Arrow 3 に関する報道

年 月 日
出   典
標       題
要             旨
2019.09 International Defense Review IMDO, MDA conduct exoatmospheric testing of Arrow-3 Weapon System <1911-090004>
 イスラエルIMDOと米MDAがアラスカ州Kodiakの
PSCAで10日間にわたり行われたArrow-3の大気圏外迎撃試験が7月28日に完了した。 試験は改修されたPSCAの設備確認として行われたものでAN/TPY-2 X-bandレーダも連接して行われた。
 IAI副社長によると同社は次世代AWSであるArrow-4と仮称されているシステムの検討に入っている。 この計画はまだ予算化されておらず、まだ公表できる段階にはないという。
2019.07.28 Defense Update Arrow-3 Successfully Intercepts Medium-Range Target Missile over the Pacific Ocean <1908-072806>
 イスラエルIMDOと米MDAがアラスカ州Kodiak島
PSCAで3発のMRBM標的に対するArrow 3の迎撃試験を実施し迎撃に成功した。  試験にはAN/TPY-2レーダも参加し、AWSと米BMDS連接を確認した。 米海軍の駆逐艦はイスラエルのハイファに寄港しており、陸軍はJuniper Cobra演習でネゲブ砂漠にTHAADを展開させている。
2019.07.28 Defense News US, Israel's Arrow-3 missile put to the test in Alaska <1908-072804>
 イスラエルIMDOと米MDAが7月28日、アラスカ州Kodiak島
PSCAArrow 3の迎撃試験を実施し、標的弾の迎撃に成功したと発表した。 試験にはAN/TPY-2レーダも参加した。 試験では実目標とデコイの分別などの機能が確認された。
 Arrow 3は2017年にoperationalになり、シリアからのミサイル攻撃に備えている。
2019.07.28 MDA HP Arrow Weapon System successfully engages ballistic missile target <1908-072803>
 イスラエルIMDOと米MDAがアラスカ州Kodiak島
PSCAArrow 3の迎撃試験を実施し、標的弾の迎撃に成功した。 試験にはAN/TPY-2レーダも参加した。
2019.01.22 Defense News Israel touts successful test of Arrow-3 missile interceptor <1902-012206>
 イスラエル
IMDOが1月22日にイスラエル中部の試験場でArrow 3の迎撃試験に成功した。 2017年1月にイスラエル空軍に配備されたArrow 3は、IAI社が米Boeing社と共同で開発した。
 Arrow 3発射の前日となる21日にイスラエルはダマスカス近郊のイラン軍施設を空爆している。 これはゴラン高原でイラン軍から発射されたミサイルを迎撃した数時間後に行われ、20日の白昼にはダマスカス空港も爆撃している。
2019.01.22 MDA HP IMDO and MDA Successfully Complete a Flight Test of the Arrow Weapon System <1902-012205>
 イスラエル
IMDOが1月22日にイスラエル中部の試験場で、米MDAの協力の下Arrow 3 Weapon Systemの迎撃試験に成功した。
 Arrow 3は2017年1月にイスラエル空軍に配備されている。
2018.02.28 Jane's Defense Weekly Israeli Arrow 3 interceptor test propares way for Alaska trials <1804-022810>
 イスラエルの
MDO、米MDA、IAI社が2月19日早朝、アラスカからArrow 3を発射する試験に成功した。 Arrow 3は 宇宙空間に向け発射され試験は成功した。
 この試験は今年後半に行われる次回試験のための準備であるという。
2018.02.19 MDA HP IMDO and MDA successfully complete a flight test of the Arrow 3 missile defense system <1803-021906>
 イスラエル
MDOが19日、Arrow 3の迎撃試練を米MDAの協力の下に中部イスラエル で行い迎撃に成功した。
【註】
 Arrow 3の迎撃試験は2017年12月4日と2018年1月10日の2度にわたり、標的弾の異常飛行が原因で発射されずに中止されている。
2017.12.04 Defense Update Israel aborts an Arrow 3 test for target failure <1801-120406>
 12月4日に実施されるはずであったArrow 3の迎撃試験は、Silver Sparrow空中発射標的弾の異常のためArrow 3 が発射される前の段階で中止された。
 試験ではPalmachim AFBに配置されたArrow 3に対し標的弾を地中海上空から東に向けて発射するため、安全上の制約が大きくなっている。
2017.12.04 Defense News An inside look at Israel's missile test range <1801-120405>
 12月4日に実施されるはずであったArrow 3の迎撃試験は、標的弾の異常により安全上の配慮から 実施されなかった
 試験が行われるPalmachim AFBは海に面しているものの、半径15km以内に数百万人が暮らしている。
2017.08.02 Defense News Israel begins concept work on Arrow-4 defender <1709-080209>
 イスラエルが将来の複雑化したBM脅威に対処するためArrow 4開発の初期段階を開始した。
 予想される将来脅威とは、BMの斉射子弾や複数弾頭搭載弾などで、IAI社の担当責任者はArrow 4について述 べるのはまだ早すぎるとしている。
2017.06.12 Defense News Town hall planned to discuss Alaska Arrow-3 missile testing for Israel <1707-061205>
 アラスカ州Kodiakの役場で14日に、Arrow 3の発射試験をKodiakで行うとの米
MDA の要求の可否について審議する。 MDAとAlaska Aerospace Corporation社の間の合意は昨年夏になされている。
 MDA長官のSyring海軍中将によると、Kodiakではこの夏THAADの発射試験も計画されている。
2017.03 International Defence Review Israel adds upper tier missile defence caaability to air force <1704-030006>
 イスラエル国防省の
MDOが1月8日、Arrow-3のoperationalを宣言した。 Arrow-3は 現在Arrow-2を装備しているAWSの一部に組み込まれる。 AWSはGolden Almond BMC Citron Tree FCC、EL/M-2080S Super Green Pine多用途固体素子フェーズドア レイレーダで構成されている。
 Arrow-3は直撃弾でArrow-2の様な破片効果HE弾頭を搭載していない。
2017.01.25 Jane's Defence Weekly Israel declares Arrow-3 operational <1703-012511>
 イスラエル国防省が1月18日に行われたArrow-3の公式引き渡し式典で、operationalを宣言した。 Arrow-3発が 迎撃試験に成功した2015年12月10日から1年後になる。
 国防省によると、Arrow-3の装備に合わせて
AWSの改良も行われたという。 改良はElbit社製のBMCとElta社 製レーダで行われ、レーダはEL/M-2090S Spectra S-bandレーダと、EL/M-2090U Ultra UHFレーダに及んでいると見られる。
2016.03.02 Jane's Defence Weekly Final tier of Israel's missile defence system to be place by 2017 <1604-030204>
 イスラエル空軍将校が2月25日、同国のBMD体系の一翼を成すArrow 3が、2016年12月の試験に成功したことから、 2016年内に
IOCになる予定であることを明らかにした。
 SRBMの迎撃を行うDavid's Slingも、目下ネットワーク連接作業中であるという。 またIron Domeの改良作業も行われている。
2015.12.16 Jane's Defence Weekly Israel's Arrow 3 makes interception <1602-121611>
 Arrow 3の発射試験が12月10日に行われ、初めての迎撃に成功した。 Arrow 3は大気圏外での迎撃を行う迎撃弾で、試験 では大気圏を出たあと
KVを放出し、Sparrow標的を撃墜した。
2015.12.10 Defense News US-Israel Arrow-3 intercepts target in space <1601-121004>
 イスラエルが米国と開発している Arrow 3 の発射試験が、10日に地中海上空で行われ、改良型 Silver Sparrow 標的の 迎撃に成功した。
 標的は 08:12 に発射され、その3分後までに Palmachim AFB から Arrow 3 が発射された。 08:17 には複数の飛翔体から弾頭を選別し、弾頭のセンサがこれを捕捉して 標的に命中した。
2015.12.10 Yahoo 時事通信記事

「ミサイル『アロー3』実験成功=対イラン想定―イスラエル」

<1601-121003>
 イスラエル国防省が10日、Arrow 3 の発射試験を米国と合同で行い成功したと発表した。 イスラエル放送によれば、試 験はイスラエル中部のパルマヒム空軍基地で行われた。
 Arrow 3 の発射試験は1年前にも行われたが失敗していた。 国防省は、配備前にさらに試験を行うと明らかにした。
【註】
 2014年12月16日の試験では、標的があらかじめ定められた空 域を外れたため Arrow 3 を発射できなかった。
【関連記事:1504-030426 (JDW 2015.03.04)】
2015.03.04 Jane's Defence Weekly Israeli Arrow 2 upgrade on track after 'near miss' <1504-030426>
 2014年9月9日以来半年が過ぎて、イスラエルが Arroew 2 の試験結果について公式に発表した。 それによると標的となっ たのは地中海上空から発射された Sparrow 標的機で、Arrow 2 は目標に正常に接近し、弾頭の破片が標的に命中するに 十分な距離まで接近したが撃墜できなかった。 問題点は既に修復されているという。
 一方2014年12月に行われた Arrow 3 の迎撃試験が不成立になったのは、標的があらかじめ定められた空 域を外れたため Arrow 3 を発射できなかったことによることも明らかにされた。
2015.01.07 Jane's Defence Weekly Arrow 3 stopped before interceptor launched <1502-010711>
 イスラエルが12月16日、Arrow 3 の迎撃試験を実施しようとしたが、標的は正常に発射され Arrow 3 システムは正常に捕捉追随したが、迎撃弾 は発射の期が熟さないとの理由で発射されなかった
2014.12.17 Defense News 'No test' declared for Arrow-3 interceptor <1501-121703>
 イスラエル国防省が17日、16日に行われた Arrow 3 の迎撃試験は "NO TEST" であったと発表した。 当局者によると、 試験は二段階に分けられ、前段では標的の捕捉追随、後段では迎撃が行われることになっていたが、前段の試験は成功したものの、後段は成功でも失敗で もない "NO TEST" であったという。
 9月9日に行われ失敗した Arrow 2 の迎撃試験の際にそは、イスラエル国防省はその結果について "inconclusive" と発表していた。
2014.11.08 Defense News Arrow, David's Sling face major tests <14121-110803>
 イランの Shihab級弾道弾に対抗することを目指した Arrow 3最初の迎撃試験は、早ければ 今月中にも実施される。 また David's Sling来年には配備が開始される。
 米国は今までに、Arrow の開発に$1B以上の支援を行っており、今後も Arrow の改良に同程度の資金支援を行うことになる。
2014.04 International Defence Review US funds development of new long-range radar and common kill vehicle technologies <1405-040015>
 米
MDA が、FY15予算に$7.4Bを要求した。
EKV の再設計: $99.5M
 2017年までに追加調達する44発は従来型の EKV
CKV の開発: $26M
 CKV は、EKV、SM-3、THAAD 共用の将来 KV
LRDR の開発: $79.5M
 LRDRSBX に代わる mid-course 用レーダで、主に太平洋で使用
Discrimination Improvement for Homeland Defense: $122M
SM-3 Block ⅠB 30発の調達: $435M
THAAD 31発の調達: $464M
2014.02 International Defence Review Arrow 3 completes second flight test <1403-020004>
 イスラエルと米国が1月3日、2回目となる Arrow 3 の発射試験を行い成功した。 二段目は一段目から切り離されると、 サイドスラスタで方向を変えた後に点火された。
2014.01.15 Jane's Defence Weekly Arrow 3 missile completes second test <1403-011511>
 イスラエル
MDO と米 MDA が1月3日、Arrow 3 の発射試験を行い成功した。
 今回の試験は前回2013年2月25日の試験同様、実際の迎撃は行わなかった
2014.01.03 Defense News US-Israel Arrow-3 marks milestone test <1402-010305>
 イスラエル
MDO と米 MDA二度目となる Arrow 3 の飛翔試験 に成功した。 要撃試験は2015年初めに行われる。
 Arrow 3 は2015年末か2016年初めに配備が開始される計画になっている。
【註】
 2015年初頭に初めての迎撃試験を行うのに、1年足らずで配備を開始する程急ピッチで開発が進められているのに、2011年に短時間燃焼による射出試験、2013年2月に第一回目 の飛翔試験を行い、1年近く経った今回、再度飛翔試験を行ったのは、前回の試験がうまく行かなかったためではないかと推測される。
2014.01.03 MDA HP Arrow-3 Interceptor successfully conducts second flyout test <1402-010304>
 イスラエルと米国が1月3日、二度目となる Arrow 3 の飛翔試験を地中海で実施し成功した。
 この試験で標的弾は使用されなかった。

【前回試験関連記事:1304-030610 (JDW 2013.03.06)】
2013.04 Jane's Missiles & Rockets Arrow 3 makes first fully powered flight <1305-040001>
 Arrow 3 の初めての発射試験が2月25日に行われ成功した。 Arrow 3 の迎撃弾である第二段は第一段から放出(右図左)後、サイドスラスタで 要撃点に指向(右図中)し、ロケットに点火して加速(右図右)
 2009年パリ航空展で公開された迎撃段の模型には、方向可変のセンサと、ジンバル式ノズルを持つロケットモータが取り付けられていた。
【関連記事:1010-090029 (JMR 2010.09)】
2013.03.06 Jane's Defence Weekly Israel tests Arrow 3 <1304-030610>
 初めての Arrow 3 の発射試験が2月25日に行われ、Arrow 3 は大気圏外を飛行して KV放出と KV の機動に成功した。 今回の試験で迎撃は計画されなかった。
 Arrow 3 の発射試験は2012年中頃に計画されていたが、数ヶ月遅れたことにより、当初計画の2015年までの operational は難 しくなった模様である。
2013.03.04 Aviation Week & ST Arrow 3 success <1304-030405>
 イスラエル国防省が2月25日、米 MDA と共同で Arrow 3 の発射試験を行い成功した。 この試験で Arrow 3 は 6分以上飛翔した。
2013.02.25 MDA HP Arrow-3 interceptor successfully conducts first flight test <1303-022502>
 イスラエル MDO と米 MDA が25日にイスラエルの試験場で、Arrow 3 初の発射試験 を行い成功した。 Arrow 3 は大気圏外を計画どおりの軌道で飛行した。
【註】
 Arrow 3 の発射筒からの射出試験は、既に2011年に行われている。
【関連記事:1205-030001 (JMR 2012.03)】
 Arrow 3 は HE 弾頭を破裂させる Arrow 2 と異なり、米国の GBI や SM-3 と同様に EKV の直撃により 迎撃する方式であるが、今回の試験で EKV の放出及び誘導飛行が行われたかについては明らかになっていない。
【関連記事:1010-090029 (JMR 2011.09)】
2012.11 Jane's Missiles & Rockets Arrow 3 being readied for test flight <1211-110010>
 イスラエルが間もなく Arrow 3 の発射試験を行う。 Arrow 3 ダミー弾の発射試験は2011年の中頃に行われている。
 Arrow 3 は高速で飛行するため、目標との交戦機会が複数得られる利点がある。
【註】
 Arrow 3 の迎撃試験は当分延期されると既に報じられている。
1211-092401 (AW&ST 2012.09.24)】
2012.09.24 Aviation Week & ST Arrow 3 launch postponed <1211-092401>
 イスラエルが9月16日、Arrow 3 の迎撃試験を中止した。 変更される試験実施日は明らかになっていないが、9月にはユダヤ教の祝日があるため 10月以降になると見られる。
2012.09.03 Aviation Week & ST High-tech quiver <1210-090304>
 イスラエルが2~3週間後に、初めての Arrow 3 による迎撃試験を行う。 Arrow 3 は2016年 IOC が計画されている。
 これに伴い、捕捉距離300哩、追随目標数30、目標速度限界10,000ft/secの Green Pine レーダは Super Green Pine に改良され たが、現在は更にその改良型である Double Super Green Pine レーダが開発中である。
 Arrow 3 には ASAT 能力もあるとされ、最終的には艦載型も考えられている。
2012.08.15 Jane's Defence Weekly Israel to test Arrow 3 <1209-081509>
 イスラエルが来週、2015年 IOC をめざして開発している Arrow 3 の発射試験を行う。
 一方、2011年2月に米国で行われた試験に成功した Arrow 2 Block 4 のイスラエル空軍への納入も開始されている。
2012.05.02 Jane's Defence Weekly Rafael develops new target for Arrow tests <1206-050210>
 Rafael社が、Arrow-3 の迎撃試験に使用する Silver Sparrow 標的の開発を完了した。
 Silver Sparrow は Arrow-2 の試験に使用している Blue Sparrow より2m長い8.39mであること以外、詳細は公表されていない。
2012.03.05 Aviation Week & ST Awaiting Arrow <1204-030503>
 イスラエルが、初の Arrow 3 発射試験を準備している。
2012.03.02 Yahoo ロイタ通信記事

「イスラエルが近くミサイル試射へ、イラン情勢配慮で事前発表」

<1204-030201>
 イスラエルが1日、近く Arrow 3 の発射試験を行うことを明らかにした。 匿名のイスラエル当局者は、ミサイル試射を事前に発表した理由につ いて、イランを攻撃するとの誤解を避けるためと説明している。
 イスラエルがイランを攻撃するとの懸念があるなか、ミサイル試射を事前に発表することで、緊張が高まるのを避けたいと見られる。
2012.03 International Defence Review Arrow 3 test launch <1205-030027>
 イスラエルが Arrow 3 の発射試験を行った。 発表は1月下旬に行われたが、試験が行われたのは2011年の中頃と見られる。 試験では第一段を 短時間燃焼させてキャニスタからの射出を確認すると共に、センサの捕捉も確認した。
 Arrow 3 は2014年装備化を目指している。
2012.03 Jane's Missiles & Rockets Israel conducts first Arrow 3 motor test <1205-030001>
 イスラエル軍が1月24日、Arrow 3初めて非誘導発射試験が2011年 に行われたと発表した。
 Arrow 3 は固体燃料の二段推進で、試験では第一段目はキャニスタから飛び出すまでの短時間燃焼した。 ミサイルの 胴径は均一で、先端は円錐型、尾部は空力安定用となる8枚の bevel-edge タブが取り付けられている。 Arrow 3 は2009年にモックアップが公表さ れ、ミサイルの諸元は当初全長5.6m、胴径0.55.m、重量1,625kgと伝えられていたが、その後、全長6.4m、胴径0.53m、重要1,700kgと報じられている。
 Arrow 3 は Arrow-2 より高層となる大気圏外迎撃を目指すが、単価は Arrow 2 より安価であるという。
【 Arrow 3 のモックアップ:0909-080001 (JMR 2009.08)】
2011.03.02 Jane's Defence Weekly Israel tests upgraded Arrow 2 system <1104-030205>
 イスラエルが2月22日に、カリフォルニア州 Point Mugu において、イランの IRBM を模擬した標的に対する Arrow 2 Block 4 改の迎撃試験を行い成功した。
 IAI社と Boeing社は Arrow 3 の開発を行っているため、Arrow 2 の迎撃試験はこれが最後になる。 Arrow 3 の発射試験は今 年後半に開始される。
2010.10.27 Jane's Defence Weekly Israel builds third Arrow battery, courts Greece exercises <1012-102712a>
 イスラエルが、2009年以来関係が悪化しているトルコに代えて、同じく地中海沿岸国のギリシャとの関係を強めてい て、10月中旬に空軍の合同演習を実施した。
 トルコは2009年以来、イスラエル軍用機の領空通過を拒否している。
<1012-102712b>
 イスラエルが三番目の Arrow 中隊を同国中央部に配備する準備を進めている。 最初の Arrow 中隊は南部の Palmahim 基地、二番目は北部の Hadera に配備されており、それぞれ6発搭載発射機を8基 ずつ保有している。
 また IAI社が Boeing社と共同で開発を進めている Arrow 3 は、初めての発射試験が2011年中頃に行われ、 2014年 IOC が計画されている。
2010.10.04 Aviation Week & ST Arrow shield <1011-100415>
 射程が1,500~2,000kmである Shahab の弾道最高点は300kmで、Arrow 2 の覆域を90kmも上回っている。 更にイラ ンは北朝鮮から射程2,500kmの BM25 を購入したが、その精度は100m以内であるという。 こ の様な背景からイスラエルは Arrow 3 の開発を急いでおり、最初の発射試験を2011年 IOC を2013年に考えている。
 Arrow 3 の RV2パルス式で、最初のパルスで目標に接近し、IR シーカが目標を捕捉すると二番目のパルスで最 終追尾に入る。 Arrow 3 の RV はセンサの LOS に対し直角の方向から目標に接近する。
【関連記事:1010-090029 (JMR 2010.09)】
 Arrow 3 の開発と並行してイスラエルは、既存の Green Pine レーダを、Arrow 2/3 共用の Great Pine に換装する作業を進めている。
【関連記事:0808-070014 (IDR 2008.07)】
2010.09 Jane's Missiles & Rockets Israel and US sign Arrow 3 agreement <1010-090029>
 米国防総省とイスラエル国防省が7月27日、Arrow 3 の共同開発に関する合意文書に署名した。 当初米国は upper-tier 迎撃に陸上型 SM-3 を売り込んだが、イスラエルの要求に対しては Arrow 3 の方が性能が上であるとの結論に達した。
 Arrow 3 は二段推進迎撃弾で、KV にはジンバル式の EO シーカ(右図)が用いられて いる。
【註】
 GBI、SM-3、THAAD などの米国の KV はストラップダウン式シーカを使用していて、目標の飛翔方向に正対して接近すると思われるのに対しジンバル式のシーカを 持つ Arrow 3 は、KV の飛行方向と目標との LOS とが、大きく角度を持つような方向で接近すると見られる。
2001.08.04 Jane's Defence Weekly US, Israel agree development of Arrow-3 missile <1009-080410>
 イスラエルと米国が7月25日、Arrow 3 の共同開発を行うことで合意した。 開発は IAI社と Boeing社が行い、開発経費は年$150Mになる。
 Arrow 3 は機体の飛行方向とは独立したジンバル式の IR シーカを持つ独特の構造で、初飛行は2011年に計画されて いる。
2010.07.26 MDA News State of Israel and the United States sign upper-tier missile defense agreement <1008-072601>
 イスラエル国防省と国防総省が26日、Arrow 3 の共同開発に合意した文書 'Upper-Tier Project Agreement' に署名した。
2010.02.08 Aviation Week & ST Range finder <1003-020811>
 IAI社と Boeing社が Arrow-3 の開発を開始した。
 Arrow-3 はジンバル式の IR/可視光センサ(右図)を搭載し、比例航法で誘導されるため、他のシステムのような地上センサによる捕捉追随の 負担を軽減できる。
 更に推進はスラストベクトルノズルを有する通常のロケットで行われる。
【註】
 スラストベクトルノズル方式は、位置制御に4個、姿勢制御に8個のスラスタを使用している GBI、THAAD、SM-3 の DACS に比べて著しく 構造が単純であるため、ノズルのベクトル制御機構次第では安価で高信頼性のシステムが実現できる。 またジンバル式センサの採用により、シーカの視野が広くなる。
2009.11.25 Jane's Defence Weekly Israel targets increased Arrow production <1001-112510>
 イスラエル国防相が11月17日、Arrow 2 の生産を加速することを表明した。 イスラエルの情報当局はイランが200基以上の Shahab 3 を保有しており、間もなく固体燃料の Sejil-2 の配備を開始すると見ているが、Arrow 2 は1目標に 対し2発を発射することになっている。
 バラク国防相は大気圏外迎撃を目指す Arrow 3 の開発も必須と述べた。 Arrow 3 は shoot-look -shoot を目指していて、敵ミサイルのブースト段階で初弾を発射し、迎撃に失敗した場合には次弾を発射する。 開発には毎年$150Mかか るが Arrow 3 弾は THAAD や SM-3 より僅かながら安価であるという。
 Arrow 3 の発射試験は2011年に開始され、2014年の IOC を目指している。
2009.08 Jane's Missiles & Rockets IAI exhibits full-size Arrow 3 at Paris <0909-080001>
 IAI社が6月15~21日に行われたパリ航空ショーに、Arrow 2 の模型(右図左)と並べて Arrow 3 の実大模型(右図右)を展示した。 Arrow 3 は操舵翼を持たない太さが同じの二段ロケットで、Arrow 2 より若干小型である。 シーカはジンバル式の EO で大気 圏外での迎撃を目指している。 同社によると展示された形状はまだ決定しておらず、今後変更される可能性がある。
 米 MDA 長官が5月21日に下院軍事委員会で、Aroow 3 の共同開発は既に開始していると証言している。 またイス ラエルは Arrow 3 に、陸上発射型 SM-3 より高性能で、30年間のライフサイクルコストも安価であることを求めている。
2009.05.18 Aviation Week & ST Allied ambiguity <0906-051809>
 米国はイスラエルに対し、Arrow 3 を止めて地上発射型 SM-3 を装備するように働きかけている。 地上発射型 SM-3 はFY10に予算が付けばFY14に実現できる。 イスラエルは米国の財政支援無しでは Arrow 3 の開発を継続できない。
 しかしながらこれについて米 MDA 長官は、Arrow 3 はリスクが大きいものの30年間のライフサイ クルコストが低く、性能もイスラエルの要求にあっていると発言している。
2009.04.15 Jane's Defence Weekly Improved Arrow destroys target <0906-041505>
 イスラエルが4月7日に、Arrow 2 M5 による初の迎撃試験に成功した。 これで Arrow は、16回の迎撃試験で 14回成功を収めたことになった。 またこの試験では新型標的弾である Blue Sparrow が初めて使用された。 Blue Sparrow は数百㌔離れた地中海上空から F-15 により発射され、大気圏外まで上昇したのち Shahab 3 を模擬した弾道を落下した。 途中で 弾頭部が切り離され、弾頭は Shahab 3 では行わない回避運動まで行う。 迎撃は沖合100kmの低空 で行われた。
 しかしながら紙すらエルは、7日にゲーツ米国防長官が BMD 関連予算の削減方針を示したことにより Arrow への支出も削減されるのではと 懸念している。 米国は今まで、Arrow の開発及び配備費用の半分を負担してきており、イスラエルは Arrow 3 開発 の支援も期待していた。
2008.10 Jane's Missiles & Rockets US commits increased aid for Israeli missile defence <0811-100011>
 米国とイスラエルから正式の発表がないが、イスラエルの報道によると米国が Arrow 3 の開発に$750Mを支出するなどの支 援を行う模様である。 Arrow 3 はイランからの Shahab を Arrow 2 の二倍になる500km遠方で撃墜できる。 Arrow 3 では新型の Black Pine レーダと新型弾を開発するため、計画総額は$1.5Bにのぼる。
 米国は FBX-T レーダをネゲブ砂漠南部に展開すると共に、DSP 早期警戒衛星の地上受信装置である JTAGSイスラエルに提供する。
 一方 Iron Dome の二回目の発射試験が7月に行われたが、配備時期は当初計画の2010年から遅れて2011~2012年以降 になりそうである。 Iron Dome の開発遅れにもかかわらず軍は Phalanx 導入に消極的である。 米国はイラクに12基の Phalanx を配備して いるが、可動なのは3基だけという。 更にイスラエルが Sederot 市を護るだけでも12基必要で、Ashqelon の発電所を護ろうとすると更に4~5 基が必要になると見られている。
 Rafael社は Iron Dome の開発と平行してソリッドステートレーザの開発も進めている。
2008.07 International Defence Review Volatility in the Middle East drives Israeli defence industry innovation <0808-070014>
= イスラエルの軍事産業に関する9頁にわたる特集記事 =
 イスラエル最大の軍事産業である IAI社は15,500名の従業員を擁し、2006年に$2.7B、2007年に$3.3Bを売り上げ、その80%を輸出している。 IAI社の5つの事業部のうち レーダや電子装置を扱っているのが IAI Elta Systems社で、次のような新製品を開発している。
EL/M-2080S Super Green Pine:(右図上)
 Arrow システムの EL/M-2080 Green Pine L-band レーダを改良した Arrow 3 用のレーダで、アクティブモジュールが高出力化されている。
EL/2080 AAR:(右図下)
 100kmの捕捉距離を持ち、50km遠方で CEP=150mの精度で発射位置を標定できる EL/2080 S-band AAR開発の最終段階 にある。
その他各種
【▽註:】
 Elta EL/M-2084 AAR は、イスラエルの USRMD である Iron Dome のセンサとしても使われている。
【関連記事:0805-032601 (JDW 2008.03.26)】
2008.06 Jane's Missiles & Rockets Rafael Blue Sparrow simulates Shahab 3 fire test on Israel <0807-060021>
 イスラエルが4月15日に、Blue Sparrow 標的の発射試験と、これに対する Arrow による模擬迎撃を行った。 Blue Sparrow は F-15D から発射後、大気圏外まで上昇し、Shahab 3 の弾道を模擬して降下した。 その後切り離された弾頭回避 行動を取ると共に countermeasure を放出したが、Arrow システムは弾頭を追尾し、模擬迎撃に成功した。  Blue Sparrow は Arrow 3 の試験に使用される。
 イスラエルが3月に、開発していることを公表した Arrow 3 は、2008年10月に最初の実射試験が計画されている。
2008.01 International Defnce Review Israel develops comprehensive defences against varied missile, rocket threats <0803-010014>
= イスラエルのミサイル防衛に関する5頁にわたる特集記事 =
 イスラエルは弾道弾脅威を以下の四種類に分類している。
 ・第一種:射程20km以下、107mm Katyusha 及び Quassam
 ・第二種:射程40km程度、122mm Grad
 ・第三種:射程50~250km、Fajr-3/-5、Raad、Khaibar 1、Zelzal 2、
              Fateh-110、SS-21
 ・第四種:Scud B/C/D、Shahab-3
 イスラエルは現有の Arrow 2 及び PAC-2 に Arrow 3、David's Sling(右図 Stunner 迎撃弾)、Iron Cap を加えた5層防護を整備しようとし ている。 Arrow 3 用に Green Pine を改良した Great Pine レーダは既に完成している。
 Iron Cap の中隊は、レーダ1基、指揮装置1基、20発搭載発射機6基を持ち、人口密集地一ヶ所 をロケット弾の斉射から防護できる。
2007.11.14 Jane's Defence Weekly Israel receives missile defense boost from US <0724-111410>
 米議会は2008年のイスラエルのミサイル防衛に$155Mを支出することを決めた。 これは前年比 15%増になる。 その大部分となる$98Mは Arrow 2 に当てられる。
 Arrow 2 より長距離、高々度での迎撃を目指す Arrow 3 の開発には$20Mが向けられる。 Arrow 3 の開発 には数百億円がかかると見られている。 また40~200kmのロケット弾等の迎撃を目指す David's Sling の開発には $37Mが配分されている。
2007.08.08 Jane's Defence Weekly Israel inclines to Arrow 3 option for third-tier defence <0717-080801>
 イスラエルが、Arrow と PAC-2 による二層のミサイル防護網に加えて、更に高々度遠距離に第三の防護網を 検討しているが、これには THAAD ではなく Arrow を改善した Arrow 3 が考えられている。 また SM-3 を従 来の防護網に付加する案も検討されている。
 Arrow 3 は Arrow 2 より高々度で迎撃できるミサイルで、改良型の捕捉射撃統制レーダ Great Pine の開発 は既に開始されている。
2007.07.11 Jane's Defence Weekly Tier pressure <0715-071107>
= イスラエルの対ロケット弾戦に関するに関する6頁にわたる特集記事 =
Arrow
 米国とイスラエルは今年2月に、ASIP (Arrow System Improvement Program) を5年間延長し2013年までとすることを決めた。
 両国は Arrow 2 の能力を向上させた Arrow 3 の検討も ASIP の一環として行っている。 このため MDA に 対し THAAD や SM-3 の資料提供を求めている。
SRBMD
 70~400km射程の脅威に対処する Stunner は、Python 5 二波 IIR AAM にブースタ を取り付けたもので重量100kg、平均速度1,000m/sで迎撃距離は250kmを超える。
USRBMD
 4~70km射程の脅威に対処する Iron Cap は Hotzetz を迎撃弾にし、 EL/M-2084 MMR (Multi Mission Radar) で管制する。
 中隊は20発搭載発射機6基を持ち、1個中隊で Haifa 程度の広さ掩護対象を護れる。
2002.10 Jane's Missiles & Rockets Israel deploys second Arrow battery  8月上旬にイスラエルが2番目の Arrow 中隊を、北東部の都市 Hadera 近郊に配備した。 ただ、軍はあくまでも訓練と発表している。
 3番目の中隊は米国の負担で1~2年内にイスラエル南部に配置されることになっている。
 一方 Arrow 2 が Scud 級 TBM 用なのに対し、Shahab-3/-4 等射程の長い弾道弾に対抗する Arrow 3 の開発 は、米国から$1Bの援助を得て進められている。