2017年の GMD に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2017.11.17 Defense News Countering North Korea: Congress authorizes major buildup in homeland missile defense <1712-111703>
 米議会が北朝鮮からの脅威に対抗するためFY18国防権限法GBIの数を28発増強 したいとしている。
 GBIは11月2日に最後の44発目がFt. Greelyに設置されたが、国防総省は9月にFY17予算に$136Mを追加して20発 の増強して64発にすることを要求していた。
2017.11.15 Jane's Defence Weekly White House requwsts USD6 billion to cover missile defence, Afghanistan <1801-111506>
 米大統領府11月6日に議会に対し、BMDのための$6Bにのぼる非常時 支出を要求した。
 このうち$2.1BはFt. Greelyに
GBI 20基を追加配備するもので、このほかにSM-3 Block ⅡA 16発THAAD 50発の追加発注も含まれている。
 更に"combined missile detection, disrupt/defeat, and defence"にも$839Mが要求されている。
2017.11.15 Jane's Defence Weekly MDA installs last of 44 planned homeland missile defence interceptors, eyes more <1801-111502>
 Boeing社が11月7日、44基計画されていた
GBI最終弾をFt. Greelyに設置した と発表した。 このGBIには5月の迎撃試験で使用されたCE-Ⅱ Block Ⅰ EKVが搭載されている。 現在配 備されているた44機のGBIのうち20基は初期型であるCE-Ⅰ10基には第二世代の CE-Ⅱ14基にはCE-Ⅱ Block Ⅰが搭載されている。
 米政府は11月6日に、GBI 20基をFt. Greelyに追加配備する予算の当初分として$2.1Bを、補正予算で要求している。
2017.11.07 Defense News US installs final ground-based missile interceptor to counter ICBM threat <1712-110704>
 米国が
GMDで計画している44基のGBI最終号機が3日、アラスカ州 Ft. Greelyに設置された。
 一方国防総省は9月にFY17予算の組み替えで$136Mを捻出し、44基計画されているGBIをFt. Greelyに新たに建設する Missile Field 420基追加配備して総数を64基とする提案を行った。 これを受け大統領府は6日、20基増加配備に要する予算を FY18に追加要求した。
2017.11.06 Inside Defense White House seeks additional $6B for defense in FY-18 <1712-110606>
 米大統領が議会に対し、FY18国防予算$6Bを追加要求した。 そのうち$4Bは北朝鮮からの BM脅威に対抗するもので、$700Mが衝突事故で損傷した駆逐艦の修理費、$1.2Bがアフガンでの戦力構築費になっている。
 BMD関連$4Bでは、そのうち$2.1Bがアラスカ州Ft. GreelyGBIを追加配備する分で、 THAAD 50発の購入も計上されている。
2017.11.06 Defense News Trump seeks nearly $6B to counter North Korean missiles, repair Navy ships <1712-110604>
 トランプ政権が議会に対して6日、$6B近くの国防費を要求した。
 そのなかの$4Bは北朝鮮からのBM脅威に対抗するもので、アラスカ州Ft. Greelyへの
GBIの追加配備、新型GBI初期分としての20基購入、艦載ミサイルやTHAAD弾 の購入が含まれている。
2017.10.16 Aviation Week & ST Clustered kill vehicles <1712-101605>
 かつて2009年にゲーツ国防長官により計画が中止された
MKV計画が、オバマ政権下の2015年MOKVとして復活した。 MOKVは迎撃弾1基で飛来する複数弾を迎撃しようというもので、 2020年代後半での配備を目指してMDAがBoeing、Lockheed Martin、Raytheon社にセンサ、誘導部、推進装置、通信技術の開発を求めている。
2017.10.16 Aviation Week & ST Space factory <1712-101604>
 ソノラ砂漠にあるRaytheon社の宇宙工場ではPayload 70と71の、
CE-2の最終 EKV 2基が組み立て中で、年末までにGBI 44基の生産が完了 する。 しかしながら44基後の生産については決まっていない。
 議会は更に20基のGBIを、他の予算を転用して調達し合計数を64基にすることを承認したが、新規の20基は再 設計KV (RKV)搭載型になり、生産は2022年になる。
2017.10.04 Stars & Stripes Pentagon pumping millions more into missile defense <1711-100403>
 米国防総省が北朝鮮からの脅威増大に備えるためBMD予算に、FY-18予算を待つことなく既に $8.2Bが配分されているFY-17予算に$440Mを追加することを議会に要請した。
 追加する$440Mのうち$128Mアラスカに配備されているBMDSの増強に当てられ、$81M で現在44基の
GBIGBIを64基へ、$47Mを20基増強する計画のGBI用地下サイロ10基に 割り当てている。 国防総省は公式には明らかにしていないが、北朝鮮の脅威増大に備えてGBI部隊を20個隊増強する計画という。
2017.08.02 Defense News New tech paves way for ballistic missile defense <1709-080208>
 米MDAがBMDSにおけるセンサの強化を計画しており、FY18に
SBXレーダの維持に$130.7M、COBRA DANEレーダ、 UEWR、AN/TPY-2などの維持に$191.1Mを要求するほか、長距離識別レーダLRDRの開発費$357.7Mも要求し ている。
 またMDAは民間衛星にIRセンサを取り付けるSKA計画も進めていて、FY18に最初の打ち上げ が行われる。
2017.07.24 Aviation Week & ST New urgency <1709-072408>
= 北朝鮮の ICBM に対抗する米 BMDS に関する4頁の記事 =
 5月30日のICBM標的の迎撃試験で使用された
CE-Ⅱ Block 1 EKVは、 2022年にRKVが登場するまで最後のEKVになる
 ① ICBM target launch from Kwajalein Atoll
 ② Terrestrial tracking and discrimination radars
 ③ GBI launch from Vandenberg AFB, Califormia
 ④ Kill Vehicle target discrimination
 ⑤ Kill Vehicle terminal phase
 ⑥ Kill Vehicle-target collision
2017.07.13 Inside Defense Senate panel proposes legislation to nearly double GBI fleet, wants report on further expansion <1708-071305>
 米上院軍事委員会が北朝鮮のBM射程延伸を受け、現在国防総省が計画している
GBI 44基 の追加配備に加え更に42を追加購入し、そのうちの28基を現在14基が配備されている アラスカに追加配備するよう求めている。
2017.06.07 Jane's Defence Weekly US homeland missile defence system scores first ICBM target intercept <1707-060701>
 米MDAが初めてのICBM標的撃墜に成功した。 
CE-Ⅱ Block Ⅰ EKVを搭載したGBIはVandenberg AFBから発射され、7,800km離れたKwajalein環 礁から発射されたICBM標的を撃墜した。
2017.05.31 Defense News Increasingly sophisticated test plans for US homeland missile defense system on horizon <1706-053107>
 米
MDA長官が、ICBM標的迎撃成功を受けてGMDの今後の計画を明らかにした。
GMD の斉射
 実運用を想定して1目標を2発のGBIで迎撃する試験を、2018年8月か9月に実施。
RKV
 信頼性と性能を向上させたRKVの迎撃試験を2019年末までに実施。
ICBM 斉射対抗
 ICBM の斉射に対抗する試験を2023年に計画
MOKV
 GBI 1発に複数のKVを搭載するMOKVはFY18に開発を開始し、 2025年に迎撃試験を計画。
2017.05.31 Yahoo 時事通信記事

「米、初のICBM迎撃実験に成功=ミサイル防衛能力誇示、北朝鮮けん制」

<1706-053101>
 米国防総省が30日、ICBMを模擬した標的に対する初の迎撃実験に成功したと発表した。
 MDAによると、西太平洋マーシャル諸島の実験場から発射したICBM標的を、カリフォルニア州Vandenberg AFBから発射した
GMDGBI迎撃した。
2017.05.30 Defense News 'Direct collision' for US homeland missile defense interceptor test against ICBM target <1706-053006>
 米
MDAが30日に、初めてのICBM標的の迎撃試験FTG-15を実施し、迎撃に成功した。
 MDAは2017年末までに、現在Ft. GreelyとVandenberg AFBに合わせて36基配備されているGBIは2017年末までに44基に 増強される計画であるが、今回の試験に失敗していれば、この計画は遅れることになったと思われる。
 FY18に行われる実運用を想定した次回の試験では、Reagan Test Siteから発射されたICBM標的を、Vandenbergからの2発 斉射で迎撃する。
2017.05.30 MDA HP Homeland missile defense system successfully intercepts ICBM target <1706-053005>
 米
MDAが30日に、初めてのICBM標的の迎撃試験FTG-15を実施し、迎撃に成功した。
 マーシャル諸島共和国クゥエゼリン環礁のReagan Test Siteから発射された標的弾は、太平洋上のSBXレーダなど各種センサで捕捉され 追随諸元がC2BMCに送られ、Vandenberg AFBからGBIが発射された。
2017.05.27 東京新聞

インターネット

米、初の ICBM 迎撃実験へ 北朝鮮ミサイル警戒 <1706-052702>
 米国防総省が26日、今月30日に初のICBM迎撃試験を太平洋上空で実施すると明らかにした。
 
MDAによると、迎撃実験はクエゼリン環礁から発射された標的弾をVandenberg AFBから発射したGBIで迎 撃する。
2017.05.23 Defense News Ahead of Ballistic Missile Defense Review, MDA’s FY18 plans show flexibility <1706-052303>
 マティス国防長官が
MDAに対し今月、BMDの見直し(BMDR)を行い 年内に結論を出すよう命じた。 一方MDAはFY18予算要求に前年度より$379M多い$7.9Bを要求した。
EHDR (Enhanced Homeland Defense Radar): $21M
 イラン、北朝鮮からの新たな脅威に対する目的で2018年に機種選定、2023年に運用開始を目指す。
GMD
 現有の36基を年末までに44基に増強: $828.1M
 RKV (Redesigned Kill Vehicle)をImproved Homeland Defense Interceptorとして: $465.5M
 ICBM標的をVandenbergから迎撃するFTG-11の実施。
SBX レーダ: $130.7M
 太平洋軍及び北方軍の要求に基づき、現在の120日運用から330日運用へ。
LRDR (Long Range Discrimination Radar): $357M
Aegis Ashore: $59.7M
 ポーランドに配備
SM-3 Block ⅡA: $852.1M
Aegis BMD: $624.1M
 SM-3 Block ⅠB × 34発調達: $425M
 SM-3 Block ⅠB ×287発取得、182発配備M
THAADとAIAMDS BCSとの連接: $451.6M
 THAAD弾 × 52発
 THAAD中隊の維持管理: $78.8M
高出力レーザ、MOKV 等の研究
CKV (Common Kill Vehicle): $252.9M
SBHA (Space-based Kill Assessmwnt): $17M
 FY17に打ち上げる計画
Hypersonic Defense System: $73.5M
 既存技術で3段階で実施。 2019年に警報システムを完成
2017.04.28 Inside Defense MDA soliciting industry ideas for a 'transportable' Ground-based Interceptor <1705-042804>
 米
MDAが4月28日、現在のサイロ発射方に代わる移動可能なGBIの開発につい てのRfIを発簡した。
2017.04.19 Yahoo 産経新聞記事

「米、5月に北朝鮮の弾道ミサイル迎撃実験実施 『北は国際社会のメッセージ理解』とペンス副大統領」

<1705-041903>
 訪日中のペンス米副大統領が18日、北朝鮮に核ミサイル開発を中止させるため日米韓3ヶ国や中国が圧力を強めているとし、北朝鮮がメッセージを理解し続ける ことを望んでいると述べた。
 ペンス副大統領は、オバマ前政権の「戦略的忍耐」や過去の北朝鮮との対話が失敗に終わったとした上で、トランプ大統領は国際社会の力を結集し、経済力、外交 力で北朝鮮を孤立させ、朝鮮半島の非核化という目標を達成しようとしていると述べた。
 一方、CNN TVは、米国防総省が北朝鮮のBMを迎撃する能力を確認するため、5月中に
SMDと、 GMDの迎撃試験を行うと報じた。
2017.01.14 Stars & Stripes Military deploys radar to monitor North Korean missile <1702-011406>
 北朝鮮の金第一書記が1月1日に、ICBMの発射が最終段階にあると述べた後9日にSBXが真珠湾を出港し、メディアがハワイ北 西海上2,000哩に派遣されたと報じた件について、米国防総省報道官が、これは特定の脅威に対抗するものではないとしながらも、任務 の目的は明らかにしなかった。
2017.01.13 東亞日報 米、「海の THAAD」韓半島海域に前進配備 <1702-011301>
 CNNが12日、米国が北朝鮮のICBM発射の動きを監視するためにSBXを朝鮮半島付近の海域に配備したと報じた。
 SBXは、サッカー場ほどの甲板に大型レドームがあり、探知距離は2,000km以上で、2,000km離れた野球ボールの大きさの物体を探知できるという。
【関連記事:1702-011204 (ロイタ通信 2017.01.12)】
2017.01.12 Yahoo ロイタ通信記事

「米が高性能レーダー配備、北朝鮮 ICBM 試験発射に備え=当局者」

<1702-011204>
 匿名の米国防当局者が11日、北朝鮮がICBMを試験発射する可能性を受け、監視にあたる海上配備の高性能レーダSBXが9日に ハワイを出港したと明らかにした。
 この当局者は、SBXが今月末にハワイの北西3,218kmにある配備場所に到着するという。
【註】
 ハワイの北西3,218kmと言うことから、SBXの配備位置は東日本東方海上、日付変更線付近と見られる。
 今までSBXの配置場所をこれほど正確に示したことはなかった。