2018年のノルディック情勢に関する資料

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2018.12.24 Aviation Week & ST Security environment prompts closer Nordic cooperation <1902-122402>
 ロシアが飛び地のカリーニングラードにBMやSAMを派遣しているのに対し、NATOのTrident Juncture演習に参加ノルウェーにGripen戦闘機を派遣した非同盟政策のスウェーデンは、戦闘機の追加購入を検討している。
 同じく非同盟のフィンランドは次期戦闘機の選択に迫られている。
2018.12.05 Jane's Defence Weekly 'Trident Juncture' CPX ends with certification of NRF <1902-120507>
 NATO加盟29ヵ国のほかフィンランドとスウェーデン参加して行われたTrident Juncture 2018演習は50,000名以上の人員と、航空機250機、艦艇29隻、車両10,000両が参加し、2018年10月25日~11月7日の実働演習に引き続き、11月14日~23日にノルウェーの訓練施設
JWCで3,500名が参加したCPXを行った。
 CPXではVJTFを含むNRFの動きが確認された。
2018.10.25 Defense News NATO's biggest peacetime drill kicks off, angering Moscow <1811-102505>
 NATOが25日、冷戦終結後最大規模の演習Trident Junction 2018を11月7日までの計画で開始した。 演習はスカンジナビアの某国領が仮想敵に侵略されたことに対する奪還作戦を想定しており、NATO加盟29ヵ国全てと非加盟国のフィンランド及びスウェーデンが参加してノルウェー中央及び東部、北大西洋、バルト海で行われ、将兵50,000名、艦船65隻、航空機150機、車両10,000両が参加している。
 演習はロシアに事前通告され視察団も招待されているが、ロシアは強い不快感を示している。
2018.10.19 Defense News Finland moves to boost its naval power in the Baltic Sea hotspot <1811-101914>
 ロシアとNATOの対立にに伴い戦略的な価値が高まってきたバルト海及びボスニア湾の防衛のため海軍力の近代化目指しているフィンランドが$1.5BかけてSquardon 2020計画を進めている。
 この計画の中心となるのは多目的砕氷コルベット艦4隻の建造で、搭載装備にIAI社のGabrielがExocet、NSM、Harpoon、RBS 15を抑えて採用された。 Gabrielは2019~2025年に納入される。
2018.08.29 Jane's Defence Weekly Equipment begins arriving in Norway for NATO exercise 'Trident Juncture' <1810-082907>
 NATOの 'Trident Juncture' 演習に参加する部隊の装備がイタリアの
RO/RO船でノルウェーに到着し、ノルウェー郷土防衛隊と国防兵站機構 (Defence Logistics Organisation) の手で卸下された。
【註】
 ノルウェー郷土防衛隊とはノルウェー軍の一部で1946年に創設された予備軍である。
 陸海空軍があるが殆どが地上軍で、平時の常備要員は600名ほどしかいないが、有事においては約83,000名の人員を動員できる。
2018.08.22 Jane's Defence Weekly Sweden signs Patriot deal <1810-082206>
 スウェーデン防衛装備本部が8月10日、米国とPatriot購入の
FMS契約を行ったと発表した。 この契約については米国防総省国防安全保障協力局 (DSCADSCA) が2月に国務省が承認したと発表していた。
 今回売却されるのはPatriot Config 3+で購入する品目数量は以下の通りで契約額は$3.2Bにのぼる。
 ・AN/MPQ-65レーダ   × 4基
 ・AN/MSQ-132 ECS   × 4基
 ・アンテナマストグループ× 9基
 ・M903発射機      × 12基
 ・MIM-104E GEM-T弾  ×100発
 ・PAC-3 MSE弾     ×200発
 ・電源装置Ⅲ      × 4基
2018.08.22 Jane's Defence Weekly Finnish MoD seeks 11% budget boost <1810-082204>
 フィンランド国防省が2019年度予算に前年比11%増のEUR3.2B ($3.6B) を要求した。
 この結果GDPに占める国防費の割合が、2018年の1.23%から2019年には1.32%へと増加することになった。
2018.08.16 産経新聞 ノルウェーが米海兵隊の駐留倍増を発表 ロシアの脅威念頭か <>1809-081601>
 ノルウェー国防省が15日、同国にローテーション配備の形で駐留する米海兵隊の規模を現在の330名から最大 700名に増やすことで米側と合意したと発表した。 当初の駐留は半年間の予定だったが、その後今年末までに延長されていた。 合意により 来年以降も駐留するほか、駐留場所はロシア国境により近い北部Setermoen基地も加えた2ヵ所 となる。
 1949年のNATO発足時から加盟しているノルウェーは自国内での外国軍駐留を禁じる政策をとってきたが、ロシアの脅威増大を受け昨年1月から中部 Trondheim郊外に米海兵隊を駐留させている。
Setermoen の位置 (Google Map)】
Trondheim の位置 (Google Map)】
2018.06.26 Stars & Stripes Estonia to buy South Korean howitzers in $54 million deal <1807-062607>
 エストニアが韓国Hanhwa社からK9
SPH 12門を$54Mで購入する ことになった。 最初の納入は2020年になる。
 K9 SPHはフィンランドノルウェーポーランドも採用を決めている。
2018.06.23 時事通信

(Yahoo)

「ハイブリッド攻撃」に備え=軍事・非軍事併用の脅威―欧州 <1807-062303>
 軍事力に加え、情報操作といった非軍事力を組み合わせたハイブリッド攻撃と呼ばれる攻撃に備え、欧州では防衛体制 の整備が進んでいる。 フィンランド「欧州ハイブリッド脅威対策センタ」を主導、防衛の最前線とな っている。
 NATOの支援でヘルシンキに設置されたセンタは職員は十数人2017年に活動を開始し、EUやNATO加盟国から 16ヵ国が参加して調査分析と教育訓練に従事している。
2018.05.30 Jane's Defence Weekly Raytheon secures US Army contract to deliver Patriot missile system for Romania <1807-053003>
 Raytheo社が米陸軍から、ルーマニアが装備するPatriotを$395.85Mで受注した。 納 期は2020年4月になっている。
 この結果ルーマニアは、独、希、蘭、西、ポーランドに続いてNATOにおける5番目のPatriot装備国になる。 ま たこのほかにNATOとのパートナー国であるスウェーデンもPatriotの導入を決めている。
2018.05.21 Stars & Stripes At Finland's Arrow exercise, Marines shoot where they sleep – in their tanks <1806-052107>
 フィンランドが7日~18日に実施した年次演習 "Arrow"米海兵隊が戦車を参加させた。 参 加したのは海兵隊第4戦車大隊でもノルウェー某所に保管されていた戦車が投入された。
2018.05.09 Defense News Finland, Sweden and US sign trilateral agreement, with eye on increased exercises <1806-050909>
 フィンランド、スウェーデン、米国の3ヵ国国防相が8日に米国防総省で、国防に関する協力関係を強化する 合意文書に署名した。 これら各国は今までも防衛協力に関する2ヵ国関係を持っていたが、2014年のロシアによるウクライナ併合をきっかけに、 より正式な協力関係を築いている。
 ただフィンランドとスウェーデンは米国が防衛の柱としているNATOには加盟しておらず、米国が懸念している欧州の軍事産業を保護する
PESCO をEUの一員として支えている。
2018.05.09 Jane's 360 Exercise marks final validation of Joint Expeditionary Force <1806-050907>
 英国が主導する
JEF今年後半に完全実働可能になるため、オランダ軍のJutland Dragoon 連隊、リトアニアのIron Wolf旅団、ラトビアの機械化歩兵旅団、英軍の空挺連隊第3大隊をはじめとする欧州9ヵ国が参加した最終演習 'Joint Warrior' が4月20日から5月5日の間に英国南部のSalisbury Plainで行われた。
 JEFにはバルト三国、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、オランダと英国が参加している。
2018.04 International Defence Review US Stare Department approves USD3.2 billion Patriot package for Sweeden <1806-040007>
 米国務省がスウェーデンPatriot Config 3+ステムをSEK10B ($1.2B) の
FMSで売却するこ とを承認した。 この結果SAMP/Tは敗れた。
 売却されるのはPatriot Config 3+ 4個システムと、MIM-104E GEM-T100発PAC-3弾200発である。
2018.03.21 Defense News Norway could agree to additional US Marine presence by summer <1804-032104>
 現在ノルウェーにはノースカロライナ州Camp Lejeune駐屯第6海兵連隊第1大隊から300名の海兵隊が派遣され駐留し ているが、ノルウェー国防相は駐留米軍の増強を要望している。
2018.02.22 Defense News Possible $3.2B Patriot sale to Sweden gets US State Department approval <1803-022205>
 米国務省がPatriot 4個
FUを$3.2BのFMS契約でスウェーデンに売却 することを承認した。 スウェーデンは昨年末に同国のAMDとしてEurosam社のSAMP/Tを押さえてPatriotの採用を決め11月7日に発 表していた。
 スウェーデンが購入するのはPatriot Config 3+システムで、内訳はAN/MPQ-65レーダ4基、アンテナマスト9基、発射機12基、 GEM-T弾100発、PAC-3 MSE弾200発などとなっている。
2018.01.03 Jane's Defence Weekly Norway's defence minister downplays threat from GPS jamming and spoofing <1802-010311>
 ノルウェー国防相が12月14日、ロシアが9月に行った "Zapad" 演習での通信妨害によりノルウェー北部で民航、海 運、漁業が影響を受けたと述べた。
 その上で、事前準備があったので大きな影響は受けなかったとも述べた。