2017年のオーストラリアの情勢に関する資料

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2017.12.14 Jane's 360 Raytheon ready to deliver CEC system for RAN's AWDs <1801-121402>
 Raytheon社が13日、豪海軍のHobat級防空駆逐艦(
AWD)へ搭載するCEC装置の 試験を完了したと発表した。
 CECはレーダなど分散したセンサをリアルタイムで結ぶセンサネットワークで、統合された空域情報を艦船、航空機、地上部隊に伝達することができる。
2017.12.06 Jane's Defence Weekly Lürssen lines up Australian partnerships <1801-120617>
 豪海軍外洋警備艦(
OPV)12隻を受注したドイツLürssen社 が11月4日、豪企業との連携を明らかにした。
 Lürssen社製OPV80を元に建造される12隻の内の10隻はAustal社と共同で建造される。
2017.11.29 Jane's Defence Weekly Australia's second AWD begins sea trials <1801-112913>
 豪海軍のHobart級防空駆逐艦(
AWD)の二番艦Brisbaneが、第一段階の 洋上試験に入った。 Brisbaneの引き渡しと就役は2018年中頃に予定されている。
 Hobart級防空駆逐艦は豪海軍が6隻保有している米海軍のOliver Hazard Perry級フリゲート艦であるAdelaide級フリゲート艦の後継で、Navantia社(註:スペ イン)のF-100フリゲート艦を元にAN/SPY-1D(V)を装備している。
2017.11.29 Jane's Defence Weekly Australia reasserts confidence in US lead in Asia Pacific, but with an eye on China <1801-112907>
 オーストラリアが過去14年間で初めてとなる外交白書を作成した。
 その中で今後予想できる範囲内では米国が引き続き軍事非軍事のいずれでも世界を主導するしながらも、 中国がインド洋~太平洋での影響力を増すことに警鐘をならしている。
2017.11.29 Jane's Defence Weekly Australia select Lürssen OPV 80 for navy <1801-112903>
 ターンブル豪首相が11月24日、豪海軍13隻保有している300tのArmidale級哨戒艇の後継 としてAUD4B ($3.04B)かけて建造する1.761tの外洋哨戒艦(
OPV)12隻の建造に、ドイツのLürssen社 を選定したと発表した。
 建造されるOPV 80は全長80mで、速力20kt、航続距離4,000nm以上の性能を持ち、40mm砲1門、12.5mm機銃2丁を装備するほか、11mの内 火艇1隻と8.4mの内火艇2隻を搭載する。 またヘリハンガはないが11tまでのヘリが離着艦できる。
2017.11.15 Jane's Defence Weekly Australian Army completes restructuring of its brigades under Planb Beersheba <1801-111508>
 オーストラリア陸軍のブリスベン駐屯第7旅団が、最終となるASLAV及びM113AS4
APC 65両とM1A1 Abrams MBT 3両を受領して、2011年に発表されたPlan Beershebaに基づく 改編を完了した。 豪陸軍はPlan Beershebaで3個旅団の改編を計画していたが、第1旅団と第3旅団は既に改編を完了しているこ とから計画は完了した。
 各旅団は2個歩兵大隊と1個戦車大隊で増強された騎兵隊のほか、砲兵隊、通信隊、工兵隊及び兵站諸隊により構成され、6個旅団で構成されている第2師団(予 備)、第16航空旅団、第17兵站旅団、第6支援旅団(通信、情報)及び特殊部隊と共に行動する。
【註】
 豪陸軍は第1、第3、第7旅団を隷下に持つ現役の第1師団と、6個旅団を隷下に持つ予備役の第2師団を主力に編成されている。
2017.11.13 Yahoo 毎日新聞記事

「日米豪首脳会談 インド太平洋戦略『協力目指す』」

<1712-111301>
 安倍首相が13日にマニラでトランプ米大統領、オーストラリアのターンブル首相と日米豪3ヵ国による首脳会談を開いた。 日米両首脳 は6日の首脳会談で「自由で開かれたインド太平洋戦略」の実現に向け協力することで一致しており、3ヵ国での確認 を目指すとみられる。
 マニラでは12日に、日米豪にインドを加えた4ヵ国の外交当局の局長級会合も開かれ、航行の自由などの共通の 原則に基づく協力の深化を確認した。
2017.11.08 Jane's Defence Weekly Australia and US to jointly develop Next Generation Jammer <1801-110805>
 豪国防省と米海軍が10月18日に、AN/ALQ-249
NGJ-MBの共同開発に関する MoUに署名した。 NGJ-MBはEA-18G Growlerが装備しているAN/ALQ-99に代わるもので、EA-18Gへの搭載は2021年 に開始される。 豪空軍は7月にEA-18Gの最終12機を受領している。
 この共同開発について豪国防相は3月上旬、AUD250M ($190M)を分担すると述べている。
2017.11.01 Defense News Indonesia strikes $77M deal for air-defense system by Norway's Kongsberg <1712-110103>
 Kongsberg社が10月31日、インドネシアから完全編成の
NASAMS 1個中隊分を$77M で受注したと発表した。 NASAMSが発射するAIM-120 AMRAAMは米国からFMS契約で購入する。 NASAMSは隣国オース トラリアもSaab社製RBS 70の後継として採用を決めている。
 NASAMSはレーダと6発搭載発射機2~4基からなり、レーダはThales-Raytheon社製AN/MPQ-64F1かEADS社製TRL-3Dを選択できるが、インドネシアはAN/MPQ-64F1と Link 16データリンクを使用するNASAMS 2を選択する模様である。
2017.10.25 Jane's Defence Weekly Dimentions agreed for RAN's Future Submarine <1712-102510>
 豪海軍がCollins級6隻の後継として12隻建造する次期潜水艦の諸元が決まった。
 それによると次期潜水艦は全長97m、胴経8.8m、排水量4,500tで、元となったフランスのBarracuda級原潜より 全長が2.4m短く、胴経は同じものの排水量は800t少なくなっている。
2017.10.25 Jane's Defence Weekly Australian Army to get Black Hornet 2 micro-UAVs <1712-102509>
 FLIR Systems社が10月10日、オーストラリア陸軍からPD-100 Blaxk Hornet 2個人携帯偵察システム (
PRS)を$6.8Mで受注したことを明かにした。 納入は2018年に開始され、1年以内に完納するという。
 豪陸軍はかつて試験用としてBlack Hornet 2を購入したことがある。
2017.10.18 Jane's Defence Weekly Australian DoD downplays importance of cyber leak <1712-101802>
 オーストラリアのサイバセキュリティ担当相が10月10日、2016年に政府とサイバセキュリティの契約をしていた小企業が悪意ある行為を 受け、F-35AやP-8Aを含む装備の技術情報が盗まれたことを明らかにした。
2017.10.11 Jane's Defence Weekly Australia's bid to buy SDB Ⅱ for F-35As passes key hurdle <1712-101105>
 米国防安全保障協力局(
DSCA)が10月2日、オーストラリア空軍へGBU-53/B SDB-Ⅱ 3,900発を$815Mで売却すると発表した。
 豪空軍はSDB-ⅡをF-35Aに装備する計画である。
2017.10.04 Jane's Defence Weekly RAN commissions first Hobart-class AWD <1711-100408>
 3隻建造される豪海軍7,000t級防空駆逐艦(
AWD)の 一番艦Hobartが9月23日に海軍へ引き渡された。 就役は2018年末になる。  建造中の二番艦Brisbaneの引き渡しはFY17 4Q、三番艦Sydneyは2019年12月になる。
 AWDはMk 45 Mod 4 5吋62口径砲のほか、Mk 41 VLS 48セル、SM-2 Block ⅢA/ⅢB、RIM-162 Block Ⅰ ESSM、RGM-84 Harpoon Block Ⅱ 4連装発射機2基、M242 25mm Bushmaster砲2門などを装備している。
2017.10.03 NHKニュース 豪 北朝鮮念頭にミサイル迎撃システム整備へ <1711-100303>
 オーストラリア政府は、ミサイル開発を続ける北朝鮮を念頭に脅威に備える必要があるとして、次期フリゲート艦 に長距離弾道弾迎撃システムを搭載することを発表した。
 オーストラリアは国防費を増額し海軍の能力の向上を目指していて、日本円にしておよそ3兆円を投資してフリゲート艦9隻2020年から建造する計画を進めているが、ターンブル首相は3日に北朝鮮を念頭に、フリゲート艦の対空戦の能力を強化する方針を明らか にした。 具体的には、Lockheed Martin社が製造する迎撃システムを搭載するという。
【註】
 「Lockheed Martin社が製造する迎撃システム」とはAegis BMDシステムを指すものとみられる。
 豪海軍は既にAeigis搭載の防空駆逐艦AWDを3隻建造する計画で、一番艦のHobartは9月末に就役している。
2017.07.12 Jane's Defence Weekly Australia's new info warfare division to conduct defensive, offensive cyber ops <1709-071209>
 オーストラリアのサイバセキュリティ担当首相補佐官が6月30日、国防省攻撃/防御両面 でのサイバ戦を所管する部署を創設したと発表した。
2017.07.05 Jane's Defence Weekly RAN LHDs return to sea following propulsion issues <1708-070514>
 推進装置の異常で5月以来就役していない豪海軍の27,500t LHD 2隻のうちの1隻Canberra改修を終え て、"Talisman Sabre"演習参加のため6月29日に出航した。
 この演習には米豪軍合わせて30,000名以上が参加する。
2017.06.30 Yahoo ロイタ通信記事

「オーストラリア、敵へのサイバー攻撃強化へ担当部門を軍に新設」

<1707-063005>
 オーストラリアのテハン・サイバーセキュリティー担当首相補佐相が30日、ISISを含む海外の敵に対する サイバ攻撃を強化するため、軍にサイバ戦部門を新設したことを明らかにした。
 ISISに対するサイバ攻撃は、オーストラリアの任務に含まれるている空爆やその他の活動を補完するという。
2017.06 International Defence Review Australia signs for enhanced JSM guidance capability <1708-060007>
 オーストラリア国防省がKongsberg社と、NOK150M ($17.4M)をかけて
JSM精度を改善 する開発を契約した。
 計画は豪国防省の対艦艇火力支援計画の一環で、JSMのIIR終末誘導シーカにBAE Systems社が開発した4チャンネル ESM装置を取り付けるものである。
2017.05.31 Yahoo ロイタ通信記事

「日米印の共同軍事演習、インドが豪の参加拒否 中国に配慮か」

<1706-053104>
 海軍当局者や外交筋によると、オーストラリアは今年1月にインド国防省に書簡を送り、7月に行われる日米印の共同演習 艦船を派遣してオブザーバー参加することが可能かどうか打診したが、インドは軍事演習の拡大に反対し てきた中国に配慮し、オーストラリアの要請を拒否したという。
 しかしインドはその代わりに日米印3ヵ国艦から演習を視察してはどうかとオーストラリアに提 案したという。
2017.05.24 Jane's Defence Weekly Australia lauches Naval Shipbuilding Plan <1708-052409>
 オーストラリアが5月16日、2020年代を見据えた海軍建艦計画を発表した。
 総額はAUD90Bで、潜水艦12隻、フリゲート艦12隻、外洋哨戒艦19隻、沿岸警備艦12隻が建造される。
2017.04.19 Jane's Defence Weekly Australia selects Raytheon to supply air defence system <1706-041905>
 オーストラリア国防省が4月10日、陸軍第16空地連隊が現有のRBS-70に換えて装備する
GBADNASAMSを選定したことを明らかにした。
 契約額はAUD2B ($1.5B)で、最終納期は2019年になる。
2017.04.18 Yahoo ロイタ通信記事

「米海兵隊、駐留第1陣が豪北部に到着 豪・中国軍と合同演習へ」

<1705-041803>
 オバマ前米大統領が2011年に決めた豪北部ダーウィンに駐留する米海兵隊の第一陣が18日に到着した。 駐留期 間は6ヶ月で、その間に豪軍、中国軍との合同軍事演習を予定している。
 海兵隊によると、今年の駐留規模は1,250名で、当初計画していた2,500名を下回る。  ただ、OspreyやSuper Cobraなど航空機13機も派遣される予定で、これまでの駐留で最多となる。
2017.04.10 Defnse News Australia selects Raytheon for $1.5B ground-based air defense system <1705-041004>
 豪政府が10日、装備して30年経つ同国の近距離防空システムの後継にRaytheon/Kongsberg社製
NASAMSを選 定したと発表した。
 所要経費はAUD3B ($1.5B)という。
2017.03.01 Jane's Defence Weekly Australia plans AUD100m investment in shipbuilding <1704-030119>
 ターンブル豪首相が2月20日、豪政府建艦能力向上のため、2017~2020年にAUD100M ($77M )を追加支出すると述べた。
 この追加支出でオーストラリアの建艦予算はAUD4.3Bになる。
2017.02.28 Defense News Australia cuts deal with US Navy for Next Generation Jammer <1703-022805>
 オーストラリアのペイニー国防相が28日、EA-18G Growlerが装備する米海軍が開発中の
NGJにAUD250M ($192M)を出資すると発表した。
 NGJは現在EA-18Gが装備しているALQ-99に代わる次世代電子戦装置で、NGJの装備でEA-15Gは'Advanced Growler' になる。
2017.02.26 Yahoo 時事通信記事

「軍事協力再開、関係修復へ=豪インドネシア首脳が合意」

<1703-022601>
 インドネシアのジョコ大統領が26日、オーストラリアのターンブル首相とシドニーで会談し、 関係修復を急ぐ方針で一致するとともに、一時停止していた軍事協力の全面的な再開を決めた。
   インドネシア軍は1月に、豪軍が侮辱的な教材を使っていたと非難し共同訓練など軍事協力を停止していた。 教材は、パプア地方のインドネシアからの独立に共 感を示す内容だったとみられる。
2017.02.08 Jane's Defence Weekly Auspicious ambitions <1704-020816>
= 豪空軍の能力に関する6ページの記事 =
2017.02.08 Jane's Defence Weekly Royal Australian Navy's first air warfare destroyer begins sea acceptance trials <1704-020812>

 豪海軍が3隻建造する防空駆逐艦AWDの1番艦Hobartが1月30日に 公試運転のため出航した。 メーカの試験は2016年9月に完了している。
 二番艦Brisbaneは2018年9月、三番艦Sydneyは2020年3月に引き渡される計画である。

2017.01.14 Yahoo 読売新聞記事

「米新政権と緊密に連携、日豪首脳が一致」

<1702-011401>
 安倍首相が14日、オーストラリアのシドニーでターンブル首相と会談し、両首脳は米国 のトランプ次期政権と緊密に連携する考えで一致した。
 また、自衛隊と豪州軍が互いに弾薬を融通できるようにする新たな物品役務相互提供協定(
ACSA)の 署名式に立ち会った。
2017.01.05 Yahoo ロイタ通信記事

「豪、インドネシア軍『侮辱』に対し遺憾を表明」

<1702-010503>
 オーストラリア軍の基地でインドネシアを侮辱するような教材が発見されとして、インド ネシアが両国間の軍事協力を一時停止したことを受けて、ペイン豪国防相が5日に遺憾の意を表明した。
 インドネシアのメディアは、オーストラリアで訓練中のインドネシア軍高官が、パプアニューギニアの西半分におけるインドネシアの主権を 疑うようなポスターに憤慨したと報じた。 この高官は、インドネシア国軍の設立理念を侮辱するような文書も発見したという。
2017.01.04 Jane's Defence Weekly Australia launched second AWD <1702-010413>
 豪海軍のHobart級防空駆逐艦(
AWD)二番艦Brisbane (7,000t)が12月15日に 進水した。 2017年末に公試運転が行われ、2018年9月に引き渡される。
 2015年5月に進水した一番艦Hobartは2016年9月に公試運転を完了し、予定より2年遅れて2017年6月に引き渡される
 三番艦Sydneyも2017年中に船台組み立てが開始される。
2017.01.04 NHK インドネシア軍 オーストラリア軍との軍事協力停止 <1702-010403>
 インドネシア軍の報道官が4日、オーストラリア軍との合同演習や交流事業など全ての軍事協力 を先月下旬から停止したことを明らかにした。 その理由については明らかにしていないが、インドネシア地元紙は軍当局者の話とし て、オーストラリア軍の特殊部隊の教育施設でインドネシア軍やインドネシアの建国の理念を侮辱する教育が行われていたためだと伝えている。
 インドネシアとオーストラリアは、海洋進出を加速させる中国を念頭に軍事協力を強化してきたが、今後両国の関係にさらなる影響が出ることも予想される。