missile Defense System Completes Successful Series of Intercept Flight Test Events <1509-080302>
 米
MDA、太平洋軍、海軍が7月28日~8月1日に、Aegis Baseline 9.C1 (BMD 5.0) を装備した DDG 53 John Paul Jones で、SM-6 Dual 1 及び SM-2 Block Ⅳ による SRBM 及び CM の迎撃試験 MMW Event 1~4 を実施し成功した。
┏━━━━┳━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━┓
┃    ┃実施日┃ 使 用 弾 ┃ 標 的 機 ┃
┣━━━━╋━━━╋━━━━━━━╋━━━━━━┫
┃Event 1 ┃ 7/28 ┃SM-6 Dual 1  ┃  SRBM  ┃
┃Event 2 ┃ 7/29 ┃SM-2 Block Ⅳ ┃  SRBM  ┃
┃Event 3 ┃ 7/31 ┃SM-6 Dual 1  ┃CM (AQM-37C)┃
┃Event 4 ┃ 8/ 1 ┃SM-6 Dual 1  ┃CM (BQM-74E)┃
┗━━━━┻━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━┛
2015.07.30 Inside Defense MDA, Navy now testing SM-6 against ballistic missiles in terminal phase <1508-073004>
 米
MDA と海軍が今週、SM-6 による弾道弾の終末段階迎撃能力を評価する試験を行う。
【註】
 SM-6 は SM-2 Block Ⅳ に AMRAAM のシーカを取り付け ARH 誘導方式にした SAM で、米海軍は既に本格装備を開始している。
【関連記事:1507-060007 (IDR 20415.06)】
 米海軍の BMD 構想は当初、SM-3 を用いた広域 BMD (NTW) と、SM-2 Block Ⅳ に IR シーカを取り付けた SM-2 Block ⅣA による要域 BMD (NAMD) で開始されたが、NAMD は性能が不十分であることと、コストの上昇を理由に2001年に中止になっていた。
 SM-3 には SM-2 Block ⅣA に準じた役割も期待されていた。
【関連記事: (DefenseLink 2001.12.14)
2015.06.03 Yahoo 朝鮮日報記事

「横須賀に米新鋭イージス艦配備、中国をけん制か」

<1507-060301>
 米海軍の巡洋艦 CG 62 Chancellorsville が先月28日、サンディエゴから横須賀基地に向けて出港した。 米海軍の巡洋艦近代化計画に基 づく改良作業を終えた Chancellorsville は Aegis Baseline 9 を搭載している。  Baseline 9 搭載艦が前進配備されるのは今回が初めて である。
 米海軍は2017年までに駆逐艦2隻を横須賀に追加配備する計画で、今年の夏には DDG 65 Benford、2017年には DDG 69 Milius が配備される。
【註】
 Aegis Baseline 9 には、巡洋艦搭載の Baseline 9A と駆逐艦搭載の Baseline 9C があり、9A では SM-6 の射撃が可能になる。
 DDG 65 Benford と DDG 69 Milius は、共に Baseline 9C を装備している。
Chancellorsville と Baseline 9 関連記事:1307-060012 (JMR 2013.06)】
2014.01 International Defencd Review Standard Missile 6 achieves IOC <1402-010014>
 米海軍の DDG-100 Kidd が11月下旬に
SM-6 を搭載し、SM-6 が IOC になった。 SM-6 は2011年3月に 最初の量産弾が海軍へ納入されたが、その後行われた IOT&E が不合格であったため、2012年6月に計画は中断されていた。
 SM-6 はアクティブ誘導であるため観目線外の射撃が可能で、射程は200nmに達する。 現在は 3M54 (SS-N-27) 超音速 CM を含む各種航空機と CM に対処するが、今後は TBM にも対処 できるように改良される。
2009.05 International Defence Review Setting higher standards: missile line takes aim at new targets <0907-050040>
= SM-3 に関する5頁にわたる特集記事 =
Standard Missile の開発史
 1963年10月に Tartar、Terrier、Talos、いわゆる 3T の後継として、SM-1(MR)、SM-1(ER) の開発を開始し、ER は 1967年、MR は1968年に IOC になった。 SM-2 BlockⅢFRP は1988年6月に開始さ れた。
SM-2 BlockⅢA/B
 BlockⅢA の FRP は1992年2月、BlockⅢB の FRP は1996年9月に行われ、現在 A/B が並行して生産されている。
SM-2 BlockⅢC
 低価格 TVC 付きブースタと2パルスロケットを使用し、ASCM に使用
SM-2 BlockⅣ
 Aegis Extended Range として1987年に開発を開始し、1995年に LRIP に入ったが、LRIP 段階より先に進まなか った。 SM-2 BlockⅣA は TBMD の一翼を担うはずであったが2001年に計画が中止され、現有の BlockⅣA は信管とオートパイロットが改良され、近距離 TBMD に使用さ れている。
SM-3 Block ⅠB
SM-3 Block ⅡA
SM-6
 SM-2 BlockⅣA の機体に AIM-120 AMRAAM のシーカを搭載したもので、長射程で有人機、回転翼機、UAV、ASCM などの撃墜を狙っている。 初発射試験は2008年6月に 行われ、次回は2009年中頃、洋上発射は2010年中頃に行われる。
2009.05 Jane's Missiles & Rockets USN destroyer Benfold downs ballistic and cruise-missile targets <0907-050017>
 米海軍の DDG-65 Benfold が3月24~26日に行われた演習で、SM-2 を用いた多目標同時交戦に成功した。 BenfoldCM 標的を SM-2 Block ⅢA で撃墜すると同時に、SRBM 標的を SM-2 Block Ⅳ で撃墜した。
 米国は、中国が DF-21 MRBM を対艦用の DF-21D にしたことを警戒している。
2009.03.26 US Navy HP Navy completes air and ballistic missile exercise <0904-032605>
 米海軍第3艦隊 (San Diego) が3月24~26日に 'Stellar Daggers' 演習を行ったが、この演習で DDG-65 Bedfold CM と SRBM の同時撃墜を行った。
 CM を模擬した標的には SM-2 Block ⅢA、SRBM 標的には SM-2 Block Ⅳ 改が使用され、それぞれの標的を 終末段階で撃墜した。
2009.01.07 Jane's Defence Weekly Sea-based terminal engagement <0902-010707>
Nea-Term SBT (Sea-Based Terminal)
 2006年5月に SM2 Block Ⅳ 改SRBM 標的の迎撃に成功した。 この試験に使われた SM2 Block Ⅳ は SBT 用に 信管及びオートパイロットが改修されたが、米海軍は保有する100発の SM2 Block Ⅳ を全て改修する予算措置を講じて いる。
 2008年6月には1発の SRBM 標的に対し2発の SM2 Block Ⅳ 改を発射し、Kauai島の沖合100nm、高度12哩で迎撃に成功している。
Far-Term SBT (Sea-Based Terminal)
 米海軍は2015年配備開始を目指して対空、BMD 両用の計画を進めており、SM-6 と PAC-3 MSE が候補になっている。
2008.08 Jane's Missiles & Rockets SM-2s intercept and destroy 'Scud-like' target <0809-080016>
 6月5日に Lake ErieSRBM 標的に対し2発の SM-2 Block Ⅳ を発射し迎撃に成功した。 1発目は標的に、2発目はデブリを、 近接弾頭で破壊した。 この試験では SRBM 迎撃機能を追加した Aegis BMD 3.6.1 が検証され確認されたため、 3.6.1 が2009年から Aegis 艦に装備される。
 ブースタに TVC が取り付けられた最新型の SM-2 Block Ⅳ は2006年2月に亜音速標的機の撃墜に成功し、現在 までに約100発の保有弾のうち22発の改造を完了している。
2008.07 International Defence Review USN's trtminal hit <0808-070005>
 米海軍が6月5日、2発の改良型 SM-2 Block Ⅳ による迎撃試験に成功した。 この結果を受け8月か9月から Aegis BMD 3.6.1 が全艦隊にインストールされる。
 このソフトは終末段階 BMD である NTST BMD 用のものであるが、SM-3 にも適用される。
2008.05 International Defence Review SM-2 Blovk ⅢB successfully clears tests <0806-050027>
 Raytheon社が3月28日に、SM-2 Block ⅢB の発射試験に成功したと発表した。 試験は Aegis 駆逐艦 Sampson で行われ、4発が発射さ れた。
 SM-2 Block ⅢB は Block ⅢA の側面に IR シーカが取り付けられたもので、SM-2 Block Ⅱ 及び Block ⅢA を Block ⅢB に改造することも 可能である。 SM-2 Block ⅢB の最大射程は170kmで、最大射高は65,000ftである。
【註】
 SM-2 Block ⅢA の側面に IR シーカを取り付ける試みは、2002年に計画中止になった米海軍の Lower Tier BMD である Navy Area TBMD で、SM-2 Block ⅣA(右図)として行われ、失敗した経緯がある。
 失敗の理由は IIR シーカとセミアクティブシーカや近接信管用シーカとの相性が当初予想していたより悪く、シミュレーションの結果ミスディスタンスが増大するであ った。
【関連記事:JDW 2002.01.02
2007.09 International Defence Review USN moves towards terminal-phase BMD <0719-090003>
 7月中旬に終末弾道迎撃用に改良された最初の SM-2 Block Ⅳ が米海軍に納入さ れた。 米海軍は既存の100発の SM-2 Block Ⅳ を終末弾道迎撃用に改良する計画で、新規弾は製造しない。  改良弾には Target Detection Device Mk45 Mod15 IR シーカが付加された。
 改良型 SM-2 Block Ⅳ は機動艦隊の自衛用で、中国が対艦船用に特化した DF-21 SRBM を開発したのに呼応するものである。
 米海軍は2006年5月に改良型 SM-2 Block Ⅳ により弾道弾の終末段階迎撃に成功したが、この試験を行った Lake Errie は 2001年末に計画中止になった NAD 用に開発した Linebacker ソフトを一部改修して使用した。
2006.05.31 Jane's Defence Weekly US test intercepts ballistic missile in descent phase <0612-053101>
 米海軍が5月24日に、小規模な改造を施した SM-2 Block Ⅳ による SRBM の迎撃に成功した。 射撃は Aegis 巡洋艦 Lake Erie により SM-3 の場合と同じ手順で行われ たが、ソフトウェアには2001年12月に計画中止になった Navy Area TBMD 用に開発された Aegis Baseline 5 Phase 3 Linebacker が用いられた。
 米海軍は SM-2 による SRBM 迎撃試験をこれ以上予定していない
2005.05.12 Inside the Pentagon Fighter aircraft eyed for Missile Defense role in Navy,MDA study <0514-051202>
 米海軍と MDA は、1月から艦隊の SRBM 対処に関する研究 Sea-Based Terminal Ballistic Missile Defense Assessment を6月までの予定で行っており、2010年頃の実現を目指している。
 Aegis、DD(X) への搭載が検討されているのは、SM-6 のほか、垂直発射式の艦載型 PAC-3 ( Sea-Based Missile Segment Enhancement )と艦載型 THAAD で、大型強襲艦への搭 載も検討されている。
 また MDA は THAAD 及び PAC-3 などを航空機から発射することについても検討を行っている。 理論上 F-15 に2発の THAAD の搭載が可能としている。
2004.10 Jane's Missiles & Rockets US Navy ordres SM-6 ERAM system development <0423-100022>
 SM-6 ERAM (Extended Range Missile) は SDD 段階開始を承認する Milestone B を 7月12日に通過し、開発が開始された。 主契約社には1月に、PAC-3 の艦載を提案する Lockheed Martin社を抑え、Raytheon社が指名さ れている。 SDD は120発の LRIP を含み$440Mとなっている。
 SM-6 は、NAD の SM-2 Block ⅣA 及び、高々度巡航ミサイル対処等を目指した SM-5 に替わるもので、開発目的には発射艦のほか陸上 、空中の他部隊から誘導可能な ATBM 能力付与が含まれている。
2004.04.05 Space News U.S.Navy studies Limited Missile Defense <0410-04040509>
 米海軍は強襲作戦や停泊時に艦隊を短距離 TBM から防護するため、SM-2 BlockⅣ を改良する計画を検討している。
 海軍は DoD の指示で新規開発、PAC-3 の転用を含むいくつかの艦隊 TBMD システムを検討していたが、SM-2 BlockⅣ の改良が採用さ れた。 但しFY-05予算要求には計画予算$30Mは計上されていない。
 計画は2001年に中止となった Navy Area TBMD 計画を一部踏襲するものだが、防護範囲はかなり狭められてい る。
 計画には SM-2 BlockⅣ の改善と Lance を標的とする実射が含まれ、成果を得た場合、海軍は SM-3 との併用 を行う方針である。
2004,01.22 Inside the Pentagon Initial missile defense ship will be restricted on air defemse  MDA は、2004年に運用を開始する6隻の Aegis 駆逐艦の任務は、当初 SM-2 と CIWS による艦隊防空のみに制限されることを明らかにした。
 これは弾道ミサイル防衛に必要な BMD コンピュータソフト 3.1 が完成していないためで、艦隊防空とミサイル防衛の2つを同時に遂行 するのは2006年夏以降になるとの見通しを明らかにしている。
 この間、Aegis艦はミサイル防衛に関し長距離監視と地上から発射された迎撃ミサイルの追随を行うこととなる
2002.08.28 Jane's Defence Weekly US Navy in move to fill air-defence missile gap  米海軍は、開発中止になったSM-2 Block ⅣA に代わる、新型長距離 SAM の開発を検討している。
 新型ミサイルは射程200nm程度のアクティブシーカミサイルで、CEC で結ばれ た艦船群や航空機で中間誘導される。
 新型ミサイルは SM-2 Block ⅣA と違い対航空機、巡航ミサイル、UAV 専用としているが、軽易な改善で TBM も要撃 できることを求めており、航空機等に対しては破片榴弾、TBM に対しては直撃を考えている。
 一方 BMD 用の SM-3 の次回の試験は11月に予定されているが、米海軍は2007年頃に SM-3 を装備した Aegis 巡洋艦2隻からなる群を2個編成し、1個群を太平洋岸、もう1個群を東海岸に配備する予定である。
2002.06 Jane's Missiles & Rockets No replacement for Navy Area Defense ATBM programme  2001年12月に行われた海軍の NAD 計画中止決定をうけ、DoD と MDA 行われていた代 替策の検討は、海軍の Terminal Defense System 開発は不要との結論に達した。
 結論に至った理由は、
① 陸軍の BMD 部隊が展開できなくて海軍が守らなければならない陸上基地などあり得ない。
② 短距離 TBM は、SMD システムでも対処できる。
SM Block4 は、信管などを改善すれば、ある程度の ATBM 能力を保持できる。
2002.04.03 Jane's Defence Weekly USN near air-defence missile decision  米海軍は、開発中止になった Navy Area Defense 計画の SM-2 Block 4A に代わる新たな長距離 AAW (Anti-Air Warefare) ミサイルの方向付けを行う。
 海軍の調達責任者によると、候補には SM-2 Block 4A の機体に PAC-3 のシーカを取り付けた SM-5、AIM-120 AMRAAM の派生型、ESSM の派生型などが考えられている。
 これに対して MDA は、NAD に代わる ATBM Terminal Defense 用のミサイルを検討している。 両計画の根本的な違いは、MDA が直撃 を考えているのに対して、AAW では破片榴弾弾頭を考えているところにある。
 海軍の調達責任者は、どの様な選択がされようとも OH 射撃が可能なアクティブミサイルが不可欠としている ことから、デュアルモードシーカとなることが必須と見られ、SM-2 Block 4A に ESSM にも搭載可能なアクティブシー カを付加する案が考えられている。
2002.02 Jane's Missiles & Rockets Rising costs kill Area Missile Defense programme  オルドリッジ国防次官は、海軍の NAD (Navy Area Missile Defense) 計画中止を決め た。 中止の理由としては、性能が思わしくないこと、コストの上昇、計画の遅延が上げられているが、次官は殆どの 原因は SM-2 Block ⅣB にあると指摘している。
 その上で次官は BMDO に対して、NAD に代わる海軍のターミナルディフェンスの検討を命じた。 その中で、 例えば 'hit-to-kill' の様な新しい技術の取り入れが必要で、スパイラル開発方式の採用も候補に上げられている。
2002.01 Jane's Missiles & Rockets Orbital to develop air-launched TBM target  米陸軍 SMDC は、海軍の Navy Area Wide TMD 用の標的に使用する、 Short Range Air Launch Target の開発と4発の製造を、Orbital Sciences社に発注している。
 この標的ミサイルは、用廃になった ICBM のロケットモータを使用する。 標的ミサイルは洋上で C-130 からパラシュートにより空投 された後に発射され、500km飛行可能である。 SMDC は既に実証試験に成功している。
2002.01.02 Jane's Defence Weekly US DoD studies army technology for navy missile  DoD は、陸軍の PAC-3 のシーカなどのコンポーネントを、海軍の SM-2 Block ⅣA に取り込むことのメリットにつ いて検討している。
 この様な話は初めてではないが、2001年12月に Navy Area Defense 計画が中止となり、現実味を帯びてきた。
 SM-2 Block ⅣA は、対空用の SM-2 Block Ⅳ 胴体側面に IIR シーカを取り付けようとしたものであったが、セミアクティブシーカ や近接信管用シーカとIIR シーカとの相性が当初予想していたより悪く、シミュレーションの結果ミスディス タンスが増大する事が分かった。
 その結果 BMDO は、今後数カ月以内に Navy Area Defense 計画に代わる、低層 BMD の検討を行うことにな り、PAC-3 の Ku-band シーカや姿勢制御システムを SM-2 Block Ⅳ に取り入れ、直撃方式を指向することを 検討している。
2001.12.24
    /31
Aviation Week & ST What's next for Navy missile defense  DoD はこのほど、1997年に開始した海軍 Area Wide 弾道ミサイル防衛プログラムの中止を決めたが、海上発射型 終末段階 BMD システムの開発を諦めてはいない
 DoD は宙に浮いた Area Wide予算の $15M 程度を新たな研究に充当する意向で、新規提案要求を2月に発簡する準備を進めている。  この事業には米国内企業の他、欧州の MBDA 社も参入の意向を示している。
 提案オプションの1つとして注目されているのは、陸軍の Patriot PAC-3 技術を取り入れるものでSM-2 Block 4A に PAC-3 のシーカーや姿勢制御技術を導入するだけでなく、艦船に射撃システムを塔載する検討も行われている模様。
2001.05.16 Jane's Defence Weekly USN aims at multinational approach for future missile defence  米海軍は、MTBMD (Maritime Theater Ballistic Missile Defence: 海上戦域弾道ミサイル防衛 ) フォーラムを通じて、将来海上ミサイル防衛の多国間共同による開発を目指している。
 同フォーラムは1999年4月に米、蘭、独の3ヶ国で設立、伊が新たに加わり豪、加及びスペインがオブザーバー参加している。
 現段階での主要項目は、スタンダードミサイル及び BMC4I で、いくつかの作業チームと専門サブグループからなり、運用要求及び 技術開発について討議している。
 多国間共同開発の成功例には、1968年、米国をはじめ最終的に 13ヶ国が参加した NATO Seasparrow 開発計画がある。
2001.04.18 Jane's Defence Weekly Using the oceans for missile defence  米海軍はこれからの戦略弾道ミサイル防衛に寄与するには、開発中の NAD (Navy Area Defence) 及び NTW (Navy Theater Wide) 戦域ミサイル防衛を推進することが必要と考えている。
Extended Air Defence Concept;
 NAD を基礎とし、Aegis 艦を北鮮沿岸20~50km に配置、SM-2 BlockⅣで対処。
 1.5年以内での計画推進を予定
Enhanced Theater Wide Contengency Concept;
 NTW を基礎とし、Aegis 艦を北鮮沿岸150~550km に配置、SM-3 BlockⅠで対処。
 4~5年以内に SM-3 BlockⅠを完成、更に BlockⅡに改善
Navy Regional Defence Concept;
 NMD 用大気圏外 Kill Vehicle 装備の新らしい BMD 艦艇を10年以内での開発を予定。
2001.04.18 Inside Missile Defese Navy plans sweeping theater air and missile defense review  海軍は TAMD (Theater Air and Missile Defence) についての包括的な見直し作業 を行うことを計画している。
 この分析は海軍の今後の予算要求を大きく左右するもので、来年度作成する FY-04 POM (Program Objective Memorandum) に先ず反映されることとなる。
2001.04.16 Inside the Navy Navy may allocate funds for X- and S-band radars in FY-02  海軍は TBMD 重視政策に基づくラムズフェルド国防長官の指示と議会の増加予算認可により、ミサイル対処用の X 及び S 帯のレーダー開発を促進する。
 この開発は、Theater Wide BlockⅠの中心に位置づけられる AN/SPY-1 レーダーに続くもので、2基のレーダーによりミサイルの発 見、追随、識別、弁別を更に向上する。
 S 帯レーダーは長距離目標検知を、X帯レーダーは水平捜索、追随及び近距離目標の弁別にそれぞれ使用する。
海軍は FY-02 に総額 $80~85M を計画に充当するが、これは当初よりも $30M の増額となる。
2001.04 Jane's Missiles & Rockets US ATBM programmes face flight-test challenges
米国 ATBM 計画の今後の予定について
THAAD
 THAAD の発射試験は5回の迎撃に成功し、この結果は製造段階のミサイル設計に反映される。また、THAAD には大気圏外での迎撃も 要求されており、今後2種のバージョンが装備化される予定。
  Configuration 1
  戦闘能力の更なる向上を図り、FY-09 に製造を開始予定
  Configuration 2
  運用要求を全て満たす仕様で、FY-12 から改善を開始予定
NATBMD (Navy Area Theater Ballistic Missile Defence)system:
 FY-02 から TBM と巡航ミサイルに対する発射試験を W.S.M.R で開始予定
Standard missile BlockⅣA:
 議会要求に基づく lower-tier BMD システム能力決定に資するため、TBM と巡航ミサイルに対する発射試験をPMRF で実施予定