2020年の注目される軍事技術に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2020.10.07 Jane's Defence Weekly India's DRDO test-fires laser-guided anti-tank missile <2012-100706>
 インド政府報道局が9月23日、インド
DRDOが22日にArjun MBTの120mm施旋砲からレーザ誘導ミサイルを発射する試験に成功したと発表した。
 ミサイルは3km遠方の標的に命中したと言う。
2020.09.14 Aviation Wwwk & ST Rotating detonation engines are an emerging priority for U.S. Air Force <2011-091402>
= 回転爆轟エンジン (RDE) に関する記事 =
 回転爆轟エンジン (
RDE) は逐次回転式に吸気に燃料を噴射して爆轟させるエンジンで、使い捨てに適する超安価ななため、まずは高速CMの推進装置として考えられている。
2020.06.01 C4ISR net All aboard the Sea Train! <2007-060104>
 米DARPAがSea Train構想を進めている。 この構想は4隻の中型USVを連結して外洋を航海させるものである。
 中型USVはそれぞれ離岸して15nm程沖合で自動的に集結して連結し、連結後は6,500nmの航続距離を持ち東南アジア海域の目的地に向けて航海する。
 目的地到着後は連結を解いてぞれぞれ情報収集などの任務に当たり、任務終了後は再び連結して帰投する。
2020.04.17 Breaking Defense Roper sees Air Force 'Flying Cars' in production by 2023 <2005-041704>
 米空軍の調達責任者であるローパー氏が、空軍向け電気推進型VTOL機eVTOLの生産が3年以内に開始されるだろうと述べた。
 空軍はまず2~3名を輸送する小型eVTOLを目指している。
【註】
 記事にあるUber社製Flying Carは空地両用車ではないことから、空軍の言う'Flying Cars'とは空地両用車ではない様である。
Uber社の Flying Car 動画
2020.04.14 C4ISR net The Pentagon is looking for a quantum space sensor <2005-041403>
 GPSは本来、地球周辺での測位やタイミングを目的としたシステムで、地球から離れた宇宙空間での使用には適していない。
 このため米国防総省は宇宙量子センサ (Quantum Space Sensor) と名付けられたシステムの研究を行っている。
【註】
 米宇宙開発庁 (SDA) は地球-月間 (cislunar) 空間の軍事利用計画を持っており、Quantum Space Sensorはこの計画を成り立たせるうえで必要なものと考えられる。
【関連記事:2005-040705 (BD 2020.04.07)】
2020.04.09 Stars & Stripes US military wants to build mobile microreactor in Idaho <2005-040906>
 米国防総省が移動型の小型原子炉の試作を、エネルギー省のアイダホ国立研究所で行っている。
 試作している原子炉は10MWの出力になる。
【関連記事:2001-112501 (AW&ST 2019.11.25)】
2020.03.09 Aviation Week & ST Death of the fighter? <2005-030901>
 米空軍は老朽化したF-15C/Dの後継にF-15EXとF-35Aの混合配備を計画しており、次世代戦闘機
NGAD開発室10月に活動を開始しているが、SpaceX社やTesla社の創始者であるイーロン・マスク氏がAir Warfareシンポジウムで2月28日、ジェット戦闘機の時代は終わったと述べた。
 これに対し空軍研究所 (AFRL) は、新型低価格航空機XQ-58A Valkyrieの試験を開始しており、Kratos社は1Q/2021年までにXQ-58 12機の組み立てラインを構築する。 XQ-58A ValkyrieはF-16 Block 25/30の後継になる可能性もある。
 一方GA-ASI社はIRSTを装備したPredator C AvengerにAAMを搭載して、空中給油機や偵察機の護衛に当てる提案を行っている。
2020.03.04 Jane's Defence Weekly USAF could procure and field Agility Prime eVTOL systems within three years <5-030403>
 米空軍が2月25日に、3年後の配備を目指して電動VTOL (
eVTOL) 機であるAgility Prime計画を正式に開始した。
【関連記事:2003-022603 (DN 2020.02.26)】
2020.03 International Defence Review DARPA seeks military programme applications for new, high-speed computing system <2005-030003>
 米DARPAが1つのチップ上に立体で回路を構成する
3DSoCにより処理能力を画期的に高めたコンピーターの軍事利用を追求して、1月22日にRfIを発簡した。
 3DSoCの処理能力は今までの高速処理装置が400Gbsecであったのに対して40Tb/secを目指している。
2020.02.26 Defense News US Air Force starts effort to buy a 'flying car' <2003-022603>
 米空軍が公式にFlying Car計画を開始した。 2月25日に打ち出したAgility Prime計画は民間が先行している電動VTOL (eVTOL) を戦闘地域での人員や物資の輸送に活用というものである。
 空軍は3~8名の兵員を100mph以上の速度で100哩以上輸送でき1時間以上使用できることを求めており、FY23までに少数機で
IOCを目指している。 このため企業には2020年12月17日までに実証飛行を行うことを求めている。
2020.02.24 Inside Defense Navy planning to buy two LDUUVs in FY-25 using other procurement funds <2003-022404>
 米国防総省のFY21予算要求によると、米海軍FY25に他の調達予算で大型
UUV2隻装備する。 このため海軍は今年後半にもLDUUVの競争試作契約を行う。
 海軍広報官が先週、FY23に研究開発費を使って試作品2隻を購入すると述べた。
2020.02.19 Breaking Defense DARPA doubles dough dor nuclear-powered cislunar rocket <2003-021905>
 DARPAのFY21予算要求における宇宙関連経費はFY20の$190Mから$158Mに下がっている。 この中で
ROAR計画とも呼ばれている原子力推進ロケットDRACO計画にはFY20の$10Mから増額して$21Mが当てられる。
 DRACO計画はHALEUとも呼ばれている原子炉を用いた地球と月の間で使用するロケットで、これとにた計画はNASAでも5~20%の低濃縮ウランを用いる計画を進めている。 因みに一般に商用として使われている原子炉のウランは3~5%であるのに対し、米海軍の原子炉では90%の濃縮ウランを使用している。
 この他のFY21におけるDARPA宇宙計画では、静止軌道 (GEO) 衛星への燃料補給などを行うロボット技術RSGSにFY20の$47.3Mより少ない$46.3Mが、Planer Imager小型安価光学衛星に$5Mより増えて$12Mが要求されている。
2020.01 International Defence Review Detail emerge of Russia's Sokol-V gun-launched missile <2002-010006>
 ロシアが3UBK 25 Sokol-V (Falcon) 砲熕発射125mmホーミングミサイルの試験を開始した。 試験では完成弾25発のほか、シーカだけを搭載した訓練弾46発と、INSだけを搭載した擬製弾46発が発射される。
 Sokol-Vはロシア軍が装備する唯一の砲熕発射ミサイルでT-14 Armata
MBT用に開発されたが、T-80 MBTの2A82 125mm滑腔砲からも発射する。