2020年の GMD に関する報道

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出   典
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要             旨
2020.12.07 Inside Defense MDA delaying NGI contract awards into early 2021, authorizers cut funding accordingly <2101-120708>
 米MDAが今月予定されていた
NGIの設計担当企業を3社から2社に絞り込んだ契約を2021年1月下旬か2月上旬に延期する。
2020.09.24 Defense News Boeing assembles team to bid for next-gen missile defense interceptor <2010-092405>
 Boeing社が9月24日、米MDAの
NGI開発計画でGA-EMS社及びAerojet Rockerdtne社とチームを組んだと発表した。 またNorthrop Grumman社も部品供給先として参加する。 Boeing社は8月12日にMDAに対し計画参加を表明している。
 Northrop Grumman社はBoeing社と競っているRaytheon社ともチームを組んでいる。 MDAが7月31日にRfPを発簡したこの計画にはLockheed Martin社も手を上げている。
 MDAはNGIの開発にFY21からの5ヵ年で$4.9Bを計画しており、FY21にはその内の$664.1Mを要求している。
【註】
  Northrop Grumma社はOrbital ATK社を買収してNorthrop Grumman Innovation Systems社としたことで、現在唯一の大型固体燃料ロケットメーカになっている。
【関連記事:1910-081903 (AW&ST 2019.08.19)】
2020.08.03 Defense News Lockheed dives into next-generation missile defense interceptor competition <2009-080304>
 Lockheed Martin社が8月3日、MDAが7月31日に締め切ったGBIに代わるGMD次世代迎撃弾NGIに提案を行ったことを明らかにした。 Raytheon社Northrop Grumman社既に提案を行っている。
 Lockheed Martin社は過去20年間にわたりMKVの検討を続けており、MDAが数年前に行ったMOKV計画にも3社のうちの1社として参加していた。 他の2社はRaytheon社とBoeing社で、この2社が次の契約を受注している。
【註】
 MDAのMKV計画とは1発の迎撃弾で多数の目標を迎撃しようという構想で、当初はMiniature Kill Vehicle計画として開始され、後にMultiple KVと呼ばれるようになった。
 計画は独立した複数の小型KVを放出するRaytheon社案と、母弾から複数の子弾を放出し母弾が子弾を制御するLockheed Martin社案の競争となったが、2009年に計画は中止になった。
 その後MDAは2015年に、6発ずつKVを搭載する多目標迎撃弾MOKV計画を開始し開発計画審査 (PPR) を完了していた。 
関連記事の頁
2020.07.30 Breaking Defense Next-Gen Interceptor: a new layer of missile defense <2008-073010>
 Ft. GreelyとVandenberg AFBに配備されたGBIの後継となるNGIの最終RfPが4月24日に発簡された。 NGIにはMKV技術やDevSecOpsモジュラ方式などが求められている。
 MDAはBMDの多層化にも取り組んでおり、NGIを第1層防御として第2層防御にはAegis BMD (ABMD) とTHAADの組み合わせを考えていて、NGI-ABMD/THAADの実現を2020年代中頃から後半を目標にしている。
2020.05.04 Defense News Northrop, Raytheon team on next-gen interceptor bid <2006-050403>
 米MDAが4月24日に
RfPを発簡した次世代迎撃弾NGIの開発で、Raytheon社がNorthrop Grumman社とチームを組んだした。
 これでNGI計画には2個チームが競合することになり、MDAは今年後半に1個チームを選定する。
2020.04.24 Defense News Pentagon releases request for proposals on Next Generation Interceptor <2005-042408>
 米MDAが4月24日、2019年8月に計画中止を決めた
GMD迎撃弾RKVに代わる次世代迎撃弾であるNGIRfP発簡した。
 提案の締め切りは7月31日になっているがCOVID-19パンデミック次第で日程変更もあるという。
2020.04.02 Defense News Missile Defense Agency to inject competition into homeland missile defense contract <2005-040208>
 Boeing社が2018年に
GMDで、追加のGBI 20基とサイロ及びGMDの維持管理を$6.6Bで受注したが、同社との契約が2023年に終了するのを機にMDAは新たな契約を検討している。
 GMDの能力向上にMDAはRKVを進めていたが技術的な問題からこの計画を中止し、新たにNGI計画を進めようとしている。 全く新しいGBIとなるNGIのRfIは既に出されており4月10日に提案が締め切られ、間もなくRfPが発簡されることになる。 このため現在のGBIは新弾製造を中止している。
2020.04 International Defence Review US Missile Defense Agency requests funding to augment strategic missile defences <2005-040007>
 米MDAがFY21に要求した$1.9Bには、2019年に計画中止となった
RKVに代わるNGIに$664.1Mを計上している。 FY21要求と共に提出された5ヵ年計画でNGIは総額$4.9Bとしているが、NGIはFY21で要求の分析と設計などが行われる。
 NGIのRfP2月末に発簡され2020年末までに契約が行われ、2025~2026年に発射試験2027~2028年配備可能が計画されているが、MDA長官のヒル海軍中将は現在のGMDが2020年代の中頃から後段に陳腐化するとして、その間の補完を検討している。
 候補となるのはSM-3 Block ⅡAとTHAADで、FY21に発展型THAADの開発と試験に$139Mを要求している。 SM-3 Block ⅡAは間もなくICBM迎撃試験が行われる計画で、搭載艦を沿岸に配置する案とAegis Ashoreを米本土に配備する案が検討されている。