2025年の宇宙防衛に関する報道

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年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2025.10.09
 11:30
NNA

(Yahoo)

台湾初の独自人工衛星群、年内打ち上げへ <2511-100904>
 台湾行政院(内閣)国家科学・技術委員会(国科会)傘下で航空宇宙分野の研究開発(R&D)などを担う国家宇宙センター(TASA)は7日、台湾初の独自の衛星コンステレーション(複数の人工衛星を連携させて一体的に運用する)「福爾摩沙衛星8号(フォルモサット8号)」の第1号機「斉柏林衛星(FS—8A)」が同日、新竹市の同センターを出発し、打ち上げ地の米国へ向かうと発表した。年内の打ち上げを目指す。
 フォルモサット8号は、TASAを含む台湾の産学官が共同で研究開発し、斉柏林衛星では主要部品の台湾内調達率は84%に達した。同衛星コンステレーションは、光学リモートセンシング衛星8機で構成され、うち2機は1メートル未満の超高解像度を持つ。2017年に打ち上げられた「フォルモサット5号」(解像度2メートル)に比べ、より鮮明な画像を取得できる見通しだ。今年の斉柏林衛星以降、順次打ち上げを行い、31年までに全機の配備を完了する計画である。
 フォルモサット8号のデータは、災害時の被害把握や農業、国土計画、環境保全などさまざまな分野で活用される見込みだ。
2025.10.07
 07:32
UchuBiz

(Yahoo)

中国、軌道衝突回避で米国に連絡–「コミュニケーションが実現するのは初めて」 <2511-100706>
 中国の宇宙機関、国家航天局(CNSA)が軌道上の衝突を防ぐために、米航空宇宙局(NASA)と初めて連絡を取ったと、米メディアSpaceNewsが報じている。
 オーストラリア・シドニーで76回目となる国際宇宙会議「International Astronautical Congress(IAC) 2025」が9月29日~10月3日に開催。宇宙の持続可能性に関連したパネルディスカッションに登壇した、NASAの宇宙持続可能性担当ディレクターであるAlvin Drew(アルビン・ドリュー)氏は、中国が自国の衛星を動かす間に、米国の衛星にその場に留まるように求めたと説明。そして、「このようなことが起きたのは初めて」と指摘した。
 CNSAは単純なメールを送っただけだが、その意義は大きいとDrew氏はSpaceNewsに説明する。「2つの公的な宇宙事業者の間で実際に双方向のコミュニケーションが実現するのは初めて」 軌道上の宇宙機を追跡し、衝突の可能性を回避するために、米商務省は「宇宙交通調整システム(TraCSS)」を開発している。しかし、その運用にはあらかじめ衛星データを入力する必要があり、中国のように情報が欠落している場合、このプログラムには死角が存在する。
 中国は2007年に対衛星兵器実験を実施し、追跡可能な大きさの宇宙ゴミ(スペースデブリ)を3000個以上発生させた。その一部は現在も軌道上に残っている。
2025.10.03
 14:10
RBC Ukraine Russia constantly jams UK military satellites and more: What is known <2511-100309>
 BBCが報じたところによると、ロシアは宇宙で英国の軍事衛星を常に監視し、そこから情報を収集しようとしていると、英国宇宙軍司令官のポール・テッドマン少将が報じた。
 同氏によると、ロシアは地上システムを使用して毎週英国の軍事衛星を妨害しようとしているという。
 「彼らは私たちの衛星を見ることができるペイロードを搭載しており、衛星から情報を収集しようとしています」とテッドマン氏は語った。
 同氏は、英国の軍事衛星には妨害防止技術が装備されていたが、「衛星はロシア人によってかなり持続的に妨害されている」と付け加えた。
 これはどのくらいの頻度で起こるかと尋ねると、将軍は毎週起こると答えた。
 同氏によると、これは意図的なものであり、ロシアのウクライナ全面侵攻後、活動は激化したという。
2025.09.25
 23:38
共同通信

(Yahoo)

ドイツ、宇宙安保に6兆円 30年まで、中国とロシアを警戒 <2510-092523>
 ドイツのピストリウス国防相は25日、ベルリンで開かれた会議で演説し、宇宙空間で中国やロシアとの対立の危険が増しているとして、2030年までに宇宙安全保障に約350億ユーロ(約6兆円)を支出する考えを示した。
 ピストリウス氏はレーダーや望遠鏡、衛星を使って宇宙空間の監視を強化すると表明。「宇宙で防衛力を維持するには抑止力が必要だ」として、攻撃能力の獲得の是非についても議論する必要があるとした。
 同氏は、ロシアはドイツ連邦軍が使用している衛星を追跡し、中国も宇宙空間で「ダイナミックな接近作戦を展開している」と指摘した。
2025.09.19
 15:43
Inside Defense Pentagon kicks off space-based interceptor development, $5.6B available to fuel effort <2510-091918>
 宇宙軍は、宇宙ベースの迎撃機のプロトタイプ化コンテストを正式に開始し、アナリストや元国防高官が、物理学と予算の現実がトランプ政権の目玉であるゴールデンドームミサイル防衛構想に長い影を落としていると警告しているにもかかわらず、9月18日に提案依頼書を発行した。この募集は、宇宙システム司令部の宇宙戦闘力プログラム執行局の後援の下、宇宙ベースの迎撃機(SBI)プログラムに対する業界の入札を呼びかけている。この通知は、複数の固定価格を授与する国防総省の意図を示している。
2025.09.05
 08:00
Forbes

(Yahoo)

静かな革命、米宇宙軍が近く画期的な衛星を打ち上げる 中国の脅威に対抗 <2510-090505>
 軍事宇宙分野で、ひっそりと、だが大胆さと規模の両面で前例のない変革が進行中で、量産型でアップグレード可能な小型衛星群が米国の宇宙戦力を再定義しようとしており、その本格的な打ち上げが迫っている。
 拡散型戦闘宇宙アーキテクチャ(
PWSA)と呼ぶ能力の構築を進める米宇宙軍の宇宙開発局(SDA)は、PWSAを構成する衛星コンステレーション層のひとつ「トランスポート(データ伝送)・レイヤー」のPhase 1通信衛星126基のうち、最初の21基を来週にも打ち上げる予定で、向こう数年でさらに1,000基以上の衛星打ち上げを計画している。
 これらの衛星は、ほぼすべて市販部品を用いてつくられている。 これは、つい15年ほど前に米空軍が進めていた特注設計の巨大な静止軌道プラットフォーム (TSAT) とまったく異なるアプローチである。
 PWSAの各衛星は、iPhoneのようにソフトウェアの更新や新しいアプリを定期的に受け取ることができるうえに、コンステレーション全体では、生産に至らなかったTSATよりも帯域幅(データ伝送容量)が大きく、処理能力も高い一方、価格は桁外れに低く、TSATの衛星のたった1%程度である。 この高性能にして低価格な新型衛星がまもなく軌道上に投入され始める。
 稼働を開始すれば、これら最初の衛星と続いて配備される100基あまりは米国にとって、これまでよりも格段に機敏で安価かつ拡張性に富む、宇宙戦への新たなアプローチの運用の始まりを意味する。
2025.05.31
 17:31
Breaking Defense Russia’s new Cosmos satellite orbiting near US sat, piques ASAT fears <2506-053108>
 米国の衛星付近を周回するロシアの新衛星Cosmosが、
ASATの恐怖をかき立てている。
 その軌道パターンに基づいて、独立系天文学者のラングブルック氏は、新しい衛星が他のロシアの「眠っている迎撃機」に加わっているのではないかと疑っていると述べた。
 米国宇宙司令部によると、ロシアの低軌道 (LEO) Cosmosシリーズの最新の衛星は無名の米国政府衛星の近くの軌道にあり、Cosmos衛星がロシアが主張するような単なる近傍監視衛星ではなく、Cosmos共軌道対衛星 (ASAT) 兵器であるという疑惑をさらにかき立てている。
 「米宇宙軍は、ロシアの最近の打ち上げにより、ロシアの衛星が米国政府の衛星の近くの軌道に乗せられたことを確認できる。 ロシアは、ドメインの安全性と安定性を脅かす一連の対宇宙システムの研究、開発、試験、および展開を続けており、軌道上のすべてのオブジェクトと一致しているため、USSPACECOMは、この打ち上げに関連する懸念される行動や活動を監視し続けます」とSPACECOMのスポークスマンは本日Breaking Defenseに語った。
 SPACECOMは、影になっている米国の衛星の名前を挙げていないが、この声明は、5月23日に打ち上げられた新しいCosmos 2588USA 338同一平面上の軌道に置かれたという独立した天文学者からの報告を受けて行われた。
 USA 338は、専門家によって、クリスタル・コンステレーションとして知られるNROのKHシリーズ電気光学スパイ衛星の一つであると考えられている。
2025.04.28
 13:09
Reuters 通信

(Yahoo)

ロシアの衛星、制御不能か 宇宙兵器開発計画後退も <2505-042815>
 米当局がロシアの
ASAT核兵器計画に関係すると指摘する衛星Cosmos 2553について、米国の専門家から制御不能な回転をしており、もはや機能していないとの見方が出ている。 ロシアの宇宙兵器開発計画にとり一つの挫折となる可能性がある。
 宇宙空間は新たな戦闘領域と捉えられるようになり、米国、中国、ロシアは宇宙軍を創設したり、巨額を投じてた研究開発や試験を行っている。
 Cosmos 2553は、ロシアがウクライナ侵攻を開始する数週間前の2022年2月5日に打ち上げられ、宙放射線が強く通信衛星や地球観測衛星が通常避ける、高度約2,000kmの軌道にあり、ロシアは高放射線環境下での搭載機器の試験という研究目的だと説明しているが、この1年、異常な回転をしていることが宇宙追跡会社LeoLabs社のドップラーレーダーデータとSlingshot Aerospace社の光学データで検知されていた。
 LeoLabs社は2024年11月に、衛星の誤動作と思われる動きを検知した。 同社の上席研究員マックナイト氏はReutersに、「2024年12月に、追加のレーダーデータと別の宇宙会社が撮影した画像に基づき、衛星が回転しているとの評価を『高い確信』に引き上げた」と語った。
 ワシントンD.C.のシンクタンク、戦略国際問題研究所 (CSIS) は25日に発表した年次宇宙脅威分析の中で、LeoLabs社の分析について「衛星がもはや運用されていないことを強く示唆する」と述べた。
 米政府は、Space X社のStarlinkのような衛星ネットワーク全体を破壊できる核兵器の開発にロシアが何年も前から取り組んでいるとみていて、米政府当局者はロシアの対衛星核兵器開発を支援するために打ち上げられたと指摘した。
 ロシア国防省からのコメントは得られていない。