2018年のフィリピン情勢に関する資料

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2018.11.20 時事通信

(Yahoo)

南シナ海でエネルギー共同開発へ=中国主席、13年ぶりフィリピン訪問 <1812-112007>
 中国の習国家主席が20日にフィリピンを訪問してドゥテルテ大統領と会談し、南シナ海でエネルギーの共同開発を行うことで合意した。 開発が南シナ海のどこで行われるか判然としないが、中国が沿岸諸国と領有権を争っている海域が含まれる可能性もある。
 南シナ海の領有権で争っていた両国は関係強化へ一歩踏み出す形になり、習政権にとって大きな外交得点となった。
2018.11.20 ロイタ通信

(Yahoo)

中国主席がフィリピン訪問、現地紙寄稿でドゥテルテ大統領を称賛 <1812-112005>
 20日にフィリピンを公式訪問した習中国国家主席がドゥテルテ大統領を称賛したが、フィリピン国内ではドゥテルテ大統領に対し、南シナ海問題に強硬姿勢で臨むよう圧力がかかっている。 世論調査によると、中国による人工島の軍事拠点化に反対しないのは間違っていると回答した国民は全体の84%に上り、86%は海軍を中心にフィリピン軍を強化することが正しいと回答した。
 ドゥテルテ大統領は同問題で、中国の主権主張を退けた2016年の仲裁裁判所判決を受け入れるよう中国に求めることを拒んでいるのに対し、中国に服従しているとの批判の声が国内の国粋主義者などから上がっている。
2018.11.14 Jane's Defence Weekly Philippine frigate to receive upgrades <1901-111412>
 フィリピン海軍が11月5日、8月29日に南シナ海Half Moon堆で座礁し破損したフリゲート艦Gregorio Del Pilarの修理に合わせて、搭載武器、通信装置、射統装置の改良を行うと発表した。
 スクリューや水中装備は米国に送り修理するほか、新たに同型3隻には既に搭載されているMk 38 Bushmaster 25mm砲を搭載する。
【註】
 Gregorio Del Pilarは2012~2014年に米国沿岸警備隊から購入したHamiltong級警備艦の1隻で、フィリピン海軍はフリゲート艦として使用している。
2018.10.24 Jane's Defence Weekly Philippines concludes fighter studies and points to possilble Gripen acquisition <1812-102404>
 フィリピンのPNA通信が10月15日、国防省が新戦闘機購入の検討を終えたと報じた。 Saab社製Gripenが最有力だという。
 フィリピンは12機の新戦闘機をPHP61B ($1.1B) で購入する計画という。
2018.10.03 Jane's Defence Weekly Austal on track with Philippine expansion <1812-100312>
 オーストラリアの造船企業Austal社フィリピン海軍の建艦計画を進めている。 建造するのは外洋哨戒艦 (
OPV) 6隻で、現在はBalamban(註;セブ島)にある施設の規模を二倍に大きくする作業を行っており、2019年はじめに完成すれば新たに1,000名の雇用が期待されている。
 建造は初期の作業をセブ島にある民間船建造の施設で行う。
2018.10.03 Jane's Defence Weekly Philippines unfazed by US sanctions act <1812-100311>
 フィリピン国防省がマニラで開かれたADAS 2018展で、軍用システムの購入先としては、米国の法にかかわらずロシアを含む全ての国を対象とすると述べた。
 トランプ米大統領が敵対者に対する制裁措置法 (
CAATSA) に署名をして成立させた2ヶ月後の2017年10月にフィリピンは、ロシアからRPG-7ロケット弾数百発を$8Mで購入している。 これは同国にとって初のロシアからの武器輸入になる。
2018.09.28 Stars & Stripes US, Philippines increase number of joint military activities <1810-092809>
 フィリピン軍が28日、米比両軍合同訓練の回数を来年は今年の261回から287回に拡大することで合意し、27日に比軍司令官と米太平洋インド軍司令官が証明したと発表した。
 ドゥテルテ大統領は2016年に、米比共同演習を中止しフィリピン南部に駐留する米軍部隊を撤退させ中国との絆を強めると主張していたが、共同演習も米軍駐留も続けられ、150~200名の米軍が比軍のイスラム武装勢力との戦いを非戦闘分野で支援している。
2018.09.28 ロイタ通信

(Yahoo)

フィリピン発明家の「空飛ぶスポーツカー」、初の公開飛行を披露 <1810-092802>
 フィリピンの発明家が、空飛ぶスポーツカーと称する一人乗りマルチコプタVTOL機の飛行を初公開し、10分超のフライトとホバリングを行った。 このマルチコプタVTOL機は6個のリチウムイオン電池16基の回転翼を駆動しており、1~2個が故障しても飛行を続けることができるという。 最大100kgまで積載可能で6mまで上昇でき、最大飛行速度は60km/hに達する。
 この動画がSNSに拡散したのを受け、オーストラリアのStar8社がパートナに名乗りを挙げている。
2018.09.20 Jane's 360 Hyundai cuts steel for Philippine Navy’s second 107 m frigate <1810-092001>
 韓国現代重工が17日、2016年にフィリピン海軍から受注したHDF-3000 2,600t級フリゲート艦の二番艦の建造を開始する式典を蔚山の同社造船所で行った。
 HDF-3000フリゲート艦の一番艦は5月に起工しており、2隻は2021年までに比海軍に引き渡される。
2018.09.01 東京新聞 海自護衛艦がフィリピン寄港 大統領の対中姿勢に変化も <1810-090104>
 海上自衛隊の護衛艦かがなど3隻が1日にスービック港に寄港し、 ドゥテルテ大統領が艦内を視察した。 大統領の訪問には大野防衛政務官も立会した。 ドゥ大統領は昨年6月に寄港した護衛艦いずもにも乗艦しており、 日本との緊密な関係をアピールした。
 ドゥ大統領は最近になって中国と領有権を争う南シナ海問題で友好関係を築いてきた中国に強気の態度を見せ姿勢を 微妙に変えていることから、日本はフィリピンとの防衛協力を誇示し、南シナ海に進出する中国を牽制しようとしている。
2018.08.15 Jane's Defence Weekly Philippine, Russian navies consider diesel-electric submarine collaborarion <1810-081503>
 フィリピンのPNA通信が8月3日、比海軍が露海軍Kilo級潜水艦の購入に関する
MoUについて協議していると報じた。 比国防省は7月下旬に海軍が潜水艦購入に向けた市場調査を行っていることを 認めている。
 フィリピンは2023~2027年の第三次軍近代化計画 (Third Horizon) に盛り込んでいた潜水艦購入計画を2018~2022年Second Horizonに前倒しするという。
2018.08.15 ロイタ通信

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南シナ海での行動、中国は再考を=フィリピン大統領 <1809-081503>
 フィリピンのドゥテルテ大統領が、中国が南シナ海での行いを考え直すよう望むとし、紛争海域にある中国の人工島付 近を通過する外国の航空機や船舶を追い払う権利は中国にはないと述べた。
 同大統領が中国を非難するのは異例である。
2018.08.14 Jane's 360 Philippines considers Russian loan to support submarine procurement <1809-081405>
 フィリピン国防省が14日、先週ロシアがフィリピンの潜水艦購入に借款を提供すると提案し たことを明らかにした。
 対象となるのはKilo級潜水艦3隻で、フィリピンは導入時期を2023~2027年の "3rd horizon" としていたのを2018~2022年の "2nd horizon" に繰り上げるという。
【関連記事:1809-080702 (360 2018.08.07)】
2018.08.12 Jane's 360 Austal set for Philippine OPV programme <1809-081202>
 オーストラリアのAustal社フィリピン海軍からCape級を元にした哨戒艦6隻を受注した。  同社はセブ島Blambanにある子会社Austal Philippine社で建造する。
 全長58mのCape級哨戒艇は豪海軍が2隻、同国境警備隊が6隻装備しているが、比海軍が建造するのはこれを80mに大型化ヘリ甲板を装備した外洋哨戒艦 (
OPV) である。
2018.08.07 Jane's 360 Philippine, Russian navies consider submarine agreement <1809-080702>
 フィリピン国営PNA通信が6日、潜水艦の購入ロシアと
MoU素案につ いて協議中であると報じた。 ドゥテルテ大統領は6月に潜水艦の装備について必要性を強調しており、7月には国防省が潜水艦購入の検討を進めていることを認 めている。
 フィリピンの潜水艦購入は当初2023~2027年の "3rd horizon" 軍近代化計画に盛り込まれていたが、現在は2018~2023年の "2nd horizon" 計画に繰り上げられている。
 フィリピンが導入するのはKilo級と見られ、装備数についてかつて海軍当局者は2隻以上と述べていた。
2018.07.19 Stars & Stripes US to give Philippine police $26.5 million to fight terrorism <1808-071905>
 駐比米大使が19日、米国がテロと戦うフィリピンの警察を支援するため、向こう2年間で$26.5M の資金供与を行うことを明らかにした。 この資金は訓練、装備品購入、その他法の支配の確立支援に使用される。
 米国は2016年にもフィリピンに法の支配のためとして$32Mを供与したが、M4突撃銃26,000丁の供与はドゥテルテ大統領が麻薬撲滅の戦いの名の下に裁判を経ない 殺害に使用する懸念から取り消されている。
 その後トランプ政権になってからフィリピンの治安が回復したことなどを受け両国関係は改善しつつあり、3月には米国が ScanEagle UAV 6機$13Mを供与している。
2018.07.11 Jane's 360 Philippines to upgrade Rafael Ramos naval base to support larger ships <1808-071103>
 フィリピン国営PNA通信が9日、同国政府が現有及び将来装備するフリゲート艦の基地としてセブ島 Lapu-Lapu市にあるRafael Ramos海軍基地をPHP1B ($18.7M) をかけて改修すると報じた。
 改良では浚渫や道路建設と共に、152×12mの突堤1箇所、105×165mの揚陸場1箇所、225×20mの停泊所 1箇所が新設され、今後韓国HHI社から購入する2,600t級フリゲート艦2隻の基地としても使用される。
Lapu-Lapu 市の位置 (Google Map)】
2018.06.21 Jane's 360 Philippines moves ahead with 'second horizon' modernisation <1807-062104>
 フィリピン国営のPNA通信が20日、ドゥテルテ大統領が2018~2022年の第2次軍近代化計画 (Second Horizon) を承認したと報じた。 計画にはPHP300B ($5.6B) が配当され、多用途戦闘機潜水艦 の導入が盛り込まれている。 潜水艦の導入は当初、2023~2027の第3次計画に盛り込まれていた。
 潜水艦の導入のため海軍は既に組織を立ち上げており、2015年に
RfIを発簡している。  海軍は2隻以上が 必要としており、国防相は2017年にKilo級が候補に挙がっていると述べている。
2018.06.15 中央日報

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潜水艦導入を推進しているフィリピン、韓国とロシアを視野に <1807-061501>
 Manila Times紙が12日、潜水艦導入を計画しているフィリピンのロレンザーナ国防相が韓国と ロシアを視野に入れていると報じた。
 国防相はその前日、軍現代化計画の一環として潜水艦の導入を決め、韓国やロシア、そして他の国々を視野に入れていると述べた。 また建造には5~8年かかるた めすぐにでも発注したいことも明らかにした。
2018.06.02 日経新聞 自衛隊のヘリ部品無償譲渡 日比防衛相会談 <1807-060203>
 小野寺防衛相が訪問先のシンガポールで2日にロレンザーナ比国防相と会談し、陸上自衛隊の UH-1Hの部品をフィリピン空軍に年内にも無償供与すると合意した。 無償供与するのはエンジンやベア リングなど、まだ使用できる部品で、比軍の能力向上を支援しすることで南シナ海の軍事拠点化を進める中国をけん制する狙いがある。
 UH-1Hはすでに自衛隊で退役した機種で、比空軍は海上監視などに使用しているが、民生品としても使える部品のため防衛装備移転三原則に基づく国家安 全保障会議 (NSC) での承認は必要ない。
2018.05.25 産経新聞

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護衛艦「せとぎり」がマニラ寄港 アデン湾で日本の客船守った帰路 <1806-052506>
 ソマリア沖のアデン湾での海賊対処活動に派遣され、帰路に就いている護衛艦せとぎりが25日に親善のためマニラ港に寄 港した。 1990年に就役し1997年に大湊基地に配備されたせとぎりは、2016年にはベトナムのカムラン湾に海自艦船として 初めて寄港し、同年6月には尖閣諸島の接続水域に侵入した中国艦と対峙した。
 せとぎりは昨年12月にアデン湾に派遣され、飛鳥Ⅱなどを護衛した帰路にインド海軍などとの訓練に参加し、6月2日に大湊に戻る予定にな っている。
2018.05.09 Jane's Defence Weekly Souyh Korea and the Philippines commit to joint militry-industrial engagement <1807-050911>
 韓国とフィリピン軍事産業の協力拡大で合意した。 これは韓国からの装備導入の拡大に対応し円滑化するた めものである。
 フィリピンは2014年と2016年にそれぞれ12機のF/A-50
KAI社に発注したほか、フリゲート 艦2隻HHI社に発注している。
2018.05.07 Military Times US, Philippines launch largest military drills under Duterte <1806-050703>
 ドゥテルテ大統領が中露との緊密な連携を模索するなか、米比軍が行う最大規模の年次演習 "Balikatan" が7日に 開始された。
 この演習には米比軍合わせて8,000名のほか、日本とオーストラリアからも小規模な派遣隊が参加 している。
2018.05.07 産経新聞

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防衛協力で囲い込み 中国の南シナ海拠点化 装備品移転協定拡大中 <1806-050702>
 日本政府が4月18日、東南アジアではフィリピンに続き2ヵ国目となるマレーシア防衛装備品技術移 転協定に署名した。 インドネシアとも同協定の締結に向けて交渉中で、ベトナムとの協議も視野に入れている。  哨戒機の供与などを通じて沿岸国の海上監視能力を強化し、対中包囲網を敷きたい考えである。
 日本が防衛装備品の移転に関する協定を締結したのは、全体を通じてマレーシアで9ヵ国目で、武器輸出を事実上禁止してきた「武器輸出三原則」 に代わり、政府は2014年4月に「防衛装備移転三原則」を閣議決定したのち、米欧の主要国に加えてアジアの関係国とも協定の締結が広がった。
2018.04.25 Record China 海自の艦艇が間もなくフィリピン訪問=「3ヵ月で3隻目」中国メディア注目 <1805-042503>
 フィリピンのメディアず、海上自衛隊のおおすみ型揚陸艦マニラ港に寄港すると報じた。 海自の艦艇がフィリピン の港に寄港するのは今年に入って3隻目である。 記事によると揚陸艦は26日にマニラ港に到着して3日間停泊しフィリピン海軍が歓迎式典を行う という。
 海自の艦艇がフィリピンの港に寄港するのは今年に入って3隻目で、2月2日には護衛艦あまぎりがマニラに、4月13日には護衛艦 あきづきがスービック湾に寄港している。
2018.04.19 産経新聞

(Yahoo)

シリア攻撃、比大統領は露支持 <1805-041901>
 フィリピン大統領報道官が17日、ドゥテルテ大統領が米英仏のシリア攻撃をめぐり、アサド政権によ る化学兵器使用疑惑を否定しているロシアを支持していくと、ロシア側に伝えたことを明らかにした。
2018.04.11 日経新聞 中比首脳が会談 ドゥテルテ氏、軍事協力強化を提案 <1805-041102>
 博鰲アジアフォーラムに参加するため中国を訪問中のドゥテルテ比大統領が10日に習近平国家主席と会談した。
 比大統領府によるとド大統領は、両国は軍事・防衛面での協力を強化できると提案し、中国側が新たに38億ペソ(78億円)の経済支援を供与す ることを明らかにしたとい う。
2018.04.04 Jane's Defence Weekly Manila receives remaining TC-90s <1806-040412>
 フィリピン海軍が日本から供与されるTC-90 KingAirの追加3機を受領した。 日本政府はフィリピンに 5機のTC-90を供与し、同国海軍の哨戒能力向上を図ろうとしている。
2018.02.14 Yahoo ロイタ通信記事
「中国とフィリピン、南シナ海の石油・ガス共同調査で作業部会設置へ」
<1803-021402>
 フィリピンと中国が、領有権を争う南シナ海における石油・ガス開発の共同調査を検討する 作業部会設置で合意した。
 共同開発の構想は1986年に浮上したが、両国間の論争や主権問題で実現に至っていない。
2018.02.06 Stars & Stripes Philippines wants foreign research ships out of its waters <1803-020604>
 フィリピン大統領府報道官が6日、同国東北方海域における外国調査船の活動停止を命じ、軍に 対しこれら船舶の排除を命じたと発表した。
 問題の海域は同国EEZ内にある2,400haに広がるBenham隆起と呼ばれる浅瀬で、大統領は5日の閣議で同海域で の主権を宣言しフィリピン隆起と改称した。
2018.01.29 Aviation Week & ST Domrstic threats dirupt Philippines' defense goals <1803-012907>
 他の東南アジア諸国同様に南シナ海問題を抱えるフィリピンでも軍の焦点は国内の治安維持にある。  軍の近代化は2013年の15ヵ年計画に基づいて行われているが軍事費は年間僅か$3.8Bで、第一段階で領域警備や装備 に当てられているのは$1.75Bに過ぎず、今年始まる第二段階でも$2.25Bでしかない。
2018.01.22 Record China フィリピン、スカボロー礁めぐる米中の争い「関与しない」―米メディア <1802-012203>
 米自由アジア放送(RFA)が21日、米海軍駆逐艦Hopperが17日に南シナ海のスカボロー礁の12nm内を航行した ことに、中国政府が「強烈な不満」を表明したことについて、フィリピン大統領報道官が21日に、フィリピンのスカボロー礁に対する領有権主 張は国際法の下で認められているとした上で、スカボロー礁をめぐる米国と中国との争いに関与するつもりはないとの立場を表明した。
2018.01.09 Yahoo ロイタ通信記事

「フィリピンが中国に抗議へ、南シナ海の人工島に空軍基地建設か」

<1802-010902>
 フィリピンのロレンザーナ国防相が8日、中国南シナ海の人工島を軍事拠点化し ないと宣言していたにもかかわらず空軍基地らしきものが建設されていることを受け、外務省を通じて中国に抗議すると表明した。
 中国中央テレビ(CCTV)が昨年12月30日に放映した映像では、Fiery Cross礁に空軍基地が建設されているように見える。