2019年のシンガポール情勢に関する資料

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要             旨
2019.12.18 Jane's Defence Weekly RSAF to set up fighter trainig unit on Guam <2002-121812>
 シンガポール国防相と米国防長官が12月7日、シンガポール空軍がF-15SGとF-16及びGulfstrem 550
AEW&C機の飛行訓練のためグアムのAndersen AFBに駐留することに合意したMoUに署名した。
 この合意に基づきシンガポールは同基地に格納庫、エプロン及び支援施設を建設し、2029年から1個飛行隊を駐留させる。
2019.12.09 Defense News Singapore to launch fighter jet training detachment on Guam <2001-120904>
 シンガポールがグアムのAndersen AFBに常駐してF-15SGやF-16の訓練を行うことで合意し、12月6~7日にカリフォルニアで開かれたReagan National Defense Forumで米比国防相が
MoUに署名した。 これに伴いAndersen AFBにはハンガエプロン支援施設等が建設され、訓練は2029年に開始される。
 MoUではF-15SG、F-16のほかGulfstream 550 AEW&Cなどの支援機が訓練を行うが、シンガポールは保有しているF-16 60機を2030年代にF-35Aに換装する計画である。
2019.11.06 Jane's 360 Singapore’s final Littoral Mission Vessel arrives at home port <1912-110605>
 シンガポール海軍沿岸警備艦 (
LMV) の8番艦にして最終艦となるFealessが11月5日、母港となるTuas海軍基地に入港し第182戦隊に配属された。 Fealessは2013年にST Engineering社に発注され、2019年1月に進水していた。
 全長80m、幅12m、喫水3m、満載時排水量1,250tFealessは速力27kt以上、15ktでの航行時の航続距離3,500tの性能を持ち、Oto Melara 76/62 Super Rapid砲1門、同社製25mm Typoon砲1門、12.7mm遠隔操縦機銃2丁を装備している。
2019.11 Internationsl Defence Review Unmanned revolution: RSN poised for sea change in MCM operations <1912-110012>
= シンガポールの対機雷戦装具に関する5頁の記事 =
 ・Development overview
 ・Underwater capabilities
2019.10.22 Jane's 360 China, Singapore enhance bilateral defence co-operation <1911-102204>
 10月17~22日に中国を訪問していたシンガポール国防相が中国国防相と両国の軍事協力を強化する協定に署名した。
 これにより両国は毎年国防相会議を開くなど軍事協力を強化することになる。
2019.09 International Defense Review WST Engineerin Land Systems unveils unmanned NGAFV variant <1911-090010>
 シンガポールの軍事企業であるST Engineering社の陸上システム事業部が、
NGAFV 29t装軌車を無人化したUGVを開発した。
 その試作車は7月に国防相が同社を視察した映像に、無人のNGAFVが4×4 UGVや4ロータUAVと共同で仮想敵に向かう様子が映っていた。
【NGAFV 関連記事:1909-080001 (IDR 2019.08)】
2019.08.21 Jane's Defence Weekly Singaporean military show-cases latest defence capabilities <1910-082107>
 シンガポール建国54周年記念の8月9日に軍が全長1.3kmにも及ぶパレードを実施し、各種新兵器を公開した。 パレードには国軍のほか警察軍民間防衛軍も参加した。
 Spike LR
ATGMを装備する29.5tのHunter装軌AFVは6月11日に公開されている。 この他に衛星通信の小型車Satcom VSDと装輪回収車 (WRV) の2車種も公開された。
 ERVはRheinmetall MAN社製SX45 8×8車を元にした全長10.8m、幅2.5m、高さ3.6mの車両で35tの吊り上げ/牽引能力がある。
 この他らASTER 30 SAMも公開された。
2019.08 International Defence Review Singapore's next-generation Hunter armoured fighting vehicle breaks cover <1909-080001>
 シンガポール軍が6月11日に行われた機甲部隊創立50周年記念閲兵式でHunter
ATGM搭載AFVを初公開した。 同軍はHunterを1970年代に開発されたM113A2 APCと換装される。
 次世代AFV (NGAFV) と呼ばれていたHunterはST Engineering社が開発したもので、全長6.9m、全幅3.4m、全高3.4m、重量29.5tで、Orbit ATK社製Mk44 Bushmaster Ⅱ 30mm砲を搭載したRafael社製Samson 30遠隔操作砲塔を装備している。
 Spike ATGM 2発を装填した発射機は屋上の左右いずれにも取り付けることができ、走行間は装甲の中に収納され、発射準備時に外に出る。
2019.07 International Defence Review Singapore navy confirms 16m-class USVs aboard future unmanned ' mothership' <1908-070010>
 シンガポール海軍が5月に同国で開かれたIMDEX 2019展で、将来6隻保有しているVictory級コルベット艦に代わる次期フリゲート艦Venus 16 16m級
USVを搭載することを明らかにした。
 Venus 16は30t25ktで巡航し、速力40ktの性能を持ち、掃海等の任務に当たるという。
 シンガポールは今まで、イスラエルRafael社から購入した9m級のProtector USVを保有していたが、これらはVenus 16と交代する。
2019.06.19 Jane's Defence Weekly Singapore Army commissions Hunter AFV <1908-061914>
 シンガポール陸軍が6月11日にSungei Gedong駐屯地で行われた機甲部隊創立50周年式典で、Hunter装軌
AFVを初公開した。
 Hunter AFVは次世代AFV (NGAFV) の呼び名で知られている全長6.9m、全幅3.4m、重量29.5t、乗員3名の全ディジタル式のAFVで、超越能力3.4m、速力70km/h、行動半径500kmの性能を持っている。
2019.06.11 Jane's 360 Singapore's next-generation Hunter armoured fighting vehicle breaks cover <1907-061108>
 シンガポール軍が6月11日に行われた機甲部隊創立50周年記念閲兵式でHunter
ATGM搭載AFVを初公開した。
 同軍はHunterを1970年代に開発されたM113A2 APC及びBionix Ⅱ IFVと換装する。
 全長6.9m、全幅3.4m、全高3.4m、重量29.5tのHunterは装備化されるまで次世代AFV (NGAFV) と呼ばれていたもので、ST Engineering社が開発した。
2019.04.06 日経新聞 領空問題の解決へ前進 シンガポールとマレーシア <1905-040605>
 シンガポールとマレーシアの運輸相が6日、両国が対立していた領空問題に関する共同声明を発表した。
 シンガポールはマレーシアが南部のインフラ開発の妨げになると主張していた新たな空港の発着手順を取り下げる。 マレーシアも対抗措置として打ち出していた南部の飛行制限区域の設置を無期限停止するとしている。
2019.03.28 日経新聞 シンガポール防衛大手、ベルギーの通信衛星企業を310億円で買収 <1904-032805>
 シンガポールの防衛産業大手ST Engineering社が、ベルギーの通信衛星関連企業NewTechグループを€250Mで買収すると発表した。 ST Engineering社は次世代通信規格5Gの導入などで、通信衛星分野の機器やサービスの需要が高まるとも期待しており、買収は2019年下期に完了する。
 ST Engineering社はシンガポールの政府系ファンドが株式の約半数を保有する国策会社で、従来主力だった防衛機器だけでなく近年はロボットや都市運営を効率化するスマートシティー関連事業などにも事業を広げている。
2019.03.25 Aviation Week & ST Singapore looks to 2030s as it plans fleet renewala <1905-032507>
 シンガポールF-35を評価用として4機購入し、その結果を見て追加購入するとしているが、計画では2030年までにF-16を全てF-35に換装するという。
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┃     ┃  現   状  ┃  2030年以降  ┃
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┃戦 闘 機┃F-15SG, F-16C/D/V ┃  F-15SG, F-35 ┃
┃輸 送 機┃   C-130H   ┃   C-130 新型 ┃
┃空中給油機┃A330 MRTT, KC-135R┃   A330MRTT  ┃
┃ AEW&C機 ┃   G550 CAEW  ┃   G550 CAEW  ┃
┃ 攻撃ヘリ ┃   AH-64D   ┃   AH-64D   ┃
┃ 輸送ヘリ ┃   CH-47D/SD  ┃   CH-47F   ┃
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2019.03.21 Jane's 360 ST Engineering positions Bronco to meet Bv206 requirements <1904-032104>
 シンガポールのST Engineering社が、現在Bv206(註:BAE Systems社製、スウェーデン陸軍が装備)を使用しているユーザ向けにBronco 3を開発した。
 Bronco 3は厳しい気象条件で使用するとのニーズに応えて、Soucy社製の600mm幅履帯を700mm幅に替えたことなどで、地球上の80%を走破できるという。
2019.03.14 日経新聞 領海問題、解決へ前進 シンガポールとマレーシア <1904-031407>
 シンガポールとマレーシアの外相が14日に同国南部ジョホール州の港の境界線を巡る領海紛争について協議し、対象海域への政府船舶の派遣など境界線の拡張につながる活動を停止することで合意した。
 2018年10月以来、くすぶり続けていた両国の火種は解消に向けて前進した。
【関連記事:1903-011606 (JDW 2019.01.16)】
2019.03.05 Jane's 360 Singapore outlines next-generation armed forces in latest transformation roadmap <1904-030509>
 シンガポール国防相が3月1日に議会で、2030年を目標に陸海空軍の主要装備を更新する計画であることを明らかにし、その手始めにFY2019にSGD15.5B ($11.44B) の国防費を要求するとした。
 その中で同相は、現在ST Engineering Land Systems社で生産中の新装軌装甲戦闘車
NGAFVの取得を年内に開始して現有M113A2 Ultra APCと換装して、Bionix IFVと合わせて装備することを明らかにした。
 更に現在装備しているFH 2000牽引砲に代えて155mm/52口径SPHを装備しNGAFVと共に運用することも明らかにした。
2019.03.03 Jane's 360 Singapore's next-generation AFV seen with missile-capable remote weapons station <1904-030304>
 シンガポール国防省が3月1日にネット上で次世代装軌装甲車
NGAVシリーズのミサイル装備型NGAFVを公表した。 NGAFVはST Engineering社製Adder M30 RWSに代えてRafael社製Samson 30 RWSを搭載したもので、Samson Mk Ⅱの発展型であるSamson 30 RWSはOrbital ATK社製 Mk44 Bushmaster Ⅱ 30mmを装備するほか、その左側にATGM 2発を装填する発射機を搭載している。
【関連記事:1704-030001 (IDR 2017.03)】
2019.03.01 Defense News Singapore moves to buy four F-35s, possibly eight more afterward <1904-030105>
 シンガポール国防相が3月1日に議会で、F-35当初分として4機、更にオプションの8機購入の要求を米国に行ったことを明らかにした。 購入額は$90M~$115Mと言うがF-35のどの機種かは明らかにしていない。 ただ同相はかつてF-35Bではないと述べている。
 シンガポールは現在F-15SG 40機F-16C/D Block 52/52+ 60機を装備しており、2030年頃にこれらをF-35に換装する計画である。
【註】
 シンガポールはF-35の開発段階から関心を示しており、一時は開発費の%を負担するLevel 3共同開発国としての計画参加も検討されていたが、結局イスラエル同様に開発費として$50M程度を負担した準メンバーSCPとなった。
2019.02.27 Jane's Defence Weekly TKMS hols launch ceremony for RSN's first Type 218SG sub <1904-022710>
 シンガポールドイツTKMS社に4隻発注したType 218SG潜水艦の一番艦が2月18日に進水した。 シンガポールへの引き渡しは2021年になる。
 全長70m、浮上時排水量2,000t潜航時排水量2,200tのType 218SGは、燃料電池技術を取り入れた新型の
AIPを採用しているため連続潜航時間を50%向上させている。
2019.02.21 Defense News German documents reveal Singapore received more Leopard 2 tanks <1903-022105>
 ドイツは2007~2012年にシンガポールへ161両のLeopard 2
MBTを輸出しているが、2016年に7両、2017年にも18両輸出しており、シンガポールは現在170両以上のLeopard 2を保有していると見られる。
2019.02.21 Jane's 360 IDEX 2018: Singapore’s ST Engineering launches SRAMS 120 mm Mk Ⅱ <1903-022103>
 シンガポールST Engineering Land Systems社
SRAMS 120mm迫撃砲の新型Mk Ⅱと迫弾を開発した。 SRAMS Mk Ⅱは従来油圧式であった方位高低制御を全電動式に変え方位では180゚の方向変換を可能にしている。
 射撃統制はコンピュータ式のFCSで行い、発射速度は10rpmである。
 弾薬は誘導砲弾では射程8.5kmCEP≦10mで、HE弾の炸薬はTNT 2.8kgで初速408m/s、射程9kmである。
【註】
 ST Engineering社HPによると、SRAMS Mk Ⅱは重量が僅か1,200kg、反動が50t以下と世界最小で、最大装薬で10km飛翔すると言う。
2019.02.19 Jane's 360 Singapore discloses further details of Invincible-class submarines <1903-021907>
 シンガポールがドイツThyssenKrupp社Type 212Aを元にして4隻建造するType 218SG一番艦が2月18日に進水した。
 Type 218SGは浮上時排水量2,000t、潜航時2,200t
AIP推進の潜水艦で、533mm魚雷発射管8本を装備し、潜航時15kt以上、浮上時10ktの性能を持つ。
【註】
 艦尾舵が十字型ではなく日本でそうりゅう型が採用したX字型になっている点に注目。
2019.02.05 Jane's 360 Singapore, France reaffirm defence ties <1903-020504>
 シンガポールフランスが1月31日~2月2日にシンガポールで防衛政策対話 (
DPD) を行った。
 DPDではサイバセキュリティ、テロ対策、防衛技術、軍事交流などが話し合われた。
2019.01.16 Jane's Defence Weekly Malysia, Singapore reach agreement to de-escalate maritime, airspace tensions <1903-011606>
 マレーシアとシンガポールの外相が1月8日にシンガポールで会談し、両国間の領土問題で緊張を和らげる当面の措置で合意した。
【関連記事:1902-011408 (360 2019.01.14)】
2019.01.14 Jane's 360 Tensions between Malaysia, Singapore re-escalate after minister's 'intrusion' <1902-011408>
 シンガポールTuas沖合でマレーシアとシンガポールがお互いに領海を主張する海域の緊張が再び高まっている。
 全長85mのマレーシア海軍Polarisが1月13日16:30頃、シンガポールの沖合0.5nmを12ktで航行した。
Tuas の位置 (Google Map)】
2019.01.08 Jane's 360 Singapore abandons F-15SG training plans in New Zealand <1902-010806>
 2017年初めにシンガポール国防省が、同国空軍のF-15SGの訓練場を空域がすいているニュージーランドに設けると発表したが、1月7日にこの計画が破棄されたと発表した。
 理由は明らかにされていないが、ニュージーランドの報道では現地住民が反対ししたためという。
2019.01.08 日経新聞 シンガポールとマレーシア、領空紛争の解決探る <1902-010804>
 シンガポールとマレーシアの外相が8日に、両国の主張が対立している領空領海問題を巡って会談し、マレーシアが一方的に設置した飛行制限区域の1ヵ月凍結を決めるなど、双方が解決への道筋を探った。 両国は領海問題に関する実務会合を設置して解決を急ぐ。
 両国は2018年10月以降、領空領海を巡って応酬を続けており、マレーシアはシンガポールが新たに導入する空港の発着の手順がインフラ開発の妨げになると主張して1月2日付で南部に軍事活動のための飛行制限区域も新設した。
2019.01.06 CNN

(Yahoo)

英、アジアに新たな軍事基地を検討 EU 離脱後 <1902-010603>
 ウィリアムソン英国防相が6日までに、EUから離脱した後にアジアで新たな軍事基地の構築を検討していることを明らかにした。 新基地の場所として極東の可能性に触れたが、国防筋はシンガポールブルネイに言及している。
 シンガポールは英国の元植民地、ブルネイは元保護領で、両国には今なお一定規模の英国軍が駐留している。