2019年の注目される軍事技術に関する報道

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年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2019.12.23 Aviation Week & ST Air defense redefied <2002-122307>
 戦闘機の自衛手段小型自衛弾 (
MSDM) や自衛用高出力レーザ (SHIELD) の出現で大きく変わろうとしている。
 SHIELD計画は50kWの固体レーザ発振装置をLockheed Martin社、ビーム指向装置をNorthrop Grumma社、ポッド搭載をBoeing社が担当し、Phase 2では2021年に航空機に搭載した試験を計画している。 Phase 3では2021~2025年に150kWレーザで実際の迎撃を行う。
 1月31日に要求が示されるMSDMのPhase 2は全長3ftの迎撃弾が求められる。
2019.10.04 DARPA HP OpFires program advances technology for upper stage, achieves preliminary design review <1911-100404>
 米DARPAが進めているOpFiresの開発計画はブースターの事前設計審査 (
PDR) を完了した。 OpFiresは不意出現重要目標の攻撃を目指す地上発射型二段推進超高速弾で、開発計画の第一段階は昨秋、Aerojet Rocketdyne社、 Exquadrum社、Sierra Nevada Corporation (SNC)社が参加して開始され、2020年末の最終設計審査 (CDR) を目指している。
【関連記事:1812-110909 (DARPA HP 2018.11.09)】
 今後第二段階最大の焦点となるmultiple hot/ststic燃焼試験を2020年末までに行い、第三段階で2022年から全システムでの発射試験を実施する。
2019.07.29 Aviation Week & ST Mistery missiles? <1909-072904>
 米国防総省は以下に挙げた7件の超高速飛翔体計画を進めているが、少なくとも更に2件の計画を進めようとしている。
  ・Conventional Prompt Strike: (海軍)
  ・Land-Based Hypersonic Missile: (陸軍)
  ・Hypersonic Conventional Strike Weapon: (空軍)
  ・Air-Launched Rapid Response Weapon: (空軍)
  ・Tactical Boost Glide: (DARPA)
  ・Operational Fires: (DARPA)
  ・Hypersonic Air-breathing Weapon Concept: (DARPA)
 新たな計画とはHACMHCCWであるが、計画は高度に秘匿されており、アブリビエーションすら分からない。 "H"はHypersonicで"M"はMissileと見られるが、"A"はAdvancedなのかAir-BreathingなのかAir-Launceなのか、"C"とはConcentional、Capability、Conceptなのか分からない。 HCCWとはHypersonic Counter-Cruise Weaponとも考えられる。
2019.08 International Defence Review First captive carriage flight test for AGM-183A ARRW <1909-080004-1>
 米空軍とLockheed Martin社が6月12日、AGM-183A
ARRW初のCFTを実施した。 試験ではセンサだけを取り付けたARRWが使用された。
 2018年8月にLockheed Martin社に発注されたAGM-183Aは2022年のEOCを目指し事前設計審査 (PDR) を3月に完了している。
 2014年に空軍とDARPAが開始したTGB計画はAGM-183Aのリスク低減活動として並行して進められる。
<1909-080004-2>
 米海軍と空軍はが進めている長距離AAM AIM-260
JTAM計画が6月20日に公表された。 発射試験は2021年に開始され、2022年のIOCが計画されている。
 米空軍はFY26にAMRAAMの最終調達を行い、以降はJTAMを調達するという。
2019.08.09 Jane'S 360 UK pursues low-cost unmanned combat aircraft <1909-080902>
 英空軍がBlue Bear社、Boeing UK社、Callen-Lenz社から成るチームに、将来有人戦闘機と共同運用する低価格UCAV計画
LANCAを発注した。 計画は二段階から成り、12ヶ月からなるPhase Ⅰは事前設計段階で、その後1~2社が選定されて試作と飛行試験までを行うPhase Ⅱに進む。 初飛行は2022年初期に計画されている。
 LANCAはMosquiro計画とも呼ばれ、Team Tempestと並びFCAS-TI構想の一翼を成す。
2019.08.07 Inside Defense DOD awards Lockheed $405M contract to re-purpose Navy hypersonic booster for Army use <1909-080709>
 米国防総省が8月6日、陸軍の超高速滑空兵器を発射する海軍が開発するロケットをLockheed Martin社に$405Mで発注した。
2019.08.05 Jane's 360 Raytheon, DARPA complete TBG baseline design review <1909-080508>
 Raytheon社が7月29日に、DARPAと進めている推進滑空弾
TBG基本設計審査 (BDR) を完了したと発表した。 TBGは空軍がHTV-2で得た技術を元に将来の空中発射弾を目指しているもので、ブースタで加速されて大気圏上層部を超高速飛行したのちブースタを切り離して目標に向け滑空する。
 Raytheon社は2015年4月に開発を受注し、今年3月には事前設計審査 (PDR) と最終設計審査 (CDR) までの段階を$63.3Mで受注している。
 一方Lockheed Martin社も2016年9月に$147.3Mで受注している。
2019.08 International Defence Review Around the corner: Directed-energy technology's last hurdles <1909-080016>
= DEW の現状に関する5頁の記事 =
 ・Shifting needs
 ・Technological hurdles
 ・Finding solutions
 ・Teaming up
 ・In the navy
 ・Eyeing invest
2019.08 International Defence Review Raytheon prepares for firstt flight of HAWC prototype demonstrator <1909-080006>
 Raytheon社が6月に行われたパリ航空ショーで、スクラムジェット推進の空中発射型超高速兵器
HAWC初の発射試験近く行うと発表した。
 HAWCは空中発射超高速CMを目指しているシステムで、スクラムジェットはX-43の用に水素を使用するのではなく、JP-10ケロシンを使用する。
 Raytheon社は2016年10月に空軍研究所 (AFRL) から$174.7Mで受注しており、Lockheed Martin社も同年9月に#171.2Mで受注している。
2019.07 International Defence Review Dynetics to build 100kW laser for US Army <1908-070002>
 米陸軍100kWレーザFMTVに搭載する戦術車両搭載高出力レーザ兵器試作計画 (HELTVD) の担当をDynetics社グループに決め、$130Mで発注した。 Dynetics社はLockheed Martin、Rolls-Royce、Raytheon、MZA Associatesなどの各社とチームを組み、事前設計審査 (PDR) に向け設計を行う。
 陸軍はHELTVDをIFPCInc2 Block 2としてC-RAM/C-UAVに使用しようとしている。
2019.07.01 Aviation Week & ST Pole Position <1908-070110>
 米国の超高速飛翔体開発を、Raytheon社が元ATK社のNorthrop Grumman Innovation Systems社と共同で進めることになった。 Raytheon/Northropチームが進めるのは過去何十年も進めてきたscramjetではなく、よりリスクの少ないアプローチという。
 米国防総省は推進滑空型超高速飛翔体の開発を2つのタイプで進めている。 その一つは技術的に高度なシステム空軍のAGM-183A
ARRWとそのリスク低減活動であるDARPAのTBGで、もう一方はリスクの少ない陸軍のAHW、空軍のHCSW、海軍のCPSや陸軍のLRHWなどである。
2019.07.15 Defense News BAE gets green light to build extended-range cannon prototype for US Army <1908-071505>
 BAE Systems社が7月15日、米陸軍の長距離カノン砲 (
ERCA) の試作を$45Mで受注したと発表した。
 ERCAはArmy Fure Commandが最優先項目に掲げている一つで、現在38口径であるM109A7 Paladin 155mm SPHの砲身を30ftに伸ばし58口径とするもので、XM113 RAP弾を使用した射程を40kmにまで延伸する。 陸軍は数年以内の配備を計画している。
 ERCAは陸軍が計画している射程1,000nmの戦略長距離砲への第一歩である。
【註】
 38口径のM109A7 Paladin 155mm SPHの射程はRAP弾を使用しても30kmであるが、62口径のMk45 Mod 4 127mm艦載砲は37kmの射程を有している。
2019.07 International Defence Review AerualX unveils DroneBullet CUAS development <1908-070004>
 カナダのAerialX社UAVを攻撃するDroneBullet高速UAVの開発を完了した。 同社によるとDroneBulletは直撃型で、UAVとミサイルの両面を持つが、ミサイルとしての大きい一方、停止、着陸、上方または下方からの攻撃など、通常のミサイルにはできないことができる特性を持つ。
 DroneBulletは全長269mm、全幅160mm、重量910gのリチウムイオンポリマ電池で駆動する電動モータで推進する4ロータUAVで、行動半径3km、上昇限度9,842ft滞空能力10分の性能を持ち、攻撃は150km/h~200km/hで行うが、ダイブ攻撃では300km/hも可能である。
 誘導はGPS/INS/IMUと先端に取り付けられた昼夜カメラを用いて行う。
2019.07 International Defence Review Dynetics to build 100kW laser for US Army <1908-070002>
 米陸軍100kWレーザ
FMTVに搭載する戦術車両搭載高出力レーザ兵器試作計画 (HELTVD) の担当をDynetics社グループに決め、$130Mで発注した。 Dynetics社はLockheed Martin、Rolls-Royce、Raytheon、MZA Associatesなどの各社とチームを組み、事前設計審査 (>PDR) に向け設計を行う。
 陸軍はHELTVDをIFPCInc2 Block 2としてC-RAM/C-UAVに使用しようとしている。
2019.06.26 Jane's Defence Weekly USAF XQ-58A Valkyrie completes second flight <1908-062608>
 米空軍がKratos社と開発しているXQ-58A Valkyrie長距離高亜音速UAV2度目の飛行試験が6月11日に行われ、70分間の飛行で予定していた試験項目を全てパスした。 最初の飛行試験は3月5日に行われている。
 空軍は3月に3月から9月にかけて5回の飛行試験を行うとしていた。
2019.06.24 Jane's 360 First captive carriage flight test for AGM-183A ARRW <1907-062406>
 米空軍がLockheed Martin社と開発している超高速弾AGM-183A
ARRWB-52に搭載しての飛行試験が6月12日にEdwards AFBで行われた。
2019.06.22 Stars & Stripes Under pressure about carbon emissions, the aviation world looks to battery-powered aircraft <1907-062201>
 イスラエルのベンチャー企業Eviation Aircraft社がパリ航空ショーに9人乗り全電動機Aliceを出品した。
 蓄電池を動力源とするAliceはまだ初飛行前なので海路運搬されてきたが、3年以内の商業飛行を目指しているという。
2019.06.13 Defense News US Air Force flight tests hypersonic missile on B-52 bomber <1907-061310>
 米空軍が6月12日、超高速弾AGM-183A
ALRRWB-52に搭載しての飛行試験を実施し成功した。 試験では供試品の切り離しは行われなかった
 FY22でのEOCを目指すALRRWの開発は2018年8月にLockheed Martin社に発注されている。
2019.06.05 Jane's 360 US Army eyes near-term fielding of combat capable hypersonic and directed energy weapons <1907-060505>
 米陸軍
RCCTO長のサーグッド中将が6月4日、陸軍がFY22に50kW HELを搭載したStryker 4両を装備する1個中隊FY23に超高速弾を装備する最初の中隊を発足させると述べた。
 国防総省のCPS計画で陸軍は海軍と共同で、空軍は独自に超高速兵器の開発を行っているが、飛翔体は三軍共通C-HGBを使っている。
2019.06 International Defence Review DARPA sets out goals for Manta UUV development <1908-060011>
 米DARPAが、長時間潜航可能で大きな搭載能力を持つ
UUV計画であるManta Rayを開始した。
【註】
Manta Ray UUV を紹介した website
2019.06 International Defence Review X-60A hypersonic flight research programme completes critical design review <1908-060010>
 米空軍が3月7日、米空軍研究所 (
AFRL) がGOLS社と開発しているX-60A GO1超高速飛行試験機が最終設計審査 (CDR) に通過したと発表し、X-60Aは製造段階に移行できる状態になった。
 Gulfstream Ⅲから空投されたX-60Aは液体酸素とケロシンを燃料とするUrsa社製Hadley液体ロケットで推進し、Mach 5以上で飛翔する。
【関連記事:1904-031106 (Jane 2019.03.11)】
Generation Orbit社 HP の GO1の頁
2019.05.28 Marine Times Marine and Army squads could get this new 40 mm laser guided grenade round <1906-052808>
 Raytheon社が海兵隊及び陸軍用に、M320またはM79 40mm擲弾銃から発射する
SAL誘導ミサイルPikeを開発した。
 従来の40mm擲弾は射程が300~400mであるが、Pikeの射程は2km近くになる。 また遮蔽された向こうへの射撃も可能になる。
2019.05.26 Defense News Shipbuilder lends a hand with rise of robot submarines <1906-052602>
 米国で最大の艦船メーカである
HII社がBoeing社と提携して大型UUV Orcaの開発を行っている。
 米海軍は2年前にBoeing-HIIチ-ムとLockheed Martin社にそれぞれ$40MでOrca開発の初期段階を発注したが、3月にそのうちBoeing-HIIチ-ムを選定5隻の製造を発注した。 海軍はFY20要求でUUVなど水中無人武器に$359Mを要求しているが、そのうち$182MがOrca分である。
 Boeing社は全長51吋、排水量50tの大型UUV Echo Voyagerを試作し2,500時間以上の洋上試験を行っているが、Boeing社によるとOrcaはEcho Voyagerで得た経験が反映されるものの、これとは別物になるという。
2019.05.23 Defense News Under Skyborg program, F-35 and F-15EX jets could control drone sidekicks <1906-052310>
 米空軍の調達責任者が、F-35とF-15EXが近くKratos社製XQ-58 Valkyrieの様なUCAVと行動を共にするようになると述べた。 この機能はF-35のBlock 4で実現するという。
 ValkyrieはSkyborgに換わり、新型センサやペイロードのほか戦闘機とのネットワークも構成され、映画スターウォーズで出てくるR2-D2の様な働きをするようになるであろうという。
 3月5日に初飛行したValkyrieは滑走路なしで離陸できる高亜音速機で、Kratos社でによると空軍の要求である航続距離1,500nm、搭載能力500-lbを上回る性能を持つという。
2019.05.23 Defense News When it comes to missile-killing lasers, the US Navy is ready to burn its ships <1906-052309>
 米海軍が艦載レーザ兵器
HELIOS2021年にもハワイを母港とする駆逐艦Prebleに搭載する計画である。 海軍はHELIOSをCIWSRAMと同様の機能と考え、Aegis Weapon Systemの一部に組み入れようとしている。
 設計審査は3月に終えており、開発しているLockheed Martin社は年内に組み立てを開始して2020年中頃までに組み立てを完了するとしている。
 HELIOSは現在出力が60kWであるがこれを150kWまで高めようとしており、これが500kWを超えるようになれば超音速を含むあらゆるASCMを撃墜できるようになるという。
2019.05.22 Jane's Defence Weekly US Army looking for ways to pare down competing directed-energy programme <1907-052207>
 米国防総省が、現在各軍、各機関で進めている
HEL兵器計画の整理統合を検討している。
 現在陸軍はM-SHORADの一部としてStrykerに搭載する50kWレーザMMHELを目指したFMTV車搭載の100kWレーザHELTVD計画を進めている。
 これに対し海空軍は独自の計画を進めており、DARPAもHELLADSとしてソリッドステートレーザの開発を進めている。
2019.05.20 Aviation Week & ST Lilium liftoff <1907-052003>
 ドイツLilium社が5月4日、電動VTOL (eVTOL) Lilium Jet実大機の無人での初飛行に成功した。  Lilium Jetは5人乗りで、最高速度300km/h、航続距離300kmの性能を持つ。
初飛行の YouTube 映像
2019.05.20 Aviation Week & ST German startup Lilium <1907-052002>
 ドイツLilium社5人乗り電動VTOL (eVTOL) の無人での初飛行に成功した。 Lilium Jetは前後翼に36基のダクテッドファンを配している。
【註】
 米DARPAがAurora社と、ほぼ同じ構想のVTOL機XV-24A LightningStrike VTOL X-Planeを開発して1/5モデル機の試験飛行を行っていたが、2018年5月に計画中止が報じられている。
【関連記事:1807-050703 (AW&ST 2018.05.07)】
2019.05.15 Jane's Defence Weekly Raytheon analyses test firing data of Excalibur N5 <1907-051508>
 Raytheon社が5月6日、2019年9月にExcalibur N5の試験をYuma試験場で行い、単、中、長距離で合わせて6発を発射したことを明らかにした。 現在は試験結果を解析中という。
 Excalibur N5は陸軍のExcaliburを艦載5吋砲用にしたもので、射程が二倍命中精度が2m以内を目指している。
2019.05.15 Jane's Defence Weekly DARPA to brief industry on ACE manned/unmanned dogfighting programme <1907-051507>
 米DARPAが有人機とUAVが共同空対空戦闘を行う
ACE計画を開始し、5月6日に業者説明会、17日に提案受付会を開いた。
 DARPAは空軍が公表したSkyborg Loyal Wingmanの様なUAVの使用を考えている。
2019.05.15 Jane's Defence Weekly DARPA preparing to test fly two hypersonic weapons <1907-051503>
 米DARPAが5月1日、今年後半に陸軍と共同で2種類の超高速兵器の発射試験を行うことを明らかにした。 試験は2019年末までに行われるが2020年初頭まで延びる可能性があり、いずれもB-52から発射される。
 試験が行われるのはいずれも空軍の計画で
TBGHAWCで、TBGはロケットで空中発射されMach 5以上で高度200,000ftまで上昇する。
 一方のHAWCは超高速CMを目指している。
2019.05.15 Defense Update US Army contracts Dynetics to build a mobile, High Energy Laser Weapon <1906-051510>
 Dynetics社がLockheed Martin、Rolls Royce、MZAの各社とチームを組み、米陸軍
SMDCから車載100kW級レーザ兵器試作HELTVDを、最終段階まで競ったRaytheon社を破って$130Mで受注した。
 チーム各社はDynetics社がシステム統合と最終組立及び試験を担当し、Lockheed Martin社がレーザシステム、Rolls-Royce社LibertyWorksが電源と熱管理を担当する。
 Team Dyneticsは2019年初期に事前設計審査 (PDR) を完了しており、できるだけ早期に最終設計審査 (CDR) を受けたいとしている。
2019.05.10 Defense News Rolls-Royce unveils hybrid power system for laser weapons <1906-051004>
 Rolls-Royce社でインディアナポリスを拠点とし先進技術を担当しているLiberty Works事業部の責任者が5月10日、同事業部が過去10年近くにわたりレーザ兵器の開発に当たっていることを明らかにした。
 同社が手がけているのは100kW級レーザ兵器で、動力源にはOH-58、Little Bird、AH-6iなどのヘリに広く採用されているM250エンジンを使用している。 M250の出力は300kWであるため、システムは200kWの熱処理が必要になる。
2019.05.03 Jane's 360 DARPA preparing to test fly two hypersonic weapons <1906-050305>
 米DARPAが2019年に超高速飛翔体2種類の飛行試験を実施する。 試験が行われるのはいずれも空軍が開発している
TBGHAWCで、試験ではいずれもB-52から発射される。
 ・TBG:ロケット推進でMach 5以上で飛行し高度200,000ftに達する。
 ・HAWC超高速CMを目指す。
 DARPAはまた陸軍と超高速飛翔体の地上発射型を開発する。
2019.05.02 Inside Defense HELIOS set for critical design review in 2020, delivery in May 2021 <1906-050204>
 Lockheed Martin社2021年5月納入を目指して開発を進めている駆逐艦搭載用のレーザ兵器
HELIOSの最終設計審査 (CDR) は、2020年初期に計画されている。
2019.05 International Defence Review Raytheon awarded TBG concept maturation contract <1906-050008>
 米DARPAが3月1日、超高速滑空飛翔体
TBG事前設計 (PDR) 段階から最終設計 (CDR) 段階までを$63.3MでRaytheon社に発注した。
 TBGについては2015年4月に初期分としてRaytheon社が$20.5Mで受注し、Lockheed Martin社も2016年9月に並行して$147.3Mで受注していた。
2019.04.24 Jane's Defence Weekly USN seeks additional funding in 2020 to fasten HELIOS <1906-042405>
 米海軍作戦部長リチャードソン大将が4月初めに上院軍事委員会で、海軍がFY20で予算要求に盛り込まれなかった項目優先度の高いものとして高出力レーザ兵器
HELIOSに$80Mの復活を要求した。 海軍はFY20に一連のレーザ兵器NLFoSとして$101Mを要求している。
 一方当面の計画としてはSNLWS計画を進めていて、ソリッドステートレーザSSL-TM計画と共にHELIOSもこの計画に含まれている。
 SNLWSでは60kWの出力を目指しているがSSL-TMでは150kWを目指しており、FY20では17San Antonil級LPDに搭載した試験が計画されている。
2019.03.28 Inside Defense Griffin says FY-20 FYDP 'nearly doubles' hypersonic spending to $11.2B <1904-032813>
 米国防総省科学技術担当Griffin次官補が3月28日に下院軍事委員会で、今後5年間超高速飛翔体関連予算を$6Bから$11.2Bへとほぼ倍増することを明らかにした。
2019.03.22 DARPA HP In the Sky and on the Ground, Collaboration Vital to DARPA's CODE for Success <1904-032208>
 米DARPAが開発しているUAVの自律共同飛行
CODEシステムの飛行試験が2月に行われた。
 試験ではCODEを搭載したRQ-23 Tigershark UAV 6機が逐次離陸したのに加えて仮想UAV 12機が参加し、通信が途絶GPSが使えない状況でも計画通りの群飛行を行った。
試験の映像 (YouTube)】
2019.03.21 Inside Defense AFRL official: High-power microwave prototypes to be delivered this year <1904-032106>
 米空軍研究所 (
AFRL) 当局者によると、試験の成功を受け米空軍がHPM DEWを年内に配備する。
2019.03.19 Inside Defense Navy planning FY-20 LDUUV RFP, accelerating effort by five years <1904-031906>
 米海軍計画より5年早くFY20にSnakeheadと呼ぶ巨大UUV
LDUUVRfPを発簡する。
2019.03.19 Defense News Northrop launches hypersonic defense push <1904-031904>
 米国防総省が超高速兵器防衛に、今後5年間で$10Bを支出する計画であることを明らかにしたなか、Northrop Grumman社が先週、超高速兵器防衛の概念図をネット上で公開した。 同社の考えている超高速兵器防衛は以下の四層からなっている。
 ・宇宙配備重層センサ
 ・滑空段階及び終末段階で迎撃する迎撃弾
 ・サイバ、電子戦、
DEWによる非殺傷型対処
 ・指揮統制システム
2019.03.18 Inside Defense Army unveils $228M Strategic Long-Range Cannon program <1904-031809>
 米陸軍が$228Mかける戦略長距離砲 (
SLRC) の砲及び弾薬の技術研究にFY20分として$91.9Mを要求した。
2019.03.15 Inside Defense Army wants $228 million in FY-20 for road-mobile, hypersonic weapon development <1904-031506>
 米陸軍長射程超高速ミサイル
LRHWの開発費として$228MをFY20予算に計上した。
 LRHWは走行可能超高速弾で、海軍の超高速滑空弾とブースタを共用する。
2019.03.06 Inside Defense DOD pulls Raytheon back into competition against Lockheed for tactical hypersonic weapon <1904-030610>
 米国防総省がLockheed Martin社だけと進めていた空中発射/艦上発射型戦術超高速滑空兵器
HTBGW計画Raytheon社を復帰させることにした。
 これを受けてDARPAはRaytheon社と$63.3Mの契約を結んだ。
2019.03.05 C4ISR net DARPA inks a contract for hypersonic weapon research <1904-030511>
 Raytheon社が3月5日、DARPAから空軍用の
HTBGWの契約を$63.3Mで受注したと発表した。 契約には最終設計審査 (CDR) の受審までが含まれている。
 HTBGWは超高速までブースタで加速し、切り離し後は非推進で目標まで滑空飛行する。
2019.03.01 Defense Update Rheinmetall tests a weapon station for laser weapons <1904-030106>
 Rheinmetall社100kW級レーザ兵器の試験を実施している。 試験ではUAVや迫撃砲弾を実用に供しうる距離で撃墜している。
 システムはモジュラ式でレーザ発振装置、光学系を含むビーム指向装置及び追随装置からなり各種サイズにでき、陸上、航空機搭載、艦載に適合できるという。
 陸上ではドイツ軍が既に装備しているMANTIS
C-RAM/防空システムに合わせて作られており、上位の防空システムとも連接できる。
 同社は既にPatriotの至近距離防空用としてRaytheon社と検討を進めている。
2019.03 International Defence Review Radar love: US armed forces seek multidomain radar assets to combat UASs <1905-030008>
 米陸海軍UAV群集団の来襲に強い警戒感を持っており、それに対処する共通のレーダを検討している。
 一方海軍は従来のAegisシステムがBM対処を重点としているためUAVの捕捉を行わない様に作られているので、これを可能にするAegis Speed to Capability計画を進めている。
 また駆逐艦にUAVを幻惑させる高出力レーザ装置
HELIOS計画も進められており、Lockheed Marti社が1月15日に事前設計審査 (PDR) の受審準備が完了したことを明らかにしている。
2019.03 International Defence Review MALD-N programme funded into EMD phase <1905-030004>
 米海軍が1月30日、
MALD-Nの24ヶ月間EMDをRaytheon社に$33Mで発注したと発表した。 EMDは2018年9月に発注した$46.6MのTMRRを引き継ぐ。
 MAKD-Nは空軍が装備している航続距離500nmのADM-160C MAKD-Jを発展させた物であるが、搭載する電子戦装置は切り離されて別契約になる。
2019.02.27 Inside Defense Navy plunks down $846 million to begin building hypersonic booster <1903-022709>
 米海軍が2月26日、Lockheed Martin社に対し過去9ヶ月間で4回目となる、飛行間に軌道を変化させる潜水艦発射型超高速対艦ミサイルが使用する新型ブースタに関する契約を$846Mで行った
 この契約でこの計画に投入した経費は$925Mに達した。
2019.02.20 Jane's Defence Weekly RAF to use 'swarming drones' by the end of the year to defeat enemy air defence <1904-022006>
 ウイリアムソン英国防相が2月11日に
英国王立防衛安全保障研究所で、英空軍が敵の優勢な防空網を混乱させる目的で、UAV群を年内に装備すると述べた。
 英空軍は2019年末までにネットワーク化されたUAV群を装備する複数の飛行隊を発足させるという。
2019.02.17 Stars & Stripes UK is close to adding swarming attack drones to its military arsenal <1903-021705>
 ウイリアムソン英国防相
英国王立防衛安全保障研究所で、近い将来小型の攻撃型UAV群が軍の主要装備になり、更にこれらがF-35を補完することになると述べた。
 この種兵器の研究は米国でも過去10年来進められており、CICADALGremlinsValkyrieなどがそれである。
 CICADAは海軍研究所 (NRL) が進めている偵察用の使い捨て型microUAVを大量に散布する計画で、DARPAの進めているGremlinsはジェット推進UAVをC-130から発進回収する計画である。
 米空軍研究所(AFRL)がKrotos社と進めているValkyrieはジェット推進UAVで、UTAP-22 MakoとXQ-222 Valkyrieの2種類のUAVで構成される。
【註】
 CICADAはNRLが進めているGPS誘導の滑空型micro UAV計画で、寸法は縦横6吋以内、滑空比3.5を目指している。
NRL の CICADA のページ
2019.01.10 Inside Defense Army eyes laser weapon for short-range air and missile defense by 2027 <1902-011003>
 米陸軍が2018年10月26日に議会に提出した報告書で、陸軍は2027年まで
IFPC Inc.2としてミサイルと共にDEWSHORAD採用するとしている。